Let's share! 後編





後ろ向きで八剣の膝上に乗せられて、首筋を舌でゆっくりとなぞられる。
それだけでも京子にとっては快感になるのに、前からは龍麻に口付けられて、右手で脇腹を愛撫された。




「ん、ん…ふぁッ……」
「京、可愛い」




腹を撫でる手が下がっていく。
尻のラインをなぞって、更に下へ。
それがいつか辿る先を想像して、京子は身を震わせた。

口付けは止まず、時折息が出来る程度に離されはするものの、直ぐにまた貪られる。
その度に、身の内の官能を引き出されていく。


背中から伸びた手が京子の乳房を掬い上げた。




「ブラ外そうか、京ちゃん」
「んぅ……」




龍麻に口付けられている京子。
八剣は開放を待たずに、京子のブラジャーのホックを外した。

たわわに育った胸が露になり、八剣の低体温の手が乳房を揉む。
頂を指先が掠めて、京子の細い肩が跳ねた。




「んっぅ……あ…ッあ、あッ…」




龍麻からのキスが終わって、甘い声が喉奥から漏れる。
両の乳首を指先で捏ねられて、京子は身を捩る。

下肢には龍麻の手がある。
ゆっくりとした速度で太股を撫でられる。
ぞくぞくとした感覚が躯のあちこちから奔り出していた。




「や、八剣ッ……んぁ、あッ」
「さっき緋勇とキスしたから、今度は俺としようか」
「…うぅんッ……!」




首を巡らせれば、少し上から斜めにキスが落ちて来た。

ちゅくちゅくと音を立てて咥内を貪られ、同時に乳首を攻められる。
それだけでも京子には耐えられないのに、龍麻の下肢を触れる手はどんどん悪戯さを増していく。



龍麻の指が秘所に近い場所に触れた。
触れて直ぐに離れて行ったから、京子はもどかしさを感じて太股を摺り合せる。

その時、龍麻と八剣の目が合ったことに、京子が気付く事はない。


八剣の右手が京子の乳房から離れると、代わりに龍麻が其処に吸い付いた。
指先で捏ねられるのとは違う、生温く滑る舌に先端を転がされ、京子は身を震わせる。

龍麻の右手と八剣の右手が、それぞれに京子の足を割り開く。
京子は八剣とのキスと乳首の刺激に酔っていて、それに気付かない。




「ん、んッ…んふ…ふぁあん…




八剣のキスが離れて、二人の間に銀糸が光る。
京子の唇は妖しく濡れて、二人の男を更に興奮させた。


龍麻と八剣の指が京子の秘部に伸び、ショーツ越しに触れる。




「あ、やッ…!」





じんわりと蜜に濡れ始めていた其処。
京子は足を閉じようとしたが、龍麻の体が邪魔をしてそれを赦してくれない。

二本の指に違うリズムで秘部を刺激され、京子は前にいる龍麻の頭にしがみついた。
龍麻はまだ乳首を口で弄っていて、舌で転がしたかと思えば、軽く歯を立ててくる。




「あッ、やぁ…っあぅん…! んぁ、龍麻ぁッ……
「俺も忘れちゃ駄目だよ」
「ひぁんッ





名を呼ばれたのが龍麻だけだったのか気に食わなかったのか。
恐らく八剣の指だろう、くにっと秘孔を狙うように押し当てられる。


皮に隠れていた淫核がぷくりと膨れ、ショーツの薄い生地を押し上げる。
先端が布に擦れる感触が堪らなくて、京子は恥ずかしさともどかしさで涙が出そうになった。

龍麻はちゅっと一度強く吸って、京子の胸から離れた。
その一瞬に京子はビクリと大きく跳ね、ぎゅっと堅く目を閉じる。
それを宥めるように、龍麻は京子の目尻の雫を舐め取った。

