◇ 神双とイオソと+α、日々のドタバタ・その2。 ◇(↑new old↓)
◇ 神双・中学生の時こんなことがあった編 ◇
今日も今日とてオカルト本を読みふけっていた双魔の元に、父がひょこりと顔を出した。「双魔双魔」
「なにお父さん?」
「今日の晩ごはんは鯖の味噌煮なんだよ」
「あ、うん。それで?」
「それでさっき鯖を捌いたから、はいこれ」
と、満面の笑顔を浮かべつつ、父が何かを差し出した。
「‥‥鯖のしっぽ?(しかも二匹分)」
「うん。儀式とかに要るなら使いなさい」
「‥‥‥‥ありがと」
双魔が茫然としっぽを受け取ると、父は相変わらず軽い足取りでトントンと階段を降りていった。
双魔はとりあえず、二本のしっぽを凧糸でくくって、部屋の片隅に吊り下げた。
それから、一部始終を横で見ていた神無に思わず訊いてみる。
「‥‥お父さん、僕のこと何だと思ってるんだろう‥‥」
「いや‥‥親父はお前のこと、ものすごくよく解ってると思うぞ」
「西洋オカルトと鯖は何の関係もないよ‥‥」
「‥‥じゃあ何故それを部屋に吊る」
2011/05/28日記)02-10
◇ イオソ神双Tシャツ編 ◇
公園へ花見に行ったらば、藍染め衣料の店が出ていて「マグロ一筋」Tシャツ(※)が売られていた。 (※‥‥Let'sグーグル画像検索)「‥‥だからって誰が着るんですか、これを」
「オレも要らねえなあ‥‥コウモリネコが飛びついてきそうだしよ」
「僕もあんまり‥‥別にマグロじゃないし」
「‥‥待てそれは何の話だ」
「人にあげるというのはどうですか。七海さんとか」
「絶っっ対殴られるぜ」
「みずのさんとかガーベラさんは?」
「いや‥‥美人にネタTシャツってダメージは半端ないぞ‥‥」
「じゃあ薬味先輩はどうかな」
「やめろキモい」
「物をもらったら一番喜びそうなのは神楽坂さんじゃないですか?」
「でもあの人とは別にそこまで仲良くないしなあ‥‥」
「なぁ、ヴィシュヌならフツーに似合いそうじゃねえか?」
「あの体格に人間のメンズMサイズは無理だろう‥‥」
「あ、サタン様って意外とこういうの好きそうじゃない?」
「‥‥それはそれでなんかムカつくから嫌だ」
・
・
・
「‥‥だからって何故私なんだ!!」
犠牲者:シェキル/マグロTシャツ強制着用中。
(外魔宮殿で休眠中のシバは「‥‥さすがに気の毒だからやめよう」と満場一致で決まりました)
(2011/05/05日記)02-09
◇ 神双ツインテール編 ◇
買い物に出掛けた神無と双魔。(というか多分、実質お使いに出たのはイオスと双魔で、買い物を終えて「一休みしましょうか」とコーヒーショップに寄った途端、 ちゃっかり神無が出てきたと思われる)
そうしてデート気分で一服している時、ふいと神無が何かを目で追う。
「? 何かあった?」
「いや‥‥一瞬ガーベラかと思ったが違った」
「似てたんだ?」
「後ろ姿がな。だがよく見たら髪型がツインテールだった」
「ガーベラさんはいつもポニテだしね‥‥‥‥」
「‥‥‥‥」
何だその間は。と言いかけて、
「‥‥前から思ってたんだけどさあ」
何とはなしに恨みがましい双魔の声に、「体型で見間違えた→通りすがりの女の子の尻とかをつい見ていた→デート中なのに!」 という方向で責められるやべえ!と神無が無表情に焦ったその瞬間。
「女の子の髪型は『ツインテール』じゃなくて『ツーテール』だよ!」
「‥‥‥‥は?」
「ツインテールは『帰ってきたウルトラマン』からシリーズに登場する円谷怪獣で、エビの味に似てて美味しいって噂のやつだよ!」
「そっちかよ!」
「‥‥この席からだと歩いてる女の子のお尻がちょうど目線の高さにあるから、そっち見てたんでしょ髪型じゃなくて。‥‥っていう方向で行った方がいい?」
「‥‥いや」
「じゃあ大人しく続き聞いてね。――そもそもツインテールはグドンが餌として捕食する弱め怪獣って設定なんだけど、 その後のウルトラシリーズに登場すると意外と強いんだよね。ウルトラマンメビウス登場時だと、水中に強い水棲怪獣って設定で素早い海中戦を展開してて――」
「‥‥‥‥‥‥」
「あとでメビウスのDVD借りるから、帰ったら一緒に見ようね」
「‥‥解った」
神無(とイオス)の無駄知識は、こうして着々と増やされていく。
(ちなみに双魔が怪獣も好きなのは原作準拠ですよ。
<部屋に複数の怪獣ソフビ、はっきり解る分だけでも1巻でブースカとジャミラとゴジラ、8巻でモスラがある)
