秘密のおもちゃ


「スコール、後ろ向いて」
「……ん、ぅ……」


 言われたままに、スコールはラグナから体を離し、デスクに寄り掛かりながら背を向ける。


「下、脱いで。どうなってるのか見せてみろ」


 ラグナの言葉に、スコールの頬の朱が濃くなる。
しかし、スコールはラグナに命じられたまま、ズボンのベルトに手をかけた。
カチャカチャとバックルを外す金属音が、静かな執務室の中で異様に響いている気がしてならない。
スコールは零れそうになる荒い息を、唇を無理やり噛んで殺しながら、足下の衣擦れの音すら隠されない静寂を憎んでいた。

 ベルトの締め付けが緩んで、ズボンが落ちて行く。
下着も落として、SeeD服のジャケットの長い裾を捲り上げる。
スコールは、足下に硬い革のブーツだけを履いて、下半身を全て曝け出していた。

 窮屈さからようやく解放されたスコールの雄は張り詰めており、後ろの秘孔口からは細長いものが飛び出して、耳障りなモーター音を鳴らしていた。
飛び出したそれは円を描くような運動を見せており、それを咥え込んだスコールのアナルがひくひくと蠢いている。


「んっ、んんっ……♡っあ……ふ、ぅんっ…♡」


 ずっぷりとスコールの蜜壺に深く埋められたそれは、細身のアナルバイブだ。
バイブの先端は男性器を模した形をしており、振動と共に回転している。
これは乳首に固定されていたローターと同様に、朝の早い内からスコールの体内に納められ、彼に絶えず快感を強制していた。

 ぐにゅっ、ぐりゅっ、ぐりゅっ、と秘奥の奥壁を引っ掻くように回転するバイブに、スコールの膝が震える。
スコールはデスクに寄り掛かり、ラグナに臀部を差し出すように腰を突き出して、バイブを咥え込んだ尻穴を晒した。


「ラグ、ナ……早く…抜いて……っ、んんっ…!もう、足りない…っ、ラグナの、ちんぽがいいぃっ……!」


 デスクに縋り、誘うように細腰を揺らめかせて訴えるスコールの姿に、ラグナの中心部に血が集まる。

 スコールのアナルに挿入されたバイブは、まるで短い尻尾のように動いている。
その回転に合わせて、スコールがゆらゆらと細越しを揺らめかせていた。

 ラグナの手がスコールの引き締まった臀部を撫で、足の付け根を指先がくすぐる。
むずむずとしたものが肌を這う感触に、スコールの太腿がぴくりと震えた。
指がバイブの挿入された穴口の縁に触れて、バイブと入口の隙間に指先が挿入される。
バイブの形に広がっていた小さな穴が、くにゅっと歪に形を変えたのを感じて、スコールの背が撓った。


「あうっ……!」
「スコールの此処、物欲しそうにしてるぞ。これ、気持ち良くなかったか?」


 言いながら、ラグナはバイブの柱を掴んで、ゆっくりと引き抜いて行く。
ぬるぅう……と媚肉を擦りながら抜けて行く玩具に、スコールはビクッ、ビクッ、と腰を戦慄かせて喘ぐ。


「あっ、あっ…!や……動いてる、の…いやぁあっ…♡」


 ぐるぐると回転する先端が、スコールの狭い道を広げながら後退して行く。
媚肉を抉られる感覚を嫌うように、スコールはゆらゆらと腰を揺らして逃げようとするが、どんなにもがいても、快感から逃げる事は出来ない。

 スコールの秘孔口がヒクヒクと痙攣し、出て行こうとする玩具を引き留めようとするように締め付けている。
ラグナの指先にその感覚が伝わって、悪戯に奥へ押し戻そうとしてやれば、今度は押し出そうと抵抗を見せる。
道の半ばを短く前後に動くバイブに、スコールは弱々しく頭を振った。


「あっ、あっ、あっ…♡や、あんっ、ひぃんっ……!そこ、ずぽずぽするのっ…や……あぁっ♡」
「でも、お前が咥えて離さないんだぜ?」
「や…抜い、て……っああああ!」


