■domine-domine seil:06 提督ビフォ〜アフター→

「なあ提督ってさ、ビフォーだと思うアフターだと思う?」
「ああ? ナニ下んねーこと考えてんだよ」
「そか? 俺結構興味あるけど」
「テメーまでなんだよ。しるかそんなの。まーホラ備品管理のトコのどっかの隊の……どこだっけ? まあいっか。なんかキモい女いるだろ」
「いたっけ? ウチ間接部門はLv高えと思うけど」
「外見のハナシじゃネーヨ。兎に角さ、あの子らみたいなモニタに手突っ込んでイケメン引きずり出しそうな二次ヲタなら興味深々だろーがよ」
「オマエ時々ワカラン事言うよな〜難解杉。やっぱ司令部は違うってか?」
「なんだソレ感じ悪いなお前」
「いやいやジョークジョーク☆ケヒっ」
「ま、まあワカランならソレに越したことないからいいさ」
「……俺はアフターだと思うな」
「ちょ、なんだよ唐突に」
「ハナシ振ってきたのお前だろう。2人で脱線しまくるから哨戒してたんだ」
「で、ロックオン不要だと」
「いかにも。で、どうなんだ。四六時中側にいれば何かソレっぽい兆候は覗えんのか」
「テメーは俺を何だと思ってんだよ。一々野郎の上司のプライベートなんか詮索するかよ。てかどうみても朝までネサフって感じだろ。エジソン並に寝ないらしいぜあの人」
「ソコはナポレオンとか言うトコじゃね?」
「いや〜カイザーって柄じゃねえしよ、それよかダチに手製の飛ぶクスリとか飲ませて別の世界に飛ばしそうだろw」
「まーな。恋つーか変なのは間違いないな」
「今日の翻訳(わかりやすくしてみました)諭達ラップだってエッケルベルグ大尉が胃溶けそうな顔してたぜ」
「あの人死ぬまで胃何個いるんだろうな」
「まあ、自分が提督なるまでの辛抱だろ? 今んトコ生身で頑張ってるみたいだけど予備は必須w?」
「お前ひでーなw」
「いいダロどうせ女なんか今まで食ったパンの数よか多いかも知れんし。あんないかにも喰いまくりなアフター確定リア充、ココで少々ネタにしてもバチは当たらんだろう」
「で、副官様のハナシはいいんだよ。提督がどっちだってハナシ」
「スマン。俺が脱線したw」
「因みに俺はやっぱビフォーにいっぴょ。顔と地位つーか金? でカバー出来る性格じゃないだろアレ」
「『仕事と私』とかいわれたら爆弾フラグktkr! とかってスレ立てしそうだしな。あんなんだけど仕事でFAは断言出来るし」
「そこだ。ワーカホリック的な部分があるのは間違いない」
「ドンパチやって中毒症状か。イヤな仕事人間だな……」
「ちょw やめろw その空気くらくなるから」
「……そうだな。トランスフォーマーのロゴでブリッジだ!」
「顔を裏返して、と」
「蒸し返すようでアレだがマジ忙しいのは現実だから。停泊しても降りてるトコロ見た事ないだろ?」
「そういえばそうだな」
「俺もねーわ。出会いもねーわってコトか」
「そそ。そうでなくとも超インドア派。俺例のリアル首事件(怖 みたけど、ジムとかは行かないんだぜ。どうやって鍛えてんだか。部屋でサーベル磨いてそうだろ」
「むしろ艦内での白兵戦闘を想定するなら閉鎖された狭い場所の方が訓練にはなるっぽいしな」
「コンビニ漁りが趣味だっていってたけどネタ?」
「ネタ違う。でもウチのコンビニ全員こあきちゃんだろ」
「レジのネーチャンに一人でもナマモノいたらちと話が違ってきたかもしれんな〜」
「そか? 提督にそんなゴーファイトあるか? ネットでハイな奴ぁリアルってかあの人の場合仕事はデキるしプライベートになんのか? 兎に角ソッチじゃ廃ってか敗なもんだろ」
