『ワガママで困らせて。』
○第2話○ 流花に触りたい【後編】 「・・・・・・テッちゃん、正直に教えて」 「・・・・・・・・・・・・」 「テッちゃん」 「・・・・・・した・・・・・・・・・。けど、オレからしたわけじゃなくて」 「キスされたの?」 「・・・う・・・」 「何回したの?」 「えぇ・・・いや・・・・・・たぶん・・・3回とか・・・そんくらい・・・?」 流花は・・・・オレの腕の中でコワイオーラをモコモコと噴出して。 じろっとオレを睨んだ。 「・・・・・・・・・たった5日しかつき合ってなかったのに、あの子とは3回もしたんだ。・・・私は小さい頃から10年も一緒なのに・・・・・まだ1回・・・・」 「・・・・・・っ、いや、だってっ・・・いやいやいや、そんなのこれからいくらでも」 「テッちゃん、私が言わないとしないくせに。言わなかったら一生でもしないつもりなの?」 「そんな、だって。勝手にしたらダメじゃないの?」 「ダメなんて言ってないもの」 「えぇっ」 だって、え? え? ・・・・・・そうなのか? オレがしたい時にしても・・・流花はいいっていうのか? 「・・・・じゃ、・・・じゃあ・・・今・・・してもいい?」 「・・・・・・」 「流花に・・・キスしたい。・・・ホントはずっといつも思ってたんだ」 「・・・ホント?」 「・・・・・ていうか、キスだけじゃなく、それ以上とかも・・・」 「うん?」 「オレ・・・ホントに流花だけなんだよ。考えただけで身体が反応しちゃうのとかさ、そんなの今まで無かったんだからな」 「・・・・・・そうなの? だからテッちゃんの・・・あんなふうになるの?」 「えっ、・・・って、・・・いやそれは・・・・・・まぁ・・・」 「今は? 今は、反応してる?」 「・・・う、・・・いや・・・まだ」 「ホントに?」 ・・・・・・あぁ、ホント、今はホント。 さっき抜いてきたばかりだからな、・・・口が裂けても言えないけど。 実をいうと流花にオレのを見せてから・・・ちょっとした進展と言うべきものがオレ達にはあった。 あの後、何と5回もオレのを見せていたりするのだ。 5回だぞ、5回!! ただ見せるだけという生き地獄ったらハンパないくらいの忍耐を必要とするもので、それは最早修行と呼ぶに相応しいものと言えた。 キスなんかよりよっぽどスゴイことやってると思う・・・何やってんだオレ、って何度も思った。 オレ自身、流花の側にいると妄想がすごくて、相変わらず恥ずかしい状態になるのを止められなかったってのも原因のひとつだとは思う。 それに、流花がいずれはさせてくれるって期待しちゃうから、『見せて』と言われると首を横には振れなくて。 で、 何だかんだで最初の2回までだな、流花が泣いたのは。 3回目からおそるおそるだけど、じっくり見て。 4回目は指でつついた。 5回目には何度か手のひらで撫でて、・・・ちょっとだけ擦ったりもした。 だから実際、結構慣れてきたんだと思う。 触れる程度に。 ・・・・・・同時に、自分からは何も出来ないオレの欲求不満度はMAXなわけで。 エッチな夢を見たって仕方ないと思うんだよな。 今朝の夢なんてカワイイもんだ。 「・・・・・・流花・・・あのさ」 「なぁに?」 「・・・・・・・・・・オレ・・・流花のも・・・見たい・・・」 「えっ!?」 「さわっちゃ、だめ? オレ・・・流花にもっと触りたい」 そう言って、流花の口にキスをする。 勝手にしてもイイって、流花が言ったんだからな。 「・・・・・・ん、テッちゃ・・・」 「流花、流花・・・、触るだけ、それ以上しない、だから」 「でも恥ずかしいよ・・・」 真っ赤になって流花が言う。 オレなんて、もっと恥ずかしいことやってんだぞ? しかも普通の状態じゃないトコロばっか見られて・・・ 「・・・オレ、・・・つらいよ・・・」 「っえ」 「見せるだけで流花に何も出来なくて」 「・・・・・・」 「オレは小さい時からずっと、どんな事でも流花が言うことなら何だって聞けると思ってた。