◇ 神双とイオソと+α、日々のドタバタ。 ◇(↑new old↓)
◇ 米粉パン編 ◇
(イオスと双魔が本体使用中。神無とソードは手乗りサイズ魂状態)「米粉のコッペパンというものを買ってきてみました」
「最近よく聞くな‥‥」
「旨いのか? それ」
「ソードさん前に食べたことあるじゃん」
「だったっけか?」
「その時はもちもちしてて美味しいって言ってたよ」
「昨日食ったものももう忘れたのか。ボケの始まりだな」
「何だと! やんのかコラ!」
「ま、まあまあ、まずは一切れどうぞ。ブルーベリージャム入りですよ」
「うお、この状態だとでけー!‥‥あーでもうめえなコレ」
「僕チーズクリームの貰うねー。神無は?」
「じゃあマーガリンと苺ジャムのやつ‥‥(というか魂の状態でものを食う意味はあるのか?)」
「ん? この何も挟まってねえやつは?」
「ああ、これは冷凍しておいて、後日お弁当に使おうかと思いまして」
「マーガリン入りとかだと解凍した時ドロドロになっちゃうもんね」
「これ最初から切れ目が入った状態で売ってたのか」
「売り場でジャム塗って実演販売してたんだよ」
「‥‥‥‥へー‥‥」
「‥‥何故そこでパンに挟まってみようとしてるんだ、ソード」
「‥‥ラップして冷凍しましょうか」
「待てー!」
(2010/05/25日記) 01-10
◇ どんな映画が好きですか・神双編 ◇
「えーと、オーメン初作と二作目とキャリーと、ベラ・ルゴシ版の吸血鬼ドラキュラ、ロメロ監督のゾンビものと、 フライングキラー、モンスターパニック――」「‥‥もういい黙れ」
「えー‥‥オカルトホラー以外なら、フィフスエレメントとかザ・コアとか、ラビリンス-魔王の迷宮とか、 バンデットQとか未来惑星ザルドスとか、ドクターモローの島、タワーリングインフェルノ、ウィラード、ディープ・ブルー――」
「‥‥やっぱり黙れ(後にいくにつれ「何かに追い詰められて逃げる系のパニック映画」じゃねえか)」
◇ イオスとソードにも聞いてみました編 ◇
「映画ですか‥‥いつだったかテレビの深夜枠で見た『午後の曳航』は、人間について色々と考えてしまう話でしたね」
「テメーのこった、どうせ小難しくてしちめんどくせえ話なんだろ」
「そうでもないですよ。あなたに説明してもしょうがないので内容説明は控えますが――」
「どーゆー意味だそりゃあ!」
「ま、まあまあ。‥‥ともあれ、外国映画だと思っていたら原作は日本の小説だそうで、それも意外な驚きでしたね」
「あー、あれ原作三島由紀夫なんだよね、確か。読んでないけど」
「いいからお前は黙ってろ」
「えー。じゃあソードさんの好きな映画は?」
「座頭市とかいうのが面白かったな。あとなんだ、帽子とサングラスの二人組が行く先々で歌ってるやつとかよ」
「それは多分『ブルース・ブラザーズ』だね」
「『音楽多めでテンポのいい話』が好みということでしょうか。‥‥だとしたら『天使にラブソングを』とかは――」
「あれ、最後まで見たことねーんだよなあ」
「え、何で?」
「出だしはいいんだけどよ、何故か途中から吐き気がして気持ち悪くなってくるんだよな」
「‥‥(途中から賛美歌のシーンが増えるからだな)」
(2010/03/08+10日記)01-09
◇ 脳内筒抜け編 ◇
天野家の居間。新聞のテレビ欄かなんかを読んでいる神無。
日向でゴロゴロしているコウモリネコ(変身前の猫姿)。
それを交互にじーっと見ている双魔。
「‥‥‥‥‥‥」
神無がいきなり丸めた新聞で双魔の頭をパコッとはたく。
「な、何いきなり?!」
「お前今、俺とネコのどっちとヤろうかとか考えてただろう」
「ニャ?!」<予期せぬ事態にぼわりと総毛立ち。
「うわ、双子って恐いほど筒抜け」
「‥‥開き直るな(ぐったり)。ていうか俺とネコ同列かよ」
「一番は神無だけど、やっぱり女の子は別腹っていうかー」
「ネコだろうが!」
「でも変身すればちゃんと女の子だし(ちょっと毛深いけど)、それに関してはソードさんが前例をー」
とか何とか、二人が揉めている隙に、コウモリネコはソロソロと脱出。
「‥‥逃げられちゃった」
「そりゃ逃げるだろうよ」
「じゃあ責任取って今日は神無と」
「何が『じゃあ』だ(新聞でパコリ)」
つーか何の責任だ何の。「今日は」って後日はまたネコとやる気満々か。ああもうどっから突っ込んでいいか解らねえ!
