夜回り散歩


 はあ、はあ、と吐息と甘い声を漏らしながら、スコールはサイファーに促されて訓練場へと入る。
亜熱帯の密林のように鬱蒼と茂る景色の中、其処此処でモンスターの蠢く気配がする。
グラットにしろアルケオダイノスにしろ、ほぼ昼夜を問わずに活動しているモンスターだが、夜間の方が活発に行動する傾向がある。
こんな状況で襲われたら、きっと一溜りもないだろう。
その上、訓練場は夜間も解放されており、生徒が自由に出入り出来る為、人の気配と思しきものもあちこちで感じられる。
訓練の為にモンスターを探して歩き回る生徒達と遭遇する可能性も、決して低くはない。

 判っているのに、この状況から逃げ出す事も出来ない。
スコールはサイファーに促されるまま、覚束ない足取りで訓練場を進む。


「はっ…はあっ…ひんっ…あふぅっ……」


 訓練場の床は、土や生い茂る芝、倒れて朽ちた木が折り重なっている所為で、凹凸が激しい。
時折剥き出しになっている鉄板やセメント、鉄骨の表面にもカビや錆が纏わりつき、湿気の所為でそれはじゅくじゅくに濡れてしまい、滑り易くなっている。
案の定、スコールは濡れた鉄板の上で足元を滑らせた。


「あっ、ひくぅんっ!」


 ずるり、と崩れかけたスコールの姿勢を、サイファーの腕が支える。
バランスを崩した瞬間、反射的に体勢を戻そうと腹筋に力を入れた所為で、アナルのバイブを強く締め付けてしまった。

 倒れ込んだ腕の中で、ヒクッヒクッと体を痙攣させるように震わせるスコールを、サイファーはじっくりと観察する。
倒れ込んだ事で完全に体を支える力を失ったのか、スコールはぐったりとサイファーの腕に寄り掛かり、それ以上動こうとしない。


「あっ、あっ…あうんっ……は、あぅ……っ」


 アナルバイブに体内を弄られ、埋められたままのサイファーの指を締め付けながら、スコールはサイファーの腕に縋る。
助けを求めるスコールだったが、くちっ、ぐちっ、と陰部で指が蠢き、肉壁を撫でられ、甘い声が漏れてしまう。

 ずるり、とサイファーの指が引き抜かれた瞬間、スコールの太腿がビクビクと跳ねた。
とろ…と蜜液がスコールのペニスから零れたが、サイファーは構わずに細い躯を抱え上げる。
荷物のようにスコールを肩に担いだサイファーは、顔の横にある形の良い尻に唇を寄せた。
ぬる……と生暖かいものが尻肉を撫でる感覚に、スコールの白い太腿がぴくん、ぴくん、と反応を示す。


「あっ…あっ……や…サイ、ファー……」


 汗の匂いと味を沁み込ませた肌を、サイファーは堪能するように、ゆっくりと舌を這わす。

 スコール自身の蜜液で濡れた太腿を掌で愛撫しながら、サイファーは歩を進める。
徐に柔肌に歯を立ててやれば、食い千切られるかと思ったか、スコールの身体が怯えるように、或いは期待するかのように震える。
コートの背中を弱く握る力があったが、サイファーは気にしなかった。


「サイファー…もう、もう…やめっ……」
「まだだぜ、スコール。お前だって、俺のぶっといのが欲しいだろ?此処に、な」
「あひぃん…っ!」


 スコールのアナルを攻め立てるバイブを弄られ、スコールは背を反らせる。

 びくん、びくん、と自分の肩で四肢を震わせ悶えるスコールの姿に、サイファーは己の中心部が熱くなって行くのを感じた。
その衝動を誤魔化すように、白い太腿に歯を立ててやれば、それだけでスコールは快感に打ち震えるように身を捩った。
 
 サイファーは見通しの悪い茂みの中を選び、獣道宜しくモンスター道を突き進んでいた。
鬱蒼と生い茂る周囲の草木が、剥き出しのスコールの肌を悪戯にくすぐる。
それだけで反応を示してしまう自分の体が酷く卑しく思えて、スコールは唇を噛んでサイファーのコートを握り締めた。
肩に乗せた少年の様子に、サイファーは気付いていて、くつりと笑みを浮かべながら、まろいスコールの尻たぶを慰めるように撫でる。

 茂みの中を歩き続けていると、蔓の巻き付いた鉄骨が立っていた。
サイファーは垂れ下がった蔓を掴むと、何度か引っ張ってその強度を確認した。


「───お誂え向きだな」


 呟くと、サイファーは肩に担いでいたスコールを下ろす。
ふらつくスコールの腕を持ち上げ、蔓の端を引っ張って手繰り寄せると、スコールの手首にそれを巻き付けた。


「サイ、ファー……?」


 虚ろな瞳で見上げたスコールを、サイファーは笑みを滲ませた眼で見下ろしている。
頭上にまとめられた腕を見上げたスコールは、其処に巻き付けられた蔓を見て、眉根を寄せる。

 手首に巻き付けられた蔓は、グラットの蝕腕とよく似た太いものだった。
モンスターの蝕腕ではないようだが、同等の強度を持っていると見て良いだろう。
ジャンクションしていない状態のスコールの力では、振り解く事も出来そうにない。
スコールは下半身を晒した格好で、辛うじて爪先が地面に届く状態で、密林の中で吊るされているのだ。


