「なんだ、これ」

 知っているか知らないかは結構大きな賭けだったが、どうやら知らなかったらしい。帰国子女ばんざいと大声で叫びたくなったのは秘密だ。

「男もんの下着なんだぜ、それ。ボクサーパンツみてーなもんだよ」
「へえ……」

 火神が今手に持ち不思議そうに眺めているのは、昨日こっそり手に入れたかつては女子の体操服であったブルマだ。今ではすっかり小学校でその姿も見られなくなりつつあるらしいが、AVやエロ動画では未だ人気を誇る、男の夢が詰まった代物である。
 それを火神に履いてほしいがために、色々と策を練り、やっと手に入れた。最近はネットでなんでも売ってて便利になったもんだな。
 しかし、火神がブルマを知らなくてほんとに良かった。履くのを拒まれたり、変態呼ばわりされるのはなるべく避けたい。

「てか、なんかコレごわごわしてね?下着っぽくねーな。あ、でも伸びる」

 何も知らない火神は、ブルマの腰部分を引っ張っみょーんと伸ばしてみたりしている。ああ、乱暴に扱うな。高かったのに。

「ん?どうかしたか?」
「な、んでもねえ。ところで火神、俺からのプレゼントなんだから、履いてるところ見せてくれよ」

 突然、ぽっと火神が赤くなった。お互いの下着だって何回も見てるし、なんならその先だって知りつくしてるのに、こういうところがそそるんだよな。恥ずかしい顔、もっとさせたくなる。
 むくむくと沸き上がる、火神をいじめたいという欲。それはサディストなんかじゃねえ、こいつが好きだからだ。

「こ、これ履くのか?」
「おう」
「肌に……直接?」
「当たり前だろ、下着なんだから」

 悪いな、無知というのはこうして俺につけ込まれるんだと思え火神。聖なるブルマを知らない自分を恨むんだな。

「……」
「履かねーの?あーあ、せっかく買ったのによ。じゃあ捨てようぜ」
「は、履くよ!履けばいいんだろ!」

 俺に叫んだ後、ばたんっとトイレへ駆け込んでしまった。履きかえるところも見せてもらおうかと思ったが、これ以上贅沢は言わない方がいいだろう。
 ああ、火神のブルマ姿。俺は今日神とブルマを作った人に感謝する!火神がいないうちに、声を出さないようにガッツポーズをした。

「あおみね……」
 トイレから頼りない声が聞こえてきたので、トイレの前まで近寄る。

「どうした、入らなかったか」
「いや、ギリ入った、んだけど……えっと」

 サイズが合わなかったわけじゃないって事は、今更恥ずかしがってるんだろう。そろそろ我慢の限界がきてる。俺の頭の中はもう、ブルマを履いた火神という単語で埋まってんだよ。

「んなら早く出てこいよ」
「その、これ、ホントに下着なのか?!」
「下着だよ!どっからどう見ても下着だろうが!」
「やっぱり脱ぐ!イヤだ!」
「ばっ、今更何言ってやがる!このヤロっ」

 ほんの少しだけ開いたドアを、思い切り引っ張ってやった。すると、ドアは簡単に開いてしまう。火神が、片手だけで押さえていたからだ。眼孔見開いて全力の俺に、かなうはずがない。
 もう片手は、シャツを必死でひっぱっていたようだ。

「あっ……」
「……」

 思わず言葉を忘れてしまった。
 ブルマは、やっぱり火神には小さかったらしい。サイズがぎりぎりで、腰よりも下に履く部分のゴムがきつそうにしている。ぴっちりとしたゴムの下で、火神の性器が窮屈そうに盛り上がってる。俺のが大きいからって、火神のが小さいわけじゃない。どう見たってわかる位、布が膨らんでしまっていた。逆三角形の真ん中が、不自然に盛り上がってる。
 そして、股の下を通る布の部分。女子用に作ってあるものだから、もちろん想定していない。男のタマの事なんて。

「だから、やだって……」

 ぷるっと。火神の睾丸が、布を真ん中に左右からはみ出してしまっていた。サイズがぎりぎりでそこもきゅっと押さえつけられてしまっているからか、赤くなってる。
 頭の中のなにかがバチンッとショートした気がした。

「ふわああっ!」

 火神の腿を抱くようにしてそこに飛びつき、布ごと火神の睾丸をしゃぶった。驚いた火神が、俺の頭を引きはがそうとするが、そんなものなんの抵抗にもならない。
 予想通り、いや予想以上だった。ブルマを履いた火神。ブルマのキワから、タマ覗かせた火神。こんなもん一生に一度の出会いだろ。しっかり食わなきゃ、損だ。