同時に、龍麻の指が京子の淫核を摘む。




「はぅぅうんッ




強い快感に京子の躯が仰け反った。




「あッあッ、だめッ! や、んあぁあッ!」
「大洪水だよ、京ちゃん」
「はひッ、はあんッ あぅ、あ、んんッ……!」




乳首と、秘部と、淫核と。
耳元で八剣が囁いて、鎖骨を龍麻が舐めて。

どちらか一人としている時でも、京子にとっては大変なのに。
二人もいっぺんになんて、拷問に近い。
快楽地獄の拷問だ。




「はふッ、ああッ 龍麻、龍麻ぁッ…! そこ、それいやッ…!」
「どうして? 気持ち良さそうだよ」
「京ちゃん素直じゃないからね」
「違ッ…ほんとに…あぁッ!」




クリトリスをクニクニと摘んで捏ねられて、京子の躯は痙攣したようにビクビクと跳ねる。

八剣の指がショーツ越しに押し上げる秘部は、彼の言葉通り、蜜液でしとどに濡れている。
ショーツが張り付いて気持ちが悪い位だ。




「京、気持ち悪い?」
「脱ごうか。ね?」




右と左の耳元で囁かれる。
嫌だと言ったら、多分、また囁くのだろう。
低いトーンの“男”の声で。


京子の返事を待たないで、二人は京子のショーツを下げる。
龍麻の腕に促されて、京子もそれを手伝うように足を動かした。
先に右足が抜けて、丸まったショーツは左足に纏わり付いていたが、龍麻が下ろして脱がしてしまった。

生まれたままの姿になって、京子は息を乱して天井を仰ぐ。
肌寒い筈なのに、身を守るものが一枚もなくて頼りない筈なのに、そんな事は微塵も気にならない。
二人の男に煽られた熱が体中で暴れ回っているような気がする。




「やぁ……」




裸なんて、二人には何度も見られた。
龍麻相手に至っては、家に泊まった時に裸身で彼の前にいる程だ。

けれども、情事の時だけは無性に恥ずかしくて仕方がない。


見られるのを嫌がって、今更だとは思うけれど、京子は腕で自分の躯を抱き締める。
足は龍麻がいる所為で閉じられなかったから、右手で隠した。




「駄目だよ、隠したら」
「や、」
「恥ずかしがらなくて大丈夫。可愛いからね」
「あ……」




左手を八剣に、右手を龍麻に取られて。
そのまま両手を捉まえられたまま、愛撫を再開される。


龍麻の頭が下がって行く。
何をするのか見ていたら、彼は京子の股に顔を埋めてしまった。




「ちょ、龍……ふぁんッ!」




ぴちゃり、龍麻の舌が京子の淫部を舐め上げる。




「あ、あッ! やめ、そんな…舐めるなぁ…ッ!」
「ん……ちゅ…」
「だめ、いやぁ…ッああ!」




逃げを打つ腰を八剣に抑えられて、足をじたばたと暴れさせる。
無駄なことだと判っていても、そうせずにはいられない。

あまりに京子が暴れるからか、龍麻が一度顔を上げた。
見上げた龍麻の瞳に映り込んだのは、涙目で睨む京子の顔だ。




「いや?」
「嫌だッ」




当たり前だと京子が怒鳴る。

しかし怒りは継続しない。
八剣が京子の両膝裏に手を差し込み、足を大きく開かせた所為だ。




「嫌って言うけど、トロトロだよ、京ちゃん」
「やッ! やだ、バカ! 離せッ」
「そっか、京って素直じゃないもんね」
「だから違う────んぁッ!」




素直な性格じゃないのも、天邪鬼なのも、それは認めるけれど。
だからってこんな時にまで、反対の言葉なんて使わない。

絶対二人とも判ってやっている。
時々妙に意地の悪い根性が顔を出すのだ、この男達は。
そうでなければ、協定を結んで京子を共有しようなんて滅茶苦茶な話も思いつかないだろう。


龍麻が京子の秘部に舌を這わせて、丹念に濡らす。
両膝を抱え込まれている所為で、京子はもう逃れられない。
クリトリスまで舐められて、身悶えるしか出来なかった。




「あうッ、あん、ふぁあッ や、ダメ、だめェえ……
「此処は駄目って言ってないよ」
「嫌がってる顔でもないしね」




赤い顔で悶える京子を見下ろして、八剣が言う。

自分がどんな顔をしているのか、京子は判らないし、判りたくない。
でも熱に翻弄された頭で、まともな顔をしていない事だけは確かだと思う。


大きく開いた京子の両足を、八剣は腕全体で支えるように間接に引っ掛けて、自由になった手で乳房に手を伸ばす。
下部からの刺激にのみ集中していた京子は、胸に対して全くの無防備だった。

