映画「マスターアンドコマンダー」感想初見時感想/二度目感想/原作一巻&サントラジャケット 前情報を極力仕入れないようにしていたので、キャラクターからストーリーから全てに驚けて良かったです。パンフレットも後ろから読んで、ストーリー説明の所は家に帰ってから読んだものね。 (未見の方に) 全体的な感想から言うと、画面や時代考証に忠実すぎる(らしい。私はあまり19世紀英国に詳しくないので断言は出来ないけど)大道具小道具等、作り込み方が非常に私好みで2時間越えの上映時間はあっと言うまでした。映画が終わるのが惜しいくらい。ていうか私もサプライズ号に乗り込んでいろんな所を見て回りたい!と思わされました。どっかでそういう企画やってくれたら行ってみたい。船の中隅々まで見たいぞ〜!! しかしその一方「コレを見て面白くない層は確実に存在するだろうな」というのがぱっと思い浮かぶ映画でした(すみません)。「孤高の英雄」「主人公メインに集中した視点」「感動モノ」が好きな方はきっと楽しめない。泣くとか感動するとかは私も大好きですが、この映画はそういう話じゃないんです。やりきれなかったり切なかったりするシーンはあるけど「なんて可哀想なのー!」とかそういうのじゃないのです。ただ淡々と、「こういう日常がかつてあった」と感じさせられる。だからじわじわ後を引きます。 あと、戦闘シーンは(時代背景や船内という設定を忠実にしているが故なんだけれど)わかりづらいです。ぎゅうぎゅう詰めすぎて「説明カット」みたいなモノも一切なしで、どこに誰がいて何をしてるのかかなり見逃してしまった。また見に行ってチェックしなきゃ^_^;(用足ししてる人が、とか猫が、とか未確認情報多し。小ネタチェックリストとかどこかにないかなぁ…) 以下、(原作もちょっと)ネタバレかつほぼキャラ萌えのみだだもれ感想文 (だってストーリーは全部見所なんだもの…) ↓↓↓↓ (まだ一回しか見てないから、以下に記載されていないオイシイ人々については見逃してるんだと思います。顔と名前がまだ一致しない) とにかくサプライズ号が美しい!!帆を広げて風をはらむシーンとかで思わず武者震い。ゾクゾクしました。船萌えなんて初めての経験でしたよ!しかもどこから本物でどこからCGなのか、ってのが全然わかりませんでした(T▽T)カメラアングルとか絶対あり得ない状態なのに、本物を見てる感じがするってのは凄いことだと思いませんか? 砲弾でボロボロになるシーンは「イヤー!壊しちゃだめー!!」と本気で心配したほどです。修理シーンで(カット割のせいで私が誤解してるだけかもしれないけど)他にも直すべき重要な部分が沢山あるはずなのに、船首像を真っ先に修理してるところがオカシイ。 ラッセル・クロウ演じるジャック・オーブリーは、こういう言い方をすると誤解されるかも知れませんが笑顔が愛らしくてかなり可愛いです。どっちかというと好きになれない顔立ちだと思って正直今までほとんど注目してなかった役者さんだけど、この人かなり好きになりました。あのボタンだらけの海軍の制服が「ぱんっぱん」って所もクマちゃんテイストvv スティーブンがジャックより背が高いのはどうかと思いましたが、ベタニーさんが格好いいので良し!メガネにもみあげで「…シューベルト?」とか思ったりしたのはココだけの秘密です。デッキで開頭手術しちゃう天才っぷり&民間人(現代的)視点でクールなキャラなのかと思いきや、「天然研究バカ」というオイシイ設定。大喧嘩の理由もソレって…。上陸して観察する気満々なドクターが準備万端でデッキに現れるところ、斜めがけカバンがラブリー!! プリングス副長は、顔を横に走る派手な刀傷がちょっと気になりますが( ブレイクニー候補生が腕切断キャラ、ってのは予想もしてなくて、良い意味で裏切られました。「大変な目にあっても健気に頑張る萌えキャラ」路線で行くのかと思いきや、真っ当に格好いいので気に入った!最後の決戦前「味方は右腕に腕章を付けろ」と命令してたら、オッサン水夫に「右腕のない者は?」とツッコミを入れられて「無礼だぞ!!」←男前ー!ガキタレ声でこの台詞。あと、上陸させてもらえなくて落ち込んでるドクターに虫を与えたりして点数稼ぎをしているように見える(笑)。 カラミー候補生は黒髪太眉かつ赤いほっぺ、オトシヨリ受けの良さそうな風貌です。なんか、顔だけだと「中学校の同級生の女の子(運動部所属)」に、こんな感じの子いませんでした? 