世界樹の七葉T エルフは古城で黄昏れる6
世界樹の七葉T エルフは古城で黄昏れる7を読む
「入るわよ」
エミリアはそう言って、浴室の扉を開けた。
「良い匂い……これは檜(ひのき)ね」
浴室は全面板張りで浴槽も檜で統一されており、穏やかな香りが二人の疲れを癒してくれる。
こうした檜風呂は王都にないため、シオンは興味津々でまわりを眺めていた。
「入ってくるなら、もっと早いほうがよかったです。そうすれば、ボクの体を洗ってもらえたのに」
全身を洗い終えて湯船に浸かっているシオンは、バスタオルを胴体に巻いたエミリアに言った。
「うふふ。前みたいに風呂場から、逃げようとしないのかしら?」
シオンの頭を撫で、エミリアはからかう。
「逃げません。エミリアさんの体、すごく綺麗だから見ます」
「あら、ずいぶんとエッチな子になっちゃったのね」
シオン君が逃げださなくなったのは、私を抱いたから――エミリアはそう思っている。
事実、彼女と肌を合わせるうち、シオンは女性に対する抵抗が薄らいでいた。
「体を洗うから、こっちを見ないで」
エミリアは胴体に巻いていたタオルを、ゆっくりと外す。
シオンは壁のほうに向き、彼女を見ないようにした。
「ボク、いつもエミリアさんの裸を見てるけど恥ずかしいの?」
それはシオンにとって、人類が一万年前に滅んだことに匹敵する大きな謎である。
毎晩、彼女はシオンに裸体を晒しているのに、風呂場では見せてくれないというのも妙な話だ。
「それとこれとは違うの。男性には、わかってもらえないでしょうけど」
石鹸をつけたタオルと肌の擦れる小気味良い音が、シオンの耳をくすぐる。
(……す、すこしだけなら)
首を微かに動かし、エミリアに気付かれないよう、シオンは裸を盗み見した。
彼女は檜の小椅子に座り、タオルで太腿を洗っている。
爆乳の先端と股ぐらは石鹸の泡で隠れて見えないが、それでも十分なほどシオンの股間は勃起してしまう。
(透き通るような白い肌って、こういうのを言うのかな。ボクは今まで、こんな美人とエッチしてきたんだ……)
エミリアがビクビクと全身を痙攣させ、絶頂を迎えたときの様子が蘇ってきた。
(こんなの見たら、オナニーしたくなっちゃうよ)
美熟女エルフのヌードをオカズにして、少年はそそり勃つ陰茎をしごきだす。
「先生、エッチの前にシコっちゃう男の子って嫌い。そんなことするくらいならベッドの上で全部、先生に出しちゃえばいいのに♥」
エミリアは取っ手のついた木桶の湯で石鹸を流し、再びタオルを胴体に巻きつつ、シオンを窘(たしな)めた。
「……ごめんなさい」
「十四歳の男の子だもん。こんなエッチな躰のお姉さんとお風呂に入ったら、それくらいが普通なの。おかしなことじゃないわ」
檜の小椅子から立ち上がったエミリアのタオルは湯を吸い、躰にぴっちりと密着していた。
それは裸体よりも妖艶な姿で、最高級の壺のように細くくびれた腰と、横に広く張った骨盤のラインが浮きだしている。
うっすらと透けて見えている乳首と陰毛を左右の腕で隠し、シオンと向き合うように彼女は湯船に入った。
「なぁに、その惚れ直したって顔……今晩も先生と夜の剣術稽古するんでしょ。ん?」
エミリアは言いながら、さっと桜色に頬を染める。
それは風呂の熱さによるものだけではなかった。
「エミリア先生……」
魅入られるように、シオンは前にいるエミリアの唇に自分の唇を重ねた。
「ちゅ……ちゅぷ……あ、あはっ……ッ……れろん…んふ……れろっ」
エミリアは少年の舌と唾液を拒まなかった。
口内を舌で貪らせ、自分がシオンの所有物であるのをエミリアは認める。
二人の唾液が混ざったものが、雫となって湯船に落ちた。
「ふぁあ…ン……この続きはベッドで……」
ねっとりとした唾の糸を引き、エミリアは言う。
シオンを先に風呂から上がらせ、彼女は用意していた下着といつもの衣装を身につけた。
(たまには、こういう髪型もいいわね)
湯上がりということで、いつもはポニーテールにしている金髪を後頭部で一つのシニヨンに纏め、エミリアは脱衣所からでる。
「……お待たせ。どうしたのよ、そんなに改まっちゃって?」
シオンは顔を赤くし、ベッドの上で正座していた。
この正座という文化は遥か東方の島国から伝来したもので、かしこまった席などで用いられる作法だ。
「お風呂でエミリアさんのこと見てたら、こんな美人な女をボクが抱いていいのかなって」
「やだぁ。いつもあんなにわたしのこと、ガツガツ食べちゃうくせに。なんか童貞に戻ったみたい♥」
シオンはここにきて、エミリアを抱いたことを実感しているらしい。
数日前まで童貞だった少年に、こんな美熟女エルフが股を開いたのだ。
彼は無我夢中でエミリアの躰を貪ったが、どこか現実離れしたものを感じていた。
行為と実感にはタイムラグが生じる――エミリアも過去に何度か経験したが、彼は性交でそれを体感したようだ。
「シオン君の二回目の童貞も、ドスケベな先生のわたしが食べてあげる♥」
エミリアはベッドの上のシオンの隣りに座って、半ズボンを脱がしていく。
今まで積極的だった彼だが、今夜は完全な受け身である。
本能の赴くままエミリアを犯してきた彼だが、これからは性交を頭で考えるようになってしまうのではないか――彼女は、そう危惧した。
