(冒頭部分)

「火神くんはコンドーム、ちゃんとしていますか」

 五時間目の終わった休憩時間だった。俺がメシ後という強烈な睡魔との戦いにあっけなく負け、チャイムの音に目を覚ましたのと同時に、つんつんと黒子からシャーペンでつつかれた。黒子は俺の顔を見て、まるで今日の天気はなんですか、とでも聞く時みたいな表情の乏しいいつもの顔をして俺に聞いた。
 ん?今なんつった。

「ではもう少し詳しく聞きます。火神くんは青峰くんとのセックスの際にきちんとコンドームをしていますか?」
「は?」

 驚きすぎると、照れっていうもんは遅れてやってくるのを今知った。今更どんどん体温が上昇して、顔が火照ってくる。
「な、な、んな事、お前っ!」

 ここは学校だとかなんなら教室だとか誰か聞いてたらどうするんだとか言いたかったけど、言葉にならなかった。そんなけろっとした顔して何聞いてんだ!

「もしかして火神くん、さっきの授業少しも聞いてなかったんですか?」
「授業?いや、初っ端から寝てたし」
「……保健体育の映像鑑賞の授業でしたからね、教室の照明を落としますから、寝ている人は多かったです。その中でも火神くんは一番でしたね」
「俺が寝てたの気付いてたんじゃねーか!」

 なんでそんな回りくどい言い方すんだっつの。黒子の考えてる事は俺にはよくわからない。てか、教室の照明落としてたのか。どおりでがっつり寝られたと思った。

「で、さっきの授業が俺と青峰となんの……」
「だから、コンドームですよ」
「コンドーム?」
「最近は僕らの歳でも経験している人が多いですからね、こういった授業があるのも必然と言えるでしょう」

 そこから黒子は、今日の保健体育がどんな授業だったかを話し始めた。
 俺達はまだ学生だから、セックスしてもし妊娠してしまっても子供を養えない。だからこそ、避妊率が高く手に入れるのが簡単なコンドームが重要なのだという事。セックスを通した病気の感染にも効果があるという事。俺達くらいの歳の男女が、セックスに対する危機感が薄くて、それが問題視されているという事。
 わかりやすい説明だな、先生になれんじゃねーのか黒子。そう思ってうんうん聞いていると、黒子がじとっと俺を見た。
「僕が言っている事、わかりますか?」
「ん?ああ、コンドームが大切だって話だろ」
「その通りです。では火神くん、最後に青峰くんとセックスしたのは?」


(性描写部分)

「これ、コンドームがちんこをぎゅっと締め付けるらしいぜ。驚きのフィット感!だってよ」

 そんなんもあんのか、コンドーム。どういう仕組みなんだ、すげえな。といっても、いまいちイメージが沸かない。青峰は楽しそうに箱を開け、コンドームを一個取り出して、袋を裂いて中身を取り出した。ふつうのコンドームとは違って、竿にはまる辺りに6段くらいの絞りが入れられてる。これが性器を締めるんだろうな。
 それに、透明じゃないのは初めて見た。濃い紫色が光に当たって鈍く光る。青峰の性器にそれが被せられ、ずるっと下に引かれてびっちりと装着された。

「う、おっ……」
「!」

 今、はめてすぐ見るからに青峰の性器大きくならなかったか?いや、なってる。さっきより血管が浮き出てる。コンドームの色のせいで、それが余計に凶悪に見えた。

「んだよコレ、すっげえっ……締め付け、ハンパねえっ」

 汗が浮かび、顔を火照らせた青峰がうっとりと呟く。その間も青峰の性器はビキビキと喜ぶように脈打った。ほんとに性器がぴくぴく動いてる。
 壮絶なエロさに、俺は声も出す事ができずにはくはくと口を動かした。それを俺の中に入れる気なのか?青峰。

「なんて顔してんだよ、火神ィ」
「あ、あう……あ、あおみ」
「お前もすんだよっ」
「ひゃあっ!」

 青峰が、俺の性器にもそのコンドームを一気に被せた。その途端、ぎゅうっとまるで絡みつくようにコンドームが締め付ける。弱い部分にこんなもん被せられたら、やばい。

「うあああっ!あ、あ、あーっ」
 なんだこれ、おかしいだろ。なんでこんな窮屈なんだよ。
「締め付けるって言うし、俺達のよりも小さいサイズにしてみたんだが……正解だったな」

 なんだよそれバカじゃねーの!合っていないサイズなんだから当たり前だ。ただでさえ締め付けられてるのに、それに反応して性器が大きくなって、さらにぎゅうぎゅうと絞りが締まる悪循環。浮いた血管がゴムに圧迫されて、尿道まで無理矢理狭められているみたいだ。

「ひいいっ、あ、痛、あああっ」
「ふ、お前のもビンビンじゃん」
「ってえ!」

 ぴんっと青峰に指で亀頭を弾かれて、ずきっとした痛みが襲う。やり返したくても、青峰に後ろから太股を掴まれているので、それもできない。くそ青峰覚えてろ!
 もうなんか気持ちいいというより痛い。ぎちぎち締められるコンドームの中で、性器が破裂するんじゃないかって位膨らんでいる気がする。たまらずコンドームを取ろうとすると、青峰に阻まれる。

「ん、いっ……!」
「ああああっ!」

 ひくついていた後孔にぐぬうううっと青峰の性器が押し入ってきた。性器を手で遠慮なしに握られているような刺激に加えて、さっき丹念に解され弱りきった尻に入ってくる、青峰の性器。頭がおかしくなりそうだ。




20140421

←back to top