思いがけない掘り出し物はホロム候補生。幸薄そうな風貌(でも美人)が気の毒で良いですね。歌に参加した途端、胡散臭そうな目で見られる所とか気の毒すぎ。船室で水夫達に睨まれる所では、襲われるんじゃないかとドキドキ(←するなよ)。 キリックがホント「海の男、頑固オヤジ」って見たまんまキャラに仕上がってて最高。ヒゲとか汚くて良い。密かにピッグテイルが物凄く長かったりするところも、原作通りなのかな?戦闘中も「船長の皿を守れ!」みたいなことを言ったり、二人の演奏を「ギーコギーコ」とか言ってみたり、 艇長ボンデンは「まんまピピンだ(スミマセン)!!」いや、彼よりはかなりしっかり者でしたが、物凄く小柄に見えたんですけど気のせいでしょうか(^_^;)物語の要所要所に必ず「いる」のに、そんなに目立ってなかったのがちょっと勿体なかったかな。 パウダーモンキーの子たちは船室で煙草を吸っていたり、もしかしたらお酒も飲んでたのかな?巻き毛の子はルネッサンス絵画ばりの美形っぷりなのに、容赦なく小汚い。こんな描写も面白いなー。 上陸してのマチュリンの手術シーンは正視できませんでした。痛そう、っていうのよりメガネで切なそうな顔した汗まみれの顔で喘ぐアップが気恥ずかしくて!!口元に視線集中してもやっぱりあまりのいかがわしさに耐えきれなくて、勿体ないとは思いつつも目の焦点を思い切り近くして画面をぼんやりさせるのが精一杯。しかしこんな状況の原因が「鳥に見とれてうっかり撃たれる」つーところが、なんかこう…(ある意味非常にリアルかも。あの時代ってなんとなく「うっかり死亡」って多そうな気がする) 日記でも書きましたが、この映画一番の美形は「アケロン号の船長(船医?)の死体」解釈がイマイチ出来てないせいでどっちか言いかねるのですが、つまりオーブリーは船長から直接剣を受け取ったんですよね?(ラストシーンで船を追っかけるのは、敵の船医だと思っていた男が実は船長だったとジャックがその時点で気付いたから?) いまだに手に入れられずにいる原作の一巻を早く読みたいです。それはそうと、元ネタになったという第10巻「南太平洋、波乱の追撃戦」読んでみたら、キャラクターと航路は同じでもテイストが全然違ってびっくりしました。いや、前々から「原作20巻の中からエピソードを上手く取り上げて再構成」って話は聞いていましたが、これほどとは。映画で活躍している候補生たちは、原作では何をしていたのかほとんど印象に残ってません(^_^;)(ホロムは随分役割が違いましたね…)せっかちにページを繰ったせいできちんと話を読み込めてないから、ってのもありますが。 それより下巻後半、どんどんページが少なくなってくるのに「一生懸命働くみんな」描写が淡々と続いたので「…もしかして今読んでるこれ、上巻だったっけ?!」と焦りましたよ。そして「作業の役に立たないから一応食料調達という役割を与えられ(作業場から追っ払われ)、これ幸いと鳥を観察してるドクター」というのに笑わされました。どこまで行っても天然なのね… |
2004年3月16日、二度目の鑑賞で(↑上記の初見時感想にも自分のわかる範囲で訂正入れました)誰が誰、ってのをどうにか把握できてきました。 ・ネーグル(キャラメル風味) ・ウォーリー(パツキンヤンキー風) ・アレン(貫禄オヤジ) ・ホッグ(おかっぱ) ・ホラー(とにかく復唱) ・ハワード(赤服おじさん) ・モウェット(キューピーさん) ・パディーン(ミスターホム・この人背が高くて顎が長くてまんまそんな。ベタニーさんが190ってことだから、2メートル超?) ・ディビス?(D始まりの名前だったと思う。肉屋のオヤジみたいな風貌の人) ちび候補生もストレートプラチナブロンドの子とそばかすの子を確認。 猫はパディーンが抱いてた黒いの?かな。島に上陸して標本を捕まえまくるシーンは今回はじめて確認しました(^_^;)あれだけお笑いシーンとして時間を割かれていたというのに。 噂のトイレシーン、雪降ってる中で脛まで晒して腰掛けてるアレですね!トイレって言われなきゃわかりませんよー(^_^;) ボンデン、一回目見た時あまり印象に残らなかったのは、そんなに変わったこともせず真っ当に働いているせいだからだとわかりました。ちなみにピンクのシマシマズボンってのはまだ確認できていません(T▽T) さてはてマチュリンの自己手術シーンですが、マチュリンのアップ以外はオーブリーの動向に注目してみたので改めて「あー、艦長こういうのは苦手なのねー」って思わされてニヤニヤ。それ以上に、そんなジャックの様子を笑う余裕のあるドクターがたまらんです。 しかしアレですな、見れば見るほどクルーに親しみがわいてしまう。誰一人として(物語の中だとわかっていても)死んで欲しくない、だから見る回数を重ねるにつれて「海葬」シーンが辛くなる。斧シーンなんて一度目はそうでもなかったけど今回見たときはキャラクター達の葛藤や場面としての演出のせいもあってかなりキました。 |
