声が消える先


 一瞬か、数秒か、レオンは意識を飛ばしていた。
ぼんやりとした思考がまとまらない内にも、彼の体は背後の男によって揺さぶられ続けている。

 レオンの力の入らない腕が、本棚の縁に引っ掛かっている。
掴まる程の力は残されていない。
上半身を殆ど本棚に押し付けているレオンのペニスから、とぷとぷと止め処なく精液が溢れ出していた。
体内を犯す肉棒が、奥の窄まりをノックすると、きゅうっ、きゅうっ、とレオンの下腹部が切ない疼きを起こして、精子を外へと送り出す。
垂れ流された蜜汁が、寄り掛かった本棚に落ちて広がり、納められた本の下でじわじわと広がっている。


「う、んっ…あっ、はっ…あっ……、」
「よっ!」
「あぁっ


 意識のない数瞬の間も、律動に合わせて音を零していた声帯。
強く突き上げられると、声も大きなものになり、四肢を襲う快感電流で意識が戻って来る。
だが、理性は既に形骸化しており、レオンの頭はすっかり茹って、瞳にも力が失われていた。

 そんなレオンの耳に届く、悲痛な叫びと喘ぎ声。


「はぁっ、ああっらめっ、ひぃっちんぽぉっちんぽぬいて、ちんぽ、んあぁああああっ


 声の持主であるスコールは、三人の男に集られている。
レオンを犯し飽きた男が、スコールを犯す輪に加わってから、どれ程の時間が経っているのだろうか。
スコールは代わる代わるペニスをアナルに挿入され、ずぽずぽと激しく突かれ、ぐちゃぐちゃと卑猥な音が聞こえる程に掻き回され、中へと精子を注がれている。
レオンが犯される前に散々凌辱された躯だ。
秘孔の容量なんてものはとっくの昔にオーバーしていて、穿たれたペニスが動く度に、壺と剣の隙間から、泡だらけのカウパー液が溢れ出している。
その上に更に中出しされるのだから、堪ったものではない。

 スコールの肉褥に舐められて、嵌められたペニスがどくどくと脈を打つ。
男の腰振りも激しくなり、スコールは直腸を激しく擦られる快感に、ぶんぶんと頭を振って悶えた。


「やぁっ、やぁああっ!中出しぃっもういやぁああっ!」
「ホラホラ、暴れない暴れない。おっぱい苛めちゃうぞ〜?」
「はぅうんっああっ、いや…乳首ぃっあっ、あぁっ


 二人の男がスコールの乳首にペニスを擦り付けている。
レオンを犯し、自分を犯し、ドロドロになった性器に乳首を犯されて、スコールは胸を仰け反らせて喘ぐ。
差し出された乳首はぷっくりと固く勃起しており、まるで女の肉芽であった。
感度も殆どそれと同じで、非常に敏感に仕上がっている。
男達は、スコールの乳首を引っ張りながら、ペニスの先端を乳頭で引っ掻いて遊ぶ。


「はひぃっやめて乳首やめてぇっあぁっ、ちんぽだめぇっ
「よし、イくぞっ!ケツまんこに中出し、えーと何発目だっけ……ま、いいかっ!」
「ああぁっ、いやぁっケツまんこちんぽイくぅっケツまんこの中っ、ちんぽイってるぅううっ


 ばちゅんっ!と強く腰を打ち付けられた直後、スコールの中で肉欲が弾けた。
何度も何度も吐き出された筈なのに、尚も濃い精液を注ぎ込まれて、スコールはビクビクと四肢を震わせながら、後孔から感じる熱に溺れて行く。

 レオンは本棚に縋り付いて、犯されるスコールの姿を見ていた。
一時、気を失ったレオンが、意識を取り戻している事に、背後の男も気付き、レオンの顎を捉えてスコールの方へと向けさせる。


「また見てんのかあ?ちんぽに囲まれてるスコール君が羨ましいってか」
「あっ、あっ…んっ、スコール…っ、ふぅんっ…!」
「お前は俺がいるだろ?俺はお前のケツまんこの方が気に入ったからな。たっぷり可愛がってやるって」
「はっふっ、うぅっんっ、あっ、あっ…あぁ…っ


 深い位置で、短いストロークでレオンを攻める男。
柔らかく蕩けたレオンの肉壁を、コツッコツッとペニスがノックしている。
更に男の両手がレオンの乳首を捕まえて、クニクニと捏ね回す。


「はぁっ、ああ…っだ、めぇ…んっ、乳首がぁ……っ
「すっかり乳首腫れちまったなあ。そんなにおっぱい苛められるのが気持ち良いか?」
「あふっ、あっ、あぁんっ…はっ、はぁ…っ、あぁあ……っ