(シオン君、客観視できるくらいセックスに慣れたのねぇ)
慣れ、というものは、長所ばかりではない。
シオンは動物的な勘の良さで性交をしてきたが、実感による慣れは冷静さを引き寄せ、性交を萎縮させてしまう可能性もある。
(そうなったら、また初々しい彼を愉しんじゃおうかしら)
そんなことを思いながら、シオンの陰茎を口に頬張り、エミリアはもごもごと舌を動かす。
なにもしなくても上顎につくほど、硬い陰茎は彼女の口内で反り返っていた。
「エミリアさん……んぐ……ひゃう…っ!」
エミリアの唇で仮性包茎の亀頭をずるりと剥かれ、思わずシオンは声を上げる。
「はぐぅ……はぁはぁ…んちゅ……あむぅ」
エミリアは陰茎を舌でねぶり、ベッド横のランプに照らされたシオンの顔を見た。
(シオン君、クンニされてる女の子みたいな表情しちゃって……)
性交すれば容姿にも男らしさが出るかとエミリアは思っていたが、美少女のような彼の外見に変化はなかった。
しかし、行動は以前よりも確実に男らしくなっている。
彼女の頭を両手で抱えこみ、喉奥を犯してくるのがその一端だ。
(女の子みたいな顔して……こんなエグいフェラチオさせちゃうんだから。前の奥手なシオン君じゃ考えられない♥)
エミリアは喉に侵入してくる亀頭を、唾液を溢れさせながら迎えいれる。
「おっ…おっぐ! んごっ……ごぶぅ…ン……ガ、がはッ! んごぉ……ンもっ……んんんんッ!」
雁首が喉の入り口を引っかけ、エミリアは涙目になった。
彼の陰茎は十四歳の普通サイズのため、喉奥の浅い部分までしかとどかないのが唯一の救いである。
「喉……気持ちいい…狭くて締めつけてくる!」
腰を振りだした彼が陰茎で喉奥を突きまくると、泥濘に棒を突き立てるような音が唇の隙間から洩れてきた。
陰茎に口内を塞がれ、行き場を失った舌が唾液のぬめりの中でのたうちまわる。
エミリアの舌は別の生き物のように陰茎に巻きつき、ぐいぐいと雁首を搾っていく。
シオンは腰を前に押しだし、フェラチオに勤しむ彼女の顔を見つめる。
「さっき、お風呂で見たエミリアさんとは思えない……いやらしい顔……」
美熟女エルフの顔は、白痴のように歪んでいた。
いつもは秀麗さを感じさせる眉根は下がり、二つの小さな鼻孔からは鼻水が垂れている。
上唇には少年の薄い陰毛が絡みつき、頬にまで唾液の飛沫が付着していた。
「んもっ……んふぅ…はふ……んんんんぐっ……んごぉ……んっぐ…♥」
シオンは硬い陰茎でエミリアの右頬の内側を擦る。
すると頬に亀頭の形がくっきりと浮きでて、彼は鼻息を荒くした。
それは普段の彼女を知っていると尚更、興奮する。
いつもは森の涼風を思わせる、美声のエルフの口腔――そこをペニスで犯すことに、彼は牡としての支配欲を満たしていた。
後頭部でシニヨンに纏めたエミリアの髪型が、本物の女教師のようなのも彼を熱(いき)り立たせる原因である。
世界中のどこかの学校に、こんな美人女教師がいるのではないかと想像させるほど似合っていた。
「エミリア先生……もっと腰振っていい?」
シオンは、口に陰茎を含んだエミリアに聞く。
彼女の反応は極めて淫らだった。
目を嬉しそうに輝かせ、唇で陰茎を引っこ抜くような勢いで背後のベッドの縁に後頭部を動かす。
まるで手を引かれるように、シオンもその後を追う。
「ああっ……すごい吸いついてくるっ! あぅっ…ああああッ………ど、どうするの?」
陰茎を咥えたままのエミリアはシオンの両手をつかみ、ゆっくりとベッドの外へと先導した。
エミリアはベッドの縁を背にし、真横から見るとL字になって床に座る。シオンはその正面でベッド上に両手をつき、上半身のみ腕立て伏せのような格好になった。
彼女が、この位置に移動した意味を彼は把握する。
こうすることによって、斜め下方に向かって腰を振りやすくなるのだ。
(シオン君たら、オチンチンが口の中でビクンビクンしまくってる)
美熟女エルフの、あまりにも卑猥な性戯――それに反応したシオンの怒張は、釣りたての若鮎のように勢いよく、エミリアの口内で暴れまわった。
シオンは両足を開き、ベッドの斜め下にいる彼女の口めがけて欲棒を突きたてる。
ベッド上に両手をついている彼は正常位でエミリアを、犯しているような気分になった。
「もがっ……んん……んふぅ…んぷっ…んんんんぐぅ! がぽっ……がぽっ!!」
ベッドの斜め下にいるエミリアの顔は見えなくなってしまったが、それがかえって淫猥さに拍車をかける。
ペニスに舌が絡みつく唾液音が、少年の牡の部分をさらに目覚めさせた。
美熟女エルフの口を、こんな格好で貫いている――その昂ぶりは、シオンの腰振り速度を上げていく。
それが口腔であるのを忘れたように、唾液を溜めこんだ淫穴に彼は抽挿を繰りかえす。
「おぶっ……おおおおおッ…おっ…んぶうううううう〜! おっ…ぶひゃ……おっ、んぐうううううううううう〜!!」
苦しそうな声が淫穴から洩れたが、シオンはまるで気にしない。
エミリアの顔が見えないぶん、彼は何気ない彼女の仕草を思い浮かべながら腰を振る。
グラマラスなため、男たちから視姦され恥ずかしがる彼女。
性交とは無縁な、貞淑さを感じさせる彼女の微笑み。
そんな彼女が今は陰茎を貪り、ただの牝穴と化している。
(ボクだけがエミリアさんを、めちゃくしゃにしていいんだ!)
