声が消える先


 何日ぶりかの心地良い射精に、スコールの意識はすっかり蕩けた。
長い余韻に浸った躯が震えるのを宥めるように撫で摩りながら、クラウドは口の中の苦いものを飲み下して行く。
喉と舌の動きに扱かれたペニスから、ぴゅっ、ぴゅくっ、と後搾りの蜜が噴くと、クラウドはそれも飲み干した。

 クラウドがゆっくりと頭を起こすと、彼の唇とスコールの中心部が、細い糸で繋がっていた。
クラウドはそれを指で拭い、指にまとわりついた白を、レオンの顔へと持って行く。
レオンはスコールを抱いたまま起き上がると、クラウドの指を取って、白いものを舐め取った。
スコールはぼんやりとした意識の中で、クラウドの指を舐めるレオンの横顔を見詰めている。


「……甘いな」
「ああ」


 レオンとクラウドの会話に、そんな訳ないだろう、とスコールは思う。
けれど、彼等にとってはスコールそのものが甘露のようなものだから、彼の躯で作り出されたものは全て、甘さを伴うのだ。

 交代、とクラウドが言って、レオンの腕がスコールから離れる。
遠退くそれを追ってスコールが手を伸ばすと、その手をクラウドが捕まえた。


「悪いな。今度は俺だ」
「…クラウド……」
「嫌か?」


 問う男に、スコールはゆるゆると首を横に振る。
クラウドが嬉しそうに口角を上げて、スコールの唇に吸い付いた。


「ん、ん……ふ、……ん……っ


 スコールがクラウドとの接吻に夢中になっている間に、レオンがスコールの足を割り開き、間に体を入れる。
汗を滲ませた太腿を押して、M字に開かせると、ヒクヒクと物欲しげに疼いている秘孔が露わになった。
此処数日、まぐわっていなかった為に慎ましく閉じている筈の場所は、昼間の凌辱の所為で歪な形に拓いている。
レオンは一瞬苦い表情を浮かべたが、一番苦しい思いをしたのはスコールだ、と直ぐに表情を隠す。

 勃起したペニスから垂れ落ちる蜜が、竿を伝い、陰嚢を辿って、会陰を流れて行く。
レオンはその蜜を指に絡めて、スコールのアナルに指を宛がった。
ビクッ、と怯えに似た反応を見せたスコールだったが、クラウドがそっと頬を撫でると、少しずつ体の強張りが抜けて行く。

 レオンの指先が、つぷ……と秘孔に埋められる。


「んぅ……っ


 ヒクッ、とスコールの腰が震えたが、聞こえた声は拒絶や恐怖ではなかった。
その事に密かに安堵しながら、レオンはゆっくりと指を進めて行く。


「んっ、んっ…あ……っ」
「恐くはないか?」
「は…は、ん……でも…汚い……あ、あ…っ」
「汚くない。どうしてもそう思うなら、消毒だと思えば良い」
「消、毒……」
「忘れさせて、綺麗にしてやるって言っただろう」
「う、ん……っ」


 クラウドの囁きに、スコールは小さく頷いた。

 異物感ばかりはどうしようもないのだろう、スコールの眉間には僅かに皺が寄っている。
クラウドはそんなスコールの腰を優しく撫でて、傷の奔る眉間にキスをしてあやす。
レオンも、出来るだけスコールが緊張しなくて済むように、指の腹で柔らかく内壁を撫で解しながら、奥を目指した。

 たっぷりと解しながら埋められたお陰で、スコールに苦痛を与える事はなかった。
レオンの指が根本まで入った時には、スコールはすっかり蕩けた貌をしており、蒼灰色の瞳は涙を浮かべながらぼんやりとした熱に泳いでいる。


「あ…ふ……ぁ……
「指、動かすぞ」
「あ…あっんん…っ、あ……、あっ


 レオンが指の関節を曲げると、ぐにっと肉壁が押されて、スコールの下肢が跳ねる。
そのまま指を曲げ伸ばしして、肉ビラのある中を何度も撫で擦ってやれば、スコールの呼気があっと言う間に上がって行く。


「はっ、あっ…あっ、あぁ…っん、あ…っ」
「気持ち良いか?スコール」
「ん、ん……あぁあ…っ


 耳元で囁くクラウドの声に、スコールはぞくぞくとしたものを感じて、背中を震わせた。
同時にレオンの指がきゅうっと締め付けられる。

 指はゆっくりとスコールの奥深くへと潜り込んで行き、その都度、スコールの内肉の締め付けを宥めるように動いた。
乱暴に扱われる事はなく、レオンの指は何処までも優しくスコールをあやす。
指の腹で媚肉を揉みこねられて、スコールの躯がヒクッ、ヒクッ、と小刻みに痙攣した。
唾液塗れになった口の中に、クラウドの舌が滑り込んで、二人の舌が絡み合う。
スコールの耳の奥で、ちゅぷ、くちゅ、と卑猥な音が聞こえていた。


