声が消える先


 何度果てたか、何度注がれたのかも判らない。
突き上げられる度にレオンはスコールの中に己の劣情を注ぎ、満たされた熱を受けてスコールは上り詰める。
意識は焼き切れそうな程の激しい快感で擦り切れていて、目に映るものが何かを認識する事も難しくなっていた。

 重なり合った二人の躯に、男達の精液が注がれる。
まるで小便をするような気軽さで、彼等は無残な姿の少年と青年を犯していた。
それに対し、二人が抵抗する意志を持っていたのは、もう随分と前の事。
壊れされてしまうのなら壊れてしまおう、と何処かで諦観に似た感情が浮かんでくると、二人がそれに流されるのに時間はかからなかった。
そうでもしなければ、心が持たなかったのだろう。
下の口も上の口も塞がれて、色付いた蕾を悪戯に摘まれて、秘孔口から注がれた子種を溢れさせる。
ドロドロに蕩けた顔を二人は何度も近付けては、慰め合うように、愛し合うように唇を重ねた。
そうすると、とても気持ちが良くなれる気がするのだ。
その通りに、口付け合う度に躯は熱を甦らせ、媚肉が蠢いて雄が本能に従うように膨らんで、益々肉欲へと堕ちて行く。

 びゅるっ、びゅるるっ、とまたレオンの中に精子が注がれた。
ビクビクと引き締まった腰が戦慄くと、レオンもスコールの中へと薄くなった精液を吐き出す。
既にスコールの壺内は一杯になっていて、注がれた傍から白濁が溢れ出していた。


「あ、あ…ああぁっ……
「はうぅ…っんっ、んんぅ…っ
「はむぅ……っ


 唇を寄せるレオンに、スコールも応えた。
ちゅくちゅくとスコールの咥内を貪るレオンの秘孔から、ゆっくりとペニスが抜けて行く。
色素が沈着してややグロテスクな色をしたペニスは、もう力を失くして草臥れていた。
濡れそぼった竿を、男は密着した二人の股間の隙間に捻じ込んで、ぐりぐりと擦り付けて拭う。


「あ〜、もう出ねえ」
「そりゃそうだろ。何発出した?」
「数えてねえよ」
「人生で最高回数行ったかな」


 言いながら他の男達も、精液塗れのペニスを二人に擦り付けて掃除する。
柔らかくなったとはいえ、ついさっきまでそれが自分達の体の中を何度も何度も出入りしていたのだ。
敏感になった躯に亀頭を擦り付けられて、レオンとスコールの躯がヒクッ、ヒクッ、と震える。


「はっ、あっ…あぁあ……っ
「んぁ…れお…んん…


 レオンのペニスは未だスコールの胎内に入っている。
彼の男根は、スコールの中で僅かに硬直を保っていた。
そうさせているのは、他でもないスコールの媚肉の蠢きで、膣痙攣を起こしたようにヒクヒクと小刻みに痺れる肉壁に、レオンの雄の本能が止まらない。

 かと言って、レオンは既に動く事も出来なくなっていた。
腰を振ってスコールを攻め立てる事は疎か、下敷きにしている少年の上から退く事も出来ない。
栓を失ったアナルが、ごぷごぷと白濁液を溢れさせながら、いやらしい動きで伸縮を繰り返している。
自身も散々に攻めたてられた彼は、スコールの雌肉の感触に包まれながら、秘奥の切なさに悩ましい声を上げるしか出来なかった。

 レオンを納められたままのスコールはと言うと、まだ腹の奥の疼きが消えない。
其処にレオンがいる限り、スコールは彼が欲しくて欲しくて堪らないのだ。
だが、自分で腰を揺らしてレオンに続きを促すような体力は残っていないし、自分でレオンを抜く事も出来ない。
覆い被さるレオンの、荒い息遣いを耳元で聞きながら、どくどくと脈を打っている肉棒の感触に酔っているしかないのだ。


「ん、れお…れおんぅ…りぇお…
「ん、ん…ひゅこーりゅ…うむっ、ふぅん


 解放を求めてか、続きを求めてか、とにかく甘えた声で名を呼ぶスコールに、レオンも蕩け切った貌で答える。
名を呼びあっては口付け合い、ぷっくりと膨らんだ乳首をお互いに擦れ合わせて躯を揺らす二人に、見下ろす男達が卑しい笑みを浮かべていた。