 訴えるスコールに応え、ラグナはやや強引にバイブを引っ張って抜き取った。
くぽっ、と水音を鳴らして、亀頭が括れを引っ掛けて抜ける。

 バイブは長さこそあるものの、太さの無い代物で、亀頭を模した部分も、いつもスコールが其処に咥えているものの大きさを思えば、細身の物と考えて良いだろう。
先端の亀頭を模した膨らみが、ぐるぐると回転運動を続けており、其処にはねっとりとした粘液が絡み付いていた。


「スコールの中、ぐちゃぐちゃになってるみたいだな」
「ふ…あ……♡」


 ラグナの言葉に、スコールの顔が赤らみ、眦に涙が滲む。
羞恥心で苛まれたスコールを見下ろしながら、可愛いなあ、とラグナは胸中で呟く。

 咥えるものを失い、微かに膨らんでいるようにも見える秘孔に、ラグナの指先が埋まる。
つぷっと挿入された指の先端で、浅い場所から肉壁を突いてやると、スコールはふるふると小動物のように躯を震わせながら、涙の滲んだ瞳で肩越しに振り返った。


「ラグ、ナ……や……足りない、からぁ…っ」


 指先で微かに弄られるだけでは、細身のバイブで高みに上りつつあるスコールの躯を満足させる事は出来ない。
バイブの所為で濡れそぼり、入り口から最奥まで万遍なく淫らなマッサージを受けた秘孔内は、もっと大きな───決定的な快感を欲しがっていた。

 ラグナが自身の腰のベルトを緩め、前を寛げるのを、スコールはデスクに縋ったまま覗き見ていた。
大きく膨らみ、反り返った雄が露わになると、こくり、とスコールの喉が小さく音を鳴る。
ひくん、ひくん、とスコールの秘孔口が息づくように伸縮を繰り返し、その奥が覚え込んだ熱を思い出して、じゅくじゅくと疼き出した。


「ラ…ラグナ……早く…はやくぅう……っ」
「よーしよし。じゃあ、そのままこっちに来て、入れて欲しい所にこれ当ててみな?」
「……ん……っ」


 スコールは、驚くほど素直に、ラグナの言葉に従った。
デスクから手を離し、背中を向けたままでラグナに近付こうとして、スコールは足下に絡まっていたズボンに踵を引っ掛けた。
長い快楽攻めで力を失っていたスコールの膝が崩れ、ラグナに向かって背中から倒れ込んだ。

 期せずしてラグナの膝上に座り込んだスコールは、尻に当たる肉棒の感触に気付いて、どくん、と心臓が高鳴る。
生物の肉としては固さのある感触を感じながら、スコールは肘掛に手を突いて、腰を持ち上げた。
片手でラグナのペニスを支え立たせ、自身の秘孔口に宛がう。


「あ、…あぁっ……!」


 ぬぷぅ……と先端が入口を潜る感覚に、スコールは甘い吐息を漏らした。
そのままゆっくりと腰を落とし、反り返った肉棒を己の体内へと招き入れ、飲み込んで行く。

 今まで咥えていた細身のバイブの比ではない、大きな熱の塊が自分の中に入って行くのを感じながら、スコールの口元は光悦に緩んでいた。
スコールの媚肉はみっちりとラグナの雄に絡み付き、奥へ奥へと沈んで行く度に、きゅっ、きゅっ、と締め付ける。
やがて先端が最奥の壁をゆっくりと押し上げると、スコールはうっとりとした表情で、天井を仰ぐ。


「は、い…ったぁ……っ♡ラグナの…、ちんぽぉ……っ♡」


 体内でどくん、どくん、脈動する男根の感触に、スコールの息が上がって行く。
スコールは腰から伝わる重く甘い痺れに酔い痴れ、雄を煽るように秘孔内を痙攣させる。
ラグナの膝に手をついて上体を支えていたが、その腕も今にも力が抜けて頽れそうになっている。

 そんなスコールの腰を抱いて、ラグナはぐっと強い力で細い躯を抱き寄せる。
支える力が崩れた躯の秘奥にペニスが付き入れられ、スコールは歓喜の声を挙げる。


「あひぃいいんっ!」
「っと……すっげ、きついっ…!」


 ぎちぃっ、と先端から根本までを噛むように締め付ける肉壁に、ラグナは持って行かれそうになる熱を必死で押し留めた。
スコールの中心部からは、とろとろと蜜が溢れ、股間を伝ってラグナのズボンにまで沁みを作っていた。