先程の攻めで勃ち上がっていた二つ乳首を、八剣が摘む。
同時に龍麻が秘部を吸い上げた瞬間、京子は甘い悲鳴を上げた。




「あはぁああァァんッッ




ビクン、と京子の躯が跳ね上がり、秘部から濃い蜜が飛び散った。
それは下肢に顔を埋めていた龍麻の顔に付着する。


龍麻は顔に付着した蜜液を拭って舐める。
京子はそれを見ることもなく、八剣に体重を預けて熱の篭った呼吸を繰り返していた。

京子の陰唇からはトロトロと蜜が溢れ、呼吸の度に伸縮する。
クリトリスも完全に勃起し、指先が掠っただけで京子は声を上げる。




「今度は俺がしてあげるよ、京ちゃん」
「ふぁ……




耳を舐められて、京子はいやいやするように頭を振った。
弱々しい京子の嫌がる仕草に構わず、八剣は京子を膝から下ろす。

龍麻が京子の手を取って自分の方へと引き寄せた。
厚めの龍麻の胸板に抱き止められる。
指先で背筋をなぞられて、京子は龍麻の首に腕を回してそれを甘受した。



八剣は京子を膝立ちにさせると、突き出された尻を撫でた。
何度か形をなぞって滑った手は、やがて蜜に濡れる陰部に辿り着く。

つぷり、人差し指が滑り込んで、京子は目を見開いて龍麻にしがみついた。




「あッ あぁんッ
「よく濡れてる。痛みはないね?」
「あッあッあッ! や、掻き回しちゃ…やぁあんッ




くちゅくちゅと水音を立てて、八剣は指を抜き差し、時折指を曲げて内部を掻き回す。
龍麻の舌でと自らの蜜で濡らされた其処は、八剣の言うとおり、痛みを感じさせることはない。
痛みどころか激しくなる快楽の波に、京子は翻弄されていた。




「や、いやッ八剣ィッ…! あん、あぁあッ
「こっちはした事はないかな?」
「何……あんッ!」




身悶えしていやらしく腰を揺らし始めた京子だったが、背後の八剣の気配に眉根を寄せて。
八剣の言葉に何が起きるのかと身構えた瞬間、指先の刺激とは違う場所に生温い感触を感じた。

龍麻にしがみついたまま後ろを見れば、臀部に顔を寄せている八剣がいる。
くちゅくちゅと秘部は相変わらず攻められて、足は力を失くす手前。
それから───信じたくはないが───排泄期間である場所から感じられる、快感。




「あっ、やッ! やだ、そっちは……!」
「俺はした事がなかったと思うけど」
「僕、何回かしたよ」
「お、オレは、やだって……あぅんッ
「成る程」
「はひ、いや、いやぁッ! あ、あ、だめッ、やぁんッ」




前と後ろの穴を同時に攻められて、京子の息は絶え絶えだ。



アナルセックスは数回、龍麻とした事がある。
龍麻が吾妻橋達が持っている成人向け雑誌に載っているのを見たのが、始まりの切欠だ。

最初は痛くて仕方がなかったが、何度目かから躯は快感を追う術を覚えた。


時々アナルと陰唇を同時に攻められて、京子は前後不覚になる。
そういう時は、あの時興味を持った龍麻や、そんな雑誌を持っていた吾妻橋を(理不尽でも)恨んだりするのだが─────最中はそんな事は結局飛んでいて、快楽を追う波に飲まれてしまう。



今回もまた。




「や、らめ、ケツ穴やだぁッ……!」
「ヒクヒクしてる」
「はふッ、あんッ んんぅッ あッあッ、ああぁ…!」




艶かしい声を上げ、京子はくねくねと腰を揺らす。
陰唇を攻める指の動きと、アナルを濡らす舌の動きに合わせて、無意識に。


強過ぎる快感に、京子は龍麻に縋る。




「や、や、龍麻ッ龍麻ぁ…ッ」
「怖い?」
「んあぅ、あ、あッ 頭、頭ン中ッ溶けるゥ……!」




最早恐ろしいのは、己を攻める二人の男ではない。
快感の渦に溺れてしまうのが怖い。

でもそれ以上に、この快感に溺れて飲まれてしまう事に、悦びを感じている自分もいる。



八剣が尖らせた舌先で、アナルをノックする。
龍麻の頭に縋る京子の腕に力が篭った。




「らめ、八剣ィ……
「京ちゃん、こっちは嫌いかな」
「んぅ……あはぁン……




嫌い────なのか、京子には判らない。
何が嫌で何が良いのか、もう。

男達の手で、熱で、翻弄されて、もう思考回路は正常に働かない。
本能に身を任せた京子を止めるものはなく、男達の手も更に欲望を助長させる。
そして彼女自身も、男達を煽り立てた。



