■□ 少年 □■
×ロクス  セシアイベント「ファーノの少年」より

 ……かくも世の中うまくいかぬものとは。
僧侶として幾たびもの死を見送ってきたはずのロクスなのに、あまりにも理不尽な幼い死に直面し言葉をなくしそうになった。
 あどけない天使の小さく白い手が土にまみれ、その悲しみすらも共に土へと還す。
長い衣のすそが土にまみれ汚れることも厭わない金の髪の幼い天使は言葉をなくしてしばらくたつ、ロクスも古ぼけた経典を胸にし型通りの見送りの言葉を口にしただけで、いつもの饒舌な彼からは意外なほどに言葉少なに佇んでいる。傷だらけの少年の骸は女の手でゆっくりと姿を消し土へと還る、その短い生は悲しいことに報われぬ悲しみしか残さなかった。
たったふたりだけのさびしい弔いなのだけれど、死者を土に還す手は天使のそれで、別れの言葉を口にするのはいずれ教皇になる男の声。どんな貴族よりもどこぞの皇帝とやらよりも荘厳なる人生最後の祭礼を受けることとなったのは、飢えと過労により命を落とした母親と、母の死を受け入れるより先に壊れてしまい破滅へとひた走ったあどけない少年。肉親以外の優しさがあることに気づくのが遅く、引き返せなくなって最後には裏切られた。
心優しき森の聖女が、そして癒しの手が差し伸べたぬくもりを拒み、ただひとりの理解者であった母親の復活だけを信じて……そして少年は母以外に信じたかりそめの救いの手により裏切られ突き放され縊られて散った。
 ロクスは彼が土に戻されてゆくのを見ながら、異質について思いをめぐらせていた。
異質と言う意味ではロクスも同類、生まれながらにして他者の傷や病を癒す異質を、彼が生まれ育った国では「癒しの手」と呼び崇め奉られて、彼も両親も共に何不自由ない暮らしを手に入れた。かと思えば今土に還ろうとしている少年とその母は、少年の持つ異質が原因で迫害され、貧困と、そして狂気の果ての破滅であまりにも報われなさすぎる死を迎えた。
 自分たちは何が違う? 癒しの力も魔道の力も異質には変わりなし。
吹き抜ける風はどこも同じ、ロクスは己の視界の中一番手前で揺れるシルクグレイの髪を見るだけで、同じ異質の己が何不自由なく生きている不平等を感じていた。
 少年はただあどけなく母を死後までも慕っただけなのに、こんな末路を与えられる理由がどこにあると言うのだろう? 純白の翼持つ幼い天使が目の前にいるけれど、彼女と自分ら人間たちすべての全能なる父とやらにあえて問いたい。

 この少年の人生に与えられた意味と。
 異質を抱える己と彼の明確なる違いと。
 彼の迫害の理由を理解できるように教えて欲しい。

 しかしそれを行動に移しては、この幼く美しい天使を苦しめてしまうことがわかっているから、ロクスは唇を噛むことすら抑えて無表情を装うよりほかにできることを思いつけなかった。
彼の美しい天使に罪はない。むしろこの少年以外のこともきっと背負っていて、誰よりも苦しんでいることだろう。そのことを思うだけでロクスは己の信仰に唾を吐きたい衝動に駆られてしまう。
彼女を苦しめるすべての存在を消し去りたいと強く感じてしまうことが、一瞬ごとに増えていく心情を顕著に感じるようになってしばらくたつ。
 この世に神などいるのだろうか? 聖職者がその疑惑を抱くようになってはおしまいだとわかっているのにどうしてもその疑惑が消えなくなってしまった。