 最奥を穿つ肉棒が齎す快感に、ビクッビクッ、と四肢を震わせるスコール。
ラグナは戦慄くスコールの薄い腹を抱いて、椅子の背凭れに体重を預けた。


「自分で咥え込んじゃって。そんなに俺のちんぽが欲しかった?」
「あ、あっ…♡あぁあん……っ」


 切ない声を零しながら、スコールはこくこくと頷く。
いつになく素直な様子のスコールに、ラグナはくつりと笑みを浮かべ、赤らんだスコールの耳朶に歯を当てる。


「ほら、スコール。動くぞ。落ちないようにちゃんと捕まってろよ」
「ふぁ…あっ、あっ、あんっ♡は、ひぅんっ♡」


 ラグナはスコールの両膝を掬い上げると、赤ん坊に尿意を促すような格好にさせて、その細い躯を揺さぶり始めた。
ずぷっ、ずぷっ、と男根がスコールの秘部を出入りして、先端が最奥をノックするようにコツコツと打つ。

 背後の男に好きに揺さぶられながら、スコールはラグナの草臥れたシャツを握る。
持ち上げられた躯が落とされ、ペニスが最奥を突き上げる度に、スコールのすらりと伸びた足が跳ねる。


「はっ、あひっ、ラグナっ、らぐなぁっ!らぐなの、おちんぽぉっ♡大きい、のっ、ごつごつしてぇっ!」
「気持ちイイか?スコール」
「んっ、きもちひぃっ♡ラグナの、ラグナのおっきなちんぽ♡きもちいぃっ…♡」


 光悦とした表情で、ラグナの問いに答えるスコール。
蒼灰色の瞳には既に理性の光はなく、本能を剥き出しにた獣のように、スコールは快感に従う。
理性を失い、羞恥心を忘れて甘える少年に、ラグナの剛直が更に膨らんだ。


「じゃあ、俺のちんぽとこっちと、どっちが気持ち良い?」
「ど、っち…?────ひぁああんっ!」


 耳障りな羽音が鳴り始め、スコールの甲高い声が響く。
羽音は先程までスコールのアナルを弄っていたバイブで、振動するそれがスコールのペニスの先端へと宛がわれていた。

 先端の尿道の穴にバイブが押し当てられ、細い先端が微かに穴を広げている。
ヴヴヴヴ、と震えながら神経の集まった場所を攻められて、スコールは狂ったように体を捻って身悶えする。


「らめ、らぐな、らぐなぁあんっ!ちんぽ、ちんぽにばいぶっ、だめぇ♡はなひてぇえっ!」
「え〜?こうやると、スコールのお尻まんこがきゅんきゅん締め付けて来て、俺すっごく気持ち良いんだけど、駄目?」
「あぁっ、あぁあっ!だめっ、らめらめぇえっ!おちんぽぐりぐりされるのいやああっ!」


 頭の天辺から爪先までピンと強張らせ、珠のような汗を全身から噴出させながら、スコールは叫ぶ。
ラグナのシャツを握っていた手が助けを求めて彷徨い、己を抱く男の腕を掴む。

 ラグナは、とろとろと絶えず蜜を零しているスコールの雄を見て、こっそりと笑う。
性的な知識も経験も、全てラグナによって与えられたスコールにとって、其処は雄を主張するよりも、ラグナによって与えられる快感を甘受する場所として開発されていた。
だが、其処をラグナに手淫された事はあっても、玩具で攻められるのは、これが初めてだ。
絶え間なく小刻みに振動するバイブで、尿道の入り口を虐められる快感に、スコールは今にも意識が飛んでしまいそうだった。
だが、意識が飛び掛ければアナルの最奥を突き上げられ、快感と共に無理矢理現実に縫い止められて、終わらない快楽地獄に身を捩る。


「ひんっ、ひぐっ、あうぅんっ♡らぐな、らぐにゃぁあ…っ!らぐなのおちんぽ、きもちいぃのにぃっ…あっ、あぁっ♡ばいぶも、きもちいぃよぉお…っ♡」
「ちんぽ穴ぐりぐりされるの、スコールは大好きだよな?」
「あ、あぁ…っ♡好き、すきぃ……っ、らぐなにおちんぽ、んんっ!おれのおちんぽ穴ぁっ、ぐりぐりされて、おしりまんこずぽずぽされるのおっ♡ひゅきぃいっ♡」