否やを唱えない京子に拒否の姿勢なしと見たのか。
八剣はアナルへの愛撫を止めず、また膣への指の攻めも止めなかった。




「はッ、ああ、ああんッ! も、もう…熱ィッ……!」




八剣の長い指では、足りない。
龍麻でもそれは同じ。

指では足りない。


そんな事を考える自分が、らしくもなくて嫌なのに、躯はもう止められない。
このままの状態で攻められ続けるのも苦しい。




「龍麻、龍麻ぁッ……」
「何?」
「も、欲しいッ……龍麻ぁ…!」




龍麻にねだったのは、目の前にいたのが彼だったからだ。
八剣であるなら、恐らく彼に縋っただろう。
今の二人の位置から、これは偶然であった。

が、八剣にとっては少々面白くない。
協定を結んで共有していても、想いを寄せていて、譲れないのはお互い様なのだ。




「俺の事も忘れたら駄目だよ」
「あぅッ




くちゅり、膣内の指がぐるりと円を描く。



龍麻が京子の躯を起こし、京子は膝立ちになった。
京子は龍麻の肩に手を置いて、震える膝でどうにか躯を立たせていた。
それを後ろから八剣が掬うように支える。


龍麻が下肢を寛げると、彼の雄は天を突いて勃ち上がっている。
いつもよりも幾らか膨らんでいるように見えるそれに、京子は心の臓が早鐘を鳴らすのを感じた。

此処まででも、常より十分に濃厚な行為が続いているのに。
恐る恐る後ろを見れば八剣も同じ状態で、それらに貫かれるのを想像して、京子の膣がきゅうと切なく窄まる。
未だ進入していた八剣の指を締め付けてしまい、京子は甘い声を上げた。




「想像したかな?」
「僕らに挿入れられてる所とか」




意地の悪い事を言う二人に、京子は何も答えられない。
虚勢なんてもう欠片もない。

龍麻の手が京子の乳房を揉む。
二人が顔を近付けて、囁いて来た。




「大丈夫だよ、ゆっくり挿入れるから」
「ん、んんッ……あ…あッあッ…
「アナルも十分濡らしたから、痛くはないと思うよ。少し苦しいかも知れないけど」
「や…やぅ……んぁ、あッ…ああッ」
「気持ち良くしてあげるからね」
「トぶくらい、ね……」




ちゅぴっと水音を立てて、八剣の指が引き抜かれた。
内壁の擦れる感触に京子の腰が戦慄き、喪失感に躯が震える。
甘い痺れが抜けない。



先に膣口に龍麻の雄が宛がわれた。
硬く大きく怒張したそれは、正に熱の塊。

塊は、ゆっくりと京子の肉壁を広げて行った。




「あ、あう、入って……んぁあぁあんッ
「ん…っく……!」




きつい締め付けに龍麻が眉根を寄せる。

程なく、龍麻は京子の中へと全てを収めきった。
その間京子の口からは絶えず甘い悲鳴が漏れ、背中で待つ八剣は興奮を抑えるのに苦労した。
彼女の痴態は彼らを煽るには、十分すぎる凶器であった。


一人の熱だけでも京子はトびそうになったが、どうにかまだ意識は正常だった。
頭の中はピンク色で染められていて、到底まともとは言い難かったけれど。


秘孔に宛がわれた、もう一つの熱の塊。
アナルセックスは何度か経験して、慣れては来ているけれど、やはり最初は辛い。

それは判っているつもりだけれど、それ以上に─────宛がわれた熱に、早く酔いしれたくて。




「八、剣ィ……」
「うん?」
「も……いれ、て……ぇ…」




消え入るような声で誘う京子に、八剣は顔を寄せ、



「大丈夫? 挿入れたばかりだろう?」
「ん…いぃ……」




もう我慢できない。
龍麻の熱も、八剣の熱も、早く感じたい。

雌の顔で誘う京子に、八剣も息を呑む。



────ゆっくりと、アナルに八剣の雄が侵入して行く。




「んぁ、はぁう……ッくぅん…!」
「………ッ…」
「う……」
「はひッ、あぁあッ…ッ




皮肉を広げて、奥へ奥へと進んでいく肉棒。

二人の男を同時に相手するのが初めてなら、無論、二人同時に受け入れるのも初めてだ。
息を詰めるほどに呼吸を忘れて力んでいれば、二人も締め付けの痛みで苦しくなる。
だがそれ以上に、京子は充足感で満ち足りていく自分を感じていた。



