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少女遊戯16


 想い出補正は、年代を遡るほど強く焼き付いている。なぜなら、幼少時であればあるほど、対象とできる異性は身近に限られ、性知識も極めて乏しく、性感に敏感なうちに、姉さんの生足に魅了され続け、足フェチの方向へと、大きく引きずられた経緯があるからだ。

 まだまだ未熟だった時期は、身近な異性の素足こそが性的欲動の対象であり、それが自分の性世界のすべてでもあった。

 ペニスに自分の手で、指先で快楽刺激を加え、さらにそれが昂じるとヒクヒクンと律動する。それを覚える頃合いには、すでに姉さんの毒牙にかかり続けてきた。

 れなもひな子も、意識していたかは別としても、明らかにそれに加担していた。彼女たちこそが、オナニー対象の大部分を占めていたんだ。

 そこからわずかばかり成長するにつれて、いろいろな知識を身につけつつも、いまだに世界目線は狭いままだった、中学時代。

 その頃の僕は、同世代女子たちの急激に発達する生足の滑らかさに、すっかり魅了されてきた。精通も済ませ、オナニーの対象も広がりながらも、どうしても中学素足の群が、頭にこびりついている。それだけ想い出補正は、まだ強くのしかかっていた。

 それでも、高校時代以降は、やはり随分と知見が広がったし、おとなの女性をも容赦なく想像対象に入れ、テレビや映画、雑誌などで、さまざまなレディの足や肢体に憧れるようになった。

 AVにも手を伸ばし、どれもこれも予算の都合でワンパターンになってしまうことにウンザリするまでは、どうしてものめり込んでしまうのだった。年長の女性まで対象を広げるとともに、しだいに未発達の女子たちの肢体には、あまり関心を持たなくなっていった。

 その頃には、脚フェチは治らなかったものの、姉さんとその友人たち、つまりは幸子や彩咲といった存在は、性欲対象ではあったけれども、「それ以外の数多くのオカズ」のうちのひとつへと、確実に格下げが行われていた。世界への視野が拡がったためでもあった。

 さらに大人になっていくにつれて、いろいろな裏事情も見えてくる。

 自分が想像しているような状況が現実に起こった場合にいくらかかるのかも計算できるようになり、グラビアの女性たちがどいつもこいつも年齢をごまかし、子持ちであることを隠す者さえいた。

 そういうことに思いを馳せるとき、のしかかる現実というものの狭量さに、可能性というもののあまりの低さに、どんどん冷徹にならざるをえなかった。

 その代わりに、血は争えないのか、姉さんみたいに想像をたくましくして精を吐き出す手法で、十分満足して生きることができるようにもなった。

 取り分はあまりにも少ないのに、競争者だけがたくさんいる現実。自分に与えられるものはあまりにも過少であるにもかかわらず、獲得に必要とされる労力はあまりに過剰で、消費過剰、満足過少というギャップに、現代人どもは徹底的に苦しめられている。

 犠牲だけは過剰なくせして、もらい分は過少という矛盾。ライバルが多すぎて、何もかもが失敗するような世界。

 自分を欲しがってくれる人はゼロに近い人数なのに、自分が欲しい人は大勢の競合に弾き飛ばされてしまう。消費だけは過剰に要求されるのに、労働も過剰にすぎるのに、QOLはあまりにも過少にすぎる・・・。

 そんなことにホトホトあきれ果て、完全に嫌気がさしていたので、僕は非現実へと逃避するようになった。

 隙あらば想像の世界に遊び、それが人生の中心になっていった。想像世界であれば、そういう余分な邪魔はいっさい入らない。ほどほどに現実と付き合い、それなりの結果で満足し、のこりはすべて……非現実だけでまかなっていく。

 そんなスタイルが、生活の基本スタイルとして確立した。あとは、平々凡々な日常が、老いるまでただひたすらくり返される。そう思って暮らしてきたのだった。

 そんな日常の矢先、に、僕の運命は、急激に変貌しきってしまったのだった。

 逆転した世界。

 欲しがる欲望に対する供給が過剰で、受ける快楽が過剰へと転換した。

 異性の数があまりに少なすぎて、競争者ライバルの男が過剰であったはずの現実が、まったく逆になり、いやそれ以上に過剰に逆転してしまって、自分以外の男性と巡り会う確率が、ほとんどゼロに下げられてしまう。

 出会うのはすべて女子女性ばかりとなった。そして、本来なら男の欲動を魂の奥底から嫌悪するはずの女の情念が、完全に真逆になって、精を奪い取り、ペニスに性感を積極的に与え、隙あらば脈打たせようとウズウズ蠢いている。

 それも数え切れないほどの肉体が、僕ひとりめがけて襲いかかってくるようになってしまっていた。

 そういう別世界に入り込んでしまった僕は、歳を取ることもできないまま、非常に長い年月を、この迷路のような空間内部で過ごし続けてしまった。色々な出来事に見舞われ、災難もあったが、その95パーセント以上は、性的快感だけで埋めつくされていた。

 出会う女たちはどんどん迫ってきて、ペニスを射精させるためにあらゆる手をつくし、肉体のどこもかしこもを武器に、僕の全身をかわいがり、股間を執拗に刺激し続けてきた。状況の激変に、僕は何度となく大ピンチに陥っては、これを乗り切ってきたんだ。

 ただ欲望の赴くままに行動できないのには、理由があった。

 この快楽の宴は、ただ一方的に与えられるだけの天国ではない。

 まったく反対に、精液を女体の力で奪い去られた瞬間、僕はこの奇妙な逆転世界から、永久に抜け出せなくなってしまう。

 そうして、現在とは比較にならないほど、過剰という表現すらそぐわない肉体に変えられ、何億と数え切れない女と魔物たちが、なめらかな肢体と性器を駆使して、ペニスから永久に絶頂を吐き出させ続けることになる。

 男の絶頂時の満足感、何も考えられなくなるほど気持ちいいという精神エネルギーが、この世界の支配者の魔力になる。

 僕はその”糧候補”として、いきなりこの世界に、夢の形で送り込まれてきたのだった。まさに快楽に満ちた悪夢、”ないと・めあ”にほかならないのだっった。

 ここでは射精は敗北であり、快感は抑制しなければならない。これもまた、現実と正反対の経験なのだった。

 そうして、襲いくる女たちの肢体を悦ばせてアクメに追い込み、レベルを上げ続けるしか、活路がなくなっている状況でもあった。こうしたセックスバトルに、どれほど長く閉じ込められていたのだろうか。

 そのくらいに激変した状況を経験している僕にとって、精神も肉体も、これでもかというほどに成熟し、おいそれとは快楽に負けることがないコンディションを整えている。

 そこへきて、不利な条件で、五重塔での闘いが待ち構えていた。

 その戦闘もいよいよ、クライマックスにきている。

 ここまで熟達した僕をも、想い出補正でとろけさせようとしてくる、姉とその仲間たちは、どうしても向き合わなければいけない宿敵でもあった。

 小学時代、中学時代の想い出補正は、世界視野が狭かったために、無視できない大きさで迫ってきていた。これを克服するのは至難の業でもあった。

 それに対して、高校組は、こちらの視野が拡がっていたために、補正分は少なく機能している。弱体化の度合いは比較的小さく、さらにはこの奇妙世界での熟練の経験から、おそらくは難なく乗り越えられるはずの相手たちでしかない、と判断できる。