 下腹部から伝わる重い痺れに囚われて、スコールは自分が何を口走っているのか、殆ど理解していなかった。
ただただ自分の身体を突き抜ける衝動のまま、理性や羞恥のフィルターを素通りして、感じるものがそのまま口を突いて出て来る。

 スコールの雄が痛い程に膨らんだのを見て、ラグナはアナルバイブを尿道口に強く突き入れた。
「ひぎぃっ!」と悲鳴染みた声が響いたが、スコールの表情に苦悶が浮かんだのは、ほんの一瞬の事。
神経細胞の集まった尿道口を、細身のバイブの先端でぐりぐりと穿られて、スコールは恍惚の表情を浮かべて喘ぐ。


「あひっ、おっ、おひぃっ♡ら、らぐな、らぐにゃぁっ…♡そこ、そんな、したらぁ…っ!イ、いくっ、イくイくイくぅううっ!」


 ビクッビクッビクッ、とスコールは全身を戦慄かせて、白い蜜液を溢れさせた。
SeeD服の裾に蜜が飛び散って、じっとりと濃い沁みが拡がって行く。
同時にスコールの括約筋が強く反応して、ラグナのペニスを締め付ける。

 みっちりと覚え込んだ形に添う肉壁の粘膜を振り解いて、ラグナは腰を動かし始める。
きしきしと椅子が軋んだ音を鳴らしていたが、それはスコールの甘い声で掻き消された。


「あっ、あんっ、あっあぁっ!ひ、はうっ、あふぅっ♡」
「んっ、スコール…!ほら、俺とバイブ、どっちが気持ち良い?」
「んぁ、はあぁああんっ!ふぁ、ほぅうんっ♡」


 ぐぽっじゅぽっ、ぐぽっ!とアナルの中を掻き回されながら、バイブでペニスの先端を穿られて、スコールはあられもない声を挙げる。


「や、ひぃっ、あひぃいん!らめ、ちんぽらめぇっ!ぐちゅぐちゅしたら、あっ、あっ、おかひく、なるぅっ…!」
「どっちの方が可笑しくなりそうだ?」
「ふえ、あふっ、はひっ…!ちんぽ、ちんぽぉ…っ♡ちんぽきもひぃいのぉっ♡」
「どっちのちんぽ?」
「ふにゃあっ…!」


 ラグナのペニスがスコールの最奥を突き上げ、ビクン!と細い腰が跳ねる。
ずっぷりと根本まで食んだ男根の、どくどくと脈打つ感触を感じながら、自身のペニスを穿られ続けられているスコールは、腰から下の感覚が麻痺していた。
下半身には碌に力が入らず、それなのに快感だけは絶えず感じ続けていて、意識も思考も蕩けさせていく。

 スコールはバイブを持ったラグナの手を握り、背中に感じる温もりに甘えるように身を寄せて、熱に酔い切った雌の声で言った。


「らぐ、らぐなの、ちんぽ…♡らぐにゃのちんぽ、きもちいぃ……っ♡」
「こっちの方が好き?」
「ふぁんっ!」


 ぐりゅっ、と最奥をエラの張った亀頭で抉られて、スコールの喉から声が溢れる。


「は、はひっ……♡しゅき…すきぃい…っ♡らぐなのちんぽ、すきぃ♡」
「俺のちんぽで、こうやって、尻まんこ掻き回されるの、好き?」
「んぁ、あひっ、あふっ!ん、すき、すきぃっ…!らぐなのちんぽで、お尻まんこぐりぐりされるの、好きぃっ♡」
「でも、こっちのちんぽぐりぐりも好きなんだよな?」


 スコールのペニスに押し付けていたバイブを、ぐっと力を入れて押す。
入口ばかりを虐めていたバイブの先端が、にゅむぅっ、と中に潜り込んで行くのを感じて、スコールは背を仰け反らせた。
高等部を胸元に押し付けるようにして体を撓らせるスコールに、ラグナはくつくつと笑って、スコールの額の傷にキスを落とす。


