いつもより身体が熱い気がする。
 逞しい焦げた胸が押し付けられて、苦しいのに嬉しい。どこかねちっこくて長いセックスに、頭の隅々まで悪い毒が広がっていくような錯覚を覚える。汗が噴出して、肌が擦れる度に吸い付くみたいだ。

「あ、んっ……」
「はあっ」

 俺を押し付けたまま、ミンクがベルトを外して前を解く。跳ねるみたいにして晒されたそれに、慣れているとはいえ思わず息を飲んだ。俺のなんか比べ物にならない位大きい。血走ってて、なんかほんとに凶器って感じだ。

「ま、まだ、治ってない、から……」
「ああ」

 裂けたケツはまだ治ってない。切れたばかりの時ほどではないけど、ぴりぴりと今でも痛む。さすがに覚えているだろうけど、万が一って事もあるので言ったら、ミンクはちゃんとわかってたみたいだ。よかった。今入れられでもしたら、多分もっとひどい事になってしまう。
 ミンクをお預け状態にさせてしまっているので、悪いと思いながらもたまにこうして肌をすり合わせるだけに留めるセックスをする。最後までしたいのは俺だって同じだ。

「ミンク、く、口で」
「いや」

 足首を捕まえられて、膝をそろえて立たされる。何をされるのか分からなくてミンクをじっと見つめると、とんでもなく熱いものがぴったり合わさった腿の間に突き入れられた。

「ひっ!」
「はあ……っ」

 腿に、挟んで擦られてる。ミンクの性器が、自分の腿の間を出たり入ったりしている。すごい光景に眩暈がしそうだ。生白い自分の脚に、ミンクの赤黒い性器の色が妙にグロテスクで、それがすごく、興奮する。

「あ、あっ!熱、熱いっ!」
「蒼葉っ……、もっと、締められるか」

 熱に浮かされたミンクの声が、耳から入って心を揺さぶる。ミンクの性器が幹まで擦られるタイミングと一緒に腿を締めるようにすると、よかったのかミンクがうっと呻いた。ミンクが、気持ちよくなってる。中に導けない俺の身体で、擬似挿入をしてる。変態じみたそれが、今はすごく嬉しい。

「は、うっ……!あーっ」
「蒼葉……!」

 触られてもないのに、俺までいってしまった。




20121218

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