「という怒濤の脳内突っ込みも、間近にいると筒抜けなのがすごいよねぼくら」
「‥‥‥‥‥‥」<どっと疲労感に襲われた。
‥‥というやりとりを空中で見ていた、ミニ魂状態のイオスとソード。
「双魔くん、最近ずいぶん前向きになりましたねえ」
「‥‥前向きってのとは何か違わねえか、アレ」
(2010/01/09日記)
◇ ペンギン妄想編 ◇
「あー‥‥ペンギンにバター塗ってみたいなあ‥‥」「‥‥何だそれは」
「ペンギンって水鳥じゃない? だからしっぽの付け根の辺りに、水を弾くための皮脂を分泌する皮脂腺があるんだよね」
「それとバターと何の関係があるんだ」
「その脂を、普段はペンギンが自分で全身に塗ってるんだよ。くちばしで」
「‥‥それで」
「でも、栄養失調なんかで皮脂の分泌が止まったりすることもあるんだって」
「止まるとどうなるんだ?」
「水を弾けない訳だから、まず羽に水が染みちゃうよね。そうすると体温を保持出来なくて死んじゃうんだって」
「‥‥‥‥‥‥」
「大丈夫、そういうのは群れを観察してる自然保護団体の人とかが保護してきて、健康になるまで施設で治療するそうだから」
「‥‥そうか」
「で、自前のペンギン脂が出るようになるまで、代わりにってバターを崩してわしわし塗ってたんだよね。成分が一番近いんだって」
「‥‥‥‥どんだけ脂っこいんだ、ペンギン」
「何ショック受けてるのさ、神無」
「‥‥‥‥いや」
「そういうのを前に外国のドキュメンタリー番組で見たんだよね。‥‥ぼくも塗ってみたいなあ、ペンギンにバター」
「‥‥‥‥‥‥」
‥‥ペンギンの事情は解ったが、双魔の思考が理解出来ない。
(2009/10/20日記)01-07
◇ 注射編 ◇
「何でお医者さんって、子供に注射する時『痛くないよ~』って嘘つくんだろうね」「痛いとバレたら逃げられるからだろ」
「でももう何回もやってるんだし『痛いことは解ってるんだ嘘つくなー!』って思わなかった? 子供の頃」
「俺はそんなにしょっちゅう注射打った覚えねえからな‥‥」
「‥‥‥‥(子供の頃から脳筋で、注射打ったことを覚えてないだけなんじゃないの)」
「‥‥お前、今なんかムカつくこと考えてるだろう」
「でも逆にこのくらいの歳になるとさ、看護師さんは何故か『ちょっとチクッとしますよ~』って言うよね。あれどうしてなんだろ」
「‥‥知るかよ(話を変えてごまかす手に出たか)」
「でも最近の注射ってあんまり痛くないよね」
「そうか?」
「蚊に刺されても気付かない仕組みを利用した、痛くない注射針とかあるんだって。あれなのかなあ」
「痛いか痛くないかは、どっちかというと刺す場所なんじゃないか?」
「そうなの?」
「肩の関節をやられてそこに鎮痛剤打った時は、その後三時間近く腕が動かないくらい痛かったしな」
「ちょ、神無いつそんな怪我したの?!」
「いや、ちょっと逆関節極められて亜脱臼した時に――」
「‥‥‥‥(それ全然ちょっとじゃないんじゃ‥‥ヤンキーの感覚って解らない‥‥)」
「‥‥‥‥(また何か変なこと考えてるな)」
(2009/11/11日記) 01-06
◇ チョコレート殺人事件編 ◇
※イオスとソードが本体使用中、神無と双魔はミニ魂状態。天野家の台所で、何故かソードが倒れている。
側にはハーシーのチョコレートシロップのボトルが落ちていて、
イ オ ス
と床にチョコ文字が書かれており、掠れて引きずった指の跡が。
「‥‥『食い過ぎて倒れたくせに、おやつのおかわりを要求している』ってとこか?」
「おかわりはいいけど、私が犯人みたいな変な落書き残さないで下さいよ‥‥」
「よし、ちょっと代われ」
―――しばし後。
「‥‥ねえ、ソードさん(つんつん)」
「‥‥あ?」←そのまま寝てた。
「現場検証されてるけど」
「ナニ?」
飛び起きると、身体の周囲を囲むようにして、白い線が引かれている。←神無の仕業。
「お供えもされてるよ」
頭の方には、誕生日ケーキに使うようなロウソクの刺さったホットケーキが。←勿論イオスが追加。
「よし、食うぞ!」
「この状況には言及しないんだ‥‥(多分意味解ってないんだろうなあ)」
「食わねーのか?」
「‥‥食べるけど」
(2009/10/01日記)01-05
◇ サブカル系の雑貨屋編 ◇
ある日イオスは双魔に頼まれ、ヴィレッジバンガードに立ち寄った。メモを頼りに怪しげな本を探していると、ご当地名産ものを使ったイロモノ菓子とか、 毒々しい輸入スナックなんかが積んである山のてっぺんに、こんなポップが飾ってあった。
『 肥 え ろ !!