「好きだろ?」


 はくはくと口を音なく口を開閉させてたスコールに、ラグナが低い声で問えば、ぎゅちぃっ…とスコールの淫部がラグナを締め付ける。
全てを持って行かんばかりにきつい締め付けで雄を追い込む肉の感触を感じながら、ラグナはスコールの中心部からバイブを抜いて、今度は竿の裏側の溝を宛がう。


「はぅっ、はくぅううんっ♡あ、ひ、そこおお…っ!そこ、よわいの、きもちいぃのおぉっ♡」
「へへっ…俺のちんぽにも、くっ……気持ちイイの、伝わってくるみてぇ」
「あ、おふっ、ふやぁあっ…!ん、おちんぽ、ばいぶらめぇえっ♡ひっ、ひんじゃっ、あぁぁっ!や、奥ぅっ!おひりまんこっ、ずぽずぽだめっ、ずんずんしないれぇっ♡」
「そんな事言ったって、スコールのおまんこが俺を離してくれないんだもん。ま、俺も離す気はないけど、なっ!」
「あふぅうんっ!」


 ぬりゅりゅりゅっ、とペニスが引いたと思ったら、じゅぷぅっ!と最奥へと突き入れられて、スコールは全身を強張らせた。
そのままスコールに休む暇を与えず、律動を始めるラグナ。
締め付けはきついのに、散々捏ね回された所為か、スコールの肉壁は絶えず蠢き、ラグナの雄をマッサージする。

 スコールは、自分の耳元で、ラグナが少しずつ息を荒げて行くのを聞いていた。
耳朶にかかる吐息と、首下にかかるラグナの長い黒髪がくすぐったくて、腹の奥がきゅうきゅうと切なくなる。


「あ、あ、あ…♡ら、ぐにゃっ……らぐなぁ…っ!は、はひ、ひぃんっ♡」
「んっく……!」
「あ、ふぅうっ!おっき、らぐなのちんぽぉ…っ!おれのなかで、びくびくしてっ、んんっ…!おれの、なかぁっ、らぐなで、いっぱひぃ…っ♡」
「…ん…!く、スコール、きつすぎるって…!」


 ラグナが肩眉を潜めて囁くが、快感に支配されたスコールは、彼の言葉の意味を理解する力すらも失っていた。
スコールはバイブを持ったラグナの腕を捕まえ、しがみつき、不自由な躯を揺さぶって快感を貪っている。

 どくん、どくん、とスコールの胎内で、ラグナのペニスが大きく脈を打った。
やばい、とラグナの呟きがスコールの耳に届いて、スコールは意識して尻穴に力を籠めて締め付ける。


「うわっ、こら!」
「ふ、ふあっ…!や、ん、早くっ…はやくぅっ、らぐなのぉ…っ!ラグナの欲しい、ラグナの、らぐな、らぐなぁああっ!」


 狂おしい程に繰り返し恋人の名前を呼びながら、スコールはラグナの雄を締め付け、高みへと導いていく。
ラグナはぎっと唇を噛んで、スコールのペニスの根本と陰嚢の間にバイブの先端を宛がい、ぐりぐりと押し付ける。


「ひぐっ、ひぃいいんっ!や、ラグナ、イくっ!また、またイくからぁああっ…!」
「良いぜ、イけよ。俺も、お前の中に出すからっ…!」


 ずちゅっ、ぐちゅっ!と粘膜を掻き回す音を立てながら、ラグナの竿が何度もスコールの秘部を出入りする。
ずんずんと奥壁を何度も打ち上げられ、同時に皺の寄ったペニスの裏筋も溝をバイブでくすぐられて、スコールは熱いものが腹の奥から下部へと流れ落ちて行くのを感じていた。
何度目か知れない射精を終えて間もない筈のスコールの雄は、あっと言う間に頭を持ち上げ、筋を浮かべてビクビクと震えている。

 スコールは、頭の中が白熱に染められて行くのを自覚した。
細い躯が末端まで強張って、ブーツの中で爪先が丸くなる。
ラグナの腕に捉まる腕が、びくっびくっと痙攣したように震えて、指先だけが辛うじて引っ掛かっていた。
表情はすっかり蕩け、まるで至福の海の中にでもいるかのように笑みすら浮かべ、唾液塗れになった唇からは淫らな声が響く。


