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中の人日記・ひっそり編

 今回もただただ個人的な話なので畳む。
 まあ何つーか、ここ読んでくれてる人にはお察しな内容ですが。

続き
 
 
 という訳で、一月中に父が亡くなって、火葬だのお通夜だの葬式だの初七日だのとやってました。
 あー疲れた‥‥
 いやー線香もきついし、無香防虫剤の染みこんだ喪服を着た人達に囲まれるのもきついし、戒名込みのお布施がくっそ高くて、母と二人で「坊主丸儲けとはよく言ったもんだよな昔の人は!」と文句言ったりしてました。
 いや、そのお寺って遠い親戚なんですよ。先代の和尚(故人)と、亡くなった父がいとこなのね。
 なんで、「いい戒名つけるから!」と断る余地なく決められてしまったものの、葬儀屋の人も「まあ親戚だからそんな高くはないんじゃ?‥‥」と言っていたんですよ。
 でも実際金額を聞いたら(心づくしではなく、明朗会計で金額を言う方針のお寺)、葬儀屋のヒトが「え?!‥‥(ゴフッ)」ってリアルで噎せたからな‥‥
 それでも通常料金より十万負けているのは本当らしい。しかし葬儀屋のヒトはさらに十万低い値段を予想していたそうだ。
 地元の一番格の高いお寺というのが、津軽の殿様の菩提寺なんだけど、そこくらいの値段ですよそれ!とも言われた。
 おのれ坊主め丸儲けか!
 葬儀屋の葬式代が割と良心価格だったので、逆にお布施の高さにぶったまげたわ。
 いやー疲れた。
 
 
 そして疲労のあまり、まだ全然悲しくない。
 まあ歳が歳なので覚悟してたし、長年フル介護してたし、なんかやりきった感しかないんだよなー‥‥
 でも十歳年上の父方の従姉妹が、なんか俺より悲しんでて微妙。
 その従姉妹は父の弟の娘で、中三くらいの時、実家もしくは学校で何かあったらしく、一学期いっぱいくらいの間、うちに居候してたことがあったんだよね。
 イグ母は「なんかあったらしくて不登校で、喋らなくなってていつも泣いてて、しょっちゅうあっちの父親と喧嘩して叩かれてた」とか言ったが、当の従姉妹は「ちょっとグレてて人の道を踏み外してた時期があったの!」と言っていた。‥‥えらいニュアンス違うがどっちが本当なんだ。
 まあともかく、それで従姉妹はしばらくうちにいて、それがすっごく居心地が良かったとかで、早めに亡くなった実父より、何故か俺の父の方をお父さん扱いしていて懐いていたのだった。
 葬儀の席でも、「ほらこれ、四年前くらいに会った時の写真! ずっとお財布に入れて持ち歩いてるの!」と、俺父(と母)の写真を見せられたくらい。‥‥なあ、姉ちゃんの実父の写真は持ってねえの?? まあいいけどさあ。

 そんなだったので、「あーこの人、吉井和哉の『ボンボヤージ』聴いたら絶対泣くよね!」と思って、その曲の入ってるCD「クリア」を入手し、彼女に渡して泣かせてやろうとわくわくしているのだった。
「ボンボヤージ」ってググれば歌詞が出るけど、娘を残して死んだ人視点の旅立ちの歌なのね。
「重い扉のハンドルを 回して閉めたら旅立ちだ」とか「赤い太陽が昇ったら出航だ」って、これ火葬場の焼却炉だよね‥‥という。
 いや残された娘って俺なんだけど、自分の中では娘感ゼロなので。<正直俺は自分=この家の長男だと思ってる。
 あと、歌詞に「あなたがお嫁に行く時は」というフレーズがあるので一発アウト。心の中では長男だから!
 まあそんな訳なので、いい歌なんだけど人ごと感100%で、むしろ従姉妹のねーちゃんを泣かそうと目論んでいるのでした。
 何だかなー。
 
 
 こんな話ばっかでもアレなので、親戚が集まった時に聞いた、全く覚えの無い俺の武勇伝(?)でも暴露しておくか‥‥
 いや、なんか俺が幼稚園かそこらの頃、父方の祖父の葬式(うろ覚え)で起こった事件だそうなんだが。
 坊さんがお経を唱えている時、幼稚園児の俺がテトテトと歩み寄って、坊主の頭をツルリツルリと撫でてしまい、しめやかな葬儀の席を大爆笑の渦に叩き込んでしまったらしい‥‥
 いや全く覚えていないんだが‥‥!

(むしろ覚えていたかった‥‥!)