 指先で引っ掻くように乳首を擽られて、レオンは悩ましい声を上げる。
レオンの乳首は、スコールの小さなさくらんぼのようなピンク色のものとは違い、乳輪から乳首までやや大きく腫れて、赤みを帯びた色素を沈着させている。
使い慣らされた気配を滲ませているその色が、背後の男は気に入っていた。

 尻奥にずっぽりとペニスを挿入されたまま、乳首を苛められながら、レオンは薄く開けた瞳で、輪姦されている少年を見詰める。
凌辱が乱交の様相を見せ始めた頃、挿入されては泣き喚いていたスコール。
今もその声は止まず、彼は中出しされる度に泣いて助けを求めた。
レオン、レオン、と譫言のように名を呼ばれる度に、レオンは悔しくて、助けなければと思うのに、秘奥を抉られると、簡単に意識が攫われてしまう。

 スコールの直腸内で射精を終えた男が、ゆっくりと腰を引いて行く。
ねっとりと絡み付いて来る肉の感触を楽しみながら、未だ太い剛直を抜いて行く男。
スコールは焦らすように肉壁を舐めながら出て行くペニスに、力の入らない腰をくねっ、くねっ、と捩らせている。


「あぁっ…いやぁ……っあぅううん…っ
「くふ〜っ!本当、飽きねえなあ」
「よし、次は俺だ」


 ペニスが完全に抜かれると、直ぐに菊座から精液が溢れ出した。
締まりの失くなった入口に、新たな肉棒が押し付けられると、スコールがひくっ、と喉を鳴らし、


「や…やだ……ひぃっ…
「そんなにつれない事言うなって。よっ!」
「んひぃいっ


 拒否を口にしたスコールだったが、体は呆気なく肉欲を飲み込んでしまう。
スコールのビクッビクッ、と痙攣する足が、男の手に捕まり、V字に大きく広げられる。
そのままじゅぷっじゅぷっと秘孔内を掻き回されながら突き上げられ、スコールは床に爪を立てて喘ぐ。


「あひっ、あぁっ、はぁんっやぁっ、もう……ちんぽやだぁっはひっ、ひんっ、ああっ奥ぅっ、ずぽずぽしないでぇ
「はっ、はっ、はっ!そんなに連れなくすんなって。お前だってケツまんこ締め付けてちんぽ離さねえ癖に」
「もっ、やっ、やなのぉ…っ!ほ、本当に……あぁっケツまんこぉっ、おっ、おかひく、なりゅっんほぉっ
「ケツまんこの中、ぐっちゃぐちゃになってるわ。なあ、何回中出しして貰ったんだ?」
「し、知らない……あうっ、はぁっ、あああっもう嫌…中出しやだぁ…っ!お、おなか、くるひ…っけ、ケツまんこ、中出し、いっぱいでぇっ…、お、おれっ、おれ、こわれひゃうぅうっ
「ほぉっ、おっ、おっ、おっ!っは、へへ、壊れちまえよ。気持ち良くしてやるからよぉ!」
「やだ、やだぁあ…っ!ちんぽ、もういらないぃっきもちいいの、いらないのぉお…っはっ、あっ、あふっ、あぁっ


 覆い被さる男の言葉に、スコールはぼろぼろと大粒の涙を流しながら懇願した。
何時間にも渡って凌辱されている彼は、体も心も、完全に屈服していた。
なけなしの理性で男達の欲望に拒否を示しても、疲れ果てて投げ出された腕を持ち上げる事も、掴まれた足を暴れさせる事も叶わず、ただただ肉便器として男達の肉剣を受け止めるしかない。


「いや、いやぁ……ちんぽいやぁ……けつまんこぉ、ずぽずぽされへぇ……、おれ、しんじゃうぅ……っ


 喚き散らす体力も失われて来たのだろう、段々とスコールの声が弱々しくなって行く。
それを見詰めるレオンの瞳からも、彼と同じ雫が溢れ出している。
背後の男が、レオンの胸を弄りながら、頬を伝う雫を舐め取る。


「そんなに寂しそうな顔すんなって。ほら、こっち!」
「あふぅっ


 呆然自失気味になっていたレオンの恥部を、ずんっ!と肉棒が突き上げる。
亀頭に奥壁を深く抉られて、レオンはヒクッヒクッと腰を戦慄かせた。

 乳首を苛めていた男の手が、レオンの腰に移る。
ぐいっと腰を引かれて、レオンは尻を突き出す格好にされた。
そのままパンッパンッパンッと皮膚を打ち合う音が響いて、レオンの中を長い竿が激しく前後に行き来する。