(2011/03/25日記)02-08
◇ かまくら計画編 ◇
双魔とソード(手乗り状態)の些細な会話。「ふと思ったんだけど」
「んー?」
「まず、裏暗黒魔闘術で2メートルくらいの半球型を作ります」
「で?」
「そこに雪を盛り固めてから中のものを消せば、あっという間にかまくらが完成!」
「それ簡単そうでいいな!」
「でしょ?」
「‥‥ところでその場合、誰の魂使うんだ?」
「勿論ソードさんの(シバの魂使用はソードさんが許可しないし)」
「‥‥寒いから嫌だ」
「ええー」
(2011/02/02日記)02-07
◇ 神双BL漫才編 ◇
※前提:「仮面ライダーオーズ」の作中で出てくる映司のパンツ(複数種類)は、バンダイネットで通販されていました。そうして入手した派手なパンツを服の上から当ててみて、双魔がハァ、と溜息をつく。
「解ってはいたけど、やっぱり全然似合わない‥‥」
「大人しく普通のチェックとかシマのトランクス履いてればいいだろ」
「いいもん、コレクターズアイテムだから。最初っから実際には履かない気満々だったから!」
「どうせならお前もボクサーパンツにしろよ。戦う時に動きやすくていいぞ」
「でも神無、緩めのトランクスの裾から手入れて触ってくるの好きじゃん。ボクサーだとあれ出来ないよ?」
「‥‥それを今言うな(ぺしっ)」
※「今」って、誰かが聞いてるのが前提なのかよ!という突っ込みに答え、ミニ魂状態のイオスとソードが実際横にいた場合。
「えー誰も聞いてないからいいじゃんー」
「‥‥‥‥(ぴしぴしぴし)」
「痛いよ神無ー」
「ていうかオレ様の存在を無視すんじゃねー!」
「『人間界では、下着の形状は重要なことらしい』‥‥と」
「‥‥何か言えよ神無」
「‥‥何故俺に振る」
「ていうかイオスさん、よくそのサイズで鉛筆持ってメモとか出来るね‥‥(通常サイズだと電柱持ってる感じだよね、それ)」
(2011/01/26日記)02-06
◇ 積雪編 ◇
日曜の朝、外は一面の銀世界だった。朝食の支度をしている父の代わりに、イオスが雪かきをすることに。
「暇なんだからあなたも手伝って下さい」
と寝ていたところを叩き起こされ、ソードは不機嫌全開だったが、それでものそのそと身支度を始め――窓の外を見て、ふと動きを止める。
その合間に、ミニサイズの双魔(の魂)が悪魔の卵から顔を出した。
「うわー積もってるなあ。スキーウェアのジャケ着てった方がいいよ、クローゼットの奥の方にあるから。‥‥って、どしたのソードさん」
「いや‥‥山じゃなくても雪降るんだなと思ってよ」
「あー、うん。この辺は滅多に降らないけどね。ちょっと北の方だと冬は毎日こうみたいだよ」
「へー‥‥(シバの城の辺りもそうだったな‥‥)」
「‥‥‥‥(何か過去の思い出に浸ってるっぽいなあ)」
あとでイオスさんにチクっちゃえ。などと双魔が思っていると、窓が外からガラリと開けられた。
「あ」
と双魔が飛び退いた瞬間、何かがビシリと音を立て、ソードの額に命中した。
「うぉッ!」
あー、と双魔がパタパタと降下し、足元に落ちたものを拾い上げる。
ソードの額を打ったものは、パチンコ玉サイズの小さな雪玉――というか、雪をギチギチに握り固めた、実質氷の玉だった。
目を上げると、同じミニサイズの神無(の魂)が、窓の外に滞空しながら人の悪い笑みを浮かべている。
「もー、家の中に雪投げないでよ神無」
「お前らがいつまでもダラダラしてるからだ。早く来て手伝え」
「ていうか実質雪かきしてるのってイオスさんじゃん」
「チクショウ神無待ってろそこ動くなぁー!」
「ソードさん、窓から出ないで! あと服着てから! スキーウェアあるから! 今まだパンツだからー!」
‥‥なんてあれこれが終わる頃には、東京レベルの些細な雪など、イオス一人ですっかり片付いていたのだった。
「『悪魔は雪かきには使えない』‥‥と。全く困ったものですねえ」
「だから何でオレの観察日記つけてんだテメエは!」
◇ イオスの観察日記・続き ◇
「『悪魔のくせに蚊に食われていた(しかも三ヶ所)。キンカンを塗ったらしみると大騒ぎした。妙なところで打たれ弱い』‥‥と」
「キンカンはしみるもんだろうがー!」
「後先考えず掻きむしるからですよ」
そしてまた別の日。
「『意外と猫舌』」
「‥‥それだけかよ!」
「人の日記に突っ込まないで下さいよ」
