唯一有彩色 <阿呆話>
変な話ですので元のシリアスさを壊したくない人は回避して下さい。月が目覚めた病室で2人はたわいない話に興じていた。
死ぬような思いをした割には神経の図太い2人だ。
Lとしてはひどい体験をした月への気遣いもあったのだが
死にかけた当人の方は平然としている。
あまりに平然として入るので、Lはずっと月に聞きたかった事を確認しようと口を開いた。
「突然ですが月くん」
「なんだよ、竜崎」
いきなり現れるし、いきなり抱きつく。
お前はいつも唐突じゃないかと言う言葉を飲んで月は答えた。
「ずっと気になっていたのですが」
「何?」
「元端の事です」
今まで会話の端にも上らなかった存在に月は息を飲む。
Lにとって何か気になる事実でもあると言うのだろうか?
「月くん、正直に答えて下さい」
「うん」
いつになく真剣な態度なので思わず月も真面目に対応する。
「ヤられてしまったんですか?」
「…………は?
意味が分からないんだけど。
もうちょっと詳しい名詞と動詞を付け加えてくれ」
月の反応にLは少し目をそらす。
「すみません、直接的な単語は避けようとしたんですが」
「それじゃ分からないよ」
「では直接的に言います」
Lは一拍おいてしっかりと直接的に言った。
「実際問題として月くんは元端に強姦されてしまったんですか?」
「……………………」
「……………………」
沈黙が場を包む。
あまりに静まり返っているのでリュークは居心地を悪くした。
長い静けさの後、やっと月が口を開いた。
「竜崎」
「月くん、答えは?」
「最低」
「……意味が分かりません」
「なんでそんな下世話な考えが出てくるのか、お前の頭の中が分からない」
「論理的思考ののちの正常な判断ですよ。
ちなみに月くんが強姦された確率は80%前後だと考えています。
元端宅にて月くんを見つけた時では93%だったのですが
良く見てみると下半身の着衣の乱れが少なかったので確率は減少しました」
「竜崎……」
「月くん、それで答えは?」
「………………されてる訳ないだろっ!!」
素早く枕を掴んでLの頭をめがけて殴る。
拳じゃないだけましと思えっ!
しかしLはあっさり頭上に降って来た枕をつかみ取っていた。
それをまた嫌みのように月に手渡す。 「されてないんですね。
良かった。これで安心して仕事にいけます」
「安心とかしなくて良いっ!勝手に仕事にいけ」
「では行って来ます」
「勝手に行けっ!!」
月の叫ぶ声もまったく気にせず、まるでそれを聞く事が本来の目的だったかのようにあっさりとLは病室を後にした。
病室でのやり取りの中に突っ込むつもりだったのですが
あまりにシリアスい空気になっていたのでとても無理だと諦めました。
リンクに気付いた人だけにおまけと言う形でここで公開です。
しかもこの阿呆なのろけ話は最初の構想から既にありました。
阿呆です。でも阿呆に生きます。
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あまりにシリアスい空気になっていたのでとても無理だと諦めました。
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しかもこの阿呆なのろけ話は最初の構想から既にありました。
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