 高校姉、彩咲、幸子の3人は、僕の中で重要なポジションには違いなかったけれども、さのみ主要なポイントを突くほどの相手では、当時すでになくなっていたことを思い出そう。

 かてて加えて、その後のおとなの飽いた精神が、冷たい氷のような輝きを放っている。

 女性の実情を知るに至って、ある程度冷めた目線を取り戻すことができていた。のみならず、こっちの世界でのバトルの数々が、彩咲や幸子レベルの女性なら数え切れないほど克服してきたという自負とともに、甘美に思い起こされるのだ。

 若娘からレディまで、幅広い年代の女体を相手に闘い、彼女たちを絶頂に追い詰め続けてきた。危ないところもあったが、今は一度も、彼女たちに射精させられずに、ここまで上り詰めてきたんだ。

 その自信が、高校グループを倒せるはずという、確固たる自信につながっていた。

 強化され、想い出深い少女たちではあるけれども、倒せない相手たちではない。飽きるほど乗り越えてきた肢体の一部でしかない。

 そして、敵女の人数が減ればそれだけ、僕は有利に戦闘を進めることができる。今だけ我慢をしきってしまえば、あとはほとんど楽勝と言える。敵陣を崩せば、あとは完膚なきまでに状況をひっくり返すこともできるはずだ。

 問題は3点。

 残りの精力が、自信過剰になれないほどに逼迫してしまっている。気を抜けば、さらなる快楽の連鎖にほだされ、いつ脈打ってしまってもおかしくはなかった。油断大敵なピンチであることに変わりはないことを、経験上思い知らされてもいたためだ。

 次に、高校時代の自分の思い出を掘り起こされるということは、半ばあのギンギンにたぎっていた時期のことを思い起こすことでもある。

 知見が拡がったとはいえ、まだまだ……性的衝動の虜になりやすく、ペニスも慣れてはいなかったため、スグ射精してしまう股間のままであった。人生で一番性欲が強く射精しやすい年代でもある。

 中学時代は性衝動も強かったけれども、連続射精し続けられるほどには発達していない、精子生産能力もまだ熟していなかった。その能力が保管されたのが、10代後半の、ほかならぬ高校生時代だったのだ。

 その想い出をくすぐられることで、イキやすい精神に堕とされる危険性が十分にあった。

 最後に……。彼女たちがこれまで乗り越えてきた女敵たちと、あまり変わらない水準の肉体だったとしても、その肢体の強靱さ、若々しい溌剌とした肉体的魅力は、想像を絶するほどの魅力を、完全に身につけてしまっているということ。

 幸子のスタイルの良さ。女性的な膨らみを高校生らしく完璧に身につけている。その胎内も、ゾッとするほど心地よい感触を醸し出しているはずで、断じて気を抜けない相手だ。

 彩咲はスポーツ少女であり、その抜群の体力、引き締まった全身、水泳で鍛えた太もものすらりとした弾力は健在だ。当然、激しい動きを延々とくり返す瞬発力も持久力も両方併せ持っている。

 そして、高校姉のするんとした肉体は、とりわけ下半身にその魅力を凝縮し、生足の良さは健在な上、大人姉以上に若く引き締まる膣圧を誇っているのは明白だった。

 相性があまりにも良すぎて、特に僕のペニスの感じやすいところばかりを、大人姉以上に、ピンポイントで付け狙いながら、全体を心地よく感極まらせる締まり方をする。

 彼女たちの見た目の良さだけでなく、それぞれに想い出深いあのころの肢体そのままが転送され強化されているので、その魅惑的な印象がまるごと、僕の全身に襲いかかってくることになる。

 誰を抱いても、ぞわわっとくる快楽にすっぽり飲み込まれてしまうことが明らかだ。一瞬たりとも、まだまだ気を抜けない相手たちなのは間違いない。

 それだけじゃなく、たとえギリギリこの3人に打ち勝っても、まだ想い出補正が強い中学娘たちが控えている。

 彼女たちもそれぞれに、僕の空いているスペースを付け狙って補助攻撃をしてくるのは確かだ。

 同時に彼女たちの裸体をも身に受けながら高校組を倒し、その上でこの中学組まで、ペニスを持ちこたえさせないといけない。途中で誰のオンナやパーツで精を吐き出しても、こっちの負けなんだ。

 全身全霊、気を引き締めて臨まなければ、逆転敗北は目に見えている。堪えきれるかどうか、最後の闘いに挑んでいるのを実感した。

 それでも、残りの6人を倒してしまえば、この五重塔の永すぎた宴にも、ようやっと区切りをつけることができる。

 連戦に次ぐ連戦で、ろくに回復ができない状態で、精力を温存しながら、すかさず次の戦闘に巻き込まれていくのが、なにより辛い厳しい、過酷なチャレンジなのだった。

 ただ勝てば良いのではなく、十分な精力を保存した上で次の娘たちを抱かなければ、即座に連戦の渦中で、白濁液を絞り上げられてしまう危険性が極めて高かった。奇跡的ともいえる精力保存によって、僕はこの姉友たち強剛に、立ち向かえているんだ。

 しかしそれも、この6人で最後になる。完全勝利しきれば、もはや精力温存のために必要な慎重行動は必要なくなる。

 全員をイかせ倒したあとにオナニーして射精しても、それで一旦は溜まっていた体液を処理して、十分休んで回復してから、次のステージに進めば良いこととなる。この解放感は相当の強みに感じられた。

 危険な賭にはなる。が、最終ラウンドとして、僕は自分の状態を総括できた。あとは、その選択が正しかったことを、肉体で証明するだけだ!

 本番挿入でのダメージこそが、やはり最大の武器になる。愛撫合戦では集団で寄ってたかってペニスをいたぶられてしまうので、誰かのオンナに入っていた方が、まだ反抗手段はあるように思えた。

 そして……その女性的器官だけではなく、もうひとつ、高校生グループの最大の武器に気をつけなければならない。

 それこそが、女子高生の最大の強みともいえる、つるんと光るスベスベの生足にほかならなかった。

 彼女たちのフニニッとした、弾き返してくる若々しい素足は、こすれるたびにゴッソリと僕の精力を奪い取ってくるだろう。脚を触ることなく、太ももをこすり合うこともなく、それでいて最大の快感を与えられる体位は……ひとつだ!

 僕は幸子を仰向けに、その脚を半ば持ち上げるようにして、やや横向きに近い腰にひねってから、グイッとペニスを突き立てた。どの体勢からでも挿入に持ち込む手段は心得ている。百戦錬磨の経験がその方法を覚えていた。

 するりとペニスがオンナにねじ込まれていくと、彼女も体をくねらせ、半身をねじって挿入に応えてくれた。

 幸子の左足が僕の右足に乗せられ、僕の左足は彼女の右足の上に位置する。両脚が交差するような体勢でありながら、僕は注意深く脚を拡げて、幸子の高校生足に触れる面積を最小限に抑えた。

 僕は尻餅をつき、幸子は腰をほとんど持ち上げるような格好で、お互いに深く結合した。松葉崩しの体位は、こちらから与えられるダメージも大きく、深く心地よい刺激を、膣内部に大幅に送り込むことができた。難しい体位ではあるけれども、驚くほど効果が高い。

 しかしこの体勢には欠点もあり、激しい疲労を伴い、ヘタな奴ならすぐさま抜けてしまうだろう。

 さらに、女性サイドも上下、左右、前後と、変幻自在に腰を動かし続けることができ、若く元気な高校下腹部であれば、それこそ乱高下しながらグチュグチュと、ペニスをかき回すように責め立てることができる。

 つまり、ペニスが受ける快楽も、ひときわ大きいということだ。諸刃の剣というにふさわしい。

 幸子もそのことがよく分かっていた。

 彼女は腰を浮かせ、ぐいっ! ぐい! と、激しく落とし込むように、腰を前後に突き動かしてきた!