「ん、あ…あ、ふぅ……っ」
「二本目、入れるぞ」
「あんぅ……っ


 スコールの反応を待ってから、レオンは二本目の指を入れた。
圧迫感は増すが、苦しくはなく、スコールはクラウドとの口付けの合間に、呼吸を止めないように努めた。
クラウドもそんなスコールに気付いて、ぽんぽんと背中を撫で、恐くないからな、と繰り返す。

 二本の指がスコールの媚肉の膨らみを掠めた。
ビクン、とスコールが腰を跳ねさせると、レオンの指がまた同じ場所を捉える。
爪先でつんつんと其処を突かれて、スコールは口付けの中で喘ぎ声を漏らした。


「んっ、んんーっ…!んふぅ…っ


 指の腹で前立腺を撫でて刺激され、スコールの躯がビクッ、ビクッ、と何度も跳ねる。
酷い男達によって苛められた場所を、労わるように愛撫されて、柔らかくて甘い痺れに、スコールの思考が蕩けて行く。


「ん、はぅ……っ、あ…あ…っ」
「気持ちいいか?」
「あ、う…レオ…クラ、ウド……あぁ…っ


 問うクラウドに、スコールは答える余裕もない。
クラウドにしがみついて、秘奥から与えられる快感に身を震わせるスコール。
眦に浮かんだ涙を、クラウドの肉厚な舌がゆっくりと舐め取った。

 締め付けの強かったスコールの秘部は、段々と解れ、柔らかな弾力を返して来るまでになった。
そろそろか、とレオンが指を抜こうとすると、それを感じ取ったか、淫肉が切なげにきゅうっと締め付けて引き止める。
レオンはそんなスコールの太腿にキスをして、ゆっくりと指を抜き去った。


「ふ、あ……


 咥えていたものが失くなったのを感じて、スコールの唇から物憂げな声が漏れる。
ほんのりと火照った頬に、クラウドの手が添えられ、耳の裏側を指でくすぐられた。
猫のように目を細めるスコールに、クラウドは小さく笑み、唇にキスをする。


「…スコール。良いな?」
「…あ……?」


 クラウドの確認の意味を、スコールは上手く汲み取る事が出来なかった。
とろりと蕩けた蒼灰色に、恐くないからな、とクラウドは言う。

 レオンが自身の前を寛げ、勃起したペニスを取り出す。
ヒクヒクと疼きを見せているアナルにそれを宛がうと、ヒクッ、とスコールの足が跳ねた。


「大丈夫だ、スコール。此処にいるのは、俺達だけだから」
「お前が怖がるものはない」
「ん、う……っ」


 レオンとクラウドの声を聞きながら、スコールは小さく頷いた。
心なしか強張っている足を、レオンの形の良い手が滑って行く。
汗を滲ませ、しっとりと掌に吸い付く肌の感触を堪能しながら、レオンが腰を進めた。

 大きなものが自分のあらぬ場所を押し開こうとしているのを感じて、スコールは息を飲んだ。
瞬間、痛みも気持ち悪さも無視して凌辱された記憶が甦り、スコールの全身が氷に沈んだように固まる。
ようやく太い亀頭を潜ったばかりのペニスが、ぎちっと噛み付く程に締め付けられ、レオンが顔を顰めた。


「スコール……っ、く……っ」
「や…あ……ひぅ……っ!」


 レオンに呼ばれた声は、スコールに届いていない。
スコールはかたかたと体を震わせ、瞳は宙を彷徨っていた。
明らかにフラッシュバックを起こしているスコールに、レオンは行為を中断させるべきか、と思ったが、クラウドがスコールの頬を優しく撫で、


「スコール、大丈夫だ。ほら、起きて」
「や…う、うぅん…っ!」


 クラウドはスコールの背に腕を回し、上半身を起こしてやった。
見たくない、とスコールがふるふると首を横に振ると、クラウドは彼の目許を一度隠し、耳元で努めて柔らかな声で囁いた。


「お前に嫌な思いをさせた奴らは、此処にはいない。此処はレオンの家だ。お前とレオンと、俺しかいない」
「う、うぅ……あ……っ」
「ゆっくり目を開けて、ちゃんと見ると良い」