・・・でも、流花とシたいって事を我慢するのは・・・今までで一番つらい」 だって、流花とキスするまでオレには自覚がなかったんだ。 だから流花の事を考えただけで変になるってのも、未だに信じられないくらいの事で。 毎日毎日、流花の裸を想像して、最近じゃイヤがるのも無視して無理矢理ヤっちゃう妄想をしてるほど。 自分じゃ、どうしようもないくらい、 もどかしくてつらい。 流花に触れないままなら、こんな気持ち知らない方が良かった。 オレは黙り込んでしまった流花の唇に、もう一度キスをする。 「・・・・・・流花・・・だめ?」 「・・・・・・・・・、・・・・っ、・・・・、・・・・・・い、・・・・いーよ」 「ホント?」 「ウン・・・でも、ママが来るかもしれないし、服は脱がさないでね。・・・・・・ワンピースだから捲れば大丈夫だよね?」 「あぁ・・・・・・、・・・・・・・・・、・・・えっ・・・って、流花・・・・・ソ・・・ソコ・・・見ていいの・・・?」 うっかり流花の台詞を聞き流しそうになったが、オレは驚いて思わず聞き返した。 だって流花・・・そのワンピース、ウエストのところに紐がついてて、捲るって言っても上まではたぶん無理。 ・・・ということは、流花が見せてくれるっていうのはつまり・・・ 「だって・・・ちがうの?」 流花はオレの言葉にきょとんとして、不安そうに首を傾げる。 「いやっ、・・・いやっ、ちがわないっ!!」 オレは顔を紅潮しながら、めいっぱい否定してぶんぶんと首を振った。 見たいって言ったのは、胸の方だったんだけど・・・ だって流花のソコを見せてくれなんて、流石に有り得ないだろ。 オレ・・・触りたいって言ったんだぞ? これってこれって・・・ ミラクル。 「じゃ、じゃあっ、・・・流花はここをこうやって持ってるだけでいいからっ」 「・・・ん」 流花は恥ずかしくて顔を真っ赤にしたままベッドの端に腰掛けて。 オレにワンピースの裾を握らされて素直に頷いた。 ピンク色の花柄レースのカワイイショーツを目にして、たぶんもう理性とかそんなのは9割方ぶっ飛んだ。 ペロ・・・流花の膝を舐める・・ 『っ!』ビクっと反応したのを感じて、オレはどんどん大胆な気持ちが膨らんでいった。 流花がガチガチに緊張して強ばってるのを見なかったことにして、流花の足を広げ、今度は内股をぺろぺろとなめる。 起きてからシャワーを浴びたのか、流花の身体からは石けんの良いニオイが漂っている。 すべすべで、おいしい。 流花の足だと思うと、すごく甘い気がした。 「・・・ッ、・・・テッちゃ・・・そんな・・・はずかし・・・よ」 チラッと流花を見上げると、ワンピースの裾をシワになるほどくしゃくしゃに握りしめて、涙目の流花と目が合う。 かわいい。 流花、ものすごくかわいい。 「・・・る、流花・・・、下、脱がすよ」 「っっ!!」 若干震えるオレの言葉に、流花は『やっぱりムリ』と言って、ぶんぶん首を横に振る。 だけどそんなの・・・今は全部見なかったことにするから。 後で全部聞くよ。 ばかでも、さいていでも、それ以外だって、何でも言っていいから。 オレは流花のショーツに手をかけて、ゆっくりと引きずり下ろす。 流花が座ったまま動かないから途中で引っ掛かったけど、構わず力を込めて脱がせてやった。 「・・・・・・〜〜〜っ、〜〜〜っ、テッちゃん・・・、ゴーインっっ」 涙声で流花は抗議の声をあげる。 だけどそんなの知るもんか。 目の前にこんなスゴイ光景があるのに、夢にだってこんな映像なかったぞ! オレはマジマジとソレを覗き込み・・・、指で触ってみる。 「ひぅ・・・っ!」 「・・・・・・っ、やわらか・・・」 感動するくらいソコはやわらかくて・・・。 同時に、オレの下半身はとんでもなく張り詰めて、苦しいくらいになっていた。 ここで理性が9.5割方はぶっ飛んだ・・・らしい。 次の瞬間、オレは流花の太股を両腕で抱え込み、中心に顔を埋めるという強行に出たのだ。 「・・・・・・流花、流花・・・」 まるで逆上せたみたいに流花、流花と繰り返して、ソコを舐めまくる。 