 さらに左右上下へとひっきりなしに腰を曲げては、オンナの締まる実感を変幻自在に変えてきて、ピストンごとに違う性感触を、ペニスにねちっこく送り込んでくる。

 くっ……思った以上の快楽で、ダメージが大きい。精力消費が急増する。長期戦は不利だが、どうしても3人が待ち構えている中では、何度も何度もオンナの筒でしごかれ続けることになるのだろう。

 だが、他の女学生たちは、少なくとも僕の股間に手を伸ばしての補助攻撃ができなかった。

 松葉崩しの体勢なら、少女の腰と臀部が深く入り込んでいるので、外側から手を伸ばして、玉袋に触れない構造になる。

 ここをくすぐられ続ければ、こちょりと気持ちいい刺激が倍増してしまう。姉がその手段をよく採ってきそうなのは分かりきっていた。

 僕自身がずっと、オナニーの時に自分で玉をくすぐり、絶頂寸前でコショコショッとやれば、すぐに射精に至る多幸感に襲われるので、好んでそうしてきた経緯がある。姉はそれを見ていて、玉袋へのくすぐりがトドメの一撃になることを熟知している。

 玉袋をガードできる意味合いでも、松葉崩しの体位は正解だった。

 幸子は積極的に腰を振り、深く強く腰を落とし込んでくる。ズリッズリッと強くペニスを絞り、執拗に甘美な膣圧で締め上げながら、心地よいしごきとヒダで、ペニスを優しくねぶり回している。思ったとおり、幸子お姉ちゃんの股間は気持ちが良すぎた。

 もし、高校時代の未熟な自分が、ひょんなことから幸子と結合してしまうことになったら、それこそ挿れた瞬間にでも、精が爆発してしまっただろう。

 こちらの敏感さだけでなく、女子高生特有の若く締まる、強力なオンナの感触は、たいていの男にとって、耐えがたい性感刺激になった。

 それでももちろん、この程度の快楽なら、数え切れないほど味わってきて、ずっと何度も何度も、乗り切ってきた身である。さすがに瞬殺されるというわけにはいかなかった。

 そうして、こちらから与えられるダメージは最大限となり、幸子は身をぶるるんと震わせながら、一気に女体が絶頂寸前まで寄り切られ始めていることに、ぞくぞくっと息を荒らげるしかできなかった。

 幸子はしつこくしつこく腰を前後させ、これでもかこれでもかと、ペニスを深い性感に落とし込み続けたが、ペニスは彼女の意図どおりに白濁液を発射せず、よりいっそう硬く激しい隆起の感触が、内部を犯しつくす。

 それによって彼女は、どんどん思考を奪われてしまう。彼女は積極的に動き続けながら、信じられない攻撃力を持つ男根に、ひっきりなしに反撃され続けていた。

 不思議でもあったが、幸子は彩咲にも高校姉にも、ペニスを譲らなかった。交代する素振りをまったく見せず、他の2人も中学組も、ペニスをハメ込もうと幸子を押しのける様子を見せない。役割分担をしっかり守って、そのとおりに動いているばかりであった。

 ペニスを受け入れ続けるのは幸子ただ1人で、交代攻撃をしてこない。腰のひねりで感触を変えながらも、同じ人物のオンナがずっと長時間、ペニスにまとわりついていることになる。

 それは僕にとって、単調ながら確実に性感に追い詰める、気持ちいい刺激にはなったけれども、幸子自身にとっては致命的でもあった。

 彼女は、自分の股間の感触を、じっくりペニスに味わわせる気だ。だが、そのことは同時に、オンナが休まず強烈な隆起の出し入れを、ひっきりなしに受け入れ続けることを意味している。

 性感ダメージは連続して、幸子の股間から全身に拡がり続け、休まず出し入れが続けられればそれだけ、彼女もイク直前まで、あっという間に高められてしまうのだ。交代して休息、という手を打たなかったのは、失策に見えた。

 その代わりというべきか、彼女はじっくりねっとりと、自分のオンナを休まずペニスに覆い被せ続け、幸子自身の感触を、どうだどうだといわんばかりに刻みつけてくる。お互いの精力が急激に減少し続けた。

 幸子の生足に触れないように気をつける体勢だったのが功を奏し、高校素足の感触にゾワッと感極まることなく、こなれたはずの膣圧に負けることなく、有利に戦闘を進められていると感じる。

 そうはいえども、太もも生足の餌食にならずに済んだわけではなかった。

 女の脚のシコシコなめらかな実感は、中学組が担ってきた。幸子たちがむしろ、女として発育した中学素足で、僕を責め立てようと任せた格好だ。背中と両脚が、細っこくも女としてしっかり吸いつく弾力を具えた、中学生足の餌食になる。

 中学姉が僕の背中にはり付き、しきりに素足とお尻を交互にこすりつけてきた。ぞわぞわするくすぐったい肌触りが、まんべんなく背中全体を滑っていく。

 みや子と美穂が僕の片足ずつに跨がる。座位ではないので体勢には多少の無理があり、彼女たちは体を傾けることで、松葉崩しの邪魔にならないような座り位置で、しっとりと僕の両脚を挟み込んでくる。

 彼女たちは僕の脛から太ももにかけて、中学生として成熟した生足の質感と、ツルツルしたオンナ表面のなめらかな感触を、同時に押しつけこすりあげてくる。

 高校組よりも想い出補正がかかる少女たちの素足が、じかに僕の身体にこすりつけられ、感慨深い味わいになってしまっている。

 あの当時あれほど憧れていた、年長中学女子たちの脚の感触が、当時のまま、それ以上に強化された形で、すりゅすりゅと背中および両脚を滑り回り、ぎゅっと強くこすれあってくる。

 彼女たちが動くごとに、お尻とオンナ表面と内股のしっとり心地よい感覚が、ゾクゾクッと身体の奥底まで刻みつけられてしまう。

 松葉崩しで幸子を責めながら、同時に中学組から、こんな気持ちいい感触を、ずっと味わい続けなければならなかった。

 3人を倒すまで、少女たちはしつこく、憧れの素足で僕を攻撃し続けるだろう。精力の激減は避けられなかったが、これに抗い続けるしか活路は見いだせない。

 彩咲と高校姉は、横から回り込む形で、ペチョペチョと僕の両乳首を舐め回してくる! そして時折、細く尖ったスベスベの手のひらや指先で、こしょこしょっと胸板を撫でさすり、男乳首をこねくるように、くすぐってきた。