「シルマリル、少し休め。
 今にも倒れそうな顔色をしてるぞ。」
 昼間の凄絶な死闘をものともしない抑揚のない声色で、ロクスが幼い天使を促した。
呼びかけられた天使シルマリルは今にも消え入りそうなほどに存在感が薄くなっていて、人間に近い状態に受肉しているとは言え彼女は精神体だと言うことは変わりなくて、今彼女に消えてしまわれたら困るロクスは無意識のうちに沈む声色を強い感情で制御している。
自分は男なのだから、せめて彼女の前だけでも、虚勢でも構わないから強くありたい。
その気持ちが彼の中では悲しみよりも強かった。
 母を甦らせてやると約束した魔女セレニスの言葉だけを信じすぎて、かつてのセシアの優しさだけでなくロクスの口にした真理にも耳を貸さなかったイオンとセレニスが彼に与えた使い魔たちとの熾烈な戦い。
そしてイオンと使い魔が天使の勇者たちに敗北したことを知るや否や、魔女は少年を打ち捨てるよりも残酷に切り捨て死を与えた。…当然彼との約束など反故にして……。
約束を違えないのが当然のシルマリルはもちろん、時に約束を反故にするロクスですらセレニスのそのやり方には戦慄したけれど、心優しい天使は少年の死を優先しその小さな手で弔おうとしたから、ロクスは彼女の望みをかなえるために手を貸した。
 あまりにも疲れ果ててしまいどちらもこの村をあとにできなくて、重苦しい空気を引きずったまま夜が来て旅立つ機会を失った。村はずれで理不尽に殺された少年を弔う直前から天使シルマリルは言葉を失ってしまったのだけれど、彼女の心中いかばかりか…それを思うとロクスは多少の沈黙を当然と受け入れた。
 正しく言えば、ふたりとも手を下したわけではない。気性の激しいロクスも、少年の諸行を知りつつもその心情がわからないではなくて、まずおとなしく耳を傾けさせるためにやかましい番犬たちをとりあえず追い払うかおとなしくさせたあとに、彼なりの雷を落としたに過ぎなかった。
歪んだ少年期を過ごした先人としてこうするよりほかはないことを知っていたからロクスはあえて腕に物を言わせたけれど、もとより殺すつもりなどなかった。
もちろん殺してもいない。抵抗も反抗も無駄だと思い知らせ、おとなしくさせただけ。
彼以上に少年と関わりを持っていた天使シルマリルが、たとえ堕天使に踊らされている人間だろうと神罰と称した死を望むはずなどない。
一会だったロクスですら、飢えと過労の末にこの世を去った母が干からびてゆく様を目の当たりにし続け語り続けた少年の苛烈な日々には同情を越えたものを感じたのだから、天使とはいえ少女の姿と気性を持つシルマリルの言葉をなくしてしまうほどの悲しみは想像を絶するものだろうと読むことはたやすかった。
それでも残るこの罪悪感をあの魔女は感じている様子を微塵も見せなかったあたりから察するに、善意的なものを期待することが愚かしい。ロクスはそんなにべもないことを考えているのだけれど、それをシルマリルに向けて口にすることもまたできずにいる。
「今にも死にそうな顔色」と言いそうになってとっさにすり替えたほど、彼女の気持ちを思えば思うほど、同じように少年に与えられた尊厳すらなかった死のことを考えてしまう。
いずれ僧侶の頂点に座する男としてふさわしい教育を受けてきた男だから、人間の最期を送る言葉を何度も口にしてきた男だから、慣れたつもりでいたのに――――