「はぁっ、はっ、あぁ…あぁっス、スコール…んぅんっ
「はひっ、あっひぃいっあうっ、あうっああっ、そこっ、ゴリゴリしちゃらめぇっびりびりしゅるぅっ
「ス、スコールぅ…っ、あぁんっは、はっ、あふっ、うんっ
「だめ、だめ、おかひくなるちんぽでおかひくなりゅぅっだめ、らめ、たひゅけへぇっ


 呂律の回らないスコールの声に、レオンの体が熱を増して行く。
もう彼は自分が何を口走っているのかも判っていないだろう。
このままでは、彼の言葉通り、スコールは身も心も壊されてしまう。

 守らなければ、とレオンは思った。
快楽の波で押し流されつつあった、彼の根底にある意識が、俄かに息を吹き返す。
だが、その為にレオンが出来る事は、既に限られている。


「うっ、んん…っは……はぁ……っ!」
「なんだ、急に締め付けが強くなったな。お前も俺が気に入ったか?」
「うぅんっ…ああ…はっ、はぁ……っ」


 そんな訳はない、けれどレオンにそれを言う事は出来なかった。
秘奥を突き上げられながら、茹った頭で、スコールをあの狂乱から助け出す方法を必死に考える。

 犯されるスコールを囲んでいる男達が、その眼前で自身のペニスを扱き始めた。
何度も自分の体を貫き犯した肉剣が、目の前で膨らんで行く様を見せつけられて、スコールの顔が恐怖に染まる。


「ひぃっ、いやっ、やだぁっ!ち、ちんぽいやぁあ…っ!」
「そんなに怖がるなよ。これで気持ち良くしてやってるんだぜ?」
「いや、いや、いやぁ……っ!あっ、ひぃんっあぁっ、ケツまんこぉっちんぽ、だめ、抜いてぇえ…っ
「イくまで抜く訳ねえだろ。ほれっ、ちゃんと締めろっ!」
「ひぃんっち、ちくびぃっおっぱいいじめないでぇあっ、あっひぃいいいんっ
「おっ、またイったな。今のは乳首イキか?」
「もう一回イかせようぜ」
「はぁあんっあんっあっひぃっああっ、やめて、やめてぇっおっぱい取れちゃうケツまんこもぉっもどれなくなるぅうっ


 また左右の乳首をペニスでぐりぐりと潰し犯されて、スコールは頭を振って解放を求める。
しかし、男達はそんなスコールの悲痛な叫びなど聞き留めもせず、触る度にビクビクと反応する躯を面白がっている。

 いつ終わるとも知れない激しい凌辱の中で、壊れる、死ぬ、とスコールは繰り返す。
それを聞くレオンも、このままでは本当にスコールが死んでしまう気がした。
スコールを囲む男達は、やはりそれを気にする事もなく、スコールの乳首を苛めていたペニスをそそり立たせると、


「なあ、まだ空かねえ?挿れたいんだけど」
「ちょっと待てよ。まだそんなに経ってないだろ?」
「女みたいにもう一つ穴がありゃあなあ。ニ穴でヤれるのによ」
「ひっ、ひぃ……っそ、そんな…やだぁあ……っ」


 どうするかな、とスコールの眼前でオナニーをしながら話し合う男達。
スコールは、今犯している男に捕まえられている為、逃げる事は出来ない。
男達が方針を決めたら、また貪られるのだろう。

 助けなければ。
これ以上、スコールに辛い目に遭わせてはいけない。
そう思ったら、レオンの迷いは消えた。


「…っは……な、なあ…頼む……」
「ん?」


 レオンは本棚に縋り付いたまま、背後の男に声をかけた。
ずぷっ、ずぷっ、と肉壁を擦られる快感に、唇を戦慄かせながら、震える声で言った。


「も、物足りないんだ……んっも、もっと…もっと欲しい……」
「おう、いいぜ。そらよっ!」
「あっ、あっあうんっはっ、そ、そうじゃなくて……あっ、ひぃっあ、あいつらのも…入れてくれ……っ


 あいつら───スコールを囲んでいる男達。
ほぼ完全に堕ちている少年に群がっている男達を、レオンは自分の下へ招こうとしている。

 どんなに犯しても、何処かに理性を残し、抵抗する気概を失わなかったレオンの突然の懇願に、背後の男は目を丸くした。
が、レオンの心変わりの理由など、男にはどうでも良い。