 やわらかな舌と指の感触が、ゾゾゾッと胸板から下腹部に電流のように流れていき、それが幸子の膣圧の快楽を、何倍にも高めている。玉袋攻撃ができない代わりに、彼女たちは乳首責めを執拗にくり返すことで、応酬しようとしていた。

 中学姉は、さらに上半身、お尻、太ももと部位を変えて、僕の背中に滑らせ、むににっと圧迫、全身を性感に苛んでくる。姉さんの若すぎる時代特有の肌触りと、下腹部より下側の女らしい丸みを帯びたフォルムの心地よさが、ダイレクトに刻みつけられ続けた。

 幸子も積極的に腰を前後させ、ひねりを加えながらオンナの感触をなめらかに変化させ、矢継ぎ早にペニスを締め上げながら、ズリズリと若いヒダで棒をこすり立ててきた。

 だが、この圧迫なら、何人も数え切れないくらい乗り越えてきた身としては、これで引き下がって、精を脈打たせるわけに行かないのだった。

 こちらも踏ん張って、精力消費を最小限に抑えておく。そうして、さらに素早くエロティックな腰振りを演出し、幸子の内部を存分にかき回して、その性感神経の敏感な場所ばかりを、徹底的に狙い撃ちにした。

 彼女も息絶え絶えの状態になり、ブルルッと全身を震わせる。僕以上に彼女の性感ダメージは深刻なのだった。

 それだけで済ませるほど未熟者ではない。僕は両手を伸ばし、高校姉、彩咲、みや子と美穂に、次々と全身のあちこちに愛撫攻撃を加えてやる。

 誰の、どの部位がまさぐられるかを、彼女たちはまるで予想できない。少女たちの裏をかくようにして、ランダムにみや子のオンナ、彩咲の乳房、高校姉のヒップと、予想を裏切る性感帯を、両手でどんどん愛撫攻撃していく。

 そのつど彼女たちは、小さなかわいらしい悲鳴を上げ、とつぜんくすぐられる性感刺激に耐えかねて、ビクンと強く反応し続けてしまう。

 じわりじわりと、僕を取り巻く女子たちの精力も浪費させられてしまう。唯一、背後に位置して手が届きにくい中学姉だけはノーマークになった。この中学姉が、多分最後に残る強敵になるだろう。

「あひっ! やだっ! うふぁっっ・・・」

 ぞわぞわっ・・・びっくん!

 幸子が身の毛もよだつような痺れる刺激に、全身を浸される。股間から全身へと広がっていく深い快楽が、自制も効かない状態で、彼女の脳をアクメに押しやっていく。

 それでも幸子自身が性欲の虜となり、自分の腰を止めることも叶わずに、ほとんど自動的にカクカク腰を揺らし、さらに性感ダメージを負ってしまう格好だった。つまりほぼ自滅状態だ。

 幸子は自分を止めることができず、絶頂して倒されてしまった。

 ここまでは計算どおりの展開だ。そして……次も読める。僕は座位の体勢や立位の体勢など、体位を変えることが許されなかった。もちろんこちらも、体勢を変えて仕切り直す必要をまったく感じなかった。このままで、いい。

 思ったとおり、1秒たりとも休ませるものかという勢いで、彩咲がすかさず僕の前に尻餅をついた。そしてペニスを掴みしごき立てながら、即座に自分の内部へと飲み込んでいく。彩咲もまた、松葉崩しの体勢のまま、僕と結合してしまった。

 彩咲は水泳で鍛えた体力自慢だ。幸子よりも肩幅が大きく、どうしても大柄な女子に見えてしまうが、オンナはキツく狭かった。

 幸子とはまったく違う攻撃手段を、彩咲は心得ていた。全身を揺するように、それでいて腰はバネのように、さらに弾力的に、前後に激しく動き続ける。それでいて左右上下の動きも、片時だって忘れない。

 女子高生特有のよく締まる膣圧に、激しいスピードでの出し入れが重なってくる。ぐっちょぐっちょと強く絞り込むようにして、ペニスに性感攻撃を加えてきた。

 彩咲の運動能力は桁違いで、その激しい動きに、大幅に精力を削り取られている気がした。それだけ僕の股間に受ける、彩咲のオンナの快感は強く圧縮して伝わってきており、その熱っぽい内部の圧力が、どんどん高まっていくのを感じる。

 気持ちよい刺激がこれでもかと波状的に伝わってきて、とろける甘美なしごきがさらに強い運動でかき乱され、ずっと強い性感となって、前立腺までジンジン押し込んでくる。

 だがそれでも、こういう強く激しい動きで、ペニスを責め立てる女敵はたくさんいた。その全員を、僕は乗り越えてきた自信がある。

 彩咲の動き方はあまりにも短絡的で、強すぎる快感をペニスに送り込むことができるが、持久力に欠ける欠点があった。

 短期決戦でペニスをイかせにかかるなら、彩咲の運動能力は高く評価できる。だが大人数での長期戦であれば、彩咲の行為はいっそう自滅的に働くんだ。これなら……まだ持ちこたえられそうに思える。

 彩咲の動きが激しい分だけ、反動でペニスから送り込まれる女体への性感刺激は激増する。彼女もまた、自分から大きく動き続けながら、大幅に精力を失っていった。こちらの反撃も、周囲への愛撫攻撃も怠ってはいない。

 長時間、パツンパツンと出し入れ攻防が続く。精力値の高い彩咲といえども、それだけの時間持ちこたえることは難しかった。じわりじわりと劣勢に立たされていき、徐々に自制の利かない身体に変貌していく。

 それでもなりふり構わずに、彩咲は激しい運動をいっさい緩めることがなかった。これで、彼女の意図するところがはっきりした。

 自滅しても構わないから、短時間で、1ポイントでも多く、ペニスの精力を減らそうと画策しているんだ。そのために強く素早いオンナの出し入れをくり返し、絶頂まで一直線、自分がイクのも構わずに攻撃だけに特化している。

 それはたしかに功を奏していて、僕の精力も相当に削られてしまっている。じんじんと疼く快楽の連鎖が、股間の奥底から全身へと広がり、別の少女たちの補助攻撃を受けてはねっかえってきて、すべてペニスの気持ちよさに還元されていく。

 その性感は、きゅ~んと脈打ちそうになる衝動を、ややもすると引き出してしまいそうな勢いだった。それでも容赦なく、彩咲は乱れる腰振りで、ガンガンペニスをぐっちょぐちょにかき回し、振り絞るように猛スピードでしごき続けてきた。

 ギリギリの攻防、というには、僕のレベルが高すぎたようだ。

 彩咲は、ぎゅんと強い絶頂感に襲われ、それが女体の頭頂部まで雷撃のように駆け巡って止まらない状態を、どうすることもできないでいた。

 ただひたすらに腰を突き動かして、深く深くオンナをペニスの奥底まで叩きつけるしか、もうできなくなっていた。その結果、彩咲は激しく乱れながら全身を震わせ、幸子よりも短時間でイッてしまうのだった。

 分かりきっている。高校組は、同じ体位を維持しながら、ペニスをひっきりなしに快楽漬けにし、女性器で攻撃し続けて、たゆまない性感刺激を、棒一本に集中して送り込む算段であった。しかし幸子と彩咲が倒されたあとは、高校姉しか残っていない。