「そうでもないよ。提督アレで気になる相手出来たらあっさり行っちゃうから」
「じゃあアフターって事?」
「いんや。アッサリ告ってアッサリ振られた」
 あんな王子様(笑 を袖にする女の子もいるわけか。まあ宇宙はヒロイし。
「相手がなー……」
 と苦笑。
「よっぽど変わり者とかか?」
「普通、ではないな」
「でまあ、紅提督にナチュラルに好きとか言えてしまうウチの提督が一番おかしいと」
「そそ」
「何じゃそら紅提督って何のネタだ」
「ネタじゃネーヨ」
「え゛ーw mjd?」
 紅宝明[ホンパオメイ]といえば若き英雄=ィ4軍きっての超Lv提督、エリートの中のエリート、そのフォトンは宇宙に咲いた氷の花、『マチルダさん、アイスで!!』と水面下に叫ばれるスラング。高嶺の花ランキングぶっちぎりtopの才媛だ。
 クラインがかの英雄<シュア=ルクレイトの再来といえど、ちと見果てぬ夢的ではないか。
 ていうか、意外に美形タイプが好みなのか、と驚きも。
「あのヲタヲタしさからいってロリ系いくもんだと思ってたんだけどな」
「だったらとっくにミクラ中尉となんかあるでしょ」
 いわれてみればない。普通に思いつく立ち位置なのにどうも浮かばない。
「つーかミクラ中尉、エッケルベルグ大尉とつきあってるんじゃね?」
「ないよ」
「なんで!?」
「しるかw」
 でもないんだよ。
「側でみてると芸人のボケとツッコミか、兄妹……サイアク親子みたいな……大尉が親父な。チョットかわいそうだけどあの人落ち着きスギだから」
「まあミクラ中尉めっちゃ妹系だけどな」
「しかしエッケルベルグ大尉は兎も角、提督がおねえさん系にいくとは」
「何の躊躇もナシにメルアド聞いちゃう辺り、やっぱあのネット廃人寸前みたいなキャラもパフォーマンス疑うよな」
「イヤ間違いなく非モテ属性だからあの人。考えてもみろ。あんなLv高い女、正面からどうにかしようと思う自体おかしいだろ。慣れがあればある程、策を弄しようとして結果スベったりするもんだし」
「あ、でもほら、ああいう美人って近寄りがたくて実は誰にも声掛けられてないみたいなこと多いし、そこは提督の計算かもしれないだろ」
「ならいいんだけどな」
 初対面でイキナリメルアド教えてくれなんてガキのナンパじゃあるまいし。
「そうなのか」
「ネ友からでいいからお付き合いしてくださいって小学生かよ……」
「『それっていずれは恋人に昇格という宣言と取っていいのかしら』なんてあしらわれてさ」
「んでどうなったの」
「また当たり前みたいにそうですって返しちゃってさ」
「クライン△w」
「まあ、気には入られたみたいなんだけどさ『あなたみたいな弟は欲しくなるかも』だとさ」
「逆お兄ちゃんに告ったら妹宣言展開ktkr!」
「そこまで言われてマッハで抱き付ける程血気盛んw じゃないからな。それでゲームセット」
「つかまあアッサリ行くから諦めるのも速いんだろうな」


「っていうのが真相? なんだけどな」
 中には色んな脚色がつきまくって妙な事件扱いになってたりするんだぜ。
 おもしろいから放置してるけど。
「ババア結婚してくれ!」
 ──って言ってドシカラレタっつー話もあるんだけどな。
「さすがにコレはないだろ」
「えっおまえないとおもってんの?」
「えー……ああ……」
「今、お前が考えたこと、コレ聞いたやつは大体おもうんだよ」
 だから、あるわけないと知りつつ、この説は消えないという次第。

 (1stup→121106tue)


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