頑張れ僕らの一ノ瀬慎也!
直人編





モソモソモソモソ……
モソモソッ……
「…………そ、そろそろいいか?」
「……ん」
ゴソゴソゴソ
「…………っと、あ、あれ?」
「…………」
ゴソ……
「……あ、あれ? や、やばっ……」
「……ん? どうしたんだ?」
「あ、いや、コ、コンドームがちょっと……あ、ああっ、失敗!」
「……ちょっと見せてみろよ」
「え゛」
「ほら。 ほら、こうやって……、こうこうこう」
「!!」
「まあ、こういうのは経験っていうか、慣れだからな」
「………………」
「さ、続きしようぜ」
「………………」
「……? どうしたんだ?」
「…………」
「な、何、泣いてるんだよ」
「…………」
「ちょ、ちょっと待てよ! 何で泣きながら布団に潜り込むんだよ! 続きはどうするんだよ?!」



◆◆◆◆◆


「……仕切り直しということで」
「やっと泣き止んだな! さ、やろうぜしようぜ頑張ろうぜ!」
「…………」
「スキン外しちゃったのか。 まあいいや……(ぺろ)」
「!!」
「……気持ちいい? 敏感なんだな……。
 そういう顔、見れて嬉しいぜ?(ぺろぺろぺろっ)」
「!!!」
「そういや、お前のってちょっと俺とは違うんだな。
 って、そっか……これが仮性ってヤツなのか。(ちゅぱちゅぱ)」
「!!!!」
「お前が敏感な仮性で良かったよ。
 俺なんか全ムケで刺激に強いから、中々感じないんだってさ。
 顎が疲れるって女が言ってたぜ。(れろれろれろれろ)」
「………………」
「あ、しぼんだ」
「………………」
「……? どうしたんだ?」
「………………」
「な、何、また泣いてるんだよ」
「………………」
「ちょ、ちょっと待てよ! 何で泣きながらまた布団に潜り込むんだよ!
 俺たち、いつになったら最後までできるんだよ!!」



◆◆◆◆◆

「……はぁっ、はぁっ……はぁっ」
「お、終わった……のか? い、いてて……いて」
「……わ、悪い、直人。 だ、大丈夫か?」
「だ、大丈夫だけど……う〜ん……」
「?」
「……いや、あそこはああじゃないだろ?」
「はい?」
「こう、角度とか……って、言っても分からないか。 よし、ちょっと変われよ」
「え゛」
「例えばこういうとき……」
「う、うわああっ!」
「こうやると、……ほら」
「あ、あ、ああああっ!」
「な? 気持ちいいだろ?」
「う、うぁあっ……っく、ああっ!」
「こういう経験って、男女共通だと思うんだ。 でもおまえ、筋はいいと思うぜ」
「! ……!!」
「次は、もっと気持ちよくしてくれよ」
「………………」
「……? どうしたんだ?」
「………………」
「な、何、また泣いてるんだよ」
「………………」
「ちょ、ちょっと待てよ! 何で泣きながらまた布団に潜り込むんだよ!
 気持ちよかったろ? 俺、上手だったろ?! お、おーい! おーいってば!!」




続かない