「誰も死者をよみがえらすことなどできない。」

 今日ロクスが静かに口にした言葉を、彼は母が死んで間もないうちに誰かから語られなければいけなかった。ロクスが初めてではいけなかった。
愛する誰かが朽ちてゆく様を目の当たりにするなど残酷極まりなくて、見続けた者はいずれ正気を失うことは語るまでもなく目に見えている。なのに少年は見る影もなく干からびてゆく母と日々を過ごしていた、誰もロクスの言葉を語り掛けなかった。
誰も少年に言い聞かせ母を葬ろうとしなかった。
誰も気づかなかった。
母しかいなかった少年が母を喪った、それにつけこみ力を貸せば代償として母を蘇らせて見せる、約束すると手を差し伸べた魔女の甘言に、嬉々としてうなずいただろう少年の狂気を誰も責められない。
 嗚呼、罪深きは人間なり。その業を図らずも背負わされた幼き天使の精神はどうすれば守れるのだろうか?
シルマリルはひと言も言葉を発しない。彼女もまた今日ふたりだけに見送られ死んでいった少年と同質の感情を抱えたまま、それでも彼女は人間でない以上壊れてしまえるはずもなく、存在し続けるよりほかにない。
ロクスは彼女の顔すら見られずに言葉ばかりをかけ続けた。
「いくら君が人間と違うといっても、…繊細と言う点では人間の女性より気がかりだ。
 悔しいが僕はあの少年に雷は落とせても、セレニスの前では無力だった…無様だな。
 偉そうに君を何度もからかっておきながら、肝心な時に僕は役に立たなかった。」
 それは自嘲ではなくて突きつけられた現実とそれを目の当たりにした率直な感想に過ぎない。天使の勇者などと持ち上げられてもこれが現実、少年ひとり救うこともできない。
人ひとり救えなくて世界が救えるはずもないけど、それでもロクスはこのあどけない天使を信じるしかなかった。膿んだ信仰を背負わされて自棄になっていた彼のありのままを受け入れたのは、受け入れ続けているのは目の前の人間でない彼女だけ。
「僕が無力だったせいで君を悲しませてしまったが…こんなことを僕が言うのも無責任だが、イオンはあれで終わったことがある意味救いなのかもしれない。」
「…ロクス」
「聞いてくれ。
 あれだけのことをしでかしたイオンを、母親との記憶を抱えさせたままで生き長らえさせて、いつか救える、救われる日が来ると思うか?
 縁薄いとはいえ両親共に健在の僕でさえ、イオンの悲しみは彼を狂わせるだけのものだったことぐらい簡単に想像できた。それにセレニスにそそのかされての罪の数々だ、…正直、僕なら耐え切れない。」
 無垢な心につけこんでの甘言に逆らえないことぐらい感じて取れる、ロクスも同じく己の抱えた異質に苦しみ一度は堕落に身を落とした。人とはそれほどに弱い存在。
そして罪の記憶も狂気もそのままに正気に戻れば……。
「…僕もイオンとかわりないよ。ただ僕は許される程度の浅いことしかやってなかっただけだ。
 イオンは狂うよりほかに道がなかった。母ひとり子ひとりで生きてきたのに母親は死んで弔い方すらわからなくて、誰も助けの手を伸ばしてくれなくて干からびてゆく母親の死を受け入れられなくて」
「やめてください…」
「子どもが一人生きてゆくには自ら壊れて母は死んでないと思うしかなかった。」
「ロクス!」
 強く名を呼ばれ、ロクスがようやく声の主を紫の目に映した。
目の前にいたのは、その存在意義と理由ゆえに狂気の淵に身を投げることさえ許されぬ少女。背に身の丈ほどの翼を持とうと彼女自身は天使というより穏やかな少女に近く、何度心折れそうになろうと気丈に顔を上げるその芯の強さが彼女自身に残酷ですらある。