「は、離せ、サイファー…!こんなの、誰かに見られたら……」
「良いじゃねえか、見られても。さっきから誰かに見られたがってるみてえだしな」
「ふざけるな、そんなの───ひぅうんっ!」


 言葉を遮られて、ビクン、ビクン、とスコールの躯が跳ねた。
アナルに挿入されたバイブを、サイファーが激しく抜き差しする。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、と淫音が鳴って、スコールは甘い痺れに囚われる細腰をいやらしくくねらせていた。


「あぁっ、あっ、んんっ…あぁんっ…!」


 媚肉を抉り、内壁の小さなしこり───前立腺を突き上げられる度、スコールの唇から甘露が溢れる。
膝を震わせ、下半身から競り上がって来る快感に逃げを打つように身を捩るスコールだが、吊り上げられた躯はまるで彼の自由にならない。
寧ろ、腰をくねらせて踊るその四肢は、桜色に赤らんだ肌に滲む汗で常以上の色香を振り撒き、背後の男の劣情を煽っている。


「やっいやっ…!サイファ、あぁあっ!あひっ…はぁんっ…!」
「思い出すよなあ、スコール。お前をとっ捕まえた時も、収容所で同じように可愛がってやったもんなぁ?」
「あぅうんっ……あっ、あひっ、あぁっ…!や、だめっ、そこぉっ……♡」


 耳元で囁くサイファーの言葉に、スコールは弱々しく首を横に振るが、サイファーは笑みを深めるばかりだった。
ぐぷぷ…とバイブが壁の行き止まりを押し上げて、スコールは爪先を震わせる。
回転する先端がぐりぐりと壁を押し広げて、スコールは虚空を仰いで喘ぐ。

 サイファーの舌が耳朶を這い、掌がシャツをたくしあげて肌に直に触れる。
膨らんだ乳首を摘んで擦られ、スコールは頭を振った。


「ああっ、あっ♡あひっ、ひぃんっ…!だめぇえっ…!」
「乳首弄られた位で情けない声出すなよ。本当に欲しいのはケツまんこの方だろうが」
「あうっ、あんっ、あぁんっ!だめ、ずぽずぽだめぇっ!ひんっ、あひぃんっ♡」


 乳首を弄られながら、アナルバイブを激しく抜き差しされて、スコールは犬のように舌を伸ばして啼くしか出来ない。
覚え込まされた快感に逆らう事も出来ず、従事するように尻を突き出してねだるように腰を振り、アナルバイブを更に奥深くまで咥え込もうとする。

 頭上できしきしと蔓が音を立てて揺れる。
生い茂る密林の中で卑猥な行為に没頭している事が、異常なまでの興奮を掻き立てているような気がした。
だが、此処は決して未開の地のジャングルなどではなく、ガーデン内に作られた訓練施設である。
サイファーはひっきりなしに喘ぎ啼くスコールの耳元で、くつくつと笑みを殺しながら囁いた。


「ンなでかい声出して良いのか?誰か来たら見付かるぜ」
「はひっ、ひぃん♡いやっ、あぁ…!」
「嫌って言いながら締め付けてんじゃねえか。お前、やっぱり露出狂の気があるんじゃねえか?」
「ちが、あんっ、あんっ、あんっ、あふっ、はぅん!ああっ、おくっ、おくでぇっ!かきまわっ、さなっ、あぁん!」


 媚肉を抉るようにバイブで最奥を掻き回され、広げられる感覚に、スコールは涙を浮かべて訴える。
しかし、サイファーはそんなスコールを更に苛めるように、バイブを根本まで深く挿入させた上、肉壁を押すようにぐりぐりと押しつける。

 バイブの振動と回転によって内部を蹂躙され、乳首を引っ張られては慰めるように弄ぶように擽られ、スコールは頭の中が白熱して行くのを感じていた。
壊れる、とスコールは思ったが、両腕を拘束され、足下も覚束ない状態では、支配者の気が済むまで快感に打ち震えるしか出来ない。

 白目を剥いてビクッビクッと体を痙攣させるスコール。
サイファーの舌が、スコールのすらりと沿った喉を食むように歯を立てて食い付いた。
サイファーの舌が滑る其処で、ひくん、ひくん、とスコールの喉仏が震える。


「あはっ…あっ、あぁっ……!」


 恍惚とした声を漏らし、茂った天井を見上げるスコールの貌は、すっかり蕩けている。


「指揮官の面目もあったもんじゃねえな」
「あふっ……ん、あぁっ、ひぃん…!らめ、ちくびぃっ…コリコリしないでぇ…っ♡」


 サイファーの手がスコールの薄い胸板を撫で、ピンク色の蕾を摘んで遊んでいる。
爪先で乳頭を擦られる度に、スコールの肩が震えて、頭上で戒められた手が助けを求めるように握り開きを繰り返す。

 スコールのペニスから溢れた愛液が、ぽたぽたと地面に落ちて土の隙間に沁み込んでいく。
エレベーターや廊下と違って、此処ならバレねえな、と囁くサイファーに、スコールは此処に来るまでの己の痴態を思い出した。
羞恥心で強張った躯がバイブの振動を顕著に感じさせ、下半身から力が抜けて行く。


「あん、あんっ、あぁっ…!サイファ、さいふぁあぁ……♡だめ、イく、イくぅうっ…!」
「ああ、随分我慢したようだしな。だが、もうちょっと待ちな」
「はひっ、はふぅっ♡そ、んなぁあっ…!」
「我慢しろよ。面白いモンが来たからな」