「おーい、お前らちょっと来いよ」
「あん?」
「なんだよ」


 スコールを犯す一人はそのままに、残りの二人が振り返る。


「こいつがお前らにも相手して欲しいってよ」
「へえ?」
「そりゃあ有難いけどよ。ケツ穴はお前が使ってんじゃねえか。どうするんだ?」


 問う男の顔は、にやにやと笑みを含んでいる。
レオンの背後の男も、同じように笑って、レオンの顎を捉えて「どうすんだ?」と耳元で囁く。

 レオンは本棚を掴む手に力を籠めて、口の中に溜まった唾を飲み込んだ。
乱れ切っていた呼吸を、はっ、はっ、と短いリズムで整えた後、


「あ、あんた達の…んっあんた達の、俺に…俺に、くれないか……んぅっ
「それじゃ何が欲しいんだか判んねえよ」
「あうぅんっ


 ぐりぐりっ、と前立腺の壁をペニスで押されて、レオンは甲高い声を上げる。
ビクッビクッと下半身を痙攣させながら、レオンはもう一度口を開いた。


「はっ、あっ……ち、ちんぽを…、あんた達の……」
「あんた達?」
「うぅんっ…!」


 男の一人がレオンの髪を掴んで引っ張る。
言葉を改めろ、と言う男に、レオンは眉根を寄せながら、赤らんだ顔で男を見上げて言い直す。


「み、皆様のおちんぽを…わ、私のケツまんこに、入れて下さい……


 レオンは本棚を掴む手の片方を離して、自ら尻穴を拡げながら言った。
既に一本の肉を咥えているアナルが、くぱぁ、と大きく広げられる。


「お、お尻は、まだ…入る…んっ、入りますから……も、もう、一本だけじゃ、物足りなくて……うんっお、お願いします、おちんぽを……わ、私のスケベなケツまんこに、もっと一杯、おちんぽを下さいっ


 自ら口にする事など、先ず有り得ない卑猥な単語を並べて、尻を突き出してレオンは男根をねだる。
広げられた穴の中で、陰茎を咥え込んだ肉の壁が、べっとりと濡れて艶めかしくてらてらと光っている。
更にレオンは、男達を誘う為、引き締まった腰をくねくねと揺らして尻を振って見せた。

 自分がどんなに酷い痴態を晒しているか、レオンは考えないようにしていた。
男のプライドを捨てて、浅ましく肉欲をねだり、野獣達に体を差し出す。
それを見詰める男達の視線の熱に、レオンはじわじわと自身の躯が犯されて行くのを感じていた。


「は、早く…あぁっ早くぅ……っ
「そんなにおねだりされちゃあ、応えない訳には行かないよなあ」


 背後の男がレオンの体を持ち上げると、体の下に見物していた男の片割れが潜り込んだ。
レオンは本棚に縋っていた手を、下に収まった男の肩に移す。
背後の男のペニスを咥えているアナルに、新たな肉棒が宛がわれると、レオンは一瞬息を飲んだ後、思い切って腰を落とした。


「ふっぐぅぅぅぅうううっ


 一本だけでも十分に狭かった直腸に、殆ど同じ太さのものが、もう一本入って行く。
尋常ではない圧迫感と痛みに、レオンは悲鳴を上げかけて、口を塞いで押し殺した。
それでも漏れるくぐもった声は、意識朦朧としていたスコールの下へ届き、


「…レ、オ……?」
「う、うぅ……あ、あ……は……っはぁあ……っ!」


 スコールの呼ぶ声は余りにも小さく、レオンへは聞こえていない。
レオンは自身の苦痛を和らげる為、懸命に息を吐いて、躯の余分な力を抜こうとしていた。
そんなレオンの体を、前後に挟む男達は無遠慮に突き上げ始める。


「あっ、あうっ、ぐぅっあっ、待っ、待て、んぁあっ
「ほら、お前から誘ったんだ。ちゃんと動けよ」
「は、わ、判ってる、から……もうちょっと、ひぐぅっ
「おいおい、言葉遣いが戻ってますよ〜。さっきはちゃんと言えてたじゃないか」
「はっはひぃっうっ、あっ、あぁっ、う、動きます、から…あぁっま、待って、待って下さっ、あひぃっ


 スコール同様、何度も中出しされた上、ずっとペニスを咥え込んでいたレオンの秘孔は、とろとろに蕩け切っている。
それでも二本のペニスを咥えるのは難しいのだ。
しかし、男達はレオンの事情など知った事ではないと、自分の欲望だけに任せて、狭い孔道をごりゅっ、ごりゅっと突き上げて来る。

 レオンは力の入らない足を何とか立たせると、股を大きく開いたガニ股で、腰を前後に揺さぶり始めた。
二本のペニスが、ずるりと孔から抜けて行っては、また飲み込まれる。
皺の伸びきったアナルの土手を男が指でくすぐってやると、肉壁がぎゅうっと縋るようにペニスに絡み付く。