龍麻も、八剣も、京子はどちらも切ることが出来ない。
だから、これはただの自分のわがままで、彼らが自分を好いていてくれる事に甘えているに過ぎない。
いつかしっぺ返しが来るんだろうなと、頭の隅で思ったりもする。

でもそれよりも、今こうして、二人に抱かれているのが心地良い。
常の自分らしくない思考回路を持っているとは思うし、それが恥ずかしいとも思うけれど、でも、やっぱり。




「ん、う、いぃ……イィよお…ッ




二人の愛撫で、膣もアナルも、殆ど痛みはない。
快感にのみ身を任せる京子の光悦とした表情に、二人の男も笑みを浮かべる。




「動くよ、京ちゃん」
「いいね?」




二人が京子の顔の近くで囁いて。
京子が小さく頷くと、前後で律動が始まった。




「あッ、う、あんッ!」




ずちゅ、ぐちゅッ、ぬぷッ。
ずりゅ、ずッちゅぷッ、ずぷんッ。


前と後ろと、最奥まで突き上げられて、ギリギリまで引き抜かれて、また突かれて。
皮肉が二人の肉棒の形に広がっていくのを感じる。
それに一番奥が当たった瞬間の快感と来たら、もう。

後ろから伸びた八剣の手が乳房を強く揉みしだく。
前からは龍麻の手が京子の臀部へと伸ばされて、ゆっくりと撫でる。




「んは、あうッ…はぁあんッ! あひ、あ、龍麻ぁッ…!」
「京、きついッ……」
「らって、気持ちイッ……あうんッ お尻、もぉッ! イイ、ひはッ、あぁんッ!」
「京ちゃん、息できるかい?」




京子が締め付ければ締め付けるほど、二人も苦しくなってしまう。
強過ぎる快楽で呼吸を忘れて喘ぐ京子を宥めようと、八剣が京子の頬を撫でた。




「んぁ、むりィッ……あぁんッ!」
「少し止める?」
「や、止めちゃやぁッ…
「…だそうだよ」




二人の突き上げに合わせて腰を揺らめかす京子に、龍麻は眉尻を下げて笑う。
彼女のおねだりに勝てないのは、龍麻も八剣も同じことだ。

それでも、せめて呼吸して貰わないと、京子が窒息してしまう。
少し突き上げのリズムを緩めて、二人はあやすようにキスの雨を降らせる。




「あッあッ、あんッ んはッ、ふぁあ、はひッひぃン…




呼吸の仕方を思い出したように、京子は浅い呼吸を再開させる。
止まぬ甘い鳴き声に男二人は煽られるが、どうにか暴走を抑える。


京子の手が龍麻の頬に添えられる。
龍麻が顔を上げると、京子から口付けが降りてきた。

珍しい京子からのキスに応えながら、龍麻は膣を突き上げる。
アナルを八剣に攻められて、二人の手がそれぞれ胸の膨らみを揉みしだく。
喉奥から篭った喘ぎと、飲み込めなかった唾液が零れ流れた。




「ん、んッ、んふぅッ たつ、まぁ、んひぃッ
「凄く締め付けてくる……」
「あッ、なかッ…凄い、擦れてッ……はぁん!」
「僕、溶けそう……ッ」




龍麻の呼吸が上がってくる。
京子が夢中でキスをしてくるから、酸素が足りない所為でもある。

京子が龍麻にばかりキスをするものだから、八剣は少し意地の悪い心地になっていた。




「京ちゃん、こっち向いてごらん」
「ふぁ…? んんッ」
「あ、」




言われた通り、素直に振り向いた京子に、八剣が口付けた。




「ふぅッ、うぅんッ…! むぁ、んん、くぅんッ
「八剣君ずるい」
「緋勇はさっきまでしてただろう、それも京ちゃんから」
「八剣ィ……」
「だから今度は俺と、ね」
「んぅん…… ふは、んぅッ…




いつもなら恥ずかしがるキスに、京子は夢中になっている。
すっかりトんでいるのは間違いない。


龍麻はむーっと拗ねたように眉根を寄せると、京子の腰を掴んで、突き上げる。
今までで一番深い場所を突かれて、京子の躯が大きく跳ねた。





「───────ッッ!!」





完全に油断していた京子は、その衝撃をモロに受ける。
一瞬息が詰まって下肢に力が入り、龍麻は勿論、アナルの八剣も締め付ける。
油断していたのは八剣も同じで、強い締め付けに端麗な顔が一瞬歪む。

