青学&立海 副部長座談会
真田:おい、記者がどこにも見当たらないようだが……
大石:真田くん、よくよく考えてみなよ。副部長2人の座談会にいくら強豪校といえど記者さんが取材に来ると思っているのかい?
真田:………すまない。それぐらいの現実は踏まえている。今日はただの副部長同士の語らいであったな。
大石:そうそう。
真田:まず何を、話す?
大石:何を話そうか?もう部長座談会でベストマッチの定義やら、今年度のベストルーキーやらの大方は話し合っちゃったからね。
真田&大石:………………………………………………………。
真田:な、ならば話し合う事など無いではないかぁッ!!!
大石:お、落ち着いて!そーうーだっ!(わざとらしく話を切り出す)
俺、誰かが怪我した時の為にいつも救急セットを持ち歩いているんだけど、真田くんの所はどうしているんだい?
真田:怪我?怪我はたるんどる証拠だ。もし負った場合は気合で治せといつも言っている。
大石:ふ、ふ〜〜〜ん…(話続かないッ!)
真田:聞く所によると、大石は“青学の母”と呼ばれているらしいな。
大石:そうだけど?
真田:慕われているんだな…………
大石:真田くんもそうなんじゃないのかい?
真田:負けた部員を叩く副部長がか?
大石:うっ…………。でもそれが方針なんだろ?嫌われ役を買ってもそれを頑なに守る続ける真田くんは凄いと思うよ!
真田:………………(赤面)
大石:………………(ひょっとして照れ屋なのかな?)
大石:やっぱり後輩は可愛くて仕方ないよ。母なんて呼ばれると何だか子供みたいに見えちゃって。真田くんは後輩の事、どう思ってるの?
真田:焼肉が好きだ。
大石:は?
真田:皆、焼肉が好きだ。
大石:そうなんだ!(きっとこれが彼らなりのコミュニケーションの取り方なんだろうな…ちょっと疲れてきたよ)
真田:今俺たちは部長不在という事で部長の代わりを務めているが、どういう状況だ?
大石:そうだなぁ…………部長代理って事だけど、誰かを副部長の役割に回してないから二役やっている事になるね。どうもアイツらにカギ当番を任せられないし………ああーっ、考えていたら来年が不安になってきたぁ。
真田:……………。(いくらかの仕事を柳やジャッカルに回していたりする)
なるほど、俺も来年は多少不安かもしれんな。(あくまで建前。ちょっぴり大石に同情)
大石:……………部長の存在って大きいよなぁ…(溜め息)
真田:……………そうだな(溜め息)
大石:……………手塚……………会いたいよ…………ぐすん。
真田:………………………………………(いつでも会えたりする。しかし幸村の体が心配)
大石:真田くんにとって幸村くんって何?
真田:全てだ。
大石:俺にとっての手塚もそうだよ。手塚はあまり喋らない性格だけど、とても優しくて………カッコ良くてさ……
真田:幸村の方がカッコ良い。
大石:なっ!手塚はバレンタインのチョコもたくさん貰うんだ!妬いちゃうけど、手塚はカッコ良いよね!わかる!わかるよ!って複雑な気持ちに…………い、いやいやそれは置いておいて、手塚ほどカッコ良い人他にいるもんか!
真田:何を戯けた事を。幸村が最高に決まっているだろう。バレンタインの日は俺の事を思ってチョコを一つも受け取ろうとはせん!
大石:くっ…!でも俺、受け取っちゃう手塚が好きだ!そんな所も大好きなんだ!悪いか!
真田:俺だって幸村が好きだ!人の頼みを断れない性格の幸村があの日だけ、きっぱりと断るその姿に俺はずっと恋をし続けている!悪いか!そもそも…………(段々と口数が増えてくる)
大石:何をーッ!?
真田:何としたことかッ!!
部長への愛が激しすぎて、もはや喧嘩状態となってしまった副部長座談会。お互い“ウチの部長が最高”を譲ろうとはせず、自然と幕を閉じたのでありました。
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