 彼女もまた、すぐに乳首舐めをやめ、素早く身を翻して、腰をひねってペニスにオンナを押しつけてくる。そして目論見どおり、やはり松葉崩しの体勢を取りながら、まっすぐ横に伸びたペニスを、自身の秘部に無理にでもねじ込んできてしまう。

「あふっ……! ねっ、いっぱい、出してっ……いい、からね?」

 高校姉も、弟の大人ペニスの刺激に、急激な快楽を禁じ得なかった。もはや年齢的にはとっくに逆転し、超えてしまっている弟のペニスは、姉にとってもすっかり、女体を悦ばせるに十分な成長をしすぎているようだった。

 彼女が想定した以上の刺激が、挿入直後すぐさま、全身に突き抜けるように襲いかかっていく。

 高校姉の自信は、そのオンナの締まりと形状が、僕のペニスに最適なように、構造上確定している点にある。

 相性があまりにも良く、ペニスの気持ちいい先端ばっかりを執拗に狙い撃ちするように、内部がぐにゅうりと締まり、途轍もないヒダのまとわりつき方で、腰を激しく動かせばそれだけ、コショコショと棒全体を、優しく艶っぽくこすり立て続けてくる。

 根本に入っても先端まで引いても、ピストンするすべての位置で、高校姉の若い膣圧は、僕にとって最大限快楽を引き出せる、悩ましい形状を誇っているのだった。

 だが、それだけの名器がペニスにまとわりついても、僕はすでに、似たような形状、すなわち大人姉の感触を、先ほどの闘いで乗り越え終わっている。それが僕にとって最大限の強みとなった。

 確かに大人姉以上に、若く締まるオンナの感触は、形状が相性ピッタリなのに加えて、10代の溌剌とした魅力に満ちあふれている。その分、攻撃力も高く強化もされている。しかしそれでも、ペニスに致命的なダメージを与えるには至らなかった。

 それどころか、こちらからのカウンター攻撃で、高校姉の方が思わぬダメージを受ける格好となった。

 前後左右にしばらく腰を揺り動かし、姉主導でペニスを、これでもかときつく締まりながらギュウギュウしごき立て、揉みしだいては心地よい圧迫で、内部を極端に圧縮し続ける。

 そのつど僕は、お尻の奥にまでキュンと突き抜ける性感触に、はっきりと多幸感を押しつけられてしまう。それなのに高校姉はカクカクと急激な動きを止めてくれず、内奥へと広がった快楽は、全身を血流のように巡って、決して緩めはしなかった。

 しばらくの間、グニグニといやらしく動いていた下半身。だが、不意にその動きが止まった。

「し、知ってるよねっ! この世界で女のカラダでイクと、何分も素早いビクビクで、信じられない量の精液が出続けて、現実では味わえない……はあっ……うぐぅ……気持ちいいんだからぁ!!」

 姉は息を切らしながら、きゅんとペニスをオンナで締め、さらに性感ダメージを送り込もうとしてくる。誘惑には乗るものか。

 姉が動きを止めたのは、彼女が実際に限界に達してしまっていたことを物語っていた。そのチャンスを、性戦にこなれた僕が見逃すわけがない。

 ぐっちょぐっちょと腰を揺り動かして、ペニスを激しく出し入れしてやる!

「ひゃあああ!!!」

 姉はのけぞりながら、腰を引いてペニスを引き抜こうとする。しかしその頃には時すでに遅しだった。

 こみ上げる絶頂感を、若い女体はコントロールできない。執拗に出し入れされる硬い棒の感触に、高校姉は身を震わせた。そうしてすぐさま、大きくビクンと反応してしまう。

 百戦錬磨の攻撃力を誇るペニスからの刺激に負けたのは、姉さんの方だった。彼女は叫ぶように絶頂し、自力で性感を抑える術を失ったまま、あえなく撃沈してしまったのだった。

 高校姉が果てたことで、僕は3人組を倒すことにも成功した。

 が、高校組にとっては、ここまでも想定の範囲内だった。忘れてはいけない。彼女たちの作戦はあくまで、同じ松葉崩しの体位でしつこく、ペニスをオンナでしごき続けて、単調ながら心地よすぎる快感によって、僕を射精寸前まで追い込むことなのだった。

 精力は確かに、残り少ない。まだ中学組3人が残されている。彼女たちは愛撫攻撃でさんざん高められながらも、なおも消えずに残ってしまっていた。

 高校組は初めから、精液を絞り出す役目を、この想い出補正のより深い中学組に委ねていたのだった。

 こちらの精力をできる限り多く減らしておいて、イク寸前まで追い詰めておいて、若くて下半身の気持ちよい女子中学生たちの身体で、最後の一押しをさせようと目論んでいた。

 その作戦は、だいたい思いどおりになってしまっている。気をつけなければ、こっちが先に限界に達してしまう。

 いかに実力があるペニスであっても、これほどまで長時間、松葉崩しで女子高生のオンナにさらされ続けていて、同時に中学女子の脚や下腹部の感触を刻みつけられて感極まっているところだった。

 これだけ肌感触の優れた3人娘が、今度は自慢の生殖器官で、じかにペニスから精を奪い取ろうと、うずうずもんもんと昂ぶって待ち構えていた。

 ……負けるわけには行かない。ここまできて、中学組に射精してしまうことだけは、なんとしても避けなければいけない。

「もっと気持ちよくなって、いっぱいどばどばしちゃお? ねっ??」

 みや子がのしかかってくる。負けないぞ。

 僕はみや子の主導で結合することを避けるように体をひねり、女性上位に持ち込まれないように細心の注意を払った。

 全身密着しての挿入は、文字どおりトドメの一撃になりかねなかった。

 乳房の肉だけが大きく張り出しているのに、乳頭だけはコドモというアンバランスな乳房が、上半身を滑り回り続けてしまえば、余計に精力を消費して、本当に大ピンチに陥ってしまいかねなかった。

 それに、中学女子たちの素足は僕の大好物でもあった。そんな生足が激しくこすれあう体位は、やはり避ける必要がある。ここは慎重に動き、かつ最大限、少女たちの多幸感を高める方法で動くしかない。

 決まったら、身の翻し方はこなれたものだった。

 彼女たちにしがみつかれないうちに、素早く体勢を立て直す。そして逆にみや子を仰向けにして、そのまま正常位で結合した。

 みや子は脚を拡げながらも、なんとか太ももの肌を僕にこすりつけようとしたが、僕は彼女との上半身密着を避けながら、上体を立てて激しく腰だけを前後させ、その脚が自在に動かせないよう、美穂と中学姉を上手に横に並べた。

 しまったと思いながらも、彼女たちは股間に受ける強すぎる性的刺激に脱力し、そのままだらしなく開脚して、僕の手の攻撃に身を委ねるしかなくなってしまった。中学娘たちの生足はお互いにぶつかり合ってしまって、僕の方に伸ばすことができない位置だった。

 みや子には正常位でガンガン攻撃、両側に美穂と中学姉を寝かせて手マン攻撃を続けた。右手も左手も、大勢のオンナを一気に絶頂に追い詰めるテクニックを誇っている。

 強化されたとはいえ、積極的に責めてくる僕の指の魔術には、なすすべがないようだった。声を立てながら身をよじらせ、美穂も中学姉も精力を大幅に失っていく。

 何より大ダメージを受け続けているのは、直截ペニスの硬い隆起を受け止めるしかできない、みや子だった。彼女は大きな乳房を上下左右に揺らしながら、あどけない顔立ちを上気させている。