シオンは、エミリアと初めて出会ったときのことを思いだす。
彼女はメロンを二つぶら下げたような爆乳を揺らし、ミニスカートからちらちらと純白ショーツを見せて童貞だった彼の目を釘付けにした。
(ずるいよ……こんなエロい、エルフお姉さんなんて反則だよ! ボクがエミリアさんのこと好きになっちゃうなんて、当たり前じゃないかっ!!)
そうした卑猥な妄想を続ける彼の陰茎に、熱い白濁が上ってくる。
「でちゃいそう……! ん……だすよっ! だすよ、エミリアさん!! あああっ……うぅっ! の、飲んでッ!!」
薄暗い室内に、ごぷりごぷりと子種が搾り出される音がした。
床にしっかりと両足をついたシオンは腰を痙攣させ、エミリアの喉奥に濃厚な牡汁を叩きつける。
「んぐうううううううう〜!? ぶぼっ…!? おぇええええええッ……!! おっ、おぼぉおおおおおおッ……ごきゅッ! ごきゅん……ごぶっ!!」
エミリアはベッド側面で精液に溺れるようにもがいたが、射精したシオンには下にいる彼女の姿は見えない。
部屋の中には精液の生臭さが充満し、エミリアの荒い鼻息が口淫の激しさをものがたっていた。
シオンはベッド側面に、頭をもたれかけている彼女の顔を覗きこんだ。
「うふふ、ハァイ……量が多くて飲みきれなかったわぁ♥」
ランプの灯りが揺らめく中、エミリアは右手を軽く振る。
彼女はシオンに挨拶しているだけだが、その光景は凄まじい猥褻感が漂う。
顔中に白濁の飛沫が雨のように付着し、鼻孔からは白い精液を垂れ流している。
エミリアの小さな唇は本来の桜色が隠れてしまうほど白濁に染まり、飲みきれなかった分はミニスカートから伸びるむっちりした太腿に幾筋もの糸を引いて落ちていた。
その姿にシオンの股間は充血し、赤紫色の亀頭がさらに大きくなる。
「準備運動は終わったみたいね。今夜も先生が剣術の稽古相手になってあげる」
エミリアはベッド上で、シオンに『かかってきなさい』と右手の人差し指一本で手招きして挑発した。
「……エミリア先生っ!!」
シオンは我慢できず、ベッド上にエミリアを押し倒す。
「シオン君、駄目よ! こ、こんな……レイプみたいにしちゃ駄目…っ!!」
エミリアは艶っぽい声をあげ、馬乗りになったシオンから逃れようとする。
しかし、それは本気ではなく、彼の劣情を煽るためのものだ。
(シオン君に、力づくで犯されちゃうッ♥)
エミリアがその気になれば、シオンなど簡単に押しのけられる。
そうしないのは、彼に好き放題に犯されるのを望んでいるからだ。
「エミリア先生、大好き! 大好きだよっ!」
あまりにも単純なシオンの言葉だったが、エミリアが股を濡らすには十分すぎる熱っぽさである。
「先生」という響きが、まるで教え子を誑しこんだ女教師のようで、彼女の心に淫乱さという昏い炎を灯した。
彼女の菱形に開いた胸部の衣装から、シオンは乱暴にブラジャーを露出させる。
「ああっ……! こんないやらしいブラジャー、見ないでっ!!」
そこから出てきたのは、カップの透けた黒ブラジャーだった。
シオンはそれに見覚えがある。
彼がエミリアと出会った日に王都で買ったものだ。
そのとき、この下着がここまでエロティックななものだと想像できなかった。
彼女の乳輪と乳首が、黒く透けた生地の向こうに見えている。
(ボクが選んだ下着を、着けてくれたんだ)
シオンは確認するようにエミリアのミニスカートをめくる。
割れ目と陰毛が透けている黒ショーツをエミリアは履いていた。
大好きな彼女とすぐに繋がりたい――シオンは黒下着をずらして、陰茎を秘裂に入れていく。
「シオン君、焦りすぎ! 先生の言うこと聞いて!? ね?」
エミリアはそう言っているが、肉体はそれとは真逆の反応だった。
前戯の必要がないほど陰唇は蜜液で濡れており、シオンのペニスを待ちわびている。
その証しとして彼の陰茎は根本まで、正常位の体勢でスムーズに突き刺さった。
エミリアの上半身に覆いかぶさった彼は、黒ブラジャーに包まれた双乳の谷間に顔を埋める。
「いやぁ……そんなに揉まないでぇ…ああっ……ン……んふぅ」
シオンが黒ブラジャーの上から巨乳を揉みしだくと、手の中で柔からな乳球が自由に形を変えていく。
彼は、その状態で腰を動かし始める。
(いつものシオン君と突き方が違う……)
エミリアは、そのことにすぐ気づいた。
シオンはいつも膣内に入れた一突き目から、彼女の牝の弱点を狙ってくる。
今夜の彼は、それをしてこない。
やはり性交した実感を得た影響で、萎縮してしまったのだろうか――エミリアはそう考えた。
彼のような奥手な少年は、本能にまかせたセックスのほうが向いている。
経験によって思考が混じるようになると、かえって上手く動けなくなるのをエミリアは豊富な性経験で知っていた。
彼女は腰を上下に動かして、彼が膣内の弱点を突けるように調整する。
だが、彼はそれとは全然違う部位を突く。
(ああ……こんなの生殺しよぉ…いつもみたいに、子宮前を突きまくってほしいのにっ!)