二人の唇が離れて、京子は虚ろな瞳で天井を仰いだ。




「ひはッ、はぁあッ……深いいィ…
「ずるいと言うより、今のは意地が悪くないか?」
「おあいこ」
「やれやれ……とんでもないね」
「ふぁあんッ!!」




京子を攻め立てながら、交わされる男二人の会話。
亡羊とした頭で、やっぱりこいつらこうなんだ、と京子は思った。

どちらも譲れないから、どちらも意地になって、抜け駆けされると気に入らない。
京子の意識が片方に傾いたら、もう片方がムキになる。
……愛されているのは感じるけれど、二人がずっとこの調子だとオレは死ぬな、と何処か他人事のように京子は思う。


競い合うように、二人の律動のリズムが激しくなっていく。
京子の膝が次第に力を失い、がくりと崩れた。
自重で落ちた躯は、二人の男を一気に奥まで招き入れる。




「ひぁあぁぁああんッッ!!」
「う……!」
「く、ぁッ」




膣とアナルと、内壁が男根の形に広がるのが判る。


衝撃と快感で、京子はショートしていた。
だらりと躯は力をなくし、二人に挟まれて支えられていなければ、ベッドに伏していただろう。

そんな京子の躯を、龍麻と八剣は足を開かせて抱え浮かせ、更に攻め上げる。




「あッ、らめ、もう、もうらめェッ! あんッ、あぁんッ!!」




ずちゅ、ずぷッ、ぐちゅッ、ぐちッ。
ぐぷッ、じゅぷ、じゅぷんッ、ずりゅッ。


膣とアナルと。
太く硬く、熱い二本の雄に突き上げられて。

されるがままに揺さぶられ、京子はあられもない声を上げるしかない。
たわわに育った乳房が大きく揺れ、龍麻は其処に吸い付いた。
片方を龍麻に吸い上げられ、もう片方は八剣に持ち上げられて、此方も吸い付かれる。




「や、吸うなぁッ! あん、はひッ、ひぃんッ らめ、激しいィッ




龍麻の雄が子宮口を掠める。
ひくん、と京子の躯が鯉のように跳ねた。

くすりと龍麻が笑んで、激しく最奥を突き上げる。




「たつ、龍麻ッ、らめッおまんこ、奥ッだめェッ! 当たるぅうッああんッ




ズンズンと突き上げる雄の快楽に、京子は無意識に足を広げ、龍麻を誘う。




「京のナカ、溶けそうなくらい熱いよ」
「やッ、やらぁ… あッあひッ、あんッ! んはッ、ひぃいんッ!」
「後ろもどんどん締まってる。名器だね」
「言うなぁ……うぅ、んくぅッ らめ、もうだめぇえッ




もう二人の手が触れただけで、京子は半狂乱になりそうだ。
まるで全身が剥き出しの性器になったよう。


躯の奥から、熱が湧き上がってくる。
龍麻の雄を咥え込んだ膣口の隙間から、トロトロと蜜液が溢れ出していた。
恥ずかしさで憤死してしまいそうな気持ちと、それさえもどうでも良いと思う程の激しい快楽。

アナルを攻める八剣の動きが激しさを増す。
京子をイかせようとしているのを感じたのだろう、龍麻も律動を早めていく。




「あッあッああッ、あん、はひッ、ふぁ、あッあッ!」
「八剣君の、こっちまで判る」
「ああ。京ちゃんも判る? 二人分……」
「わ、わかる、けどッ、んぁッ! あひ、らめ、出る、イくぅぅうッ!」




肉壁を押し広げて、薄い皮膜一枚越しに擦れ合う二本の雄。
膣とアナルと、それぞれに敏感な場所を突かれて、京子の頭も躯もとっくに限界だ。






「イく、イっちゃうッ! ひ、ふぁッあぁあぁあんッッッ






ビクン、ビクンと大きく躯を跳ね上げらせ、京子は絶頂を迎える。


甘い悲鳴は男達の耳に心地良く、絶頂の快感に身を捩らせる様はひどく妖艶だ。
力を失ってもたれかかり、密着した肌は熱で火照り汗ばんでいる。

前から寄りかかられた龍麻の胸板には、柔らかな乳房が当たり、勃ち切った頂が擦れている。
後ろにいる八剣から見える京子の項も、赤く染まっている。
そっと其処に指を滑らせると、熱の篭った吐息が零れ落ちた。