「トんでんなあ。まだヤってる」
「結構アンアン言ってたし、俺達とセックスするのが癖になったかも知れないな」
「近い内に、また可愛がってやらないとな」
「そん時ゃこっちから呼ぶからよ、ちゃんと二人で来るんだぜ?」


 レオンの髪が掴まれ、ぐいっと引っ張られる。
二人の唇が離れて、銀色の糸が引かれて、ぷつりと切れた。


「やぁ……レオン…
「はっ、あぁ…っす、こーるぅ…っ


 寂しさに震えるように、スコールの秘孔がきゅうきゅうと動いてレオンを締め付ける。
官能のスイッチが入ったままのレオンは、肉壺の柔らかい締め付けに、ヒクッ、ヒクッ、と腰を戦慄かせた。

 聞いてるのか、と男の一人が二人に手を伸ばそうとした時だった。
突如、重苦しい空気が空間全体を包み込み、男達は呼吸を阻害される。
それが現実的に起こった事なのか、突然の環境の変化に脳がついて行けず、躯もそれに伴って機能障害を起こしたのかは、誰にも判らなかった。
次の瞬間には、彼等はその場所からすっかりと跡形もなく消えていたのだから。

 周囲の変化など気にも留めず、認識する事もなく、重なり合ったレオンとスコールは、熱の篭った呼吸を繰り返している。
其処へ、固いブーツの足音が近付いて来る。
ぼんやりと天井を見上げるスコールの瞳に、特徴的な金色の髪型が映ったが、彼がそれを“何”と認識する事はなかった。


「……酷いな」


 金色の陰───クラウドが呟いて、二人の傍に膝を折る。


「おい、レオン。しっかりしろ」
「……ふあ…あ…んん…っ


 クラウドの呼ぶ声に、レオンの反応は覚束なかった。
返事をしたと言う訳でもないだろう。
零れた声は、自身の躯に未だ燻る熱によるもので、彼自身が意識して出した音ではない。


「…スコール。生きてるな?」
「…ふ…あ……うぅ…


 此方も零れる声は意味のないもので、クラウドに対する返事ではない。
返事どころか、彼等は直ぐ其処にクラウドが来ている事すら、認識していなかった。


「ん、スコール…すこーるぅ…はふっ、ふぅんっ
「んむ、んちゅ、んっれおんれお…んんっ
「………」


 絡み合う二人の姿には、クラウドには扇情的でしかない。
此処しばらく、レオンは忙しそうだったし、スコールは様子が可笑しかったから、夜半のまぐわいは避けていた。
クラウドとしては雄の欲が溜まって辛いものがあったが、クラウドなりに彼等を気遣っての事だ。

 その結果、こんなものを見せつけられている。
今に至るまでの経緯は、此処に来た瞬間に聞こえた低俗な会話から凡そ読み取れたし、腸の煮えも引かないが、それでも男の躯は馬鹿なもので、煽られれば直ぐに勃起する。
彼等の意識が辛うじて残り、甘やかな口付けを交わしているのも、良くなかったかも知れない。
彼等の凄惨な姿に目を瞑ってしまえば、口付け合うその顔だけは、彼等との夜の淫らな一時と何も変わらなかったのだから。

 だが、このままにして置く訳には行かない。


「レオン。ほら、離れて。起きろ」
「あ……っ」
「んぁ、」


 クラウドがレオンの肩を掴んで起こしてやると、離れたキスに二人が寂しそうに声を漏らす。
舌を絡めあっていたのだろう、覗く赤い舌肉がてらてらと艶めかしく光っていた。

 それから、スコールの秘部に埋められたレオンの一物を抜こうと、クラウドがレオンの腰を持ち上げるが、


「あぁっ、あぁあん…っ
「やぁ…抜けちゃ……レオンぅっ
「うぅんっ


 ぬりゅぅう……と抜けて行こうとするペニスを、スコールが尻穴を締めて捕まえた。
ぴったりと肉壁が強い吸い付きでしがみついている所為で、レオンは前にも後ろにも行けず、力の入らない膝を震わせて硬直しているしかない。


「はひっ、ひぃい…っひゅこーりゅ…っおまんこ、らめぇえ…っ
「レオン、ちょっとだけ我慢してろ。スコールも少し力を抜け」
「はぅっ、レオン、レオンぅっやぁ、抜いちゃやだぁレオンのちんぽぉ…っ
「…どっちも完全に飛んでるか…」