そこでエミリアは、この少年の淫らな姦計を見抜いた。
(……この子、膣内の弱点を突けないんじゃない…わざと突いてこないんだわ)
ゆっくりと陰茎を膣内に擦りつけるようにして、シオンは蜜壺を雁首で引っ掻く。
それは膣内の急所の周囲ばかりを、ねちっこく責めたててくる。
「ああああっ……シオン君…先生に意地悪しちゃうなんて……んふぅ…ゆ、許さないわよっ!? ……ん……あっ、ああああっ!!」
シオンの狙いに気づいたエミリアは、息も絶え絶えでそう言った。
彼は性交に萎縮などしていない。
それどころか女を喰いまくった中年男のごとき、淫猥な狡猾さを手に入れていたのだ。
(こ、こんな焦らしを、ずっとされたらわたし……♥)
エミリアの読みは的中した。
シオンは、膣内の弱点周囲だけを連続で突く。
そして絶対に、弱点そのものは刺激しない。
――それが二十分も続き、彼女の表情は苦悶と快楽に満ちたものになっていた。
「お願いよぉ! こんなに焦らさないでぇ! もっと激しく腰を振って、いつものとこ擦って!!」
エミリアは涙目になり、性器同士で繋がっているシオンに頼みこんだ。
(何十倍も年上のエルフのわたしを焦らすなんて、なんて男の子なのかしらっ!)
シオンの性交の才能に、エミリアは改めて感嘆した。
今までもベッドで女を堕とすことが得意だったのに、さらに焦らしの技術まで使い始めたのだ。
しかも性交経験が豊富な彼女に哀願させるほど、的確に陰茎の動きをコントロールしてくる。
「じゃあ、ボクにこう言ってよ。先生はシオン君とセックスするのが大好きですって。そうしたら、いつもの部分をオチンチンで苛めてあげる」
シオンの言葉に、エミリアは全身をわななかせた。
こんな子供に弱味を握られている――彼女は歯噛みするほど悔しがり、そしてマゾめいた悦びを感じている。
そうしているうち蜜壺は焦らしに耐えかね、蜜液をだらだらと垂れ流し、シーツに染みをつくっていく。
(いくらシオン君の頼みでも、そんな恥ずかしいこと言えない!)
それは、女としての意地だった。
性の経験は豊富な彼女だが、ここまで追いこまれることなど滅多にない。
シオンの悪魔じみた性技は十四歳という年齢から、大きくかけ離れている。
今の彼ならば身分の高い女を性交で籠絡して、望みの地位を手に入れることもできるだろう。
それほどに、稀有なベッドテクニックの持ち主である。
(ここでは屈しない……今後、シオン君が調子づいてしまうかもしれないし)
それは過剰な自信によって自滅していった者を多く見てきた、エミリアなりの優しさでもあった。
「……シ、シオン君…な、なんでも……あああっ……自分の思い通りになると…ン……お、思ったら大間違いなんだからね……ッ!」
頬を真っ赤にして、怒った表情でエミリアは言う。
――彼女の表情と言葉は、”この女を虐め犯したい”という少年の気持ちを喚起させた。
「怒ったエミリアさんも可愛い。これでも、言いたくない?」
シオンは膣内の子宮手前を、ペニスの雁首で二回ほどゴリゴリと擦る。
「ひぃいいいいいいいいッ!? あっ……あはっ…! も、もっとゴリゴリしてぇ……!」
シオンの躰に四肢を巻きつかせ、エミリアは金切り声のような喘ぎを洩らす。
たった二回、弱点を衝かれただけで、ただの牝にされてしまう己の肉体が彼女には疎ましかった。
(こ、これじゃ……はぁはぁ…麻薬中毒者となにも……あああああンッ…か、かはっ…か、変わらない……!!)
この世界には麻薬が存在し、それによって莫大な利益を上げる裏社会の組織もある。
彼等、組織の手口はこうだ。
最初の数回は麻薬を無料で渡す。中毒者がその快楽に病みつきになったころ、彼等は麻薬を一切渡さなくなる。そして禁断症状に陥った中毒者は、どんな高額でも組織の麻薬に手を出すようになってしまう。
シオンは薬物中毒者を手玉に取る流れを、ごく自然にエミリアの肉体へ性交で刻みつけているのだ。
無邪気な少年による、美熟女エルフの淫乱調教。
それは彼女のモラリストという仮面に亀裂を生じさせ、淫らなマゾという素顔を晒させることに成功していた。
「また……そうやって焦らしてぇ…ねぇ……お願い! あひっ……さっきみたいに…わたしの弱いとこゴリゴリしてぇ!」
エミリアは腰をひねりながら、シオンの亀頭が膣内の奥に当たるように追う。
だが、彼は巧みに陰茎の位置を浅くしたりして避ける。
――それから一時間後。
絶頂を迎えたくても迎えられないエミリアが、禁断症状を起こした薬物中毒者のようにベッド上で痙攣していた。
「お願い! お願いよぉ! アソコ、突きまくってぇ! このままだとわたし、狂っちゃうわよぉ!!」
「じゃあ、先生はシオン君とセックスするの大好きって言って。……先生、ボクのこと嫌い?」
エミリアがその言葉を言いたくないのは女の自尊心(プライド)に関わるからであったが、シオンの切ない顔を見て、とうとう心が折れてしまった。
(そんな顔されたら、言うしかないわよね……)
性技が凄くても、シオンが十四歳の少年であるのは変わらない。
シオン君たら都合のいい時だけ、童貞の男の子みたいな純情そうな顔をして――エミリアは胸中でそう呟き、彼のことを抱きしめた。
「……ちゃ、ちゃんと聞いてね。はぁはぁ……せ、先生はぁ……ああああぐッ……シオン君とぉ……ひゃひぃ…! せ、せっくすしゅるの……はふっ…だ、だいしゅきぃ♥」
シオンの耳元でエミリアは、音階のずれた楽器のような声でそう囁く。
(も、もう限界……シオン君に早く、アソコを突つきまわされたいッ!)