 その表情は子供のままで、カラダだけがおんなになった全身でしかなかった。そんな女体を震わせて、みや子は突かれながら、たいそう悦んでしまい、この快楽天国を持て余して、自身の肢体内部で処理しきれないほどオーバーフローに陥ってしまった。

 もちろん、そこまで計算しての腰使いなのは言うまでもない。

 美穂も、男慣れしている肉体を誇っていた。当時にはすでに、多くの男根を咥え込んでは、コンドーム越しにでさえ、白濁液を吸い取り続けていた熟練の膣の持ち主だ。

 その腰のくねらせ方も、子供とは到底思えない凄艶さを醸し出している。美穂はあまりに歳不相応に熟達しすぎていて、それが彼女の最大の武器になっているようだ。

 だが、その武器は発揮しきれないまま、僕の手で一方的に大ダメージを受け続けている。大勢を相手にしてきた肢体であっても、これだけの性感刺激を醸し出せる指使いには、出会ったことがないはずだ。

 その思わぬ刺激と甘美な女体性感で、美穂でさえ腰をくねらせて、対抗手段を見いだせないまま、一方的にダメージを受け続けていた。それは中学姉であっても事情は変わらない。

 2人とも、こちらからの熟練しすぎた指攻撃には、まるで耐性がなかった。彼女たちは3人とも、どんどん追い詰められていった。

 3人は示し合わせたように、このままではいけないと覚悟を決め、体勢を立て直そうとした。

 オンナをかき回される多大な快楽を受け続けながら、彼女たちは踏ん張って上半身を起こし、なんとか動きを変えようとしてくる。正常位+手マンで3人同時にイかされてしまう危険が、彼女たちにはあった。

 だが、やはり彼女たちは遅かった。というより、そのくらいの動きを取るだろうことは、こっちはとっくに予測済みで、先回りができるに十分な能力を僕は具えていた。

 それに比して彼女たちは、未熟でさえもあった。肉体は想い出深い甘すぎる攻撃力を持っていたかも知れないが、少女たちが身を起こそうと動き始めたときには、僕はもう、トドメの仕上げに入れる準備を終えているのだった。

 僕はみや子に覆い被さるように抱きつく。腕を彼女の首筋に回す必要があったので、中学姉への性感攻撃はいったんストップになるが、それも織り込み済みだった。

 みや子の大きな乳房が僕の胸板で潰れ、こちらにも性感刺激が伝わってくる。彼女のあったかい、それでいて肉付きの良い上半身が、ぐににっと僕の上半身に潰れてしまう。

 多少こちらのダメージが増えるが、一時的なものでしかない。ほんのわずかな時間だけで、みや子を片付ける自信があった。

 腰だけをガンガン上下に動かして、ペニスを出し入れする。みや子の女体神経をとことんまで天国送りにしてやる。急激に快感刺激が高まったみや子は、声すらも出せずにブルブルッと震え続けるしかできない。

 目を見開き、過呼吸気味でありながら無呼吸な時間も長く、それが強い息切れ動悸につながって、さらにこちらの性器攻撃の効果を高めるしかできない状態になる。ここまでくれば、勝負は早かった。

 みや子は僕から圧迫される胸板により、自慢のおっぱいをも快楽に浸される。そうして矢継ぎ早に送り込まれるペニスからの攻撃に、のたうち回るように身を震わせ、尽きかけていた精力を、完全に失うに至ってしまう。

 ここで、美穂に交代されることを警戒した僕は、もう片手で彼女のオンナを指でいじくり、美穂からの逆転を封じておいた。

 こうして、ほんの1分足らず、みや子も絶頂を果たしてしまった。

 美穂との結合は……わざと避けた。そのまま小ぶりな乳房を弄び、腰から下に力が入らないくらいの気持ちよさを、指先の振動で送り込み、オンナ内部を高め続ける。

 イキそうになっているところで、さらに強い性感刺激が僕の手から送り込まれ、美穂は反撃するチャンスを失った。

 美穂が襲いかかる代わりに、中学姉がペニスを責めた。

 彼女はぺちょりとペニスを口腔内に飲み込み、悩ましい首の動きでフェラチオしながら、しつこくペニスの亀頭先端と裏スジばかりを舐め、ふににっとした唇の弾力で、棒を責め抜いてくる。

 そのくすぐったさに耐え抜きながら、僕は美穂への攻撃に専念した。彼女だけを付け狙って、その肢体を絶頂まで追い詰めていく。

 そこまであまりにスピーディで、一気呵成な怒濤の攻撃に徹した。そうしなければ、中学肢体の餌食になって、体液をぶちまけるのは僕の方となってしまうからだった。

 幾度となく僕は、絶頂寸前の多幸感に脳髄まで犯される状態になりながら、必死でこれを堪えきり、こみ上げる多幸感を抑えつけて、律動が始まらないよう、必死で踏ん張り続けたのだった。

 そのくらい、高校組の執拗なオンナのしごきが、甘美で心地よかったし、みや子の正常位締め付けがキツすぎていた。

 ピストンすればするほど、こちらもムズムズッと急激に高められ、禁断の中学膣のなかで、いつ爆発してしまってもおかしくない状態に陥れられていた。

 イク寸前のペニスが、オンナからやっと解放された直後には、中学姉の口に刺激され続けていた。

 絶頂寸前の、せつないくすぐったさが、ジンジンとペニスに襲いかかり続けている。僕の方も限界だった。執拗に先端ばかりをねぶるやわらかな舌によって、脈打つ直前にまで追い詰められてしまっている。ギリギリ、射精を堪え切れてやっと、という感じだ。

 性感刺激に慣れ、男を漁っていた不良の美穂を、どうにか倒すことに成功した。中学生にしては我慢強い方だとは思ったが、それでも僕からの怒濤の責めには太刀打ちできず、身をよじらせてイッてしまう。

 少女は大きく股を拡げてのけぞった体勢のまま、アクメの悦びとともに消えていった。

 残りは、中学姉ただ1人となった。本当に、あと1人に、精力が持ちこたえられるか、心底心配ではある。だがもはや、ここまできての敗北は、何が何でも避けなければならなかった。

 フルフルとこみ上げてくる爆発感は、快楽からじわりと、別の感情へと転化される。それによって、姉の口で射精してしまわないうちに、僕は腰を引いてペニスを引き剥がした。

 フェラチオで応戦しようとした中学姉も、息を荒らげ、肩を激しく上下させて昂ぶってしまっている。彼女もまた、僕からの愛撫攻撃がたたって、その精力を3分の1以下に減らしてしまっている。

 気を抜いたら自制が利かなくなり、そのままアクメまで一直線という、最悪のシナリオに転落してしまいかねなかった。彼女自身がそれを痛いほど理解していて、強い危機感に苛まれてのフェラ攻撃なのだった。

 だから隙だらけで、僕をマウントすることもできずに、一瞬でもペニスに性感刺激を加えて、自分がイクよりもわずかでも速く、精液を出させて勝ちたい一心でしかなかった。

 そこまで見透かされている状態で、姉さんはもう、他に打つ手をほとんど持っていないのも分かっている。

 そして……僕はこの悪姉に対して、どうしても許しがたい強い感情を高ぶらせ、それを快楽から反転させることで、どうにかこうにか気持ちいい責め苦から解放されたのだった。

 この……悪逆非道な姉さんだけは……絶対に許さない!