 そう言ってクラウドは、スコールの乱れた呼吸が落ち付くのを待ってから、彼の目許を覆っていた手をゆっくりと離した。

 視界を遮っていたものが消えて、スコールは恐る恐る下肢を見た。
男根を咥えた自分の下半身が見えて、肩が強張る。
大丈夫だ、と背後の男が繰り返し囁いて、スコールの米神にキスを落とした。
詰まりそうになる息を、意識して続けながら視線を上げて行くと、引き締まった筋肉を持つ男の体が見える。
覚えのある輪郭に、更に目線を上げれば、自分と同じ傷を持った大人の顔が見えた。


「……レ、オ…ン……」
「……ああ。俺だ、スコール」


 手を伸ばすスコールに応え、レオンの手がそれを捉えて絡み合う。
其処から伝わる温もりに、スコールの目尻から雫が溢れ出した。


「う、ふ……うぁ、あ……」
「怖かったんだな。でも、もう大丈夫だ」
「此処には俺達しかいない。お前を傷付ける奴はいない」
「…ん……」


 子供のように泣きじゃくるスコールに、レオンとクラウドはキスの雨を降らせてあやす。
ひく、としゃくり上げる喉は中々落ち着いてはくれなかったが、スコールの躯の強張りは、次第に解けて行った。

 痛いほどにレオンを締め付けていたスコールの媚肉が和らぐと、レオンは小さな声で「動くぞ」と言った。
スコールが小さく頷いてから、レオンは腰を動かし始める。
指でたっぷりと解された秘内は、スコールの緊張さえ解けていれば、レオンを拒絶する事はない。
それでもまたスコールを怯えさせまいと、レオンはゆくうりとした動きで、スコールの中を舐めるように愛撫していた。


「あ…あ…っ、は……っ」
「ん、良いぞ、スコール……」
「レ、オン…あ、そこ…っんん……っ」
「俺も放っといてくれるなよ、スコール」
「ああ……っ!」


 クラウドの舌がスコールの耳を撫で、固い皮膚の指が乳首を摘む。
赤く色付いた乳首をコリコリと擽られて、スコールは背筋を仰け反らせて悶えた。
官能の証に恥部がレオンをきゅうぅっと締め付ける。


「んんぁ……っクラウド…、乳首、や……あっ…
「寂しいんだ。構ってくれ」
「は、ふぅんっ…!あっ、あぁ…っ
「スコール……んっ、お前の中、どんどん熱くなって行くぞ…」
「やぁ…言うな……あっ、ひぅっ!んくぅっ


 徐々に律動が早くなって行くのを感じて、スコールは背中を丸めて耐えようとする。
が、レオンの雄に秘奥を突き上げられると、簡単に躯は開いてしまった。
正直な反応を返す少年の体を、クラウドの手が撫でて行く。


「は、あ、あ……あぁんっ…!レ、オ…そこ、そこだめ…っ!」
「ああ、判ってる」


 駄目、と言うスコールに、知っていると応じながら、レオンは同じ場所を何度も何度も突き上げた。
弱点である其処を責められると、スコールはもう何も出来ない。
太く硬く熱いものに突き上げられる度、スコールの腰が燃えるような熱電流で痺れて、下半身から力が抜け落ちてしまう。


「あんぁっ、はぁ…っ!レオ、ンぅ…っ!あっ、あぁっ、」
「スコール、んっ、スコール……っ!」
「はっ、大き…んんっレオン、の、大きくなって……あぁっ、あっ、はぁん…っ!」
「スコール、俺も……俺の、舐めてくれ。直ぐ入れられるように」
「ふあ、クラウド……んぁ…っ


 睦み合うレオンとスコールの姿に興奮が刺激され、クラウドが自身のペニスを取り出す。
スコールの眼前に現れたそれは、支えがいらない程に固くいきり立っており、薄らと血管を浮かせていた。

 揺さぶられながらスコールが口を開けると、クラウドは竿を近付けた。
汗ばんだ臭いを醸し出しているそれに、スコールが舌を押し当てれば、クラウドが腰を動かして、舌にペニスを擦り付ける。
舌をペニスに犯されているような気分になって、スコールの秘部がレオンをぎゅうっと締め付けた。
その締め付けのまま、レオンは狭い肉壺で己の中心部を扱く。


「はっ、あっ…!スコー、ル……うっ…!」
「んっ、んぁ…は、ああふっ、んふぅ……っ
「スコール……もっと、しゃぶってくれ。舌を絡めて……」
「んぅ、んっ……、んっ、ふっ、ふぅっ