それがエミリアの本心だった。
ここまで焦らされた彼女は、肉体が快楽で悲鳴を上げている。
――不意に彼女の下半身に、ズンッという衝撃が走った。
「……んぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!?」
少し遅れて、エミリアの悲鳴が追った。
またも下半身に衝撃が走る。
次は連続のため、彼女は大きく目を見開いた。
(ぎ、気持ち……ぎもちよずぎて……い、いぎ……息……かはっ…できない!?)
さんざん焦らしていたシオンの陰茎が膣内の弱点を突きまくったのだ。
「……ッ……! ぐっ…………ッ…ッ……は、はふっ! ……ッ……ひッ……はふッ!!」
ベッドシーツはエミリアの両手で鷲掴みにされ、破けそうになっている。
彼女は何度か白目を剥き、シオンの陰茎に責めたてられた。
「あああっ…この締めつけすごいや! ……さっきの言葉、もっと言って!!」
シオンは腰を振りたくり、エミリアにそう迫った。
がはっ、と呼吸困難に陥った彼女は、壊れたカラクリ人形のように何度も頷く。
「せ、せ、先生はぁ……シオン君とぉ……あ、ああああああ〜! セ、セックスするの……い、いひっ……らいしゅきいいい!!」
エミリアは快感で涙をこぼし、シオンの言葉に従った。
彼女は女として犯されていはいけない部分まで、シオンに犯されたのだと知った。
しかし、怒りはなかった。
数百年を生きてきた彼女にとって、ここまで躰の相性が良い男性は初めてである。
シオンの陰茎が子宮の近くを引っ掻きまわすと、彼女は上体が大きく弓なりに反った。
「あああああっ……はふぅ……シオンくぅん……シオンくぅん♥」
エミリアは喘ぎながら、シオンの両腕をぎゅっと握る。
その淫靡な表情と蜜壺の締まり具合で、彼女の絶頂がもうすぐなのを彼は感じとった。
「イきそうなんでしょ!? エミリア先生、イかせてあげるからねっ!!」
身悶えしたせいで崩れたシニヨンの金髪を振り乱し、エミリアは獣のような声を上げている。
「せ、せんせぇはぁ……んぐぅ……シオンくんとぉ……お、おふっ……せっくしゅしゅるのぉ……ああああああッ……らいしゅき! らいしゅきいいい!! ……イクッ! イクぅううううううううッ!!」
その言葉とともに、エミリアは絶頂に達した。
「ボクもエミリア先生とセックスするの大好きだよッ! ……うっ! うぁ……うっ!!」
シオンもびゅくりと白濁を子宮口に注ぐ。
二人はベッドの上で互いを抱きしめ合い、絶頂に躰を震わせた。
「…も、もっどぉ……おまんこ…じでぇ……じでぐだざぁい♥」
「……はぁはぁ………エミリア先生、片足あげて……この体位でヤりたい……」
再び二人の交尾によって、ベッドが大きく軋みはじめる。
エミリアの悦びにすすり泣く声が、夜が更けた部屋の中に響いた。
「ねぇ、シオン君。ちょっといいかしら?」
イーゴ村から街道に出た二人は手をつなぎ、晴れた街道を歩いている。
「なんですか?」
「シオン君て、なんであんなにセックスが上手なの?」
まわりに人が居ないのを確かめてから、エミリアはそう聞いた。
「ボク、上手なんですか?」
シオンは赤面して、エミリアを見つめた。
その表情は、普通の十四歳そのものである。
(……この子、自覚ないのね)
シオンは不思議な少年だった。
童貞らしさが抜けていなくせに、ベッドの上では美熟女エルフをヨガり泣きさせるほどの性技を持っている。
エミリアも今まで見たことがない種類の少年だ。
(本当に不思議な子だわ。……お陰で男の子の濃いエキスもらいまくりだけど♥)
エミリアは一人でニヤニヤと笑みを浮かべている。
「ボクって歩くの速くなったかな?」
邪なことを考えている彼女に、シオンはそうたずねた。
「かなり速くなったわ。初日から三割増しくらいの速度になってる」
「もし時間に余裕があるなら、一時間くらいお昼寝していい?」
「あら、眠いの?」
「毎日、明け方までエミリアさんに、剣術を教えてもらってるから。ちょっと睡眠不足かも」
シオンは頬を赤く染め、そう言った。
「……あれだけヤってるとそうよねぇ。シオン君は全力すぎるのよ」
「でも、手を抜いたらすぐに終わっちゃいます。エミリアさんも、スタミナがあって強い人が好みでしょ?」
「わたしの好みは……そうねぇ。弱点ばっかり突いてきて、年上の先生をベッドで泣かせちゃうような男の子がいいわ」
シオンは俯き、エミリアから視線を外した。
エミリアに『自分の好みはあなたよ』と遠まわしに言われ、彼は相当に恥ずかしいようだ。
「あそこが丁度いいわ」
エミリアは、街道沿いの大木を背もたれにして座りこむ。
「ここに頭を乗せなさい」
自分の太腿をぺしぺしと叩き、シオンに膝枕を勧めた。
――風が吹き、一面の草木が海原の波のようにたわむ。
(今日のシオン君は静かね。ここでセックスしようって誘われるのかと思ったのに)
エミリアは密かに性交を期待していた。
