◇ 神双とイオソと+α、日々のドタバタ・その5。 ◇(↑new old↓)
◇ 悪魔と猫とチョコレート・ハイ編 ◇
今日も今日とてソードとネコは、双魔の小遣いを注ぎ込んで、様々なおやつ菓子を満喫していた。「やっぱ人間界の甘いもんはうめーな!」
「美味しいニャ! しかも山盛りニャ。今日のソードは太っ腹ニャー!」
「おおよ、たまには大盤振る舞いのひとつもしねーと、悪魔ソード様の名が廃るってもんだぜ!」
「ていうかそれ、僕のお小遣いなんだけどね‥‥」
手乗りサイズの魂双魔が諦めきった遠い目で言い、それからしみじみと二人(?)を眺めた。
「それにしてもソードさん、お菓子の中でも妙にチョコ好きだよね」
「だって美味いじゃねーか」
「でもアイスだとバニラが好きだよね。チョコ味のを食べてるのって見たことないけど」
「アイスのチョコは味だけだからな。本物のチョコより効き目が薄いだろ」
「効き目?」
と首を傾げた双魔に、逆にソードが怪訝な顔をする。
「? チョコ食うとなんか血がザワザワしてハイになるだろ」
「ええ?」
「解るニャー。チョコを食べるとドーコーが開いて、世界がギラギラになるのニャ。楽しいニャ!」
と、今度はネコが身振り手振り、満面の笑顔で「ギラギラ」を表現する。
うーん、と渋い顔で考え込んだ双魔に、ソードが不思議そうに聞き返した。
「ん? チョコってそういう食いもんじゃねーのか?」
「‥‥それ、本来的には悪魔にチョコは毒物で、中毒で躁状態になってるとかなんじゃないかなー‥‥」
(そういえば影サタン様もそんなようなことを「~幸せな一日」で言っていました)
(2013/11/06日記)05-10
◇ 鞄を選ぶ基準とは編 ◇
(※夏コミ新刊の後書きに書いた鞄ネタの出張編です。)鞄の趣味で言い合いになっている神無と双魔。
神無はポーター/吉田カバン派だが、双魔はワイズウォーカー/ノーマディック派。
「ポーター高いじゃん! 僕は一万円以下のワイズウォーカーでいいよ!」
「俺は普段無駄遣いしないからな‥‥」
「えー‥‥僕が普段無駄遣いばっかしてるみたいな言い方しないでよ」
「‥‥(双魔の物欲部屋を思い出して溜息)‥‥あと、万が一バイクでコケたり地面を引きずられたりした時に、本革の方が防御力が高いんだ」
「僕にはそんな機会ないから、ナイロンとか合皮で十分なんだって‥‥」
「俺にはある。だから文句言うな」
「ちっがーう! ジャケとかパンツなら本革で解るけど、鞄は人体保護用じゃないじゃん!」
などというやりとりをしていると、魂ソードが双魔の鞄にごそごそと潜って一言。
「こっちの方が小分けのポケットが多いから、魂の時に入りやすくていいな」
「そういう観点なのか‥‥」
「それで鞄選ぶ人は多分いないんじゃないかなー‥‥」
(2013/09/01日記)05-09
◇ 我が家の戦力一覧表 その2編 ◇
ソードが何やら思いついたように、「ちょっと貸せ」とメモを取った。魂のサイズで鉛筆を抱え、よいせこらせと書き終えて、
「むしろこうだろ」
と突きつけたのは、
親父>イオス>神無>ネコ>双魔
という謎メモだった。
「? 何これ」
「メシが美味い(親父)>メシが作れる(イオス)>まあ作れる(神無)>買い物に行く(ネコ)>皿割る(双魔)、って戦力順だな」
「ええー‥‥僕、ナナちゃんより下なわけ?」
「違うのか」
「ていうかこれ、ソードさんはどこに入ってるのさ」
「(しまった入れ忘れた)‥‥いや、オレ様は食う係だからな!」
「ええー‥‥(だったら僕もそこ入りたいなー‥‥)」
(2013/07/23日記)05-08
◇ 我が家の戦力一覧表 その1編 ◇
(※魔法分類は例の如くメガテン準拠です)ある暑い日の昼下がり。リビングで双魔がペンと紙を手に、何やら頭を捻っていた。
ひょこりと顔を出した魂ソードが「何書いてんだ」とのぞき込んだところ。
イオスさん‥‥剣/破魔系魔法
神無‥‥剣/物理攻撃
ソードさん‥‥物理攻撃/電撃・衝撃系魔法/暗黒魔闘術(貫通?)