 くつくつと笑みを浮かべ、喉元に舌を這わせながら言うサイファーに、スコールは涙の滲んだ貌で眉根を寄せた。
サイファーがこんな笑い方をしている時は、決まって碌な事がないのだ。

 がさ、がさ、がさ、と自分の歩調で鳴っていた音に、別の音が混じるのを聞いて、サイファーは愛撫の手を止める。
見通しの悪い景色の向こう側で、不自然に茂みが揺れているのを見る。


「見ろ、スコール。誰かいるぜ」
「っひ……!」


 サイファーの言葉に、スコールはビクッと体を強張らせた。


「こっちに来てるな」
「や……サイファーっ……!」
「何ビビってんだ?さっき、エレベーターでもホールでも、見付かりそうになって興奮してたじゃねえか」
「し、してな……んぅんっ…!」


 もぞもぞと身動ぎしてこの場から逃げようとするスコールだが、叶わない。
逃げるどころか、少し力を入れるだけで、アナルに埋められたバイブを締め付けてしまい、快感に苛まれてしまう。

 草木を掻き分ける音が近付いて来る。
スコールはサイファーを見上げ「逃がして」と視線で訴える。


「サ、サイ、ファー……ひっ、ひぅっ……!」
「今度こそ見つかるかも知れねえな。指揮官様の内緒の夜遊び───ってか?」
「いやっ、いやぁっ…!」


 揶揄うように囁くサイファーの言葉に、スコールは弱々しく首を横に振った。


「明日にゃ噂になるだろうな。いつもすまし顔の指揮官様が、夜な夜な露出狂みてえな事して遊んでるんだ。それも、ちんこ勃たせてアヘ顔で気持ち良くなってるんだぜ?明日から指揮官室に来る野郎共、お前の面見て何考えてんだろうなあ」
「あっ、ああっ…!だめ、あんっ、あふぅっ…!見るなっ、来るなぁあ…っ!」
「知ってるか?お前でヌいてる野郎、結構いるんだぜ。指揮官様だし、英雄だしってんで、敵う訳ねえってどいつも見てるだけだが、こんな所見られちまったら、マジで襲われるようになるかもな」
「ひぐっ、うぅんっ!やだ、や…いやあぁ……」


 ぽろぽろと大粒の涙を流しながら頭を振るスコールだったが、頭上に戒められた腕は解けない。
こんなあられもない姿を他人に見られたら、スコールはその場で羞恥心で死んでしまう自信があった。

 スコールの乳首と雄を弄んでいたサイファーの手が離れる。
アナルに埋められたバイブは未だに動いており、煩い羽音と機械音を鳴らして、スコールの陰部を攻め立てていた。
この羽音も、あと幾らも近付かれたら、きっと聞こえてしまう。

 なけなしの抵抗で、漏れる声を堪えようと、唇を噛む。
しかし、股間から差しいれられたサイファーの手に肉棒の裏筋を擦られると、呆気なく甘い声を上げてしまう。


「あっ、あっ♡だめっ、やぁっ…!さいふぁ、あぁんっ♡」


 足の付け根をくすぐられ、陰嚢を揉むように転がされて、スコールは目の前に立つサイファーに縋るように頭を寄せようとする。
白い太腿が痙攣するように震えて、とぷ、こぷっ、と蜜が更に溢れ出していた。

 スコールは、あと少しで絶頂を迎える所まで昂っていた。
開きっ放しの口端から唾液が漏れて、顎を伝い、地面へと落ちる。
すっかり蕩けた表情をしているスコールを見て、サイファーは一物を弄っていた手を離すと、密着するように寄せていた体も放してしまった。


「あっ……」


 頼りない声が零れて、涙を浮かべた蒼が男を見上げる。
サイファーはスコールの目尻に溜まった涙を舌で舐め取ると、顎を捉えてスコールを真正面から見詰め、逆光になった表情をにんまりと性質の悪い笑みで染めて、言った。


「じゃあ、後は頑張れよ」
「は、あ……っ?」
「俺はちょっとその辺ブラついて来るからな。お前の気が済む頃には、戻って来てやるよ」
「待……サ、サイファ…あぁあっ……!」


 そう言うと、サイファーはくるりと踵を返し、茂みの中へと入って行く。
蔓に吊るされ、玩具に淫部を苛められたまま、下半身を晒しているスコールをその場に残して。

 茂みを掻き分ける音が更に近付いて行く。
スコールは虚ろな瞳で、蠢く茂みの向こうを見詰めた。
見付かりたくない、と言う押し殺した呼吸の裏側で、バイブを咥えたアナルがそれを強く締め付けていた。
声を殺そうとするスコールの意思を崩すように、バイブが羽音を強くして、スコールの陰部を好き勝手に弄ぶ。


「はっ、はぅっ…あぅ……んんっ…!」


 がくがくと膝が震え、絶頂間際の白熱がスコールの思考を奪う。
駄目なのに、と自分に繰り返し言い聞かせても、躯は衝動に逆らう事も出来ず、腕を戒めるものを解く事も出来ない。

 音が近付く毎に、ぞくぞくとしたものが背中を奔り、スコールの呼気が熱を篭らせ逸って行く。
腕を拘束されている所為で、シャツがずり上がり、裾が持ち上がって股間を隠す事も出来ない。
破裂寸前まで膨張した雄が、裾の縁から顔を覗かせている。
アナルを抉るバイブは動く事を止めず、きゅうきゅうと締め付けるスコールの肉壁を穿り、スコールは官能の痺れにうっとりとした表情を浮かべていた。