「天使の君でさえそこまで揺らいでしまうほどの感情を、イオンはひとりで抱えるしかなかったんだ。…正気に戻っても救いはない。」
「でも」
「こんなことを言うと君をもっと傷つけるかもしれないけど、…人間は弱いんだ。
 自死にしても発狂にしても、自ら壊れてしまうほどにね。」
 ロクスが静かにそう語ると、シルマリルは続く言葉を失ってしまった。
幼い天使は彼の言葉すら認めきれぬほど自分の感情で手一杯ではなくて、けれどやはり少年に与えられた理不尽な死を認められず、受け入れられず。
彼女はこの大地に降り立ってから何度も己の父たる神への揺らぎを感じた。それを何とか、何度もつなぎとめたのは目の前の彼をはじめとする矮小なる人間たち。
彼らは理不尽を理不尽と知りながらも、シルマリルへの心の底からの恨みを抱かず歯を食いしばって自分で何とか乗り越えようとする。
ひと時心無い言葉を投げることもあるけれど、彼らの境遇を思い、シルマリルはいつもこらえてあえて受け止めていた。
それが無力な、何もできない自分に唯一できること。そう思いながら……。
「やっぱり…私にはなにもできないのですね……」
 声はふるえるのに、感情なんて嵐のようですらあるのに、その力量はシルマリルの小さな体をただひたすらに、行く先も見つけられずに渦を巻き続ける。
「やっぱり私は人とは違う次元からしか物事を見られなくて…悲しい気持ちになってるけどそれが本当かすらわからなくて……」
 そんな彼女のふるえる細い肩を、揺れない青い瞳を見てロクスが彼女の気持ちの振れに気がついた。人と違う次元に存在するがゆえに追い詰められてばかりいる天使シルマリル、…金の髪の小柄な彼女。
力なき自分を責めてばかりいる気の小さな天使様。
「私はあなたたちのことを他人事にしか捉え切れてない」
「シルマリル。
 君は彼の死が大きすぎて受け入れ切れてないだけだ、そんなに自分を責めちゃいけない。
 …イオンが母親の死を乗り越えきれずに壊れてしまったのと同じだよ。」
 ロクスには身内の死の経験はない。しかし聖職者と言う立場の彼は幾度も死者と向き合い残される者の慟哭も見守ってきた。彼から見ればシルマリルの反応は、彼女いわくの「他人事」ではなくて、
「他人事なんて思ってるんだったら、あんな丁寧にイオンの亡骸を埋葬しない。
 君は僕に言いつけて、村の人間に埋葬させることもできた。なのに君は当たり前みたいに僕と一緒に自分の手で墓穴を掘って、イオンと母親を仲良く枕を並べてあげたじゃないか。」
 現実を受け止め切れていないだけ。ロクスにはそう見えている。
そして自分を救ったその優しさを、いや違う天使シルマリルと言う存在をどうあっても守りたい。時に己の身を擲ってでも、と言う激情に駆られるようになった。
この感情がなんと言うかを知ってはいるが、それほどまでの激しさを抱いた覚えがロクスにはないから彼も迷走を繰り返す。
「シルマリル、僕は聖職者って立場柄、ずいぶん人の最期を見てきた。
 みんな共通してるんだけど、泣くことで初めて死を認めるんだよ。悲しすぎて泣けない、って言う人もいるが、…死者が生きている、いつか帰ってくるって信じてるから泣けないんだろう。
 …はは、こんなことを思う僕の方がよっぽど他人事だな。」
 言いながらなかなかまとまらない自分の台詞をロクスは感じているのだけれど、不謹慎にも笑ってしまったけれど、

