afterward treat



力なくベッドに沈み込む躯を見下ろしながら。
八戒は、ゆっくりとベッドに乗り上げる。

そのまま悟空を己の下へと組み敷けば。
ぼんやりとした金色の瞳が、翡翠と交わり。
ふっくらとした小さな唇に口付けた。


達した直後で、頭が回らないのだろう。
悟空はじっとして、八戒を受け入れている。

舌を差し込んで、絡め取り。
運動着の裾から、節ばった手を差し入れた。



「…っあ、ん……っ…」



胸の果実を摘んで、捏ねる。

小さな果実は、既に堅くなっていた。
衣服をたくし上げて、半開きの悟空の口に噛ませる。



「ん……ぅ……」
「それ、離しちゃ駄目ですよ」



熱の篭った金瞳に、そう告げると。
八戒は悟空の額に、優しいキスを落とした。

悟空の上半身を抱え起こし、片腕で支える。
力の入らない悟空の頭は、下に落ちて。
すらりとした細い喉が、八戒の前に露になる。



八戒は其処に唇を寄せ、きつく吸い上げる。
離した時には、綺麗な赤い華が咲いていた。



それから、下へと降りながらキスを落とし。
果実に辿り着くと、口に食んだ。

鼻にかかった声が、八戒の鼓膜に届く。




「っん………んっ、う、っふ……!」




右側の果実を舐めて、転がして。
そちらに意識が集中してきた事を確認し。
今度は、左側の果実に歯を立てた。

悟空の手がベッドシーツを強く握り締める。
それと同時に、脚もシーツの波を大きくさせた。



「可愛いですよ…悟空……此処も、こんなにして……」



言いながら八戒は、脚で悟空の股間を刺激した。



「…ぅっん……!」
「さっき出したばかりなのにね……」
「んっ、ふぅう……んーっ…!」



絶えず与えられる愛撫。
達したばかりだった筈の中心は、既にまた反り返り。
剣の先端から、白濁の液が漏れ出している。

若いっていいですね、と。
的外れな事を、八戒はわざと口にした。



「此処もこんなにして…はしたない……」
「う、んっ!」
「自分でちゃんと処理してるんですか?」
「ふっ……う、ぅん…んん……!」



体操服を咥えたままでいる所為で、喋れない悟空。
しかし、その代わりに首を横に振った。

その返事に八戒が驚く事はなかった。
以前、悟空が八戒に呟いていた事があるのだ。
恥ずかしいから、出来ない、と。





あれは入学したての頃だったと思う。
今は既に夏本番を迎えつつあるが。
未だに悟空は、自慰が出来なかったのだ。

元々その手の事に関して淡白なのは幸いだった。
だが周囲の生徒達に知られて揶揄われたのはショックで。
思わず、悟空は八戒に相談したのである。



その時は、時期に気にならなくなるだろう、と。
当たり障りのない事しか言えない八戒だったが。

今は、それで好都合だと思った。
悟空が色事に関心が薄いという事は、童貞で。
当然ながら、まだ誰かに触れられた事もなかったのだ。




この躯に、初めて触れる事ができた男。

それが自分だと判った瞬間、愉悦が浮かび上がる。






「駄目じゃないですか……辛かったでしょう?」



八戒の言葉に、悟空は真っ赤になって。
涙目で、翡翠の瞳を見詰め返す。

そんな悟空の頬に口付けて。
八戒は一転して、悟空の躯をベッドに押し付けた。
一気にバランスを変えられ、悟空は虚をつかれた形になる。


そのまま八戒は、悟空の脚を大きく広げて。
悟空の秘められた部分を、形に沿って舐め上げた。




「っあ…ああぁん!!」




思わず声を漏らしてしまった所為で。
口に咥えていた体操服が、離れてしまう。




「駄目じゃないですか……離しちゃ駄目って言ったのに」
「あっ、あ…、やっ…!喋…んな……っ」