「ふぅうんっうっ、ふっ、あぁっ…!はっ、はぁっ、あぁあっ
「で、俺が余ってるんだけど、俺には何をしてくれんの?俺も此処に突っ込んで良い訳?」
「あ、あぁ……やっ、待って……さ、三本なんて……っ!せ、せめて、口に、」
「お前のフェラは十分楽しんだからな。ちょっと飽きたのよ。それに、お前が“皆様の”おちんぽが欲しいって言ったんじゃねえか」


 男は下衆じみた笑いを浮かべながら、レオンのアナルに三本目のペニスを押し付けてくる。
二本を咥えて限界まで伸びきっている孔口は、どう足掻いてもこれ以上は拡がるまい。
強引に押し込めば、レオンの孔は間違いなく裂けてしまうだろう。

 二本のペニスで隙間のないアナルに、それでも強引に割って入ろうとするペニス。
そんな事をされたら死んでしまう───でも、止むを得ない、とレオンが唇を噛んだ時だった。


「ま、待って…あっ、ひぃっれ、レオン、待ってぇ…っ!」


 喘ぎ声の混じったスコールの声に反応したのは、呼ばれたレオンではなく、彼を囲む男達だった。
ぎらぎらと肉欲を滾らせる男達の眼に、スコールの体が怯え竦む。
そうしてきゅぅんっと締めつけた秘奥を、ずりゅっ、ぬりゅっ、と陰茎が抉る。


「はっ、あんっ、あっ、うぅんっ…はっ、はぁあ…っ
「今度はスコール君か。なんだぁ?」
「はっ、ひうっんっ、レ、レオン…レオンに、あっ、酷い事、するなぁっ……あぁんっ


 レオンを救おうと割り込んだスコールだったが、そんな彼を嘲笑うように、男達は言う。


「おいおい、勘違いしないでくれよ。俺達のちんぽが欲しいっておねだりしたのは、レオンの方なんだぜ。なあ?」
「はっ、あっ…!うぅ……、は、はい……っんん
「や……レオ、ン……んっ、あっ、あぁっ


 レオンが何故、自らプライドを棄てて男達を誘いねだったのか、スコールも判っている。
レオンは、今尚続き、これからも終わりの判らない凌辱からスコールを救う為に、自分自身を貶めた。
そんなレオンの気持ちは、スコールにも痛いほど判る。
逆の立場であれば、スコールもレオンを守る為にそうするから。

 涙を滲ませ、精一杯の睨みを利かせて、レオンを救おうとするスコール。
そんな少年を見て、余っていた男がレオンから離れ、スコールの下へ。


「じゃあ、レオンの代わりに、またお前が相手してくれるってか?」
「あ……っ」
「や、やめ、スコ、ひぃんっああっ、あぁんっ
「お前は黙って啼いとけよっ」
「はひっ、ひぃっ、ひぃいっあぐっ、うぅっらめ、スコール、スコールにはっあぁあっ


 身を捩ってスコールを止めようと手を伸ばすレオンだったが、当然、彼の手が届く事は無い。


「だめ、だめぇっお、お願い、お願いだからっお、俺のおまんこおまんこに入れていいからぁっく、口もぉっ口まんこも使っていいからっスコールにはぁああんっ


 喚くように叫んだレオンだったが、その声も直ぐに喘ぎ声に取って代わられた。
下の口に咥えた二本のペニスが、交互に奥を突き上げて来る。
引いたかと思えば突かれ、息吐く暇もない攻めに、レオンは成す術もなく喘ぐしかなかった。


「はうっ、はぁうっ、あぁんっお、おちんぽおちんぽ入れて俺のおまんこっ、好きにしていいからぁっ
「だから今好きにしてんだろうが」
「あっあっあんっあっひぃっ


 スコールだけは───と懇願するレオンの言葉も、最後まで音にはさせて貰えない。
ずりゅっ、ぐぽっ、ずりゅっ、ぐぽっ、と代わる代わる秘奥を打たれ、レオンは完全に腰が砕けていた。
喘ぎっぱなしの口に、男の指が捻じ込まれて、レオンはだらだらと唾液を垂らしながらひんひんと啼いている。

 その声を聞きながら、スコールは目の前に突き付けられたペニスを見て、言葉を失っていた。
何度見ても、何度犯されても、見慣れる事の出来ないグロテスクな性器。
これをレオンは、二本も尻穴に咥え込んでいる。


「で?どうするんだ?スコール君」


 伸し掛かっている男が、にやにやと笑いながら問う。
男の手が、自身を飲み込んでいるスコールの秘孔に触れて、ぐにぃ、と孔縁を引っ張り伸ばした。
肉が空気に晒される感覚に、スコールの体がぶるりと震える。