「…難しく考えなくてもいい。イオンが死んだことは現実だから、君は彼の死を悼んで泣けばいい。
 形からだろうと構わない、泣いているうちに実感がこみ上げてくる。
 僕が立ち会った場面ではそういう嘆き方が当たり前だったよ。僕は慣れてしまって泣けないけど、こんな僕より君の方がよっぽどイオンに対しては親身になってると思うぞ。」

 嘆きは波及する、そして人は死を実感し受け入れる。胸などと一部分ではなく身も心も切り裂かれるように、また打ち砕かれそうに痛いのだけれど、その痛みを感じ味わうことで残された者も何とか乗り越えるきっかけを得られる。
身内が健在なロクスの死生観は所詮他人事、と彼自ら苦笑いなんてするほどらしいけれど、何度も他者の嘆きと最期に立ち会った男なりの現実味ある死生観には違いなかった。
少なくとも、他人事なりに経験すらない者の空々しい奇麗事とはまた違う。
「私…イオンを心配していたセシアと一緒に、あの子を訪ねることができませんでした……」
 ロクスの言葉に、シルマリルの優しげな丸みを帯びた眉が歪む。
「だってイオンがしたことを思ったら…きっといつかこうなるだろうって思ったから……」
 青い瞳が揺れる。
「私ずるい…セシアと一緒じゃきっと彼女が先に泣くからってあれだけイオンを心配してた彼女を裏切ってあなたを選んだ……!!」
「しょうがないさ。実際に君もこうして耐え切れずにいるんだから。」
 そして再びシルマリルは言葉をなくした。
違うのは、声は残っていること。渦巻き続けたさまざまな感情が出口を見つけ、悲痛な慟哭がようやく彼女からほとばしった。張り裂けそうな胸のうちをすべてひっくり返す勢いで泣き崩れた少女を目の前にしてぼうっと突っ立っているような男ではなくて、ロクスは自分の鬱屈と屈折をシルマリルが仕方なしに受け入れたように、当たり前に胸を貸し小さな頭を、細い髪を異質が宿る男の手でそっと撫でた。
何に対しても温厚で、ともすればそれが他人事のように見える天使様だけど、温厚ゆえに吐き出し方を知らず闇に落とされたが最後、人間とは違い黒く染まった翼は元には戻らないと聞く。
ロクスはそんな彼女にきっかけを与えただけ。きっかけさえ得られればこんなにも脆かった、こんなにも激しい感情が彼女の中で渦巻いていた。
吐き出し方ひとつ知らない天使様に、人間なりの吐き出し方を教えただけで――――己の感じた悲しみを他人事のよう、別の世界の話のように達観した物言いで語るようなお高い存在になって欲しくなかった。
ロクスの天使は幼いけれど人間の悲しみを自分のものにして抱きしめる、そんな存在であって欲しかった。
神々しい純白の翼があったからロクスは彼女を天使だと疑いもせずに信じてしまった、己の信じた天使が本物ならば、それが闇に染まる様など間抜けに見守る男ではない。
動機がエゴイズムでもなんでもいい。それで彼女が支えられるのならばそれでもよかった。
「君は自分の勇者のことばかり心配してるけど、君だって悲しかったらこらえずに泣いていいんだ。イオンも誰にも泣いてもらえないまま逝くよりは、ひとりでもふたりでも心の底から悲しんで送ってくれる誰かがいてくれた方がいいだろう。
 あの歳で罪な奴だ、君だけじゃない、話を聞いたらきっとセシアも泣くだろうな。」
 その人数の中には当然自分もいるけれど、やるせなくても、悲しみはあれども他人事として受け止めてしまったロクスはそれを表には出さなかった。
女たちはあまりにも強くひとつの死を受け止めすぎて今にも壊れてしまいそうだから、たとえ冷たいといわれようと罵られようとロクスは一歩引いた己の立場を守り続ける。
誰に理解されなくてもいい、たったひとりが信じていてくれればそれで充分。
「一晩中泣いても構わない。気がすむまで僕がつきあうよ。」
 信じてくれる者を、拠所をなくしたらどうなるか、あの少年が人生を賭して語ったではないか。
自分にはまだ彼女がいる、ロクスはいつもの体裁を忘れるほどに腕の中の頼りない天使様に寄りかかるようになっていた。

2008/08/23

テーマはふたつ
「死」
「実感できない悲しみの実感」
素人なのに大それたことに地力を問われるテーマを選びました。
セシアのイベントですがロクスだけ固有の展開がある様子です。
(他キャラで試したことがないので…)
セシアは母や姉の包容力でイオンと向き合いますが、ロクスはとても他人事っぽい展開でした。
良い悪いとか質の話ではなくて、ロクスの方がある意味生々しいというかプレイヤーとしては理解しやすいというか感情移入しやすいといいますか。
「セシアよりもロクスの反応の方がわかりやすい」のかもしれません。
セシアは元が優しい上展開ではかなりの確率で聖女の記憶を受け継いで常人離れするけれど、 ロクスは終わりまで一貫して俗物ですから。

同時に、ロクスはフェインやイオンと同じように異質でありながらその力と生まれで何不自由ない環境で過ごしてきてるので、 他人事みたいな言葉の裏でいろいろと思うところがありそうです。

なお、台詞は毎度ですがうろ覚(口ふさぎ)