とりあえず一回太ってからダイエットすりゃいいさ!』
そして帰宅後。
「―――ということが書いてあったんですよ」
「おう、そりゃ『真理』って奴だな!」
「そうなんですか?」
「食いもんが無い訳でもねえのに、食いたいもの我慢するなんてバカらしいじゃねーか」
「しかしダイエットがそんなに簡単なら、人間界の女性はこんなに困っていない訳で」
「そりゃ意志が弱いだけだろ」
「そ、それは確かに‥‥」
「大体よ、一回闘えば魔力切れるほど消耗しちまうし、食って体力つける方がよっぽど難しいはずじゃねーのか?」
「いや、人間界の女性に魔力とか無いですから。闘う機会もまずありませんし」
「‥‥で、それはともかくだ」
「はい?」
「そこ行った土産が何でコレなんだ」
ズビシとソードが指差したのは、テーブルの上に鎮座まします『歯磨き粉(カレー味)』と、以前流行った『ジンギスカンキャラメル』。
「え、お気に召しませんでしたか?」
「その店には熊カレーとかトドカレーがあるって双魔が言ってたぞ」
――そっちかよ!!
と、傍らで聞いていた双魔と神無(の魂・ミニ)がツッコミを入れたかどうかは定かではない。
(2009/03/07日記)01-04
◇ チペワのブーツ編 ◇
ソード(と双魔の魂・ミニ)とイオス、お使い中。<神無は休眠中。散歩中らしきチワワを見かけて。
「あ、チワワ」
「犬じゃねーのか?」
「チワワって種類の犬なんだよ」
「へー」
「‥‥‥‥‥‥」<何か考えている。
「どうかしましたか?」
「‥‥『チペワ』と『チワワ』って似てるよね」
「チペワ?」
「神無の――っていうか、今イオスさんが履いてるブーツのメーカーだよ」
「‥‥ぜんぜん似てねえぞ、犬とその靴」
「そういう意味じゃないんだよソードさん‥‥」
「――『ショートケーキ』と『消毒液』も似ていると思わないかい?」
「あ、サタン様」
「(またか)‥‥テメーどっから出て来やがった」
「でも確かに語感が似ていますね」
「だから何で冷静に納得してやがるんだテメエは!」
(2009/02/12日記)01-03
◇ うろ覚え単位編 ◇
「そんなに広かったんですか、シバの城は」「おお。最初はよく迷ったぜ」
「‥‥(それってソードが方向音痴なだけなんじゃ?)」
「‥‥何なんだその疑惑に満ちた目は!」
「じゃあ聞きますが、具体的にどのくらいの広さだったんですか?」
「えーとだな‥‥‥‥‥‥東京ドーム3個分くらいか?」
「‥‥‥‥(また人間界の変な単位覚えて)」
「だから何が言いたいんだテメーは!」
「ちなみに、東京ドーム一個の広さってどのくらいなのか知ってますか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥(ハァ)」
(2019/06/25)01-02
◇ 料理失敗編 ◇
(コメディにおける当方のイオスは、料理やお菓子作りが得意な餌付けキャラです)キッチンで沈痛な面持ちと共に、卓上のステンレスボウルを見つめ、何やら溜息をついているイオス。
そこにふらりとやってきたソードは、勿論つまみ食いが目的である。
「お、何だ? 食いもんか?」
「ええ‥‥シュークリームを作ろうと思いまして、まずは中に入れるカスタードクリームを作ったのですが――」
「かすたーど?」
「牛乳と卵黄から作るバニラ風味のクリームですよ」
「お、あの何かトロッとしてて甘いやつか?」
「そんな感じですね。でもそれが――」
「よし、食ってやる!」
「あ!」
相変わらず、返事も待たずにスプーンを突っ込み、ばくりとクリームを口に入れる。
しかし。
「‥‥‥‥苦ぇぞ」
「‥‥だから止めたのに」
呟くイオスに、ソードはハッとして牙を剥いた。
「まさか毒でも仕込んであったんじゃねーだろうな!!」
「そんな訳ないでしょう。‥‥実はこのクリーム、コーンスターチとベーキングパウダーを間違って入れてしまったんですよ」
「べーきんぐって何だ」
「ケーキなんかに使う膨らし粉ですよ。少量ならいいんですが、入れすぎると苦いんです」
「へえ?」
「こんなマンガみたいな間違いを、まさか自分がやるとは思ってもみませんでしたねえ‥‥」
言いながら、失敗作の入ったボウルを片付けようと、イオスはすたすたと流しに向かった。
茫然としたままのソードに気づき、ふと振り返る。
「どうしたんですか、固まって」
「‥‥い、いや、何でもねえ」
甘いと思って食べたクリームが壮絶に苦かったのには驚いた。
が、「イオスが」「料理を失敗した」ことの方が、何故かショックだったということに、さらに衝撃を受けたソードであった。
(2006/09/04日記)01-01