「ひぃいっ……!」
「お前も此処に二本突っ込んでみるか?気持ちいいかも知れねえぜ。あんな風によ」


 あんな、と男が向ける視線に倣えば、あられもない姿で喘ぐレオンがいる。
挿入時には確かに苦悶があった筈の彼の顔には、徐々に恍惚が滲み始めていた。

 二本のペニスを飲み込むレオンの秘孔は、スコールが見たことのない形に広がっていた。
人間の体は存外と無茶の利く物らしいが、本来排泄する為、出す為の器官である筈の場所に、異物を咥え込んであんなにも広がる事があろうとは。
それなのにレオンの声には艶が孕み、彼の体も火照りを帯びて、体を捩らせる姿は怪しく扇情的だ。


「あっ、あぁっ、あぁんっお、奥ぅ…っ!と、届いてる…んっああっ、またっ、ひぃっあんっ、あっ、あんっ、あぁっはぁあんっ


 前立腺と最奥を、二本のペニスで交互に絶え間なく突かれて、レオンの体がビクンッビクンッと大きく痙攣した。
勃起していたレオンのペニスから、びゅるるるるっ!と精子が噴水のように飛び散る。
レオンの体も、スコールと同様に、尻穴を犯されただけで果てる雌の躯にされていた。
果ててきつくなった締め付けに悦びながら、二人の男はレオンの体を揺さぶり続ける。
更に、下に潜り込んでいた男がレオンの胸に吸い付いて、乳輪をべろべろと舐め回し、赤い果実に歯を立てる。
レオンは甲高い甘い悲鳴を上げて、いやいやと腰を振りながら、孔に咥えた雄をみっちりと食んでいた。


「はぁんっ、あっ、あふぅっんっ、乳首がぁ…っあぁはひっ、お、おまんこの中、擦れてる…っ!お、おちんぽ、おちんぽ一杯…あくぅううっ


 連続絶頂に陥りながら、レオンは頻りに腰を振っている。
見せ付けるように尻を突き出しながら、弄られる乳首を突き出して、胸を舐める男の頭を抱き込んだ。
表情にはうっとりと悦が混じり、開きっ放しの口からは唾液塗れの舌が覗き、彼の体が陥落に近付いている事を示していた。

 あんなにも啼き乱れているレオンを、スコールは見た事がない。
このままだと、彼が壊れてしまう。
その恐怖が瞬間、スコールの眼前に晒されたグロテスクな生物への恐怖を塗り替えた。


「く…口……」
「ん?」
「口で……口で、するから……っあん!」
「何を?」


 下腹部をゴツンッ!と突かれて、スコールは酸素を求める魚のように、はくはくと唇を開閉させる。
その下唇に、ぐに、と押し付けられる色黒の男根。
むわっと鼻から入り込んでくる強烈なスメルに、スコールは眉根を寄せながらも、艶の孕んだ吐息を混じらせながら言った。


「フェラ…フェラする、から……」
「するから何?」
「お、おちんぽ…俺に、下さい……っ」
「……どうしよっかな〜?」


 ようやく意志を固めたスコールの言葉に、男は焦らすように言った。
唇に押し付けていたペニスを放し、スコールの頭が届かない距離で、ぷらぷらと陰茎を揺らして遊ぶ。


「フェラは何回もさせたからなぁ。お前、下手だしよ」
「ちゃ、ちゃんとする……一杯舐める…っ!だから、だからぁ……あぁんっ
「レオンの方がフェラは上手いんだよな〜」
「だ、だめ、だめぇ…っ!お、おちんぽ…おちんぽ、舐めるのぉ…っちょうだいぃ……んむぅっ
「おっ」


 わざとらしい男の挑発に、スコールは躊躇わずに乗ってしまった。
手を伸ばして男のペニスを捕まえると、体を起こして、なんとか頭を持って行く。
口元に寄せたペニスを、精一杯に口を大きく開けて咥え込んだ。

 秘孔をぐちゅっぐちゅっと激しく掻き回されながら、男に口淫を施しているスコール。
相変わらず技術は拙いが、積極的に舌を動かし、涙を浮かべ、じゅぷじゅぷと音を立てながらペニスをしゃぶる姿は、十分に男達の支配欲を満たした。


「んむっ、んじゅっ、うふぅっうっ、うっふぅうっ
「はっ、あぁっ、スコールぅ…っ!そんな、だめぇっあっ、ひぃっ、あぁんっ
「んみゅっ、んっ、れお、りぇおんん……っ
「あっ、だめっ、そこぉっそ、そこはっ、ぐりぐりされたらっあひっ、ひぃんっ!らめぇっ、またイクぅううっ