 視線を宙に彷徨わせて喘ぐレオンと、レオンを求めて細い腰をくねらせて誘うスコール。
クラウドは苦い表情を浮かべて、掴んでいたレオンの腰を、ぐっと後ろへと引っ張った。
穴縁に引っ掛かっていたレオンの亀頭が、じゅぽんっ、と音を立ててスコールのアナルから抜ける。


「あふぅんっ
「ふえあっ


 抜けた瞬間、二人の口から喘ぎ声が漏れた。
それから二人の躯は力が抜け、スコールは床に躯を投げ出して、レオンは支えているクラウドに寄り掛かった。

 はあ、はあ、と熱を孕んだ呼吸を繰り返し、ヒクッヒクッと全身を戦慄かせているレオンの頬を、クラウドは軽く叩いて気付をした。


「おい、レオン。レオン、しっかりしろ」
「あ…ふ…あぁっあっ…
「……駄目か」


 頬を叩かれる刺激すら、今のレオンには快感なのかも知れない。
全身が性感帯として拓いてしまったレオンに、軽い呼びかけは大した意味を成さない。

 クラウドはレオンの顎を捉え、自分へと向かせると、唇を重ねた。
無防備に開いた隙間から舌を入れて、レオンのそれと絡ませる。
酷く苦い味と臭い匂いにクラウドは顔を顰めたが、それを全て塗り返るつもりで、レオンの咥内を万遍なく愛撫した。
舌の表面を舌先でくすぐって、口腔の上天井をなぞってやる。
ビクッビクッとレオンの体が震えたかと思うと、頭を下げているレオンの陰茎から、ぴゅるるっ、と精子が噴き出した。


「んんぅっあむっ、はんっんちゅぅ…っ
「ん、ぢゅ、ぢゅっ……ふ、んぐ、」
「おむっ、うぅんっんんんっ


 クラウドの舌で愛撫されて、レオンの体がビクビクと跳ねる。
その傍ら、レオンは口付けている相手が少年ではない事に気付いたらしい。
ずっと宙を彷徨い、焦点を失っていた瞳に、僅かに光が戻り、


「ん、んっんぅ…っくら、う、ろ……っ?」
「……ああ。ん、」
「ふむぅっううっ、んんっんぢゅぅっ


 レオンの認識能力が復活したのを確かめて、クラウドはもう一度キスをした。
今度はレオンも自ら舌を絡めて来て、クラウドの唾液を啜る。

 酸素不足で少しずつレオンの体から力が抜ける。
クラウドが唇を放すと、レオンは膝の力を失って、その場にへたり込むように座った。
蒼灰色の瞳が頼りない光を移しながら、ぼんやりとクラウドを見上げる。


「少し待ってろ」


 クラウドはそれだけをレオンに言って、今度はスコールを抱き起こした。

 スコールの意識は、まだまともに戻っていない。
下半身に力が入らないスコールは、脚をぱっかりと左右に開いた格好のまま転がっていた。
どれ程の肉欲を注がれたのか、アナルからは後から後から白濁液が溢れ出している。
酷い有様だ、とクラウドは今更ながら顔を顰めた。


「スコール」
「う、うぅ…んぁ…レオ、ンぅ……やぁ……っ」


 スコールは動かない躯を微かに捩って、体内で燻る熱に焦がされ続けている。
クラウドはそんなスコールの肩をゆっくりと支え起こして、据わらない赤ん坊のように頭を揺らしているスコールの顎を捉えて、唇を重ねた。


「ん、んぅっ…?ふぅんんっ…


 舌の絡め方がレオンと違うと感じて、スコールが嫌がるように頭を揺らす。
が、クラウドは構わずに下唇を擦って、舌でその形をなぞって舐めた。
スコールはしばらく駄々をこねる子供のように首を振っていたが、クラウドが丹念に愛撫していると、段々と心地良くなってきたらしい。
頭を振るのを止めた頃には、スコールの瞳はうっとりと濡れて、至近距離の金糸と碧眼を見詰めていた。


「ふぁ……あ……?」
「ん、ちゅ…ん、ぷ、」
「んぅっ、んむっ…ふぁ、ひゅらうろぉ…?あむぅ


 辛うじてクラウドの存在を認識すると、スコールの腕がクラウドの首に絡み、濡れた唇がゆぅるりと笑みに緩む。
今の今まで、どれだけ酷い目に遭ったのかも忘れているような貌だった。
それが、反って彼の心が崩壊寸前である事が感じられて、クラウドは一刻も早く此処へ向かわなかった、数時間前の自分を殴りたい気分だった。