「ばか、青峰、やだぁああっ!あ、あっ」

 男なんだから、直接刺激されんのには当然弱い。ぬるぬると音が鳴るほどに唾液をまぶせばそのうち抵抗も弱くなり、声も色が混じってくる。

「あ、あぁっ……そん、な、下着、汚れるっ」

 んなもん想定内だっつーの。それ用に買ったんだ、汚さなくてどうすんだ。構わずしっかりと舌で睾丸を転がした後、じゅうっと睾丸を分けている布を吸う。

「ふぅうっ!」
「へっ……いいんだろ、火神」
「そんな、事、ない」
「じゃあなんだよコレ」

 完全に勃起してる火神の性器。ブルマのせいで窮屈そうにしてるから、思い切りブルマを引っ張ってやると、ぶるんっと姿を現した。

「わっあ、あーっ……!」

 そのまま口に含み、今度はそっちを味わう。いつもしてるように弱いところをしっかりとかわいがってやれば、簡単に限界まで昇り詰めてしまった。

「出しそうになんの、早くね?興奮してんだろ」
「し、してねえよっ……」

 もう火神は、沸騰してしまいそうなほど真っ赤だ。身体も汗ばんできてっし、いい頃合いだな。
 快感にぶるぶると震えている腿を撫でつけながら、喉奥までくわえてフェラしてやる。限界ってあたりで先端をちゅうっと吸うようにすれば、火神は俺の口の中に精液を吐き出した。

「は……ああっ……」

 射精後の脱力でくたっとした火神が、俺に身体を倒してくる。それを抱きとめて、板張りの廊下にうつぶせに倒した。腕が痛くなるかもしれないが、後できちんと風呂に運んでやって、痛いのが続くなら薬を塗ってやればいいだろう。
 腰の下に腕を差し込み、身体を折り曲げさせる。ああ、ブルマに包まれた尻もいい。思い切り掴んで、頬ずりしてやる。女ほどにはいかねえんだろうが、男だって多少は肉の柔らかい部分だよな、尻って。しかも筋肉質なこいつの尻は、張りがあって揉みがいがあるってもんだ。

「ふ、んー……は、最高」
「う、ううっ」

 火神が嫌そうに腰を捩る。おっと、夢中になりすぎてたか。こいつの尻はほんと罪だな。

「あ、ワリィ」
「え……じゃあ終わり、」

 がばっとブルマを引っ張れば、裸の尻が現れた。綺麗な色の尻に思わず笑みをこぼしながら、性器を取り出す。奥の慎ましやかな窄まりが、きゅっとすぼまったように見えた。

「!」
「コレ、くれてやるからな」
「あっ、あぁっ……!」

 とりあえず亀頭にたっぷり付いた先走りでちょっと入り口を濡らしてから、ぐっと腰を進める。慣らしてないぶんいつもより狭いけれど、どうにか奥まで突っ込めた。慣れたそこはみっちりと俺の性器を包みこんでいく。
 ブルマを引っ張る手を放せば、ぱんっと俺の性器でめくれた状態になる。これもいい。なんというか、視覚的に。ブルマをめくりあげて、履かせたまんま犯す。すげえ興奮する。
 熱くて柔らかい肉を、いつものようにしっかりと擦り、俺の性器をしゃぶらせてやる。そうすると火神の中は喜び、より締め付けようとうねる。今日はいつもより恥ずかしがらせて、状況も変えたせいか、一段と性器を吸ってくる。

「は、すげえ締め付けっ……」
「うああ!あ、ああっ、青峰ぇっ!」

 ブルマを履いた火神の腰を掴んで、ぐちゃぐちゃに犯す愉悦。思わず口から涎が垂れて、シャツがずり上がって裸になってしまっている背中に落ちた。
 ああ、美味い。火神はどこもかしこも、身体の中だって最高だ。ちょっとしたスパイスだけで、どこまでも上を俺に教えてくれる。
 絞る後孔を行き来しているせいで、俺の精液が繋がった部分からびちゃびちゃと散る。白い液は、濃紺のブルマにも散った。それが予想以上に、キた。

「だ、出すぞ火神、中に、全部っ」
「ひ!あ、あ、だめーーー……っ」

 火神の一番奥へ押し込んで、射精する。火神の中に居座ったまま出すと、俺の精液は火神をはらませたがっているように長々と精液を吐き続ける。
 もうすぐ出し終わるという時に、ぬっちょりと濡れた後孔から名残惜しく引き抜き、残りはブルマにこぼした。それを性器でぬるぬると擦り、ブルマを精液まみれにしてやる。俺の精液の白が染みたブルマの紺が、たまらなくエロい。

「ブルマ、最高……」

 沸いた頭で、思わず呟いた。

--

「このアホ峰!お前、ぶ、ブルマって女子の履くもんじゃねーか!何が男の下着だ!」
「やべっ、バレたか」
「俺に、俺に、女子が履くようなもん、履かせてっ……変態!ウソまでついて最低だな!アホ峰!」
「ま、まあまあ、どうしてもブルマ履いてるお前が見たくて、な?」
「うるせーバカ!お前なんか知るかぁっ!」

 それから暫く触らせてもらえない日が続いた。やっぱり人を騙すってよくないんだな。
 反省した俺は火神に毎日謝り倒しながら、次は上の体操着も手に入れたいと密かに思っていたりした。





20130113

←back to top