「サイ、サイファー、サイファーっ…いや、やだっ…見ら、見られっ……だめぇえっ…!」


 この場を立ち去った男の名を、スコールは小さな声で繰り返し呼んだ。
快感と羞恥心と、見られてしまう事への恐怖と興奮で、スコールの思考はぐちょぐちょに蕩け切っている。

 がさり、と間近の茂みが大きく揺れた瞬間、スコールの身体がビクッビクッ、ビクッ、と大きく打ち震えた。


「───おい。何やってんだ、お前」


 聞こえたのは、サイファーの声だった。
茂みが動いた方向と同じ場所から、彼の声は聞こえて来た。

 はっ、はふっ、とスコールが早い呼吸を繰り返しながら、虚ろな瞳で茂みの向こうを見遣ると、鬱蒼と茂った草木の隙間から、白いコートが見えた。


「あ、サ、サイファー補佐官……」
「何やってんだって聞いてんだ」
「は、はい。ちょっと寝付けなかったので、少し運動してから休もうと思って」


 ドスの利いたサイファーの低い声に、生徒と思しき少年の声が慌てて答える。
その声を、スコールはぼんやりと霞んだ意識の中で聞いていた。


「でも、さっきケアルのストックを使い切ってしまって、誰かこっちにいる気配がしたので、良かったら分けて貰えないかなって……」
「ケアルだけで良いんだな?」
「は、はい」
「適当にして帰れよ。アルケオダイノスには見付からねえようにしろ。この時間にウロついてる奴らは、腹減らした奴だからな」
「はい。ありがとうございました」


 魔力の譲渡を終えると、また茂みを掻き分ける音が再開して、遠退いて行く。

 指揮官室から此処に来るまで、常にスコールを苛んでいた玩具は、いつの間にか羽音を止めていた。
しんと静かになったそれを咥え込んだ秘部が、ヒクヒクと物寂しげに疼いている。
スコールの膝はすっかり力を失い、吊るされた腕で体重を支えられている状態だった。

 ぐったりとしたスコールが、ぼんやりとした瞳で茂みを見詰めていると、金糸の男が茂みを掻き分けて来る。
サイファーだった。


「マジで見付かると思ってイったのか」


 くつくつと笑いながら近付いて来るサイファーの言葉に、スコールは虚ろな瞳を向けるだけ。
彼が何を言っているのかすら、今のスコールには判らなかった。

 絶頂を迎えたスコールの雄は、射精した後からすっかり萎え、頭を下に提げている。
それでも名残のように蜜が溢れ出して、太腿所か膝元まで自身の精液で汚し、地面には不自然な液溜りを作っていた。
熱に溺れた眦には、苦痛とは違う大粒の雫が浮かび、口端から溢れた唾液は頬や喉を伝い、スコールの白いシャツに沁みが浮かんでいる。

 意識を溶かす快感に苛まれ続け、放心したように吊るされているスコールの前まで近付いて、サイファーはスコールの顎を捉えて持ち上げる。


「イイ顔してんじゃねえか、スコール。見付かるの、そんなに期待してたのか?」
「あ…ふ……ふぁ……」


 蒼の瞳を彷徨わせるように泳がせるスコールには、最早幾らも理性は残っていまい。
サイファーは濡れたスコールの唇に己のそれを重ねると、舌を絡め取ってその咥内を貪るように荒らす。


「んっ、ん…ふ、むぅ……」


 甘える猫のような声を漏らしながら、スコールはサイファーのキスに応えた。
絡められた舌でサイファーの舌腹をなぞり、二人の唾液を絡め合う。
意思白濁とした表情から、うっとりと恍惚を滲ませ始めた蒼灰色に、間近で緑碧が満足げに笑む。

 スコールの腰を抱いて、ちゅぷ、と唾の糸を引きながら、サイファーはスコールの呼吸を赦した。
スコールはサイファーに寄り掛かって、ほう、と熱の篭った吐息を漏らす。
サイファーの手がスコールの尻を撫で、アナルに埋められたバイブに触れた。


「あんっ……!」


 ぴくん、とスコールの身体が震えた。

 サイファーは己の下肢を緩めると、スコールの片足を持ち上げた。
体を支える力すら持たないスコールだが、頭上から蔓に吊るされているお陰で、倒れ込む事もない。
その代わり、足を持ち上げられた所為で、もう片方の爪先も地面から浮いてしまい、浮遊感で体を捩る事さえ満足に出来なくなってしまう。

 サイファーはスコールをY字バランスの格好にすると、アナルに埋めていたバイブを掴む。
奥深くまで咥え込んだそれを、秘孔はぴったりと咥え込み、離そうとしない。


「いつまでもこんな玩具じゃ飽きただろ?スコール」
「…はっ…あ、ふぅ……ん……」
「そろそろお前が一番欲しがってるもんをやるよ」
「あ……───あっ、あぁっ…!あひぃいいっ♡」


 ずりゅぅううう……とアナルバイブが抜けて行く。
ぞりゅぞりゅと媚肉の奥から入口までを万遍なく擦られて、スコールはビクビクと腰を戦慄かせた。

 ほぼ丸一日、スコールを苛み続けていたアナルバイブ。
それがなくなると、スコールの秘孔はバイブの形にくっぱりと開いており、咥えるものを失ってヒクヒクといやらしく蠢いている。
サイファーはその穴に指を這わせ、肉皺を指先で摘まんで引っ張り、伸縮する秘孔の感触を確かめる。