 そんなクラウドの後悔の意識を、下半身から襲った熱い感触が攫う。
何が、と下肢を見れば、レオンが其処に縋り付いて、クラウドの一物を取り出してしゃぶっていた。


「んっ、んっんむっんぅっ
「く……っ!レオン、待て…ちょ…っ!」
「んりゅっ…はぷっ、んぶぅ…っ


 クラウドの止める声も聞かず、レオンはクラウドのペニスを口の中に入れる。
先のクラウドとのキスで、彼の口の中は、自分とクラウドの唾液で一杯になっていた。
それを亀頭に塗りたくるように、舌の腹を亀頭筋にぐりぐりと押し付けられて、クラウドは久方ぶりの刺激に堪らず唇を噛む。


「おい、レオン、ちょっと……」
「んぅ……?…んむ、むっ、んちゅっ


 止めるクラウドの声など幾らも気にせず、レオンはちらりとクラウドの顔を見遣っただけで、またフェラチオを始める。
それを見たスコールの目が、泣き出しそうに歪んで、


「やあ、レオン…ずるいぃ……んっ
「んぐっ」


 スコールがクラウドの頬を捕まえて、ぐいっと顔を寄せる。
大した力は入っていなかったが、クラウドには不意打ちだった。
がくっとクラウドの首が下がると、落ちて来た唇に、スコールはぶつけるように己の唇を重ねた。
スコールの舌がクラウドの下唇をくすぐり、なぞり、開けて、と言うように唇の狭間を何度も舐める。


「んむっんむっくらうろぉ…おれもぉ…おちんぽぉ…
「んちゅっ、ぢゅっはふっんりゅ…れろっ


 スコールはクラウドの首に腕を回し、じりじりと身を寄せる。
クラウドの足に、スコールの精液塗れのペニスが擦り付けられた。
レオンはクラウドの膝に躯を乗せて、ペニスを喉奥まで誘い込んで、咥内全体で雄に奉仕している。
四つ這いになったレオンの高く掲げられた腰がゆらゆらと揺れて、適度に肉の乗った尻が、誘うように踊っていた。


「クラウド……
「くりゃうろぉ……


 情欲に溺れた二対の蒼灰色が、男をねだってクラウドを見詰める。
濡れた舌を出しっぱなしにして、呂律が回っていないスコールの手が、クラウドの太腿を撫でた。
滑った手が玉袋を捕まえると、其処に溜め込まれているものを押し出そうと、くにゅくにゅと掌全体と指で転がされる。

 陰嚢への刺激で、レオンの口の中でクラウドが膨らんだ。
レオンは喉奥まで咥えていたペニスをゆっくりと抜く。
ぬろろろぉ、と女陰とよく似た唇からペニスが抜けると、クラウドの一物はすっかり勃起していた。
レオンはうっとりとした表情で竿に舌を寄せ、クラウドを挑発まがいに上目遣いに見ながら、舌先で竿の根本から先端までをじっくりと舐め上げる。


「おい、お前達……ちょっと、落ち付…うっ、」
「んっ、ふふ…はっんちゅ……
「レオン、そこ吸わないでくれ……」
「ふふ…ふ、んんむぅっ
「レオンぅ…おれもぉ……


 唇を噛むクラウドに、レオンは満足そうに笑みを零して、またペニスに唇を寄せた。
カリ首の凹みに甘く歯を立てて、窄めた唇を押し付けて、ちゅうちゅうと啜る。

 愛おしそうに、玩具を愛でるようにペニスをしゃぶるレオンの姿に、スコールも我慢が出来なくなったらしい。
スコールはレオンの隣に四つ這いになり、クラウドの雄に顔を寄せる。
レオンが亀頭を愛撫しているのに対し、スコールは根本に顔を寄せて、伸ばした舌で剥けた皮を舌先でくすぐり始めた。
いつもならそれだけで真っ赤になり、恥ずかしそうに躊躇い勝ちになるものなのに、今日は驚く程積極的だ。