 二本のペニスで、弱い所を集中的にノックされ、レオンはビクンビクンと激しく痙攣しながら、絶頂に昇り詰める。
レオンの体と、男の躯に挟まれたペニスから、びゅううっ!と精子が噴きだした。

 果てたレオンの秘孔内で、肉の壁が小刻みに震えている。
女が膣痙攣を起こしているような動きで、絡み付いたペニスを直腸全体で愛でると、男達も鼻を膨らませて唇を噛んだ。
体を守ろうと言う本能的な反応で、身を捩って激しい快感から逃げようとするレオンを、背後の男が抱き締めて捕まえる。
全く身動きが出来ない状態にされたまま、レオンは最奥に二人分の熱を叩き込まれた。


「あぁあーーーーーっイってる、イってるぅううっおちんぽイってるぅううううっ
「はっ、レオ、んんっんぶっ、んふっ、ふきゅぅっ
「はっひ、はひっ、ひぃいんっああっ、らめっ、イきながらっイきながらずぽずぽだめっしびれりゅぅっ
「ずぽずぽ嫌かぁ?じゃあ、アッチに行こうかな〜?」
「スコールく〜ん、俺達の相手できる〜?」
「ふうっ、うぶっ、んぢゅっうっ、うっ
「出来そうだな?」
「あっ、だ、だめぇっす、すこーるぅっはひっ、だめ、ずぽずぽぉっあっ、好きすきだからぁっもっとしてぇしてくださいぃい


 秘孔から肉棒を抜こうとする男達を、レオンは必死で引き止めた。
尻に力を入れ、二本のペニスをぎゅうぅっと締め付け、秘奥へ招き入れるように尻を突き出す。
抜けた分がじゅぷっ!と入り直して、レオンは腰をくねらせながら、男達に続きをねだる。
それでも「どうするかなぁ〜?」等とわざとらしく嘯く男に、レオンは厳めしいその男の顔を捕まえると、自身の唇を押し当てた。


「んっ、んんっふっ、うぅんっ…!」
「俺にもしてくれよ」
「んはっ……!は、はんむ…っちゅっ、ん、むぅっ


 レオンは背後の男にもキスをして、相手の舌を絡め取った。
じゅる、じゅる、と男の唾液を啜るように舐めるレオンに、男達の肉棒がまた膨らみを増す。

 レオンが無我夢中で男達の口を吸っている様を、スコールはペニスをしゃぶりながら見ていた。
あのレオンが、と言う思いの傍ら、彼が必死で男達を自分に引きつけようとしているのが判る。
そうすれば、スコールの負担が今以上になる事はないからだ。

 スコールの尻穴を犯していた男が、二人の男を恋人のように扱うレオンを見て呟く。


「俺もあっちに行くかねえ。締まりが緩くなって来たし」
「う、んむっ…!んくぅっ
「っと、急に締まったなあ。取られたくないってか?」


 きゅうっ、とペニスを締め付けた肉穴に、男がにやにやと笑う。
スコールはペニスを咥えたまま、ふぅ、ふぅ、と鼻で息をしつつ、ゆらゆらと力の入らない腰を揺らし始める。


「んっ、んっ…、んぅっは、うぅんっ


 スコールの腰の動きに合わせて、アナルを犯す男も腰を振る。
狭い直腸内で、ペニスが肉壁を右へ左へと押し擦るのを感じて、スコールはぞくぞくと背筋を震わせた。


「は、んん……っ
「ケツ穴に夢中になるのも良いけどよ、フェラちゃんとしてくれよ。じゃねえと俺もレオンの所に行っちまうぞ」
「んっ、らめ…んむぅっふっ、ふぅっ、うぅっ


 折角レオンから引き離した男が、向こうに戻ってしまっては意味がない。
スコールは眼前の男の股間に手を伸ばし、ペニスを手で捕まえながら、頭を前後に動かす。
アナルを犯し易いように、片足を持ち上げ、空いている手で膝裏を抱え込んだ。


「んっんむっ、はむぅっっは、はぁっ、ちゃんとするぅ…っおちんぽ、ちゃんと舐めるからぁ…っだから、、もっと、もっとして…俺のケツまんこに、おちんぽハメハメしてぇ…っ
「じゃあしっかりやれよ。カリの裏もちゃんと舐めろ」
「はひぃ……んりゅっんっ、します…ちゃんと舐めまひゅぅ、うぅんっらかりゃっ、んむっ、もっろ、おひんぽぉっ
「よーしよし、素直になって来たな。そら、ご褒美だっ!」
「んほぅうぅんっ


 浅い位置で苛めていた陰茎が、また奥へと捻じ込まれた。
ペニスへの口奉仕に夢中になっていたスコールには、完全に不意打ちだ。
無防備だった秘奥を一息に突き上げられて、スコールは丸めた背中をビクッビクッと震わせながら、締まった喉と尻奥で男達に奉仕する。