「は、あ……サ、イ、ファー……あぁあ……っ」


 ぎし、とスコールの腕を戒める蔓が軋む。
はあ、はあ、と熱に溺れた呼吸を繰り返すスコールを見下ろしながら、サイファーは己の肉棒をスコールのアナルに宛がった。
熱の塊のようなそれを感じて、スコールはふるり、と腰を震わせる。

 亀頭の先端がスコールの穴口を押し広げて、止まる。
ひくひくと伸縮を繰り返す入口が、サイファーの雄に絡み付こうとしたが、締め付ける前に雄は下がってしまう。


「あぁっ……」


 悩ましい声を上げたスコールに、サイファーはくつくつと笑い、もう一度先端だけを挿入させ、また抜いてしまう。
くぷ、ぬぽっ、くぷ、ぬぽっ、と浅い場所での抜き差しは、スコールに束の間の快感を与え、それを失った瞬間の切なさを強く感じさせる。


「あっ…あっ…あぁんっ……や、ぁん…サイ、ファ…あぁっ……」
「くくっ……お前のケツまんこ、よーく吸い付いてくるぜぇ」
「はっ、あふっ…あぁ……!や、いやぁ……っ」


 頼りない声を上げて、スコールは不自由な躯を賢明に揺らす。
抜けて行く雄をアナルを閉じて締め付けようとして、また逃す。
その度、スコールは縋る瞳でサイファーを見上げ、ねだるように己の腰を抱くサイファーに身を寄せようとする。

 つぷ、とまた先端だけが挿入される。
そのまま直ぐに離れて行こうとする雄を、スコールは頭を振って先を強請る。


「や、抜かな……お、ねが…サイファー……早く、早くうぅっ……」
「良いのか?こんなとこで本気でおっ始めたら、今度こそ見つかった時にフォローのしようもねえぞ。指揮官様が補佐官にケツまんこ掘られてる所を見られるんだ。それでも良いのか?」


 欲しがるスコールに、最後通告のようにサイファーは囁いた。
耳元にかかる吐息と、サイファーの言葉に、スコールは夢現の貌を浮かべて中空を仰ぐ。

 セックスをするのなら、こんな場所でこんなシチュエーションでなくても良いのだ。
誰の目も気にせずに快感だけを追うのなら、指揮官室なり、寮の自室なり、人目のない所に行けば良い。
だが、スコールの理性は完全に快感によって押し流され、常識や体裁等と言うものすら、今の彼の頭には残っていない。
今はただ、体内で燻る熱を早く収めて欲しくて、それ以上にもっと熱い高みを感じたくて、目の前の男が欲しくて欲しくて堪らない。


「いいっ……いい、からぁ……早くぅっ…!早く、サイファー…、サイファーあぁあ……!」


 亀頭の先端を食い千切らんばかりに締め付けて、スコールは叫ぶように言った。

 完全に快楽に陥落したスコールの言葉に、サイファーはくつくつと笑う。
細い顎を捉えて上向かせると、サイファーは緑碧の瞳に凶暴な獣のような情欲を宿して、スコールに命令した。


「じゃあ、いつもみてえにおねだりしろよ。上手に出来たら、目一杯気持ち良くしてやるぜ」
「あっ…はぁ……あうぅんっ……!」


 ぐぷぅ……と雄のカリ首が穴口を押して、スコールはビクッビクッと強張った足を震わせる。
ようやくの挿入の深まりに、スコールの陰部は悦ぶように蠢いたが、挿入はカリ首を潜る所までだった。
一番欲しいのは最奥で疼いている場所なのに、サイファーは一向に其処へ熱を与えてはくれない。

 スコールはきゅうぅ…とサイファーの雄を締め付けながら、蕩け切った貌で男を見上げ、


「はっ、あっ…サイ、ファー、お願いぃっ…!お願い、だからぁっ…サイファーの、んんっ、サイファーのおちんぽぉっ…♡おちんぽ、俺の、ケツまんこにぃっ…ああっ!えっちで、いやらしいケツまんこにぃっ、おちんぽしてぇっ♡おちんぽじゅぽじゅぽして、サイファーのザーメンで、おれのケツまんこはらましぇてぇえっ♡はやくううぅっ♡」


 被支配宣言でもするかのように、スコールは無我夢中で叫んでいた。
何処かに生徒がいるかも知れない訓練施設内で、人目に触れる事を恐れていた事も忘れて、呂律の回らない口でねだり、尻を振る。

 プライドも羞恥心もかなぐり捨てて、雌奴隷と化したスコールの姿に、サイファーの眼に激情にも似た昂ぶりが宿る。
喉を食い破らんとする獣のような眼光に貫かれ、スコールは体の奥底から湧き上がる劣情に甘い声を上げた。
それが幾らも治まらない内に、サイファーの剛直がスコールの肉壁を突き上げる。


「あぁぁぁあんっ♡」


 歓喜の声が上がり、ビクン、ビクンッ!とスコールの躯が跳ねる。
そのままサイファーはスコールの腰を掴み、ずんずんと下部から叩き付けるようにしてスコールの直腸を抉る。


「ああっああっああぁっ!あひっ、はひぃっ♡おっき、サイファーのおちんぽぉっ♡おちんぽおっきいよぉおおっ!」
「おいおい、初っ端からトんでんじゃねえ、よっ!」


 ずるり、と引き抜かれた雄が、ずぷっ!と間を置かずに最奥を貫く。
サイファーは皮膚がぶつかりあう音が響くほどの激しさで腰を前後に動かし、スコールの陰部を掻き回し続ける。