「くっ、うっ!うぉお……っ!」
「ん、くらうろ…きもひい…?」
「んぢゅっんっれろっ、んちゅっはむっ
「んっ、んっんぇ……ふっふぅっ


 二人の無心の奉仕技に、クラウドはどくどくと一ヵ所に血が集まってくるのを感じていた。
今だけであっと言う間に上り詰めてしまいそうになるのを、必死に堪えるが、長く持つ気がしない。
と言うのも、オナニーこそ不定期に済ませてはいたものの、彼等との性交は随分と久しぶりなのだ。
おまけに、二人の恋人が、こぞって自分に奉仕している。
彼等が凄惨な出来事から思考力を失った所為だとは言え、この状況で興奮するなと言うのは、男として無理な話だ。


「レオン…っ、待て、啜るな……くっ、」
「んっ、んちゅっんぢゅぅっぢゅっ
「スコール、少し離れて、」
「やぁクラウドのちんぽぉ…んむぅっ


 レオンが亀頭をしゃぶる傍ら、スコールはクラウドの陰嚢までパンツの中から取り出して、被り付いた。
スコールの咥内で舌が激しく動き、クラウドの精液袋を舐め転がす。

 どんどん膨らんで行くクラウドの中心部。
レオンの手が竿を握って、上下に扱き、スコールの手も其処に添えられる。
レオンは亀頭を、スコールは陰嚢を食んだまま、情欲に染まった瞳でクラウドを見上げた。


「クラウドぉ…ちんぽしてぇ……
「くらうろのおちんぽぉ…おまんこいれてぇ…ぐちゅぐちゅしてぇ


 二人は盛った雌のように、仕切りに尻を振りながら、クラウドに雄肉をねだる。
ついさっきまで名も知らぬ男達に貪られていた事すら、彼等は頭に残っていない。


「はっ、くそ……!知らんからな…!」


 クラウドは、頭の隅に残る良識的な意識をかなぐり捨てた。
そんなもので、今の二人をどうにかする事は出来ないからだ。

 クラウドは縋る二人の尻に手を伸ばし、未だに白濁の泡を拭いているアナルに指を入れた。
太く皮の厚い指が、ぐぷんっ、と中に入ったのを感じて、二人の口から甘い悲鳴が響く。


「あぁあっ
「んふぅうんっ


 ビクッビクッと二人の体が痙攣するのも構わず、クラウドは指を動かして、ぐちゅぐちゅと二人の穴を掻き回す。


「あっあっあんっあっ
「んっ、んっんむぅんちゅっ


 クラウドの膝に縋り付いて喘ぐスコールの隣で、レオンは悶えながらも奉仕を続ける。
必死に頭を上下させるレオンの口の中で、大量に唾液が分泌され、雄頭を濡らして行く。


「んっちゅ、んぢゅっふっ、うふぅっ
「っは……良いぞ、レオン。もっと舐めて」
「あむっ、あっ、ふぅうぅん
「ふあっあ、ああ…っ
「スコールも頑張れ。指、抜くぞ?」
「やだぁ…っあっ、もっとぉ…おちんぽちゃんとするからぁ


 クラウドがスコールのアナルから指を抜こうとすると、きゅうっ、と秘孔が締まった。
捨てないでと縋る子供のような貌で、スコールは陰茎の竿にしゃぶりつく。
舌を動かして竿の横腹をれろれろと舐めながら、スコールは涙を浮かべた瞳でクラウドを見上げていた。


「くらうどぉっしゅるひゃんとしゅりゅかりゃぁ…
「ああ、良い子だ」
「んひゃぅうっんっ、はむぅっんむっ、んんっ


 もう一度クラウドの指が奥へと捻じ込まれると、スコールはビクビクと躯を戦慄かせ、また直ぐにペニスにしゃぶりつく。

 一心不乱にペニスを舐めるスコールの隣で、レオンが眉根を寄せて涙を浮かべている。
クラウドの指を咥えた秘孔が、ヒクヒクと切ない疼きを訴えて、奥への刺激を欲しがっていた。


「んっ、クラウド…んむっ、くらうどぉ…
「レオン、ケツ穴がヒクついてるぞ。こうか?」
「うふぅんっんっ、うんんっ、んっ


 クラウドが指に力を入れて奥へと突き立てると、レオンは悦びの声を上げた。
更にクラウドが指を左右に振ってやれば、その動きに合わせて、レオンの尻が左右に揺れる。
指先が何度も肉壁を引っ掻いて、レオンは背筋を撓らせて悶えた。