僕‥‥銃撃/裏暗黒魔闘術(分類不明)
ナナちゃん‥‥物理攻撃/飛行補助
という、謎の分類が書き込まれていた。
「何だこりゃ」
「んー、誰がどんな攻撃方法持ってたっけ、ってちょっと気になって」
「オレの魔法って電撃とか衝撃ってやつなのか」
「見た感じそうだったけど‥‥(何で当の本人が解ってないんだろう)」
「ていうかコウモリネコも戦力なのかよ」
「そ、それは一応の頭数として‥‥それより、リストアップしたらちょっとした問題が浮上しちゃって」
「? どんな問題だよ」
「うち、火炎系と氷結系を使える人がいないんだよ!」
「火ならケルベロスを呼び出せばいいじゃねーか」
「あ、そっかあ。じゃあ残る氷結系は‥‥」
「それはオレ様も思いつかねーな‥‥誰か使える奴いたっけか」
などと、今度は二人で頭を捻っていたところ、
「‥‥お前らちょっと頭冷やせ」
台所から現れた神無が、双魔の襟首をぐいと引っ張り、背中に氷を放り込んだ。
「うひゃあ!!!!」
「それ魔法じゃなく物理攻撃じゃねーか!」
「‥‥暑さで脳味噌煮えてんのかお前ら」
そもそも魔法の話なんかしてねえよ。‥‥というか、いつの間にかソードまで、すっかりゲーム脳に毒されやがって。
背中の氷に七転八倒する双魔と、何故か真顔で反論するソードに、内心でそう毒づきながら、神無はカップの氷を噛み砕いた。
―――――― 余談
一見ゲーム脳に毒されたっぽいソード。しかし、双魔がゲームをプレイ中に判明した事実が。
「あ、コイツ多分炎に弱いぞ」
「え、どれどれ‥‥(コマンド→弱点にヒット&クリティカル!)あ、ほんとだ! ソードさん、いつの間にゲームにも詳しく?!」
「ゲームにゃ詳しくねえよ。でも似たヤツと魔界で戦ったことあるからな」
「リアルファイト経験済みなんだ‥‥!」
(たまに読みが外れて、反射を食らって全滅したりもしますが)
(2013/06/26日記&06/29パチレス)05-07
◇ 男子にありがちな盛り上がり編 ◇
(※昆虫ネタ注意)前提:ソードと双魔は昆虫が好きです。
「人間界の昆虫って、足とかの接続が妙に甘いじゃない」
「あー、そうだなー(カマドウマ叩いたら脚おいてったっけなー)」
「しかも取れた痕を見ても、元々どうやってくっついてたのか解らない滑らかさだし。 魔界の昆虫っぽい魔物(巨大)だと、その辺どうなってるの? 神経繊維の接続の痕跡とか見えたりする?」
「そこまで細かく見たことねーよ。食える種類のやつは即バラして食っちまうし」
「ええー‥‥(そういえばソードさん達ってサイクロプスも食べるんだっけ‥‥)」
「(虫っぽい魔物を食うことにビビってるのか、よく見てないことにガッカリしてんのかどっちなんだろーなコイツの場合‥‥)」
(2013/06/16パチレス)05-06
◇ 買い物メモ編 ◇
ある日、居合わせたソードと神無が、父に買い物を頼まれた。ソードが聞き書きしたぎこちない文字のメモを、念のため神無が確かめたところ。
「‥‥おい、ソード」
「ん?」
「‥‥この『脳内たまねぎ』ってのは何だ」
「あァ?」
何だそりゃ、と当のソードが首を傾げ、メモを引ったくって読み返した。
「えーとだな‥‥レタス、トマト、豚肉、たまねぎ―――」
「‥‥豚肉って書いたつもりだったのか」
「そう書いてあるだろーが!!」
「‥‥‥‥」
このミミズの群れは『脳内』以外に読みようがねえよ‥‥と思ったが言うのも面倒で、神無は深々と溜息をついた。
(後で双魔が「ハンドルを右に!」→「インド人を右に!」よりはまだ読めるレベルじゃん‥‥と呟いていました)
(2013/06/03日記)05-05
◇ 防御力について考えた編 ◇
漠然と「防御力」について聞いてみました。・双魔の場合
「んー、前に実話系怪談の本で『最強のお守り』っていうのが名を伏せて語られてたんだけど、 あれがどこの神社のお守りなのか、未だに気になってるんだよね」
「片っ端から買ってきて、あの本の通り試せばいいじゃねーか」
「お守りにお線香挟んで火をつけるとか、そんな罰当たりなこと恐くて試せないよ! 死ぬよ!」
「‥‥私の感覚では、シバと直接対決する方がよほど実害がありそうに思えるんですけど‥‥」
「オタクの基準は色々と謎だからな‥‥」
