ラブドロイド sideH
縛り付けて欲しい。
独占して欲しい。
きっと自分の器では彼を独占する事は出来ないから。
だから。
彼に独占されていたい。
――――――――――ボクのスベテは アナタのモノ
「・・・ッ、ヒュン、ケル・・・、も、いいから・・・」
「大丈夫か・・・?」
口付けのし過ぎで赤く腫れた唇から、蕩けたような声が上がる。
それが色づいているように見えるのは、オレの頭がイカレているからだろうか。
ポップの後ろにしのばせた指を動かせば、そこはもっと奥へと誘うように蠢く。
奪ってしまいたくて仕方が無い。
「あッ、も、ゆび、いっ・・か・・らぁ・・・!あ、んッ!」
望みどおりに、指を一気に引き抜けば、それを追うように閉じられていく内壁。
その感触を身体で味わいたくて、ポップの膝を掴んで広げさせる。
そこに自身をあてがえば、そこは震えて欲しがって。
ゾクゾクと背中に甘い電流が走った。
「ポップ・・・、いくぞ・・・」
「・・・ん・・・」
耳元で囁けば、こくりと頷くポップ。
その仕草は幼いというのに、酷く煽られて。
衝動のまま、その身体に侵入してゆく。
「んんッ!ん・・・あ・・・ぅんッ」
何度身体を重ねても、受け入れる最初だけは慣れないらしい。
ビクリと固まる身体。
口付けて強張りを溶かしながらポップを傷つけないようにゆっくりと身を進める。
すべてを収め終わると、ポップが長く甘い息を吐いた。
「・・・ヒュン・・・ああッ!」
オレの名前を呼ぼうとしたのを合図に、その身体を思うように貪る。
ポップの身体はそれを喜ぶように迎え入れ、誘う。
もっと奥へ。
おれの奥で果てろ、と。
寝台がギシギシと軋む音にあわせて、ポップの甘い悲鳴が部屋に満ちる。
結合した部分はぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて、オレを最後の極みへと追い上げる。
駄目になりそうなほどの、快楽。
「・・・んんッ、くッ・・・はッ、あッ・・・。」
シーツを掴んでいたポップの腕が、するりと首に巻きついた。
力ない腕が自分を引きよせようとするから、ポップへと身を寄せた。
蕩けた甘い声で囁かれる。
「・・・イイ、か・・・?」
まるで毒のようなその声に思わず動きを止める。
その毒は瞬時に脳へと広がり、オレを犯す。
抱いているのに抱かれているみたいだ。
せめてもの意地で、口角を上げて耳元で吐息のような声で囁いてやる。
「ああ・・・、駄目になりそうなほど、イイ」
囁いた途端、きゅうと収縮するポップの中。
それにあわせるように、ポップの腰が物欲しげに揺れる。
情けなく声をあげそうなくらいに、いい。
「は、あッ・・・、う、動け、よ・・・ッ!ん、う・・・。」
知らず知らずのうちに深く釣りあがる口角。
切なげな吐息を吐く唇に口付け舌をねじ込んで。
その動きに合わせて身体を進めてやれば、震えながら自らも強請るように腰を振るポップ。
この組み敷く身体の淫らなこと。
そうしたのは紛れもなくオレ自身。
その事実に罪悪感や後悔なんて微塵も感じない。
むしろ満足感が先に立つ。
その淫らなカラダで。
オレを縛り付けてくれ。
オレのスベテは、お前のものだから。
唇を離す。
蕩けた顔が見たくて覗き込めば、黒い濡れた瞳と視線が合った。
綺麗で、恐ろしくて、けれど惹かれてやまない夜の海のような瞳。
太陽の下で輝くその瞳も愛しいけれど。
「ん・・・は、あ・・・、んん・・・ッ」
「お前の瞳が好きだ。総てを見透かすような、気の強い瞳が。」
でもなにより好きなのは。
「ひッ!あぁッ・・・!や、だっ・・・!!」
「でも、その瞳が快楽に崩れ落ちる瞬間は、もっと好きだ。」
快楽に蕩けた、自分しか映さないその瞳。
世界にはオレとお前だけでいい。
揺れる腰を掴んで、抱き上げる。
座り向かい合う体勢になり、ポップを下から突き上げればまるで悲鳴のような甘い声。
前立腺を刺激しながら、差し出されるような形になった胸を甘く噛む。
「あッ!あッ!!や、ん・・・ッ!!!」
ポップの中が蠢いて、もう無いと思っていた奥の奥まで導かれる。
そこは火傷しそうに熱い。
その熱ときつい締め付けにポップの限界を感じる。
「あ、あぁッ!あッ!・・・ヒュン、ケ・・・ル、もお・・・ッ!」
「・・・ポップ・・・ッ!」
名前を呼んだ瞬間、確かにポップは嬉しそうに笑った。
その笑みに絡めとられて。
オレはお前に堕ちてゆく。
――――――――――ボクのスベテは アナタのモノ
END
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H×P祭りに投稿した『ラブドロイド』のヒュンケルサイドのお話。
このところポップ視点の更新が続いたせいか、兄視点のエロが書きたくなったので。
最初のうちはなかなか進まなかったのですが、兄を情けなくしよう!と思った途端に
ヤヲイの神様が降りてきて下さったのか、進む進む(笑)
ヤヲイの神様というよりヘタレの神様でしょうか。
独占したいってのより、独占して欲しいって方が我儘な感じがするのですがどうでしょうか違いますかそうですか。
ほんっとにコバヤシは兄がポップにメロメロに溺れているのが好きです。身も心も(笑)
それを自覚しつつ、そんな自分が嫌いじゃない兄が更に好き。
なのに自分の方が負けっぱなしと思ってるポップが更に好きだー!!!!!!!(落ち着け)
お互いがお互いに惚れた弱みとか思ってるバカップルが大好きだ!(告白)
でも兄、白目むいて気絶しちゃ駄目よ♪(笑)
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