「はぅんっ!はうっ、あうっ、あふぅんっ!深っ、深いぃっ…♡はひぃいんっ…♡」


 スコールの足先は完全に宙に浮いており、自重によってサイファーとの繋がりが更に深くなる。
ずっぷりと根本まで咥え込んだ雄を、スコールは食い千切らんばかりの力で締め付け、サイファーは纏わりつく肉壁を振り払うように、大きく腰をグラインドさせて肉棒を前後に動かしている。
吊り上げられたスコールの躯に力はなく、支配者のされるがまま、突き上げられる度に躯を揺さぶられていた。

 頭を下げていたスコールのペニスが、再度頭を持ち上げて行く。
それは二人の体の間で擦られており、それさえもスコールには快感となっていた。


「ああっ、あひっ、あうんっ♡サイ、ファー、サイファー♡サイファーのおちんぽぉ♡」
「恥ずかしげもなくでかい声で啼きやがって。やっぱり見付けて欲しいんだろ?え?スコール」
「はひっはふっ、はうぅっ…!いや、あぁんっ♡あっ、おくっ、おくぅうっ…♡ぐりぐりしてるぅうう…っ♡」


 根本まで挿入されたペニスで直腸の壁をごりごりと擦られて、スコールは白目を剥いて快感に打ち震える。
体中の毛穴から汗を噴き出させ、白魚のような足をピンと伸ばして悦ぶスコールの姿に、サイファーが舌なめずりする。

 サイファーはぐるん、とスコールの向きを反転させた。
挿入されたままのペニスが回転する媚肉を万遍なく擦って、スコールはビクビクと四肢を痙攣させた。
腕は頭上で戒められたまま、スコールはサイファーに背中を向け、雄を咥え込んだアナルを突き出した格好になる。

 アナル全体を擦られる快感に、スコールがはくはくと酸素を求める魚のように口を開閉させている。
スコールの意識が現実に返るのを待たず、再びサイファーが律動を始める。


「あんっ、あうっ、あはぁんっ!奥、奥までっ、届いてるっ!サイファーのおちんぽ、ずんずん来てるのぉっ♡」


 ずちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ!と濡れた音がスコールの陰部から鳴って、スコールのあられもない声が鬱蒼とした茂みの中に響く。
其処此処で蠢くモンスターの気配も、何処にいるか判らない人の気配も、スコールは完全に忘れ去っていた。

 サイファーはスコールの腰を掴んで、律動のタイミングと併せて自分の方へと引き寄せる。
最奥を突き上げたペニスは、ずりゅりゅっ、と媚肉を擦りながら入口へと下がり、また奥へ。
反り返ったペニスが何度も出入りする感覚に、スコールは夢中で尻を振って応えた。


「あんっ!あひっ、あぁんっ♡らめ、らめぇっ…♡ケツまんこぉっ…いっぱい、びくびくしてぇええ……♡」
「気持ち良いんだろ?ケツまんこずぽずぽされるの、好きだもんなあ?」
「あひっ、はひっ…ん、あぁっ…!ん、すき、すきぃっ…♡じゅぽじゅぽしゅきぃいっ♡」
「バイブも随分気持ち良さそうにしてたよな。どっちが好きだ?」


 サイファーが囁いた後、ヴヴヴヴ…と言う羽音がスコールの背後で鳴り始める。
役目を終えたとばかりに静かにしていたバイブが、いつの間にかサイファーの手に握られ、スイッチを入れた状態でスコールの背中に押し当てられる。
激しく振動するものに背筋をくすぐられ、スコールは弓形に背中を撓らせ、サイファーのペニスを締め付ける。


「あっあっ、やぁっ…あぁんっ…♡はっ、あっ、あっ、あっ…♡」
「これで乳首弄ってやるよ」
「や、だめ……あっ、ああぁっ!はぁああぁんっ♡」


 振動するバイブが脇をくすぐり、そのまま胸板で遊んで、シャツを押し上げる膨らみを押し潰す。
サイファーは震えるバイブをスコールの乳首に押し当てたまま、ゆっくりと腰を引いた。
ぬろぉおおお……と抜けて行くペニスを、肉壁が引き留めるように絡み付き、穴口にカリ首を引っ掛けた亀頭を放すまいとする。


「だめ、だめぇ…ちくびぃい…♡ばいぶあてるのだめぇっ……かんじる、からぁあっ!」
「ふぅん。俺のちんこより、お前はバイブがお気に入りって事だな」


 意地悪いサイファーの言葉に、スコールはふるふると首を横に振る。
雄を咥え込んだ尻を見せつけるように振りながら、背後の男を振り返り、


「ちがう、ちがうぅうっ……サイファー、の、おちんぽぉ…サイファーのおちんぽがきもちいぃのぉ…♡」


 縋るような瞳で訴えるスコール。
サイファーはバイブをスコールの胸に押し付けながら、ゆっくりとペニスを奥へと押し込んで行く。


「あっ、あっ…♡はいっ、て、くる…サイファーのおちんぽ、はいってくるぅうん……っ♡」


 ゆっくりと脾肉を拡げられて行く感覚に、スコールの躯が震え、反り返った雄から先走りの蜜がとろとろと零れて行く。


「で、どっちが好きなんだ?」
「はっ、はうっ…んっ…」


 ぐにぃ、と秘奥をゆっくりと押し上げられ、スコールは細い腰をひくひくと戦慄かせながら、うっとりとした表情で言う。


「さいふぁ、の、すき……さいふぁーの、おちんぽぉ…♡サイファーのおちんぽ、すきなのぉ……♡」
「俺のちんこの方が好きか?」
「んっ、んっ…すき、すきぃっ♡サイファーのおちんぽでぇ、はひっ、あっ…ケツまんこ、されるのぉ…すき、いぃいんっ!」