「あっ、あっ、・・・テッちゃん、ひどいひどい・・・っ、そんなの聞いてないっ、聞いてないっ」 流花が何か言ってる。 けど、ゼンゼン耳に入ってこなくて。 しかも、次第にオレの唾液じゃないもので、流花のソコがどんどん濡れてくるから。 ヒクヒクと反応を見せるから。 ただただ夢中になった。 「あっん、・・・んんぅ・・・、やだぁ」 「・・・流花、・・・流花、・・・・・・好き、好き・・・好きだ」 「・・・ふぁ・・・っ、・・・あっ、ん・・・ホント? それホント?」 「はぁっ、・・・はぁっ、あふ・・・・・・好き、流花流花、好きだ好きだ」 オレはうわごとみたいに繰り返し繰り返し、自分で何を言っているのかもわかってないくらい繰り返して。 そうやってオレが繰り返すごとに、流花はひどく反応した。 だから可愛くて堪んなくて、また夢中になる。 オレが何かを言う度に、流花の反応は益々すごくなっていった。 あぁ、流花、流花、たまらない。 このままおかしくなっちゃいなよ。 オレにだけ全部見せて。 流花、流花、オレだけのかわいい流花。 「あんっ、・・・あっ、あっ・・・っ、テッちゃん」 「・・・流花・・・、もっと、流花、流花」 「あん、・・・何、・・・これ・・・っ、こわいよ、テッちゃんテッちゃん・・・、・・・あッ! ・・・、・・・・んぅっ・・・っ!!」 ビクンッ! 突然、流花の身体が跳ねて。 息を止めて、・・・硬直してるみたいに流花の身体が動かなくなった。 「・・・・・・はぁ、はぁ・・・・・・、・・・流花・・・?」 オレはその突然の変化に我に返って、股の間から流花を見上げる。 流花は・・・、 ワンピースの裾を噛み締めて、頬をピンクにして涙が溢れた目でオレをジッと見てて。 「・・・・・・はっ、はぁっ、はぁっ」 一拍置いて、苦しそうに肩で何度も息を吐きだした。 その間も流花の身体はビクンビクン、と小さく痙攣を続けてて。 もしかして・・・・・・ 「・・・・・・流花・・・イったの?」 「はっ、はぁっ、・・・・・・そう・・・かも・・・・・・、・・・、はぁはぁ」 戸惑うみたいに眉を寄せる流花。 信じられないくらい、・・・カワイイ。 オレどうなっちゃうんだろう、これだけでこんなにカワイイのに、流花を抱いたりしたらオレはどうなるんだ。 ───しかし次の瞬間、 オレの身に予想外のハプニングが襲いかかったのだ。 「・・・・・・・・・・・・・・・っ、・・・・うっ・・・・・・・」 それはあまりにも突然の来襲と襲撃。 まさにハプニング、それ以外の言葉では言い表せない気がした。 ビクビクビクっと身体を奮わせ・・・、 声にならない声を発しながら・・・・・・・・・ オレは為す術もなく、流花の腰に抱きつく事しか出来ず・・・ 「・・・・・・、・・・テッちゃん・・・?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ふっ・・・ そうきたか。 神はオレにそのような試練を与えたもうたか。 ・・・・・・・・・流石に・・・これを流花に知られるわけには。 「る、る、流花ッ、オレ忘れ物ッ!!」 「え?」 「すぐっ、すぐもどるからっ」 「う、うん」 オレはもの凄い勢いで立ち上がると、流花の部屋をダッシュで飛び出した。 何て事だ。 イイ感じだったのに。 もしかしたら、もっと先に進めたかもしれないのに・・・ッ!!! 「あら? テッちゃん?」 遠くで流花のおばさんの声が聞こえたような気がした。 しかしオレは振り返ることなく、流花の家に来る時の倍速のスピードで走り抜ける。 人は、どうしても走らなければならない時があるのだ、そうやって大人の階段を上っていくのだ・・・きっと。 ・・・っっ、なんでだ、オレ〜〜〜〜ッッッ!!!!! あまりのカッコ悪さに心の中で絶叫しながら、 オレはパンツを履き替える為、ひたすら家路を急いだのだった。 第3話へつづく Copyright 2010 桜井さくや. 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