 こいつは……完璧かつ確実に、いまこの場でこそ、徹底的に仕留めきらなければいけない女敵である。この姉だけは、完膚なきまでに、この場で絶対に叩きつぶしておかなければいけないと、強く認識した。

 今この場で完全にトドメを刺し、どうあっても立ち直れないくらいに叩きつぶしておかなければならない。

 中途半端な形で終わらせてしまったら、僕は未だに姉の、彼女の素足の魅力を乗り越えることができないままで、いいかげんに終わってしまうことになる。それは強い脅威として残される。

 その脅威が心に巣くった状態のまま先に進めば、いつの日か……、魔の存在は、この悪姉を、さらに強化しながら別の存在として、この世界に復活させるに違いなかった。

 それだけは、なんとしても避けなければ!

 この姉におかれましては、先の戦闘で、あっさりと復活した前科もありやがる。アレはやはりどう考えてもルール違反だった。

 姉さんが再びさらに強化され、別のモンスター娘として復活されたら、それこそ勝ち目がなくなってしまう危機感が、たしかにあった。

 なんとしても二度と召喚されないよう、完全勝利の形で、トドメを刺しきっておかなければいけない。そこまで完膚なきまで倒しておかなければという義務感が、強くこみ上げる。

 姉を超えない精神状態のままであれば、必ずいつかは姉さんが再登場してきて、そのときには想い出補正が、さらに魔性の力を借りて極端に増幅し、今度こそ勝てないかも知れない。こんな戦闘は、二度とごめんだった。

 ……僕は、この五重塔で、そうやって仕留め損ねた相手を残している。

 しおり。

 あの娘を徹底的に乗り越えることができなかったのは、どうしても深い痛手として残ってしまっている。

 しおりはどこかで……それも、かなりハイレベルな、サキュバスクラスの強敵として、再びこの世界に召喚されるだろう。

 あの女らしく淑やかな物腰、それでいて女としての粘り強さと、大柄な肉体美は、未だに僕の中で脅威として残されていた。

 魔の存在はこれを絶好のチャンスと考えるだろう。だからしおりは、超強剛相手として、いつの日か再び、僕の前に立ち裸ってくるに決まっているのだった。

 いまさらのように、しおりに対して徹底勝利しきれずにいることが悔やまれたが、もはや取り戻しようもない事実でもあった。

 それなら、せめてこの悪姉だけは、完璧に倒しきっておかなければならないと思う。コイツだけは許さない。今ここで決着を、つけてしまわなければならない相手なんだ。

 ごおおおお・・・

 僕の中で覇気が蘇る。最後の決定的なトドメを、今こそ叩きのめしてやらなければ!

「くぅっ・・・うっく……はうぅ! こ、これで、どうだぁ!!?」

 悪姉は、立ち上がった僕の股間にはり付き、平たい胸を押しつけて、上体を上下させてちっパイズリでペニスを責めた。

 彼女も限界であったが、僕も限界だということを、よく知っている動きだった。姉さんも、全身全霊で絶対的なトドメを、僕に刺すつもりで覚悟していた。

「はぁぁぁぁ……ぬおりゃああ!!」

 ぎゅぎゅぐにゅにゅうん♥

 僕は猛烈な勢いで、悪姉の膨らんだ臀部を揉みしだき、そのヒップの奥に隠された性感神経のすべてを、同時に揉みほぐして悦ばせる!

「ひゃああああああ!!!!!」

 中学姉は膝を立ててちっパイズリしていたが、その体勢を維持できないくらいに腰が抜けたように、僕の手で脱力させられ、強く尻餅をついてへたり込んでしまった。彼女のアクメ感覚も、本当に限界ギリギリに来ているようだった。

「……これはみや子の分! 貴様のパイズリなど、みや子の足下にも及ばん!」

 ズウウウウ……! 覇気がさらにオーラとして高まり、漲る攻撃力で中学姉を追い詰めていく。だが、こちらの精力はほぼ0であり、余裕をかましている場合ではなかった。完全なる勝利のためには、あの奥の手を使うしかない。

「おのれっ、それならっ!!!」

 挿入が自滅に直結すると分かりきっている中学姉は、再びペニスを口腔内に飲み込もうと、上体を起こして無理にでもペニスを口に含もうと顔を近づけた。

 やはりアレしか活路はない! もったいないが、完全勝利のためにはやむを得ない!

「これは幸子の分!」

 ぱぁん!

 かんしゃく玉のようなものを指先で弾けさせ、中学姉の鼻先で小さく破裂させた。途端に、鼻を突く酸い香りが周囲に充満した。男にとっては柑橘系の酸味強いきつい匂いだったが、このアイテムは女体に強すぎる影響を及ぼした。

「あがっ!? こ、これは……この炸裂弾、ま、まさか、あの秘蔵の……」
「そうだ、ほとんどめったに手に入らないチート秘蔵アイテムだ……」

 ぎゅん♪

 急激に中学姉のオンナが引き締まり、なおかつそこから滝のように愛液があふれ出す。顔が真っ赤になり、どうしようもできず全身をくねらせる、せつない反応を示した。脳に達した炸裂弾の成分が、中学姉の全身を支配する。

「ひあぁ! き、きさま、使ったな~!?!? 秘蔵すぎるレアアイテム、”醒鋭香”をぉぉぉ!!!」
「そう・・・貴様の女体全身は今……むき出しの性感神経に包まれているッ! ……軽く触れるだけで。」

 シュパパパパ!

 僕は手早く中学悪姉の全身をこちょぐるように愛撫した。

「きゃあぁあふうがはぁ!!!」

 醒鋭香の効き目は抜群すぎた。これまでの永い迷宮生活で、一個しか手に入らない、レア中のレアアイテムだ。

 ほとんど手に入らない、低確率アイテムのため、ここぞというときにしか使うことができない匂いの玉ではあるが、これを嗅いだ女体は、快感にあまりに敏感となり、ちょっとした刺激だけで簡単にイッてしまうほどの性感ダメージに、気持ちよくなりすぎてしまう。

 これまで使うことがためらわれていたが、この悪姉に完全なるトドメが刺せるなら、惜しくはなかった。

 性感神経がむき出しになっている中学姉は、厳しく引き締まったオンナ内部と、大量に吐き出される愛液のバランスが取れなかった。

 狭い尿道のような穴から、ホースの水を絞って吐き出すように、びしゃあああっと強い水流を、床に放出し続けている。絶頂寸前まで追い詰められた中学姉は、さらに危機感を募らせたが、醒鋭香の魔の香りには逆らえない。

「そして……これは・・・あの幼いひな子の分・・・!」

 僕は人差し指と中指をくっつけ、メカのように振動させて悪姉のオンナ表面に近づけた。

「ひぃぃ!! 待って! 待ってまってまってええ!! いまそんな手マンされたら、ホントにイッちゃうよぉ~~!!!」

 懇願するように首を振って、お尻ごと後ずさる中学姉。しかし僕はもう、覚悟を決めて絶対に容赦しないと決めている。

 硬く閉ざされた膣内部をこじ開け、振動する指先でクリトリスをなぶりながら、指で内部を押し拡げる。そして、これでもかと深くねじ込んでは、内部の気持ちいいポイントだけを付け狙って、ごちゃごちゃかき回す!

