自宅で 4
さすがに痛かったのか、野崎は両手で顔を押さえました。体も少し浮いたので、母は野崎を腰から振り落としてなんとか服を掴もうと、
腹ばいになって手を伸ばしました。
野崎は、明らかに怒っていました。顔の痛みを忘れたのかすぐに手を離し、母の尻に掴みかかりました。
「ああっ……!」
母の悲鳴にも野崎は何もいいません。ただ力を込めて尻を持ち上げようとしていました。母も必死に、服かもう少し先にあるソファーに手を伸ばそうとしていましたが、
野崎の力のせいでずるずると後ろに引っぱられていきます。
「……もう許さんけんな」
それまでとは違う小さな声だったのでよく聞こえませんでしたが、確か野崎はそういいました。そして、無理矢理持ち上げた母の尻に向かって、
手を振り上げそのまま平手打ちをしました。バチーン、とすごい音が響きます。
「いやっ!痛い、痛い!やめてーっ!」
母は叫びますが、野崎は全然気にすることなく尻にビンタを打ち続けます。私が見ているところからも、母の尻が真っ赤になっていくのが見えました。
当時私も、いたずらをして先生や父に尻を叩かれることはありましたが、どう考えてもその時より大きな音がしています。
「痛い……お願いです、やめてえ……」
叫ぶという感じだった母の声が、やがて弱々しくなってきました。同じペースでビンタしていた野崎の手も、少しゆっくりになってきました。
「……おめこするで。覚悟しちょけよ」
ビンタをやめた野崎は、手をまた自分のちんこに持って行きました。母はもう、顔を床に向けたまま動きません。ただ尻を抱えられているだけの状態です。
「あ、あ、あ、あ、あ……っ」
母の声でした。下を向いていたのでこもっていましたが、それまでの抵抗の声とは違って聞こえました。
野崎が何もいわないので、私は逆に「ああ、今入れられたんだな」と思いました。野崎は黙って、自分のちんこと母の尻が接触している部分を見ています。
残念ながら私その時の知識では、おめこというのは「尻の穴にちんこを入れること」だと思ってしまいました。
母が野崎に入れられてしまった現場を見ても、そうでした。
野崎はその怒った顔のまま、母の腰のあたりを掴みぐっぐっ、と腰を突き出し始めました。
「く、ううっ、うっ、うっ……」
入れられた瞬間の高い声から変わって、母の声はまるで泣いてるような感じになっていました。体勢は変わらず野崎に尻を抱えられてる状況です。
怖さでどきどきしながら、私は少し不思議に思っていました。入れられる前はあれほど叫んだり手足を動かして抵抗していたはずなのに、
入れられたとたんに動けなくなった母。
「おめこする」ということが自分が思ってる以上に奇妙なものだと感じ、ますます恐さが大きくなっていました。
「……よい、どげえか?ええ、美佐江さんよぃ」
顔はまだ怒ったままの野崎でしたが、黙っていた口から言葉が再び出始めました。母に向かって低い声で「どんな感じか?」とたずねる野崎。
もちろん母は、床を向いたまま返事しません。
「なあ、どげえかっち聞きよんのじゃ。なんもいわんっちことはいいんか、どげえなんか」
だんだん野崎の口がなめらかになってきました。
そして動きもです。顔はまだ怒った感じですが、腰の動きは明らかに大きくなっていました。入れたばかりの最初は毛しか見えずに「汚いな」とか思っていましたが、
今は床の光に反射して影のようにちんこ自体が見えます。それだけ前後の運動が大きくなったからです。
また入れられている母のほうも、尻の肉が突かれるたびにぶるんぶるんと揺れています。母は姿勢は変わりませんが、
その尻肉の揺れが怖いながらもやっぱりエロかったです。
「嫁もそうやけど、今までおめこした女はみんなよかったっちいうちょるんやぞ?なあ、どげえかよぃ」
「うう……っ、う、うう」
「あんだんなよりよかろうが。あんひょろーっちしちょんだんなや、ちんこも小さいんやねえんか」
「ううっ……やめて、ください……」
母が弱々しい声でそういいました。その時の私はいまいちよく分かりませんでしたが、今思うとたぶん母は父の事をバカにされて黙っていられなくなったのだと思います。
「そんなこと……ありません、からっ」
「……ふん。まあどげえでんええわ。ちょっとこう……足上げぃ」
また少し腹が立ったのか、野崎は少し声を低めにして言いました。そして左手で母の尻をつかんだまま右手で母の右足を持ちました。
膝のうしろぐらいに手を回して、ぐいっという感じで持ち上げました。
「あうう、うんっ……!」
母の声でした。野崎の右手は母の右足をつかんだままです。そのままの状態で母の尻を突いています。母の声はそこで明らかに質が変わった事に気づきます。
もうひとつ、私の目に入る光景も大きく変わりました。足を持ち上げられる事によって母の股間が見えるようになったのです。毛も、野崎が入れてる部分もです。
風呂に入ってる時に見える毛と変わらないはずなのに、そこに野崎のちんこが入ってるのを見るとやはり興奮してしまいました。
そしてそこでやっと「もしかしたら尻の穴じゃない場所に入れてるのでは」と思ったのです。
「くう、あっ……あん、あうう」
「ん?なんか。足上げたら気持ちよくなっちきたんやねえか?よぃ答えんか美佐江さん」
「違い、ます……あんっ、やあんっ!」
明らかにニヤニヤし始めた野崎と、母の声。悲しいことですが私も母の声が変わってきたように思えました。
少なくとも最初の時のようにうなったり泣いたりしてる感じではありません。
「当たるところが変わっちおめこがよくなっちきたんやろが?ふん、俺のちんこがだんなよりいいのを認めんくせにおめこはずいぶんやらしいのお」
「いや……ああ、ああっ!」
「子供が帰っちくるんやったんやねえんか?自分ばっかよがっちょらんでもっとサービスせんかえ」
「いやっ、いや……あうん、はあんっ!」
これはもう間違いなく、私が聞いたことのない母の声でした。床に向かって息を吐いていた母はもういなく、
今は苦しそうに上半身を揺すりながらも首を上げてどこか宙を向いて叫んでいる母がいるだけでした。