「はっ、あっ、イくっ、イくぅっ!らぐな、んっ、らぐなのちんぽで、イくっ…!出る、出るぅうううんっ♡」


 がくがくと可哀想な程に全身を震わせて、スコールは射精した。
勢いよく噴き出した精液が、SeeD服のジャケットは勿論、汗が滲む胸まで飛んで糸を引いて落ちて行く。

 ぎゅうっ、ぎゅうっ、とスコールのアナルが閉じて、ラグナを締め付ける。
根本から先端まで、押し出すようにねっとりと絡み付く肉壁の感触に、ラグナは息を詰めて、スコールの腰を逃がすまいと掴んで強く押さえつける。
びゅうっ、びゅるるるっ!と、濃い粘液がスコールの直腸内へと注ぎ込まれた。


「くぅっ、あっ…!おぉっ……!」
「あはっ、あぁっ、あぁああん…っ!ら、ぐな…らぐなの、出てるぅ…っ!らぐなのちんぽから、おれの、おれのお尻まんこぉっ♡らぐなでいっぱいぃい……っ♡」


 自身の射精の余韻と、未だ海綿体をくすぐるバイブの快感に酔い痴れながら、スコールは己の中を満たして行く熱欲を受け止める。
受け止めきれなかった蜜液が、ごぽりと泡を膨らませてアナルとペニスの隙間から溢れ出した。


「ら、ぐなぁ……あ、ひぃっ…♡」
「ん……」
「んむぅ……っ♡」


 甘えた声で名を呼ぶ恋人に応えて、ラグナはスコールの唇に己の唇を重ねる。
スコールの口の中は、唾液と吐息でぐちゃぐちゃになって熱を持ち、何処を舐めても感じるようで、スコールは終始ビクビクと反応を示していた。

 射精が終わって尚、ラグナのペニスは固さを衰えはしなかった。
スコールのアナルもぴったりとラグナに絡み付いて離れず、もっと、と強請るように秘奥が疼きを増している。

 ラグナは、口付けていたスコールの唇を解放して、くすりと笑った。


「スコールってば、本当に悪い子だな。搾り取る気なのか?」
「んっ……ぅうんっ……」


 言葉の代わりに、きゅうっ、とスコールの秘孔が締まって返事をする。
ラグナを見詰める蒼灰色の瞳が潤んで揺れ、「だめ?」と問う。
ラグナは、スコールのペニスに宛てていたバイブを、ジャケットの襟の隙間からちらちらと覗いている乳首に宛てた。


「ふぁああぁっ…♡」


 油断していた所に刺激を与えられて、スコールが甘い声をあげる。


「仕方ないか。朝からずーっと我慢してたもんな?」
「んっ、あっ、あぁっ…♡ち、ちくびぃっ…ぶるぶるだめえ……っ」
「ンな事言って、好きな癖に。ローター取ったの、本当はちょっと寂しかったんだろ?」


 片方にバイブを当てたまま、もう片方は指で挟んでコリコリと転がしてやれば、スコールはひくひくと喉をしゃくり上げながら喘ぐ。
そんなスコールの呼吸と連動して、雄を食んだままの秘孔口も反応し、きゅっ、きゅっ、とラグナの雄を締め付けて遊ぶ。


「あっ、あっ、あっ…!あんっ、あんっ…♡」
「朝から一杯我慢させたし。お前も一応、最後まで、ちゃんと我慢できたし。いーっぱい、ご褒美あげないとな」


 そう言って、ラグナはスコールの耳朶にキスをする。
ちゅっと音を立てた口付けに、スコールの頬が嬉しそうに緩んだ。




 文字通り、精も根も使い果たして気を失ったスコールを背負い、大統領官邸の廊下を外に向かって歩く。

 背負った息子は今年で17歳、肉体的には───まだまだ青臭くはあるけれど───それなりに大人に近付いている筈なのだが、背中に寄り掛かる体重は随分と軽いように思えた。
今はSeeD服を着ている所為で、体のラインがはっきりとせず、判り難いが、彼は傭兵と言う職業の割には華奢である。
その華奢な躯が、熱を持って淫靡に捩られる光景を想像して、ラグナは口元が緩みかけた。