(まずはオカルト的防御が頭に浮かぶ、安定のオカルトオタク)
・神無の場合
「鎧フル装着の上にヒットエアだろう、常識的に考えて。メットはフルフェイス。半ヘルなんぞ自転車用だ。 公道乗るだけならむしろSNELL規格じゃない方が―――」
「バイク語らせたら止まらないんだよねえ、神無は‥‥(友達いないから)」
「ていうか何言ってんのか全然解んねーよ」
「‥‥‥‥(←鎧と聞いて、以前テレビで見た『バイクに乗ってる五月人形』を想像している)」
(意外と戦闘とか喧嘩沙汰ではなく、バイク用のプロテクターの方が浮かんだ模様)
(注・「ヒットエア」とはエアバッグ内蔵のライディングジャケットです)
・ソードの場合
「鎧とか要らねえだろ。殴られる前にぶっ飛ばせばいいんだしよ」
「バイクじゃなく喧嘩に関してなら同意だな‥‥」
「そういえば魔界時代のソードさんって、どの記憶見ても普段着、というかものすごく薄着だったね」
「薄着どころか、上半身裸の時もしょっちゅうでしたよ。‥‥見るだに寒そうで時々気の毒でした」
「哀れむんじゃねー! ‥‥つーかてめえ、オレ見てそんなこと考えてやがったのか!」
「(薄着すぎて見る度ムラムラされてたとかじゃなくてよかったじゃん‥‥)」
「(一体何百年間平常運転なんだ、イオス‥‥)
(既に防御力は微塵も関係ない方向に)
・イオスの場合
「剣と違って鎧は官給品なんですよ。だから防御力どころか、見た目を選ぶ余地もないんです」
「その割にお前の鎧、他の奴よりなんか派手だったじゃねーか」
「え、兜に階級章の飾りがあったくらいですよ?」
「いや、お前のだけ妙に素材がピカピカしてたぞ?」
「‥‥言われてみれば‥‥同じ鎧を装着している天使を他に見たことがないような気が‥‥」
「今気付くんじゃねーよ!」
「(イオスさんのだけ、何気に見た目も考慮してたんじゃないの、ミカエルさんが‥‥)」
「(‥‥それどころか神が、とかだったら殴りたくなるな‥‥)」
(神の指示でミカエル様が特注デザイン、というのに一票)
(2013/05/19日記)05-04
◇ 神双ゆるキャラ編 ◇
※勿論、該当ゆるキャラには何の恨みもありません。と念のため。「最近たれぱんだ見ないね」
「‥‥今までリアルにそこらをうろついてたみたいな言い方するな」
「今は立体のゆるキャラブームのせいもあるのかなあ」
「というかあれは本当に流行ってるのか?‥‥」
「何その疑惑」
「この前イオスがスーパーに寄ったら、何故か店内にくまモンがいてな‥‥」
「それはやっぱり流行ってるからなんじゃ?」
「販促イベントだったらしいんだが、無意味に店内ウロウロして客に絡んできて邪魔くせえし、 あのテーマソングが大音量で延々と流れてるわで、正直殺意が湧くレベルだったな‥‥」
「‥‥なんで小さい子や女の人じゃなく、こんな見た目の男子高校生に絡んでくるのかは確かに謎だけど、 そんな簡単に殺意に駆られる神無が時々怖いよ僕」
「『こんな見た目』とはどういう意味だ。何か文句でもあるのか言ってみろ」
「んぁー」
にょみーん、と口の端を引っ張り伸ばされながら、
(しょっちゅう殺意に駆られてる件に関しては否定しないんだ‥‥)
と微妙な気持ちになってしまう双魔であった。
(これがふなっしーだったら、神無は速攻でルシファー抜いてたかも知れません。<個人的にはSAN値低めなふなっしーの方が好きですが)
(2013/05/09日記)05-03
◇ ケータイと待ち合わせの手段編 ◇
(デビ連載時はまだスマホなどなく、PHS・ケータイもまだ持ってなくても当たり前・持っている友達に「やっぱあると便利なもの?」と聞いたりする程度の普及率でした、という前提の小ネタ)携帯電話ってもんは持たないのか、とある日ソードが訊いてきた。
「うーん‥‥要らないかなあ。僕、薬味先輩しか友達いないし」
「そんな理由かよ!」
「あと、高校の入学祝いにパソコン買ってもらっちゃったから、それ以上はちょっと‥‥」
「しかもソードがモニタを壊してしまいましたしね‥‥」
「うッ‥‥!」
「神無さんの方はまだしも余裕がありそうですけど、持たないんですか?」
「いや、俺も中学時代は色々と親父に負担掛けたからな‥‥」