秘孔に近付いたままで喋っていれば。
当然、八戒の息が其処に当たって。
悟空の穴が、ひくひくと伸縮する。

その様子に、八戒は小さく笑い。
濡れていない穴に、己の舌を捻じ込んだ。



「やぁん!」



悟空の手が、八戒の髪を掴んで引っ張る。
離そうとしているのだろうが、効果は無い。

それどころか、傍目から見れば求めているように見える。



「いやっ…やだ、やだぁっ…!あん、ふぁ、やぁっ!」



己の体内を蹂躙する、生暖かい物質。
軟体動物のように動き回るそれ。
内壁を這い回るように、悟空の性感帯を刺激する。

先生、と抗議を上げる声さえも。
八戒の男の欲望を煽るものにしかならなかった。



「あぁあっ!せんせぇ、いやぁっ……!」
「もっと…もっと乱れて……求めて下さい…!」
「あっあっあっ!だめっ!ソコ、ソコだめぇえ…!」



一転をついた所で、悟空の反応が過剰なものになり。
八戒は其処を重点的に嘗め回す。

八戒が口を離した時、其処はぐっしょりと濡れそぼっていた。


激しい快楽の波が、途端に中断されて。
悟空は不思議そうに、八戒を見た。

そして、その直後に。
悟空の中を、巨大な圧迫感が襲い掛かった。



「い…ぁ…………!!!」



声にならない叫びを上げる悟空に対し。
八戒も、呼吸を止める程になりながら。
恍惚とした笑みを、その端正な顔に浮かび上げる。

何事かと、悟空が痛みのもとを辿ると。
痛みは、自分の秘められた部分から発せられていた。



「せ……ん、せ……!?」



見開かれた金瞳に飛び込んできたのは。
凶器の如く大きく怒張した八戒の雄の象徴である性器と。
それが深く埋め込まれた、己の秘部。

自覚すれば、圧迫感は更に酷いものとなり。
悟空の内壁が、必要以上に八戒を締め付けた。



「…っつ………!」
「い…やだ……う、ぁ……ん……!」



拒絶の言葉を口にした悟空を。
八戒は、深いキスをする事で妨げた。

舌を絡めて、吸い上げる八戒に。
悟空は呼吸さえも奪われ、意識が朦朧として。
金色の瞳には、既に理性が消えつつあった。


徐々に悟空の躯の強張りが解けて行く。
ぐちゅ、と言う音がして。
悟空の躯が跳ね、嬌声が室内に響き渡る。

律動を始めると、内壁が絡み付いて行き。
悟空の息が荒くなり、絶頂が近くなる。
それと同時に、八戒も限界を迎えつつあった。




「ねぇ……悟空……」
「っは、あ…あん、あっ…!ふぅんっ…!」
「処理、自分で出来ないんですよね……」
「あぁん、あん、はぅっ、ひ、ぁんっ!」




卑猥な水音に、悟空は聴覚さえ犯される。

唇からは、意味を成さない声ばかりが漏れて。
秘孔は濡れそぼり、男根を咥えて離そうとしない。




「これから、僕が毎日処理してあげましょうか?」
「……っんぁ……はぅ、ひ、っん、やあぁん!」
「じゃないと、もう辛いでしょ……?」
「あ……!あっ、あぁん!は、ぅ、ん……!」




言いながら、八戒は悟空に口付けを贈り。
悟空の最奥を、一気に突き上げた。

小さな躯がビクビクと痙攣を起こして。
反り返った剣から、蜜が悟空の腹の上に吐き出され。
八戒も、悟空の中へと熱い液体を注ぎ込んだ。





保険の先生ですからね、と。

悟空の汗ばんだ躯を見下ろしながら、八戒は笑った。
















拗ねて、泣いて、笑って

そっと触れると嬉しそうに綻んで

辛く当たると、悲しそうな顔をする





もっともっと見てみたい

人が知らない、そんな顔も










これから、もっとシテあげるから


もっと、可愛い顔を見せて……













FIN.




後書き