3月18日、原作本第一巻をようやく読了&サントラケース写真パトリックオブライアン恐るべし。訳文で可愛らしく仕上がってますが、この主人公二人は運命的な出会いをして人生を共にすることになったわけですよね。しかもまだ知り合って日も浅いはずなのに、会えないときはお互い相手のことばっかり考えてたりして。マチュリンの秘密日記も「J・A」のことばっかりだし。オブライアン氏、一体貴方どういうつもりでこんなラブラブな二人を描き出してたんだ?!という気分に。全く何の予備知識もなく第二巻を読み始めたときよりも、映画でビジュアル知識を仕込んでから読んだ第一巻は結構面白く読めてしまいました。帆船用語や戦闘描写の文章から動きを想像しやすい所為でしょうね。だって大砲を撃つアクションだって、わからないときは全然上手く想像できなかったもの。 2→3→10→1、というちょっと邪道な読み方をしてしまったわけですが、オーブリーに萌え。…だって、「金髪さん(ゴルディロックス)」ですよ?!←密かにみんながこう呼んでるんですよ。しかも「マスターアンドコマンダー」として船に乗り込んだ当初はどうなることやら心配なくらいだったのに、読み進めるに従って紛う方なき船のアイドル状態に。あげく、ひっそり狙われてるし(笑)良くも悪くもこの男は真っ当に健康なのだな。 もちろんマチュリン先生もいろんな意味で面白いところをいっぱい見せてくれます。「僕のコブラがー!」と文句を言うシーン、「オイオイドクター、今そんなこと言ってる場合なの?」とのたうち回ってしまいました(T▽T) 萌えにおいても燃えにおいても、個人的にツボなのは「職務における有能さ+信じ難いまでの駄目な部分」この二つの描写が上手く配分されていると、コロリと参ってしまいます(^^ゞ ところでこの映画のサントラ、ケースの表面はパンフと同じ図柄、背面には佇むオーブリー&海原のサープライズ号。このオーブリーの「むちむちぱんぱん」ぶりも愛らしくてたまらんのですが、地雷はディスク下面!ディスク取り出した瞬間「正気を失いそうになるほど可愛い金髪さん」が!(個人的にこの角度のこの表情、そしてむっちりした手が!!後ろでぼんやり控えてるキリックさんもあやしくていいv)ヤバイ。今までの萌えツボは「ごりんごりんに痩せた長身」だったはずなのに、いつのまにムチムチ萌えに?!あげく、ラッセルクロウにまで萌え始めたかもしれん…(本来の体型は違うんだとわかっているのに) |
2004年3月30日、三度目の鑑賞でドクターの手術シーンがようやく短く思えるようになってきました。噂の「舌の動き」も確認。細かいよなぁ…ボンデンの縞パン確認〜!(そんなことでよろこぶなよ…) 今回はボイルとウィリアムソンの行動に注目。「おちょーしもんのボイル」と勝手に思っていたので、今まで六分儀のシーンでよそ見をしていたのがボイルだと誤解してました。ヘタレ(ごめん)ウィリアムソン、注意力も散漫なの?…でもウィリアムソンくんは葬式シーンで鼻真っ赤にしてホントに悲しそうに泣いてるので私の中ではちょっと株が高いのです。 ネーグルとドゥードゥルの違いもようやく確認。 あと、パディーンは割と髪の色が薄かったと思うんですが、もう一人馬面系でちょっと髪の色の濃いめの人がいるんで混ざりそう。喋ってないのがパディーンだよね?ところでパディーンはドクターをおぶって走ってるときの顔がムチャクチャコワい。この顔の印象が強いせいで、鏡を持って「ヒィー」って顔してるのがこの人だとなかなか気付けずにいたのでした。 思いがけず注目する羽目になったのはモウェットさん。激しく人の良さそうな顔立ちのクセして、この人戦闘シーンで物凄い勢いで戦ってるの。のんびりやさんだと思っていたのでちょっと意外な感じ。