「んっんむっふぅっんぁっ、ああっ、ひんぽおひんぽもっろぉ
「あっあっあっあっ
「んぢゅるっ、んぶっ、ふぅんっへあっ、あっ、あふぅうっ
「ああんっ、おっぱいおっぱいちゅうちゅうしちゃだめぇはぁっ、あぁんっひんっ、噛まないでぇっ
「おひりイくっ、おしりまんこイくぅっおふっ、おっ、うぅんっんほぉおおおおおっ
「はっ、ふひっいいっきもちいぃのぉっお尻まんこにおちんぽ、いっぱいハメてぇっ、じゅぽじゅぽされてぇっイくの止まらないぃいいっ
「あひゅっ、んぶっ、ふぉおんっイ、イったの、イったのずぽずぽイキまんこイイよぉ
「らめぇっ抜かないでここにいてぇお願い、お願いしますぅっはぁああんっ
「んふっ、んぢゅっ、んっぷ、んっぷはふっ、あふぅっんひぃっんんんっうっくぅうううううんんっ


 ペニスが少しでも引き抜かれようとすると、レオンは全身に力を入れて、それを引き止めた。
その度に彼の体はペニスを招き入れようと、うねうねといやらしく蠢いて肉壁を絡み付かせて来る。
男達はその瞬間、レオンが必死にねだる様が面白くて、何度もわざと抜こうとしては、懇願に応えるように秘奥を貫いてやる。

 凛とした立ち姿も嘘のように、髪を振り乱して男根をねだるレオンに、それを見る男達のペニスも熱くなる。
あっちに行くか、と言ってスコールからペニスを抜こうとすれば、スコールもまた、涙目で縋り付いて来た。
口淫させる男の腰に腕を回して抱き付き、アナルを犯す男の腰には足を絡める。
離れないで、もっとして、と縋る少年の姿を笑いながら、男達の肉欲はまた昂って行く。


「あんっ、はひっ、おぉんっイイのぉきもちいいィ
「んっぷ、んっ、んはうぅんっはえっ、はうっ、あぁあ…っ!」
「もっとして…もっと奥ぅあっ、そこ、イイそこ、そこ中出ししてぇ俺の中、精子で一杯にしてぇ
「んふっ、んっ、飲むぅせーし飲むぅだから出してぇお尻もいっぱいぃザーメン出してぇえっ


 ねだる二人の声に促されるままに、男達は何度目かの子種を注ぎ込んだ。




 とっぷりと夜が更けた頃、闇に包まれた城の中で、人間の微かな息遣いが二つ。
かつて賢者が揃えた蔵書が所狭しと納められた広い図書館から、それは聞こえていた。
聞こえる場所は一階だが、其処から一番近い出入口は、ギミックが作動したままになっている為、使う事が出来ない。
その閉じられた空間に、二人の人間が倒れている。

 レオンとスコール───よく似た面立ちをした二人は、本棚に囲まれた通路の行き止まりで、仰向けになっていた。
新月なのか、窓から差し込む光はなく、二人の姿は暗闇の中に辛うじてシルエットが浮かぶだけ。
それでも、徐々に目が慣れてくれば、彼等の凄惨な有様を知る事は出来た。

 髪の毛の先から、足の爪先まで、彼等は余す所なく、白濁液に塗れている。
ジャケットは脱ぎ捨てられて、下着は引き裂かれ破られ、シャツは汗と白濁でぐっしょりと汚れている。
広げられたまま戻らなくなった秘孔から、どぷっ、どぷっ、と大量の白蜜が溢れ出していた。
イカ臭い匂いを振り撒くそれは、雄が吐き出した精液だ。
自分の物と他人の物が交じり合って汚されている躯を、レオンもスコールも拭う事を忘れて、ただただ投げ出していた。
起き上がる気力もなく、指一本も動かせない。
光のない、焦点の合わない蒼灰色の瞳が、ぼんやりと暗い天井を見詰めているだけだった。

 彼らをこんな目に遭わせた元凶達は、絞り出すものすらなくなるまで二人を犯し尽くした後、「じゃあまたな」と言って去って行った。「また」の意味を考える力も、彼等には残されていなかったが、あの男達が今日だけで満足していない事は判った。
それはつまり、今後もこんな出来事が繰り返されて行くと言う事だ。

 スコールの眦から、透明な筋が頬を伝う。
それを見たレオンの瞳からも、同じものが流れ落ちた。



END.5

終わりの見えない悪夢のはじまり。

どうしても一つはバッドエンドで書きたかった!!ごめんね!!(反省なし)