「あー、バイクでの物損とか人身とか、喧嘩沙汰の時の賠償とか―――ぁが」
双魔の口をにょみーんと引っ張って伸ばしながら、神無がジロリとイオスとソードを見る。
「その上度重なる入院だの遠出だの、家の屋根壊すだのと、無駄な出費をかけやがるからな‥‥お前らが」
「そ、それについては非常に申し訳ないと常々思って―――」
「そもそもお前ら、お互いの心読めるしな。ケータイとか要らねーか」
「それはお前とイオスもだろう。‥‥そういえばお前ら、天界と魔界で決闘してた頃、どうやって101回も待ち合わせしてたんだ?」
「そういえば向こうにはケータイどころか家電もないしね」
「いえ、別に毎回示し合わせて待ち合わせしていた訳では‥‥」
「え、そうなの?」
「はい。私が戦闘に出ていると、大体ソードが現れるので」
「ストーカーか」
「何だと!」
「しかも味方であるはずの魔界軍を蹴散らして突っ込んでくるので、他に戦う相手がいなくなって、そのままなし崩しにソードとの決闘になだれ込む、というのがいつものパターンでしたね」
「しょうがねえだろ、てめえに近付く方法なんか他にねえんだし」
「だから対魔界軍の私の戦績って、一部虚偽表示と言えなくもないんですよね‥‥一部分は毎回ソードが倒している訳ですから」
「ええー‥‥(何だろうこのがっかり感‥‥)」
「‥‥‥‥‥‥(あまり知りたくなかったなそれは‥‥と、微妙に遠い目になってしまった)」
(まあ当時の実力としては「イオス≧ソード>その他雑魚悪魔」ということで、結果的に「戦績に偽りなし」だとは思いますが)
(2013/04/30日記)05-02
◇ 時空が不確かなハロウィン編 ◇
ハロウィンの飾り付けの準備中。ソードは手にしていたガムテープを見、不意に何かを思いついたらしい。
10センチほどをベリリとちぎり取り、いきなりシェキルの頬に貼り付ける。
「何をする!」
「へ、点打ってやったぜザマーミロ!」
「? 何だって」
「あー‥‥僕わかった」
にゅっと現れた小さな双魔が、ソードの肩の上ではい、と挙手する。
「言ってみろ、人間」
「大天使の上の方に点をひとつ追加して、犬天使」
「何だと!」
「正解だぜ双魔!」
「ていうかソードさん、ずいぶん漢字覚えたねー」
「さんざん追試受けたからな!」
「自慢げに言うな! それは頭の悪い者が受ける代物だ!」
「あの、それはいいから飾り付けの手伝いを―――」
「は、はい、申し訳ありませんイオス様、只今!」
困ったように言いかけたイオスに、シェキルがコロリと態度を変え、飛ぶ勢いで駆け寄った瞬間。
「やかましいから寝てろ」
突然入れ替わって表出した神無が、バキリとシェキルを殴り飛ばした。
見事にカウンターが入った形になり、シェキルはそのまま撃沈した。
「寝てる間に額に犬って書いてやるか」
「ソードさん、そこは『肉』だよ、人間界的には」
「是非油性マジックでな‥‥」
「ていうかあの、せめて双魔くんくらいは止めて下さいよ、そこは‥‥」
魂サイズで表出したイオスが、困ったように呟いた。
(しかし双魔の中でシェキルは「神無を天界に拉致&材料扱いで殺害未遂>>>>魂を地上に戻した(もしかしてただの不法投棄)」なので、いまいち止める気になれないのだった)
※オフライン本「DRASTIC HOLIDAY」のネタかと思って温存していたら、別の時期(新世界編)らしいと判明したので、遅れて収納いたしました。<なのでこのネタだけ、並びが日付順から外れています。
(※2015.01.06追記‥‥とか思っていたらこの小ネタ、後になって2014.12.29発行の「FOUR SEASONS」のワンシーンだと判明しました‥‥ 色々展開しましたのでそちらの本の方もよろしく)
※オフライン本「DRASTIC HOLIDAY」のネタかと思って温存していたら、別の時期(新世界編)らしいと判明したので、遅れて収納いたしました。<なのでこのネタだけ、並びが日付順から外れています。
(※2015.01.06追記‥‥とか思っていたらこの小ネタ、後になって2014.12.29発行の「FOUR SEASONS」のワンシーンだと判明しました‥‥ 色々展開しましたのでそちらの本の方もよろしく)
(2010/04/18日記)05-01