ま、何だかんだ言っても海の男だ。 プリングスは最初の戦闘でいったん治療部屋に運ばれてるんですが、ドクターが「反撃しないのか?」と言った次の瞬間立ち上がって出て行く。結構ひどい怪我してたっぽいのに、生真面目な頑張りやさんだ。 キリックさんってヒゲとか顔つきとかでアレなんですが、もしかして素の顔は結構若いんじゃないかと。冒頭でご披露されたセクシーなおみ足は「綺麗」と言っても良いくらいだし(しかもシャツ一枚!あの時代下履きってなかったみたいだから、設定上はノーパン…うわお!) 今回の鑑賞時は、中年夫婦がけっこういらっしゃったのですが、斜め前に座ってた奥さんがウォーリーのシーンやラスト海葬のシーンでえらい勢いでぐすぐす泣いていたので自分が泣くどころじゃなくなっちゃいました。でも「はまってくれたのね」と密かに嬉しくなっていたり。 しかし、色々確認したいことが山積みです。メイキング本買うべきかしら。DVDも出たら買っちゃいそうだよ…(何度も言いますが、未だプレイヤーが無いのに)。 |
2004年7月8、9日 四・五度目の鑑賞で有り難いことに新開地の名画座で上映してくれていたので、諸々の用事のついでに神戸に行って来ました。客層とマナーが凄まじいことになってるうえに、もう一方のホールでは成人映画を上映してたりするところでしたが、設備とサービスは素晴らしく今までで一番音響が良かったです…船のきしみとか人のつぶやきとか細かいところに気付けたのはうれしいところ。もう既に最期に見てからかなり経っているので「えっこのシーンこんなんだったっけ?」と新鮮な気持ちで見られました。いやホント、小ネタの嵐なので何十回見ても新たな発見があるはず。 というわけでご存じの方にとっては今更な事実感想以下列挙↓ ◆生足キリック、物凄いきわどいところまで映ってる気がするんですがホントに気のせいでしょうか? ◆鐘の音を聞いたのはスレイド。顔を覚えた今だからわかるのかな?それかホロムの台詞で名前が出てきたからか? ◆モウェットの声はその風貌より随分軽い。気障な口説き文句が似合いそう ◆艦長室のトイレをようやく確認。ここもラムが直したのかな ◆ブレイクニーの腕切断、二段階。刃物も二種。中華包丁は骨切断用? ◆日常のシーンのどこだったか、甲板にてデイビスにべったりのロフティー ◆水夫たちの食事は1度目と2度目でかなり質に差が。最初に出てきたときはジャガイモ千切りみたいだったのに凪の時の食事は凄まじいアレ ◆ネイグルの髪の毛は結構カールしてる。ストレートイメージだったのでちょっと意外 ◆物資補給の時ひそかにバックに流れている太鼓?の音(民族風味) ◆嵐の時、雨漏り(?)しまくる船室でコップの上に手を伏せてフタにするデイビス ◆ひっくり返ったロフティーに「くつろぐな!」と言ってるのはホラーだと思ってたけど…もしかしてモウェットかも ◆落ち込むジャックにスティーブンが「戦死したと思うことに…」と言うシーンの一番最初、稲光に浮かぶジャックの白靴下(足の裏を合わせるような…シリアスなシーンなのにそのポーズは可愛すぎる!) ◆ホロム←船員敬礼責めの時、スレイドがデイビスに入れ墨彫ってる(いままではデイビスの鎖しか目に入らずスレイドを見逃していた模様) ◆ホロムがパニックになって戻ってきたとき、ブレイクニーとウィリアムソンはトランプしてた(そこにボイルが剣で茶々を入れ、ウィリアムソン君が非常にやる気の無さそうな顔をしてトランプであしらっている)いままでは二人でチャンバラごっこしていたとばかり… ◆ガラパゴスクリケット、ハワードさんは審判?背景になったときに「アウトー!」みたいなアクションを取ってる ◆ブレイクニー君が剣の練習をするときに壁にぶら下がっていたのは何らかの割と大きめの袋のようなモノ。 ◆最期の戦闘で血塗れの剣を持ってアワアワしてるのはウィリアムソンではなくボイル?(確認したけど曖昧)つーかどこに居るんだウィリアムソン?! ◆ラムは木槌で戦っている?! ◆手榴弾に火を点ける熊二頭はどこ(動揺)?!投げ込みシーンしか確認できず ◆ブッ飛ばされるアケロン号の大砲にも何か書いてある ◆戦闘後半ハワードにべったりのボイル ◆ラストのトーステッドチーズ作り、ぼやき続けるキリックを異様に優しい目で見つめるビル 葬式シーンの故人と見送る人の対比は今頃仕掛けに気付きました。…はっ!アレンのは? |