「オレ様の名誉のために、せめて晩メシが煮えくり返ったシチューだったとかそのくらいはだなぁ!」
「『猫舌は魔界では不名誉なことらしい』‥‥と」
「だーかーらー!!」
(2011/01/20+22日記)02-05
◇ 突然替え歌編 ◇
虫コナーズ・クローゼット用のCMソング(当時)の節で。「♪神無のークローゼットはー、神無のにーおーいー、煙草くさいー」
「デマ歌うな(パキャッ)」
「あう」
「もう煙草の匂いなんか微塵も残ってねえだろうが」
「イオスさんのおかげで否応なしに禁煙して一年経っちゃったもんねえ(くるくる)」
「‥‥解ってるなら踊るな」
(2010/10/09日記)02-04
◇ 神双読み違い編 ◇
『アイドルマスター』と書いてあったのを『アルマジロスター』と読み間違えた。「アルマジロの星?」
「違うだろ」
「じゃあ才能ありそうなアルマジロを育成して、アルマジロ界のアイドルにするゲームとか」
「何だアルマジロ界って(パコリ)」
「きっと48匹揃うとAMD48として――」
「ねえよ(ぺしっ)」
「あーアルマジロが48匹並んでても区別つかないかあ」
「そういう問題じゃ――」
「――というか『AMD』だとPC関連のメーカーのようだね」
「だってアルマジロの綴りはArmadilloだし。‥‥ていうかサタン様、何でPC詳しいの?」
「‥‥そこじゃなく、サタンがどこから湧いて出たのかを先に突っ込め」
(2010/09/24日記)02-03
◇ 寒暖連鎖編 ◇
・冬「ナナちゃん、ちょっとちょっと」
「なんニャ、双魔」
近寄ってきたネコをソファーで抱っこする双魔。
「うわーあったかー! ふかふかー!」
「アクマを湯たんぽ代わりにするニャ!」
・夏
「――双魔」
「何?」
呼ばれて近寄ってきた双魔を、突然ぎゅうと抱き込む神無。
「え、何いきなり」
「‥‥やっぱりな」
「? 何が」
「平熱低いよな、お前‥‥」
「そりゃ神無よりは筋肉少ないから――(ていうか今度は僕が保冷剤のターン‥‥!)」
・また冬
コウモリネコを抱っこしてきた双魔が、ソファーでだらだらしていた神無の膝にいきなり座り、自分の膝にネコを乗せる。
「‥‥よし、完璧」
「何がどう完璧なんだ」
とネコごと床に蹴り落とされる。
・また夏
「完璧つったらコレだろ、やっぱり」
と、氷水を張った丼に浸かっている魂ソード(手乗りサイズ)を見て、双魔が一言。
「‥‥ソードさん、ちょっと『おい、鬼太郎!』って言ってみて」
「キタロー? 何だそりゃ」
「もっとお父さんっぽく!」
「意味解んねーよ!」
・さらに冬
ソード&ミニ双魔(魂)で、ケルベロスの毛並みに埋もれつつ、
「むしろこっちの方が完璧じゃない?」
「だなー。炎の魔獣使い魔にしといて良かったぜ!」
とか言っている時、ケルベロスの頭・その一がぷしっ!とくしゃみをし、小さめの炎が二人を直撃!
「‥‥ちょっと熱すぎるなこれ」
「うわー魂状態じゃなかったら危なかったよ僕!」
・さらに夏
人間界のコーヒーショップでデート中の、影サタン様とシバ(新)。
「人間界は夏でも冷房設備が充実していて便利だねえ」
「そうだな‥‥(わざわざ暑い季節に人間界に来て、冷房の中で暖かい飲み物を飲むとは、何と贅沢な‥‥)」
その横で、
「星新一のショートショートにそういう話あったよねえ」
「‥‥というか何でこいつらが隣のテーブルにいるんだ」
「バケツ牛乳旨えなー」
「あの、コーヒーポーションは牛乳じゃないから、ガブ飲みするのはどうかと思いますが‥‥」
と噛み合わない会話をしている、双魔と神無+魂ソードと魂イオス。
(2010/08/30日記)02-02
◇ 状況の解らない一コマ ◇
何やら双魔が駄々を捏ねているのだが、神無はそれを一切無視。居間の床にごろ寝して、リモコンでザッピングなどを続けている。業を煮やした双魔が、神無の腹の辺りにどすっと乗っかって肩を揺する。
「だーかーらー、話聞いてってば!」
などと言ってみるも、神無は特にダメージを受けた様子もなく、何故かしみじみ。
「お前、前よりちょっと重くなったな‥‥」
「そりゃソードさんが鍛えたから。筋肉ついたし、少し身長も伸びたし――」
「そうか‥‥そうだな‥‥」
あのへろへろだった双魔が‥‥としみじみしていると、双魔が一言。
「‥‥ていうか、久し振りに孫抱っこしたおじいちゃんみたいな言い方しないでくれる」
(2010/08/24日記)02-01