しかし、彼は早々にエミリアの膝の上で寝息を立てている。
(……毎晩、あんな激しいセックスしてれば仕方ないわ)
シオンの寝顔を見て、エミリアは一人で顔を赤らめた。
「シオン君が寝てるの見てたら、わたしも眠たくなってきたわ……」
天気の良さとそよ風が昼寝に最適なため、エミリアもそのまま眠ってしまう。
――彼女が目を覚ましたとき、日は西に傾きはじめていた。
「やだっ!? わたしも寝ちゃってたわ!」
エミリアが懐中時計を見ると、午後三時を指している。
「シオン君、出発するわよ!」
「な、なんですか? ボク、まだ眠いです……」
寝ぼけているシオンの手を引き、エミリアは街道を歩きだした。
「参ったわね、わたしまで寝ちゃったし。一時間の休憩にするはずが、三時間になっちゃうなんて」
シオン君の寝顔を見て、気が緩んだのかしら。この子といると、妙に落ち着くわ――一緒に歩く少年を眺め、エミリアはそんなことを考える。
「エミリアさんも寝坊するんですね」
「するわよ。わたしだって完璧じゃないわ」
「もっと、しっかりした人だと思ってました。旅の初日に野盗を倒したときは、格好よかったのに」
「いまは格好良くないってこと?」
エミリアは複雑な笑みを浮かべ、シオンに聞いた。
「そうじゃなくて……すごく可愛いです」
「そ、そういうことは面と向かって言わないでくれる……」
シオンは年上女性に対して、圧倒的な強さを見せる。
しかも狙っているわけでもないので、あざとさがまったくない。
この少年の純粋な言葉には、邪気が含まれていないのである。
(自覚のない年上女殺しなんて、反則ものだわ。何百年も生きてるエルフに可愛いって……この子はどれだけ女のツボを心得てるのかしら)
この少年の将来が楽しみなような、とんでもない女ったらしになりそうで不安なような――彼女はそんな気持ちを少年に抱いた。
「……今日は昼寝で寝すごしちゃったけど、まだ誤差の範囲ね。明日は予定通り、デオンの宿屋に行くわ」
野営の焚き火を囲み、エミリアとシオンは地図を眺めている。
「デオンの宿屋って、前のとこですよね?」
「シオン君のお金もなくなっちゃったしねぇ。あそこしか、頼るところがないのよ」
二人はしばらく黙った。
今回の旅での宿泊は、明日が最後になる。
(あっという間だったな……)
シオンは草原に広がる闇を見つめ、そう思いかえす。
いろいろな人達と出会い、いろいろな経験をした。
学院での寮生活から解放され、最初は清々していたが、いまはあの日常を懐かしく感じる。
そこまで思考が進んだとき、彼は頭を振った。
まだ、旅は終わっていない。
極端な話、今晩にでも手強い魔物と出くわしたら、シオンは生きて王都に帰れないかもしれないのだ。
冒険に出たら、いつ死んでもおかしくない――彼がこの旅で得た、真実の一つがそれである。
短い旅だったが、人間の死体も見た。
これが洞窟や遺跡の本格的な調査だとしたら、危険度は段違いだろう。
シオンの父は海賊を追っている最中、台風の時化(しけ)に出くわして船が沈没した。
もともと気象の安定しない海域であったらしいが、海賊討伐が任務だったのでは仕方がない。
命懸けで依頼をこなし、報酬を貰う。
それが冒険者という職業である。
(ボクは、父のような覚悟がまだ足りない)
シオンはため息まじりに、遠くの闇から近くの焚き火に視線を移した。
「今日はお昼ごはんを食べそこねたから、たくさん食べないと」
エミリアは鉄鍋を出して、ベーコンとハムを炒めだした。
この食生活にも、シオンはすでに慣れている。
お決まりのチーズを、デザート代わりに渡されて夕飯は終わった。
「明日も早いわ。寝ましょう」
抱きついてきたシオンをマントの中に入れ、エミリアは睡眠を取る。
――夜中。
シオンは目が覚めた。
いつもは疲れているため、早朝まで起きることはないのだが、昨日は昼寝したせいか眠気が飛んでいる。
エミリアは眠っており、焚き火の炎が消えかかっていた。
シオンは彼女の代わりに薪を火に焼(く)べると、小さくなっていた炎が大きさを取りもどす。
「エミリアさん……」
シオンは彼女を揺さぶってみたが、起きそうになかった。
(……本当に綺麗な女(ひと)だ)
エミリアの寝顔を見つめ、シオンは劣情を催してきてしまう。
いまならあれを試せるかも――ごくり、と彼の喉が鳴った。
彼は何度か、エミリアの頬を指先で突つく。
(眠ってる。起こさないようにしないと)
熟睡して反応がないのを確認してから、シオンはエミリアの唇を貪った。
「ちゅ……ちゅぷ……エミリアさん……ちゅちゅ……」
半開きになった彼女の口に舌をねじこみ、甘い唾液を飲み干していく。
(ん、んふぅ…なにかしら……口の中に……柔らかくて温かいのが…)
エミリアは口内に異物が入りこんできたことにより、、深い眠りから目覚めた。
薄く目をひらいたとき、そこにはシオンの顔があった。
彼女は、寝起きで状況が掴めていない。