「ひぎゃあああああ!!!」

 姉はガクガクと腰砕けの体勢のまま、だらしなく開脚して、尻餅をついた体勢から、どうしても逃れられなくなった。

「そして……これは・・・」
「あひいいいい!!!」

 隆起した男根を、正常位の体勢でオンナ表面に狙い定める。

「貴様によって、すっかり生足フェチに変えられた青春時代の・・・」
「あがああああああ!!!!!」
「貴様によって僕の性癖を歪められ、それがために多くのピンチに陥らせた、僕の……僕の……」
「うわああああああああ!!!!!」
「この僕の怒りだあああああああああ!!!!!!!!!!!!」

 ずっぽおおおお!

 正常位のままペニスが根本から中学姉のオンナに結合する!

「ぎゃううう!!」
「あぅ! ね、姉ちゃ・・・!!」

 びくびくん! ガクガクガク!!

 びゅる! ビュクク! ドバッ、ゴボボボ!!! どびゅうううううう!!

 深くオンナ内部にペニスをねじ込んだとき、醒鋭香で引き締まっていた、相性の良い膣圧が、一気にペニスを強すぎる圧迫で締め上げた! その快感はえもいわれず、お尻の奥の多幸感を抑えきれないほど、急激に快楽としてひた走ってしまう。

 そうして、挿入した瞬間に、ペニスは耐えきれず、快楽の汁を、姉のオンナ内部で大量にぶちまけてしまったのだった。

 絶頂の快感が、強すぎる満足感とともに、全身を支配する。溜め込まれていた体液のすべてが、常にペニスに一番良く絡みついてくる中学膣の感触にほだされ、ドクドクと激しく脈打って流し込まれ、すっかり飛び出してしまう。

 イッた心地よさが全身をとろけさせ、僕は一瞬だけ、思考を奪われてしまった。

 そのくらい、中学姉の女性器は気持ちが良すぎたのだった。

 だが、そのほんの一瞬、直前の瞬間だけ、姉の方が早くアクメに陥っていた。僕の方も実のところ完全に限界で、ペニスをオンナにぶち込んだらすぐさま射精してしまうのは分かっていたので、一種の賭けになっていた。

 快楽はピークに達し、きゅーんとこみ上げる絶頂寸前の多幸感を、どうしても抑えきれなかった。その状態でさらにオンナに収めれば、タダで済まないのは分かりきっていた。

 結局、挿入直後に、彼女の絶頂とほぼ同時に精液がたっぷりと、中学姉の膣内に一滴残らず吐き出されてしまったのだった。

 それでも、絶頂時の性感は、通常の射精と同じ気持ちよさで、わずかに女体内部での刺激が加わっているので、相性のよいオンナでいい気持ちになったという、オナニーよりはずっと良いという程度にとどまった。

 魔性の、何分も続くような、自分を完全に忘れ去る射精にはなっていない。これは、僕が僅差で勝ち、姉が完全に敗北したことを証するものだった。

 やはり……姉さんは甘美にして危険な相手なのだった。ほんのちょっとした手違いだけで、姉のイク瞬間前に、体液が尿道から吸い出されていた可能性だってあった。ギリギリの判定勝ちで、僕の方に軍配が上がった格好だ。

 姉さんはペニスを飲み込んで仰向けにのけぞった体勢で、さらに押し寄せる多幸感に口を開けながら、だらりとよだれを流す。そんなイキ切った表情を僕に差し向け、自分が負けて半透明になり始めているのを、自分で確認するしかできなかった。

 危ないところではあったが、僕の勝ちだ。それに、五重塔の最終決戦のため、連戦での“次”がない。膣内射精でも勝ちは勝ちだった。

「やっと……決着が、ついたな。」
「あうぅ……そんな……」
「帰るんだ……元の世界へ! そして、この夢のことは忘れるはずだから、姉さん、目を覚ましたら何事もなかったように、自分の子育てに専念するんだ。……二度と、復活するな。もうこっちの世界では、てめーに顔を合わせたくはないっ! ちまちまと卵ボーロを一粒ずつ食べて暮らすことだな。この悪姉め!」
「はうぅあ……それを……言うなぁ……いいじゃん、人の食べ方なんてええええ!」
「さよならだ、姉さん。もうこの世界で会うことはないだろう。・・・・終わりだ。」
「これで終わりだと? ばぁかめぇーー! お前にはまだあの娘がいることを忘れたかー! あーっはははははーーー!!!」
「!!!」
「あはははは! 私が消え去っても、まだあの子が残っておるわー!」
「なっ、ナニイィ!! ま、まさか……か、彼女がっ……」
「そおうだッ! 私にはギリギリ勝てても、あの女には絶対に敵わないッ! お前が私や友達から離れた決定打にもなった女ッ! 忘れたとは言わせないよ!」
「そんな……そんな……」
「終わりなのはお前の方ってわけだね! はっ! お前の射精とアヘ顔が目に浮かぶようだわー! ふはははh・・・」

 高笑いを残しながら、ペニス挿入体勢のまま、姉は消えていった。

 僕は……勝った。

 五重塔の縛りも消えた。回復なしに連戦しなければならないという、不利であまりにも長期間にわたる、一連の戦闘の連鎖は、確かに、ついに、僕の完全勝利に終わったのだった。

 姉のカラダで射精し終わり、賢者モードになれたことによって、僕の精力は回復、レベルも大幅に上がった。

 永かった。……だが……。

 姉さんが、最後に捨て台詞として残していったことが本当だとすると・・・。なんということだ……。

 この上の階にいる女敵は、たった1人しか思い当たらない。間違いなく、あの子まで・・・召喚されている、というのだろうか。

 それは一抹の、いや非常に大きな不安を、僕に置き土産として残すものだった。このまま……上の階に行けば、本当に久しぶりに、ここでは・・・決して会いたくはなかった相手が、あのひとが、懐かしく待っていてくれるということになる。

 それだけは……記憶の奥底にしまったまま、想い出補正以上に、たいせつにして置きたかったというのに。

 彼女にだけは……どうしても向き合いたくなかったし、記憶からも意図的に抹消していた。それなのに……なんてことを、しやがるんだ。

 敵の魔の者たちは、僕から精を奪うためならば、どんなことでもするという悪意の表れに、僕はあらためて、恐れと怒りを禁じ得なかった。

 どうしても……あのひとと再会し、しかも闘わなければならないというのか。

 酷にすぎる。

 だが、射精しつくした満足感と強い不安を同時に抱えながら、それでもどうあっても、やはり前を向くしかない。

 進むしか、道はないんだ。

 たとえ魔の者が、どんな手段で僕をいい気持ちにさせようと画策し、どんな手であってもなりふり構わずに射精に持ち込みたい、快楽漬けに貶めてやりたいというなら、こちらもそれに応じて、その誘惑をも乗り越えなければ、やはり活路を見いだすことはできないんだ。

 僕は上り階段を一歩一歩踏みしめていくのだった。強い恐怖と覚悟にまみれながら。





(少女遊戯 全制覇)



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