 其処へ、ラグナと同じく帰宅の途に着く所であろう、旧友達と合流する。


「おっ、キロスにウォード。お前らも仕事終わり?」
「ああ。大統領が今日は稀に見る仕事ぶりを発揮してくれたお陰でね」


 キロスの言葉に、ウォードがうんうんと頷く。


「いつもこうなら、我々も非常に助かる」
「だよな〜。でも、なんでかいつもは一杯溜まっちまうんだよな〜」


 なんでだろ、と言うラグナに、何故だろうね、とキロスが言って、ウォードが肩を竦める。

 ウォードの視線が、ラグナが背負っているスコールへと向けられる。
巨漢を微かに屈め、ラグナの肩口から覗く少年の顔を見ると、彼はすぅすぅと静かな寝息を立てていた。


「寝てるんだ。起こすなよ」


 ラグナの言葉に、勿論、とウォードが頷く。
直ぐ傍から聞こえる筈のラグナの声にすら、無反応のまま眠り続けるスコールを見て、キロスが短く溜息を漏らす。


「やはり、色々と疲れが溜まっていたようだな」
「うん。キロスが最後に出て行った後、やっぱり辛そうだったからさ、ソファで寝るように言ったんだ。ちょっと休んだら起こしてくれって言われたけど、まあ、もう家に帰るだけだし。こんなに気持ち良さそうに寝てたら、起こすのも気が引けてさ」
「確かに、な。それに、そうして眠っていると、まだまだ子供らしい顔をしているように見える。深く眠っているようだし、今日はこのまま連れて帰って、明日までゆっくり休ませるのが良いだろう」


 キロスの言葉に、うんうん、とラグナもウォードも頷く。
普段から生真面目過ぎるスコールを見ているから、こうした年相応の寝顔は貴重且つ、大切なものである事はよく判っている。
任務が『大統領の終日警護』とあって、スコールは色々と気負っている所もあるようだが、実際の所は、周りは非公式にスコールの休暇として受け取っている所が強い。
スコールがゆっくりと眠っている時は、邪魔をしてはいけない───と言うのは、彼をよく知る身内にとって、暗黙の内に交わされたルールとなっていた。

 官邸の外に出ると、車が一台、門前に停められていた。
大統領であるラグナを私宅に送り届ける為のものだ。
ラグナは、後部座席に眠るスコールを運び入れると、その隣に座ってシートベルトを着用する。
閉める前のドアの隙間から、キロスとウォードが覗き込んで行った。


「ラグナ。自分が退屈だからと言って、スコール君を起こさないようにな」
「判ってる判ってる。ちゃんと休ませるよ」
「その言葉、忘れるなよ」


 妙に脅し染みたキロスの言葉に、おやっと思ったのも束の間、ドアが閉められて車が発進する。
ラグナが後部窓から官邸を振り返ると、門前に佇み、車を見送る旧友達の姿が遠退いて行くのが見えた。

 角を曲がった所で、体を前に向き直らせる。
先のキロスの言葉の意味を考えていると、とすっ、と何かがラグナの肩に乗った。
見れば、眠るスコールの身体が傾いて、ラグナの肩に乗っている。


「お、」


 其処から更に傾いたスコールの身体を、慌てて捕まえて支える。
が、意識の無い人間の身体は案外と重く、ラグナは支えて元に戻す事を諦め、ゆっくりとスコールの身体を横にさせた。
膝上にスコールの頭を乗せれば、穏やかな寝息を零すスコールの横顔を見る事が出来る。

 無防備に眠る少年の横顔は、常の無愛想さとのギャップもあって、随分と可愛らしく見える。
同時に、その可愛らしい顔が、ほんの数時間前まで浮かべていた貌を思い出して、ラグナの下半身に熱が集まった。

 旧友の言葉の意味をようやく理解して、ラグナは苦笑する。
ひょっとしたら、うっかり忘れてしまうかも知れない、と思いながら。





玩具攻めが書きたくなったのでラグスコで。
ラブラブだけど、じっとりSなラグナと完全調教済なスコールでした。

SeeD服着たスコールを蕩けさせるのが愉しいです。