だが、次に巨乳を服の上から揉まれたことにより、自分が何をされているのかわかった。
(この子……わたしが眠ってるのをいいことに、夜這いしているんだわ)
起きて懲らしめてしまおうかしら――そうしようとして、エミリアはやめた。
(わたしに、なにをするのかしら……)
エミリアは熟睡する演技を続けることに決めた。
これがシオン以外の男なら、彼女はすぐにでも殺しにかかる。
(夜這いプレイなんて、ませてるんだから♥)
エミリアの双乳を服の上から、彼はたぷたぷと持ち上げる。
そして衣装を脱がし、ブラジャーを外に剥き出しにしてしまう。
「昨日の黒いブラジャーから取り替えたんだ。白いブラジャーもエミリアさんに似合ってる」
エミリアが寝ていると思いこんでる彼は、普段なら言わない心の中の声を呟いている。
彼女の耳に、シオンが半ズボンを下ろす音が聞こえてきた。
起きているのを隠すため、左目を薄目にして見ると反り返った陰茎が見える。
(シオン君のってあまり大きくないくせに、反り方と硬さがすごいのよねぇ)
膣内を雁首で引っ掻いたときのことを思い出し、エミリアは期待に身震いした。
いまは目を閉じていないと、こちらが起きていることに気づいてしまう……そうなると彼の性格上、深く傷ついてしまうため、彼女は眠った振りをしていようと決めたのだ。
(十四歳の男の子に夜這いされるなんて、歳のいった女エルフとしては嬉しいものだわ)
エミリアはこの状況を誰よりも愉しんでいた。
気の毒なのはシオンで、彼女が起きないようにと懸命に音を立てないようにしている。
大体、雨の中に潜むゴブリンの足音を聞き取ることができるほどの聴覚なのだ。
シオンが音を消そうとしたところで、彼女の耳はごまかせない。
(それに……さっきのベロチュー激しすぎだわ。あれじゃ、起きちゃうわよ)
シオンのディープキスで、すぐにエミリアは起きてしまった。
本人は優しく口付けしたつもりだろうが、彼女にとっては普段と変わらない情熱的な口づけである。
この子は計算ではなく、やっぱり天然でセックスしてるのね――口付けから、彼女はそう分析した。
少年らしい実直さの顕れなのか、性戯の一つ一つが荒々しい。
彼の若さそのものをぶつけられているようで、エミリアは嬉しくもあるが、キスは場面による使い分けをしてほしかった。
(本当はシオン君に、オチンチンチンを入れられてるところで起きたかったわ)
エミリアは残念そうに胸中で言うが、それができる者はこの世界中に数えるほどしかいないだろう。少しでも不審な行動を取れば、彼女はすぐに起きてしまうのだから。
――むにゅっとブラジャーをつけた胸の谷間に、なにかが差しこまれる。
エミリアはなにをされたのか詳しくわからないが、突っこまれたそれが脈打っているのを肌で感じていた。
(これ、シオン君のオチンチンよね……)
ツンと鼻をつく、若い牡のフェロモンが鼻腔にとどいてくる。
硬くなった陰茎が、エミリアの双乳の間でビクンビクンと何度も撥ねた。
「初めて会ったときから、このでっかいオッパイでパイズリしたかったんだ……」
シオンの淫らな告白に、エミリアは顔から火が出そうだ。
思えば初対面のとき、彼にやたらと胸を見られていたのはそういうことであった。
(言ってくれれば、パイズリしてあげたのに)
シオンは岩にもたれていたエミリアの上半身の角度を調整し、体重を乗せないように陰茎を爆乳に挟んで扱きまくる。
彼女はまるで肉人形のように、少年の剥き出しの欲望を受け止めた。
(胸の谷間…どうなってるのかしら……)
エミリアは首の力を抜いて俯き、胸の谷間を見てみる。
そこからは亀頭が出たり入ったりを、素早く繰り返していた。
シオンの荒い呼吸と激しく陰茎を擦りつける音が、真夜中の草原にこだます。
彼の陰茎の反りは凄まじく、ブラジャー中央についているホックに引っかかり、外してしまうほどである。
ホックの外れたブラジャーのカップから、巨大な乳房がこぼれ落ちた。
彼はそれを左右から掬うように掴み、上下に動かして怒張を擦り続ける。
ニチャニチャという何かが絡みつくような感覚に、彼女はもう一度、薄目になって胸元を観察した。
(先走りが、オッパイの谷間で溢れてるわ)
少年の亀頭の鈴割れから透明な汁が滲み、それが胸の谷間の中で潤滑液の役割をしている。
それによって滑らかな動きになり、先ほどよりもペニスの擦りつけるスピードが速くなっていた。
「エミリアさん、起きなければいいけど……」
シオンがそう言った直後、エミリアは乳首を摘まれた。
胸での淫らな悪戯に気を取られ、完全に予想外の行動である。
「…ッ……!? ン…………ッ!!」
エミリアは嬌声を上げてしまいそうになり、奥歯を思いきり噛んだ。
彼女の眉根は下がり、微かに開いた口元から乱れた呼吸が洩れる。
(……わたしが眠ってると、本当に信じてる)
エミリアはなんとか声を押し殺した。
相手が見えない性交は快感をもたらすことを彼女は知っていたが、それがシオンともなると快感が何倍にも増す。