 スコールが最後まで紡ぎ終わるのを待たず、サイファーは一気に腰を引いた。
ぞりゅりゅっ、と肉壁を引っ張るようにペニスが後退して、スコールの身体が仰け反る。

 再度律動を始めたペニスが、ずちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ、と淫音を立てながらスコールのアナルを掻き回す。
太く熱い肉棒が奥壁を何度もノックする。
スコールは殆ど碌に動かない躯を揺らしながら、陰部を抉られる充足感に満ち足りた表情で喘ぐ。


「ああっ、あぁっ、んあぁっ♡はひっ、あひぃいっ…♡サイファ、さいふぁー…あぁあっ♡」
「ったく、あんあんでかい声で啼くなっての。おら、あそこ見て見ろ」
「あっあっ…♡あ、やぁ…ひっ、ひとっ…だれかっ……あぁんっ!」


 サイファーが指差す先、鬱蒼と茂る茂みの向こうで、人影と思しきものが動いている。
訓練相手のモンスターを探しているのか、人影はうろうろと不規則に歩き回っており、茂みの中を覗き込むような仕草も見えた。

 スコールとサイファーがいる場所には、小さな電球すらない為、遠目に二人の姿が他人に見付かる事はないだろう。
しかし、空間を遮るものと言ったら生い茂る草木のみで、音を遮断してくれる物はない。
声を上げれば聞こえるし、若しかしたらそれがスコールのものだと気付かれてしまうかも知れない。
────そう思っても、スコールは突き上げられる度に溢れる声を抑える事が出来なかった。


「はっ、あんっ、あぁっ♡だ、め、らめぇっ♡あふっ、あぁっ…あぁあんっ…!」

 ぐぷっぐぷっ、じゅぷっ、ぐぷっ!
ずぽっにゅぽっ、ぐぽっ!ぐりゅっ、ぐりゅぅっ!

「おら、おら、おらっ!見付かるぞ、いいのか?んん?」
「あっ、あふっ、あぁっ!いや、いやぁっ♡だめ、あんっ!みられるのっ、だめっ、なのにぃいいっ♡とまんないぃいっ♡」


 耳元で忠告するように、煽るように囁く、サイファーの声。
唇を噛んで声を抑えて、と頭でやらなければならない事は判っているのに、秘奥を突き上げられると、あっさり抵抗の壁は崩壊し、あられもない声を晒してしまう。

 サイファーはスコールの身体を持ち上げると、両の膝裏を掬い上げた。
上体を起こされたスコールは、サイファーの胸に寄り掛かる形で、足を左右に大きくM字に開かされる。
雄を咥え込んだアナルが前部に差し出されるように曝け出され、露骨に晒された陰部に外気の冷たい空気が触れる。

 サイファーはスコールの身体を上下に揺さぶり始めた。
ぐりゅっ、くりゅっ、とスコールの陰部に埋められたペニスが出入りする。


「あっ、あっ、あっ…!だ、め…見られっ、見られるぅうっ…!サイファーのおちんぽに、ずぽずぽされてるの、ケツまんこかきまわされてるのぉ…っ、みられちゃうよぉおお……♡」


 ふるふると頭を振って喘ぐスコールだが、サイファーは構わずにスコールのアナルを掻き回す。


「ケツまんこがよく締まるぜ、スコール。今度こそ、マジで見て貰うか?」
「や、あ…はっ、あんっ、あぁんっ♡ひふっ、あふぅっ!だめ、さいふぁ、さいふぁぁああ…!らめなのぉおおっ…!」
「何が駄目なんだよ。見て欲しいんだろ?俺のちんこ美味そうに食って、ケツまんこ掻き回されて、だらしねえアヘ顔晒してイくとこ見せたいんだろ?」
「ひがっ、ちがぁあっ…!あひっ、んぉ、おぉんっ!ちんぽ、おちんぽぉ♡ずぽずぽきもひぃいよぉお♡」
「ほら、これで丸見えだ。後は、お前がもっとでかい声で啼けば、あいつらも気になってこっちに来るかも知れない───ぜっ!」
「っはひぃいぃいいんっ!」


 ぐりゅぅっ!とサイファーの剛直がスコールの前立腺を押し上げる。
ビクッ、ビクッ、ビクッ、とスコールの躯が痙攣し、反り返ったスコールの雄から蜜液が放たれる。
勢いよく放出された精液は、スコールのシャツや顔まで飛び散って、どろりと垂れて落ちて行く。


「あ、あ…あぁあ……」
「おら、休むな」
「んほぉおっ♡」


 サイファーが腰を揺らすと、ずちゅっ、とペニスが角度を変えてスコールの内部を抉る。
絶頂直後で敏感になった躯の反応に気をよくして、サイファーはくつくつと笑いながらスコールの淫部を攻め続ける。