「はふっ、うっうふぅうっ
「スコールもレオンと一緒に尻を振って見ろ」
「んっ、んぅっこ、こふっ…おふっ、うっ


 スコールはレオンを横目に見て、尻を左右に振って真似をする。
此方はクラウドがペースを合わせて動かしてやると、スコールは一層甘い声を上げた。


「んぁっ、あふっふぅんっうっ、ひぃんんっ
「あふっ、うっ、んぶク、クラウド…あぁっはんっ、ひぃんっ


 弱い場所を何度も繰り返し引っ掻かれて、堪らない快感にレオンが降参するようにペニスから口を放す。
すると、空いた亀頭に直ぐにスコールが食い付いた。


「はむっ、あむっ、んんん
「あっ、あっスコールぅっあひぃっ
「さっきまでお前が一人占めしてたんだから、少し我慢しろ。ケツまんこ気持ち良くしててやるから」
「はっはひっああっ、クラウドぉっやっ、そ、そこ、そんなに……あぁあんっ


 ぢゅるぢゅると音を立ててペニスをしゃぶるスコールの直ぐ隣で、レオンは全身を戦慄かせて快感に悶えている。
奉仕をしていない分、意識が快感に持って行かれているのだろう。

 がくがくと躯を震わせるレオンの秘孔から指を抜いて、クラウドはレオンの体を抱き寄せた。
膝立ちになったレオンの胸が、クラウドの目線の高さにある。
散々苛められていたのだろう、赤く腫れた大きな乳輪に舌を這わせる。


「はぁあんっ
「んむ…?んぅ、くらうどぉ……
「ああ、後でちゃんとお前も可愛がってやる」


 ペニスを咥え、羨ましそうに見上げるスコールに、クラウドはレオンの乳首を甘噛みしながら言った。
スコールは嬉しそうに頬を赤らめて、ペニスを喉奥まで咥え込み、じゅぽじゅぽと懸命にフェラチオを頑張る。
そんなスコールにご褒美、と秘孔に埋めた指を深く突き入れてやると、スコールはくぐもった喘ぎ声を上げた。

 レオンの膨らんだ乳首を、わざとキツめに噛んでやると、レオンの腰が腹がヒクヒクと戦慄く。
その下で、彼の勃起した肉棒から、とろとろと精液が溢れ出している。
既に我慢の仕方など忘れたのだろう鈴口にクラウドの指が宛がわれ、ぐりぐりっ!と指先で抉ってやると、


「ひふっ、うふぅっふくぅぅううんっ


 ビクンッ!ビクンッ!と躯を痙攣させて、レオンは絶頂した。
びゅるるっ、と吐き出された精子が、クラウドの腹と、股間に顔を埋めているスコールの顔に降り注ぐ。


「はっ、あっク、クラウドぉ…っお、おれのちんぽ、だめぇ…っばかになってるぅ……
「でも気持ち良いんだろう?」
「あっあっあっぐりぐりだめっち、ちんぽの先っぽはひっ、ひぃんっ
「んむぅっふあぁ…っ


 クラウドの指で先端を苛められて、レオンはもう一度果てた。
粘着質な白濁の雨がもう一度降り注いできて、スコールは生臭い匂いに顔を顰めたが、それが誰のものか認識すると、直ぐに蕩けた顔になる。


「あぅ…はぁん…れおんの…れおんの、いっぱいぃ…
「はっ、あっあっ…ひぃんっ


 スコールの手が、真上にあったレオンのペニスを捕まえる。
鈴口を弄られ続けている所に、根本をぎゅっと握られて、レオンは短い悲鳴を上げた。


「あぁっ、スコールだめっ、今は…あひっ、ひっあああっ
「スコール、俺のも忘れないでくれ」
「ん、はむんっ、んぅっく、らうろ、もぉゆびぃうごかひてぇ
「ああ。ほら、こうか?」
「はひぅっあひぅっんっ、んっふくぅうんっ


 レオンはクラウドから乳首とペニスを、スコールからペニスを苛められて。
スコールはレオンのペニスを手淫で扱きながら、喉でクラウドのペニスを奉仕して、クラウドの指で秘孔を掻き回されて。
二人の艶めかしい痴態と、喘ぎ声に挟まれて、クラウドのペニスは益々固さを帯びて行く。
それを口の中で具に感じ取っていたスコールが、鼻息を膨らませながらクラウドを見上げ、


「くらうど…、んっ、おひんぽぉ…おっきひぃ…


 うっとりとした表情で呟きながら、スコールのアナルがクラウドの指をぎゅうっと締めつける。
締め付けは一度では収まらず、肉壁が生き物のように蠢いて、何度も何度もいやらしい締め付けを見せた。