 クラウドに言われるまま、スコールは彼の一物を口の中に入れた。
唾液塗れの舌を亀頭に絡み付かせ、飴のようにぴちゃぴちゃと音を立てて舐める。
頭上のクラウドの呼吸が上がって行くのが聞こえた。

 レオンの手がスコールの腰を捉まえ、揺さぶりからの逃げを奪う。
努めてスコールに無理はさせるまいと自制を働かせるレオンであったが、それでも昂る雄の衝動は抑えきれなかった。
徐々に激しくなって行く律動に、スコールの躯は翻弄され、秘孔内で先走りの蜜が溢れ出して行る事に気付く。
其処に数時間前、望んでもいないものを注がれた事を思い出した。
一瞬、酷い嫌悪感がスコールを襲ったが、目を開けて其処にいる男達の姿を確かめると、恐怖が消え、


「ん、む……くらう、ど…れおん、ぅ…っ
「うん?」


 クラウドの剛直を咥えたまま、名を呼ぶスコールに、クラウドが返事をする。
少しぎこちない手付きで頭を撫でられながら、スコールはクラウドの腰に腕を絡めて抱き付き、


「っは…だ、して…なか……んむ…っ
「……良いのか?スコール」


 訊ねたのはレオンだった。
心配するレオンの声に、スコールはこくりと頷く。


「レオン…欲しい……レオンので、いっぱい…中、も…きれいに…して……っ」


 今日の出来事の何もかもを、レオンとクラウドの熱で消して欲しかった。
縋りねだるスコールの言葉に、レオンとクラウドが頷く。

 レオンはスコールの上に馬乗りに覆い被さって、一際激しく腰を振り始めた。
先走りと、秘奥から滲み出した腸液で濡れた媚肉が、レオンの太いペニスで何度も何度も突き上げられる。
スコールはクラウドの腰にしがみついて、クラウドの雄を口に咥え、くぐもった喘ぎ声を上げていた。


「んっ、んっんぅっふくぅっ
「は…スコール…っ!お前も、イかせてやるからな……っ」
「あ、んぅっ、んっ!ふぅうんっ、んんぅっ


 レオンは的確にスコールの弱い場所を捉え、其処と最奥の壁を交互に突く。
スコールは絶え間なく与えられる快感に細腰をくねらせながら、己の中心部が大きく膨らんで行くのを感じていた。
クラウドの口で射精されてからは、一度も触れられていない筈なのに、二人の男に愛されていると感じられるだけで、若い身体は熱く滾ってしまうのだ。

 スコールの媚肉がうねうねと動き、レオンの一物を包み込む。
根本をきゅうぅっと締め付けられて、レオンが息を詰めた。
溜め込んでいたものが絞られて行くのが判って、レオンはスコールの腰を強く掴み、最奥へと熱い迸りを吐き出した。


「んぅっふあぁぁんっ
「う、うぅ…くぅうううっ!」
「……っ!」


 スコールが甲高い悲鳴を上げ、絶頂を迎える。
ビクンッ、ビクンッ、と細い躯がのたうつのを見て、クラウドは自身の劣情を歯を食いしばって抑え込んだ。

 はあ、はあ、と二人の荒い吐息が室内に反響していた。
熱気の篭ったベッドの上で、レオンとスコールが汗の粒を浮かせている。
レオンはそのままスコールの上に倒れ込みそうになったが、うっとりとした表情のスコールの口から、クラウドのペニスが出て行くのを見て、自身も腰を引く。
絶頂の余韻が残る体が、駄々を捏ねるようにレオンのペニスを引き止めた。
そんなスコールに愛しさを覚えながら、交代しないといけないからな、とスコールの髪を撫でてあやす。

 未だ締め付けを緩めないアナルから、ちゅぽん、と音を立ててペニスが抜ける。
注がれた蜜がとろりと零れ出して行くのを感じて、スコールの腰がぶるっと震えた。


「ああ……っ、レオン、ぅ……
「気持ち良かったか?スコール」
「ん……
「じゃあ、今度は俺が気持ち良くしてやるからな」
「ふあ……っ


 レオンと場所を交代したクラウドが、スコールのアナルに一物を宛がう。
快感の痺れを残すスコールが、もうちょっと待って、と頭を振ったが、「悪いな」とクラウドは言った。
我慢続きで限界なんだと、クラウドはスコールの震える腹を撫でて、自身の腰を進める。


「んぁあっ…!」
「う……熱……っ!」


 レオンによって絶頂を迎えた体は、熱の奔流に苛まれたまま、元に戻れなくなっている。
挿入されたクラウドのペニスに、縋るように肉壁が一斉に絡み付いて、奥へ奥へとねだり始めた。
衝動のままに突き上げたくなったクラウドだが、今日はスコールを優先すべきと自制して、ゆっくりと腰を進めて行く。