「あひっ、ひっ、らめ、らめぇっ♡さいふぁああっ!」
「駄目?もう要らねえか?」
「んっ、ひが、ひがうぅっ…!みられ、る、からぁっ!おちんぽずぽずぽされてるの、みられちゃう、からぁああ……♡だめ、だめぇえ…♡」
「ったく、スケベなケツまんこしてるぜ。見られると思ったらどんどん食い付いてきやがる。なあ、そうだろ?」
「はっ、あっあふぅっ♡んっ、んんっ!ケツまんこ、だめ、きもひぃ、いいよぉ…♡すけべまんこぉ、ぐりぐりされてぇ♡ぐちゅぐちゅされて、きもちいいのぉ♡みられちゃうぅっ!」


 ぞくん、ぞくん、と熱いものがスコールの背中を奔る。
咥え込んだサイファーのペニスが、食い千切らんばかりの強さで締め付けられ、サイファーが息を詰める。
どくん、どくん、とスコールの内部で一物が脈打ち、膨脹して行く。

 は、は、と耳元でサイファーの息が逸って行くのを聞いて、スコールは言いようのない喜びに包まれていた。
スコールの秘孔がペニスの形にぴったりと寄り添い、誂たかのように其処に穿たれた欲望の形を記憶して行く。
何度も覚えたその形の変化に、スコールはサイファーもまた限界が近い事を感じ取っていた。


「サイファ、サイファー、あぁあっ!さいふぁーの、さいふぁーのおちんぽぉ……っ、また、おっきくなってぇっ…!ケツまんこぉっ、こわれるぅうう……っ♡」


 スコールの体内をぱんぱんに埋め尽くしたまま、肉棒が何度も何度も前後に動いて、媚肉の最奥を打ち上げる。
スコールは夢中でサイファーの名を呼びながら、体全体を暴れ回る快感に身を委ね、宙を仰いで全身を戦慄かせた。

 ずくん、ずくん、と壁を穿られる内に、スコールは電流にも似た感覚が腰全体を襲うのを感じていた。
それは射精の瞬間に訪れるものと同じで、頭上に拘束されたスコールの腕までも、強張るように打ち震え、


「んあ、あふっ、ほぉんっ♡あっ、イくっ、またっ、イくぅうんっ!サイファーのおちんぽで、ケツまんこイっちゃう、イくのみられちゃうぅううっ!」


 茂みの向こうの人の気配を感じながら、スコールは今日何度目か知れない絶頂を迎えた。
同時にアナルが咥え込んだペニスを強く締め付け、息を詰めたサイファーは、スコールの直腸内へと熱い迸りを注ぎ込んだ。

 どぴゅっ、どくん、どぷんっ…!と雄の欲望が注ぎ込まれて行くのを、スコールは四肢を震わせながら、快感と共に感じていた。
うっとりとした表情で虚空を彷徨う瞳に、サイファーの喉がくつくつと笑う。


「は、あ…あひっ……ひぃ、う…ん…♡」
「ケツまんこの中、ぐちょぐちょになったぜ」


 囁いてサイファーがペニスを引き抜くと、ぽっかりと空いたスコールの秘孔口から、どろりと精液が溢れ出す。


「あっあっ…や…出ちゃ……出ちゃうぅ……さいふぁーの、ざーめんん……、あふれてるよぉお……っ」


 ひくん、ひくん、と細い腰を震わせ、アナル口を伸縮させながら、スコールは泣き出しそうな声で言う。
溢れ落ちて行く精液を名残惜しそうに見詰めるスコールを見て、サイファーは抱え上げていたスコールの膝を下ろした。
スコールの腕を戒めていた蔓を力任せに千切ると、力の入らないスコールの躯が地面に落ちる。

 地面の上でくったりと四肢を投げ出すスコールを横目に、サイファーは茂みの向こうへ目を向けた。
スコールが見ていた人影は、既に其処にはない。
絶頂する瞬間のスコールの喘ぎ声が、果たして誰かに聞かれたのか、サイファーは深くは考えなかった。
仮に誰かが聞き留めていたとしても、世に誇るバラムガーデンSeeDの指揮官が雌奴隷のように咽び喘いでいた事など、誰も信じまい。
性交の最中の甘ったるい声も、今のスコールの姿をその目で見た者さえ、夢幻か何かだと思うに違いない。


(ま、そうでなくても、手を出す奴なんざいねえだろうが)


 何せ、スコールの傍には常に補佐官であるサイファーがいる。
更生中の監督役としてスコールはサイファーが目の届く所にいなければならないのだから、下心を持った者がスコールに近付く事は用意ではない。

 はあ、はあ、と熱の篭った吐息を漏らし、ぼんやりと瞼を半分落としているスコールを、サイファーは何も言わずに抱え上げた。
アナル口から溢れ出したサイファーの精液と、何度も射精したスコールの精液が交じり合い、サイファーのコートに染みを作る。
サイファーは肩に担いだスコールの尻を撫でると、ぐっしょりと濡れそぼったスコールの陰部に指を這わし、


「あ、んっ……うぅんっ……」


 スコールの身体がびくっ、びくっ、と震え、秘孔からとぷり、と精液が溢れ出す。
サイファーがその秘孔に指を埋めると、きゅう、と肉壁が指に吸い付いた。


「やっぱりまだ足りねえようだな」
「あっ、あっ……はぅ、ん……、あは、あ……っ」
「続きは部屋でしてやるよ。それとも、指揮官室の方が良いか?」


 完全なプライベート空間か、いつ誰が来るかも知れない場所か。
どちらが良い?と笑みを含んだ声で聞かれ、スコールの身体が次に与えられる快感を期待するように戦慄いた。





なんか急に露出プレイさせられるMなスコールが書きたくなった。
D地区収容所でサイファーに調教されて、ED後に雌奴隷化してたら私が美味しい。