ずりゅ、と。
ゆっくりと、二本の肉棒が京子の秘部から抜けていく。
その擦れる感触に京子は身を震わせた。

男達が抜け切った後、二人は京子をベッドに寝かせる。
火照った躯にはベッドシーツの冷たさが心地よく、京子は布地に顔を寄せた。




「ん……終わ、り……?」




肩で呼吸をしながら、京子は龍麻と八剣を見遣る。


が。


龍麻が京子の肩に手を添えて、京子の抱き起こす。
再び寝かせたのは、仰向けになった八剣の上。
ぼんやりとそれを甘受し、されるがままに従っていると、龍麻は頬にキスをして離れた。

きょとんとしていると、今度は八剣から、額にキスされる。
まだ理性を手繰り寄せられない京子は、素直にそれに甘えていて、



──────ずりゅッ、じゅぷんッ!






「ひッあぁああんッッッ






喪失感にヒクついていた秘孔に、また。
膣口とアナルそれぞれに、太い雄が侵入を果たす。

呼吸も整わぬまま第二ラウンドが始まり、その上性急に突き上げが始まるから、京子は堪ったものじゃない。




「あッあんッ! な、んでっぇ、はひぃッ




膣に八剣の、アナルに龍麻の。
先程と逆になって、二人はまた京子の躯を追い上げる。




「や、らめッ! ひぃッ! い、イったばっか、んぁあッ




絶頂したばかりの京子の躯は、官能のスイッチが入ったままだ。
今のまま攻められれば、常以上に感じてしまう。
乱れに乱れた後で、また更に。

龍麻も八剣もそれを判っていて、京子の弱い場所を狙って突き上げる。
穿ち繰り返す熱の抽出に、京子は八剣にしがみ付いて、無意識の内に腰を揺らめかせた。




「ごめんね京ちゃん、辛いとは思うんだけど」
「んはッ、あッ、あッ! ダメ、ほんとにッ……うぁんッ
「僕らまだイってなくて、結構キツいんだ」
「だからって…あぁん! やめ、ダメなのぉッ! 可笑し、く、なるぅう…!」




確かに。
確かに二人は、まだ達していないけれど。
濃厚なセックスを、休憩なしで続けるのは辛い。


いつもだって、一人を相手にしている時だって、京子は前後不覚になって記憶がトぶ程に快感に飲まれるのだ。

覚えていない程に身を捩じらせ、男を煽り、突き上げられて果てる。
彼らが一度達するまでに、何度も繰り返し絶頂を向かえ、終わる頃には精も根も尽き果てる。
頭が馬鹿になるくらい、はしたないほどに腰を揺らせて──────




「や、八剣ッ、そこッ…!」
「ああ、弱いよね。気持ち良いだろう?」
「ダメ、いやぁッ おまんこッ熱い、の、来るッ! んぁ、あひッ、いあぁッ
「お尻、気持ちいいのこの辺だったよね」
「ふゃッ、バカたつまぁッはあん!」




先程、あれ程感じて乱れた場所を、また刺激されて。
乱れた息を八剣に奪われ、項を龍麻に舐められて。
一つ一つに反応する少女の裸身に、二人の男も酔いしれる。



突いて。
吐き出して。
乱れて。

ただ熱だけを追いかける。
二人の男に、有り得ないくらい愛されて。


………それは、良いんだけど。








……この竜虎に挟まれたら、やっぱりヤマネコは喰われて死ぬしかないんだと思う。










意外にラブラブな3Pになりました(笑)。
最初に考えてたのはもうちょっと無理やりチックな感じだったんですが、やっぱり♀京ちゃんだと二人の当たりも柔らかいですね。
……3Pで共有しようなんて発想に行き着く当たり、どっか黒いとこありますけど。

うちのサイトの京子は、龍麻よりも八剣の方を頼りにしてるのかも知れません。
龍麻には自分の弱いところを見せたくない、同等でいたいと言う気持ちが強いようです。
八剣には、最初の大敗もあるから、意地の壁が少し脆いのかも。


京ちゃん、ヤマネコはヤマネコでも、“野猫(野生化した家猫)”の意味が強いかな。
…竜虎には敵いませんね、流石に…