「は、う…あぁあ……っ、太いぃ……っ!」
「レオンの後だって言うのに、狭いな……」
「…スコール。俺のも舐めてくれるか?」
「あ、ん……んむぅ…っ


 クラウドの熱に苛まれ悶えながら、スコールは口元に差し出されたレオンのペニスを受け入れた。
レオンの精液と、自身の体液で濡れそぼったペニスに舌を絡めながら、アナルを犯すペニスの熱さに、スコールの意識は溺れて行く。


「んっ、んぅっふくぅっ…、うふっ
「俺も一杯、中に出してやるから……受け止めてくれるよな、スコール」
「ん、うん……っくらう、ろ、の…ほし……っ、いっぱひぃ…っ
「スコール…舌、熱いぞ…どこもかしこも……」
「れお、ん、も……れおん、ちんぽ…あつ、い…んん…っ


 スコールはレオンの雄を喉の奥まで咥え込んで、頭を前後に揺らし始めた。
拙い技術ではあるが、必死に奉仕しようとする少年の姿が愛しくて、レオンのペニスがむくむくと膨らむ。

 レオンの時と同じく、徐々に激しくなって行くクラウドの律動に、スコールの足がふらふらと揺れる。
力の入らないその足をクラウドが限界まで押し開かせて、露わになったスコールのペニスを、クラウドの手が捕まえる。
二度の射精で少し頭を下げていた陰茎は、クラウドの手で扱かれると、あっと言う間に固さを取り戻した。

 全身から絶えず与えられる官能に、スコールは涙を浮かべながら、悦び悶え喘いでいる。
その声が、もっと、もっと、と甘えているように聞こえて、男達はいつまでも少年を貪り続けていた。




 疲れ切って眠る少年を間に挟んで、レオンとクラウドもベッドに横になっていた。
外はまだまだ暗いが、月は西空に沈んだようで、時間的には明朝になろうかと言う頃合いだろうか。
この分では、今日は揃って昼まで寝倒す事になりそうだ。

 三人での濃厚なセックスの後、気を失ったスコールの躯は、二人の手で綺麗に洗われた。
昼間に見知らぬ男達に凌辱され、その後を消す為にレオンとクラウドに愛されたお陰か、風呂に入れている間、スコールは一寸たりとも目覚めていない。
その後、スコールをベッドに寝かせてから、一人ずつ風呂に入って身を清め、今に至る。

 ふあ、とクラウドが欠伸を漏らし、そろそろ寝るか、と目を擦る。
その傍らでは、レオンがスコールに腕枕をして、うつらうつらと舟を漕いでいた。
このまま揃って寝落ちてしまっても良かったが、その前に、とクラウドはレオンを呼ぶ。


「レオン。スコールが言っていた連中の事だが」
「……ああ。探しておく」


 返って来た答えに、やっぱりそうするよな、とクラウドは呟く。


「人手が減るのは痛い所だが……まあ、あんな事をする奴等なら、大した人材でもないだろう」
「ああいう連中は、図に乗って同じ事を繰り返すからな。二度とスコールには近付けさせないようにしないと」


 方法は幾らでもある、と物騒な事を言うクラウドを、レオンは咎めなかった。
同じ事を彼も考えているのだろう。
それは良いとして、とクラウドは一つレオンに釘を差して置く。


「特定は任せるけど。連中の片付けは、俺がやるからな。あんたは行かなくて良い」
「何故だ?俺も言ってやりたい事は山ほどあるんだが」
「気持ちは判るが、スコールが狙われたなら、あんたも狙われてそうだからな。あんたなら余程油断してない限りは大丈夫だと思うが……どっちにしろ、スコールを一人にする訳にも行かないだろう。しばらくは不安定になると思うぞ」
「……そうだな」


 今日はなんとか落ち着いてくれたスコールだが、明日からの事は判らない。
今回の出来事が、少年の心の傷になった事は想像に難くなく、当分は何かの弾みで記憶を甦らせる事もあるだろう。
その時、一人になっていたら、スコールは自分の記憶に耐えられないかも知れない。
そんな彼を護るべき存在が必要だと、レオンも感じていた。

 青灰色と碧眼が、間で眠る少年を見る。
疲れ切って夢も見ていないのだろう、スコールの寝顔は穏やかなものだった。
レオンとクラウドは、その頬にそれぞれキスをして、目を閉じた。



END.2

嫌われなくて良かった。
二人を怒らせた連中のその後は、お察しで。