(わたしはシオン君になにをされても眠ったフリのまま、辱められないといけない……)
エミリアの頬が真っ赤に染まっていく。
素手でどんな相手でも倒す武術の達人の自分が、無力な男の子に夜這いをかけられ、慰み者にされる――彼女はそのシチュエーションだけで、股間が濡れてきてしまう。
彼女は典型的なマゾであった。
強すぎる彼女は戦闘において攻撃的な性格を見せるが、性交については驚くほど被虐嗜好(マゾヒスティック)な部分が目だつ。
自慰のときなどもオークや野盗に捕まって輪姦されたり、無数の触手に穴という穴を犯されるのを彼女は想像する。
シオンと躰の相性がいいのも偶然ではなく、彼女のそういう性癖が根幹にあるのだ。
性交に夢中なこの少年は女性を肉奴隷に仕立てあげるサディスティックな面を持っており、エミリアにとってはこれほど自分好みの異性はいない。
(しかも優しくて、可愛いなんて。夜這いくらい、いつでもさせてあげちゃう♥)
シオンの爆乳扱きに、勢いがついてきた。
エミリアは口の端から唾液を流し、わざと胸の谷間に落としていく。
シオンからは影になって、その様子は見えない。
(もっと滑りを良くしてあげないと。わたしのオッパイでパイズリしまくりなさい)
シオンがエミリアの顔を覗きこむ気配に合わせ、彼女は唾液を流しこむのを止めた。
そして彼の視線が顔から外れるのを見計らい、大量の唾液を胸の谷間に再び流しこむ。
彼はなにも知らずに、胸と陰茎の滑りが良くなったのを愉しんでいる。
(夜這いを手伝ってあげてるんだから、すこしは感謝しなさいよね)
だが、エミリアができるのは、ここまでである。
これ以降、下手なことをすればシオンが勘づいてしまうはずだ。
「エミリアさんのエッチなオッパイ、大好きです」
シオンは呻くようにして言う。
普段の彼はこんな直接的な言葉でエミリアを辱めない。
それが彼女には、もどかしかった。
(わたしが起きてるときも、そんなエッチなことを言ってほしい……)
シオンの陰茎は爆乳に包まれ、何度も上下を行き来する。
エミリアは片目を薄目にして、彼の表情を見た。
まるで男から愛撫され、快感に酔いしれる少女のような姿である。
美少年を通り越して、美少女と言っても過言ではない。
――シオンの腰の動きが、素早くなっていく。
胸の谷間から出てくる亀頭を舌で舐めたくなるのを堪え、彼女はひたすら寝ているフリを続ける。
(これは拷問ね。こんな硬くなったオチンチンがあるのに、舐められないなんて)
シオンの先走りが量を増し、爆乳の谷間でクチャクチャと音を立て始める。
「エミリアさん……顔にかけちゃうよ! んぁ……うっ!!」
びゅぶりという音がして、鈴割れから粘度の高い液体が迸った。
それはエミリアの美貌を白濁の筋で穢す。
両目を閉じている彼女の顔面に汚汁を発射してしまったことに、彼の肉茎は射精しながらもさらに滾った。
「……顔に塗りこんでみよう」
シオンは飛び散った白濁をエミリアの顔に塗りこんでいく。
(意外と好奇心旺盛な子なのね)
エミリアは嫌がりもせず、シオンの精液を顔中に塗りたくられた。
焚き火の炎が反射し、彼女の顔面は卑猥なオレンジ色の光沢を放つ。
鼻の穴の奥にまで白濁を塗りこまれ、エミリアは牡の臭いに目眩がしそうだった。
(イカくさぁい…今夜も濃い精液……♥)
シオンの手がエミリアのミニスカートの中に入り、純白ショーツを剥ぎとる。
勃起したままのシオンは、両目を閉じている彼女をうつ伏せにした。
(なにをしようというの?)
シオンの行動の意味が、まるでわからないエミリアは困惑した。
彼の好む体位は後背位であり、ここまでうつ伏せにした体位はあまり好まないのを彼女は知っている。
エミリアの好きな体位は正常位なため、彼女のためのものでもなかった。
――相手が何をしようとしているかわからないほど、彼女の心は昂ぶる。
監禁の最中、目隠しをされ、性的虐待を受けるといったプレイに彼女は憧れがあった。
それは、当人が強すぎるからだ。
強いがゆえ、それとは正反対の状況に強く惹かれる。
彼のセックスは和姦に徹しているため、エミリアはそこだけに不満を感じていた。
しかし今夜の彼は自分をただの肉人形として扱おうとしており、エミリアの股間は朝露のなかの花弁のようにぐっしょりと濡れている。
(やだぁ、オチンチン扱いてる音が聞こえるわ……)
シオンは巨尻を丸出しにしたエミリアの下半身を見ながら、自慰をしていた。
仮性包茎のため、包皮と陰茎が擦れるシュッシュッという音を鳴らし、ひたすらピストン運動を続けている。
「エミリアさんのパンティー……汗の匂いですごいや」
シオンの言葉から、エミリアはショーツをシオンに嗅がれているのを察した。
(……変態っぽい。あんな可愛い顔してるのに)
エミリアはシオンを軽蔑したわけではない。
むしろ、彼の変態ぶりを歓迎していた。
十四歳の少年が美熟女エルフの躰を前にして、淡白な性欲しか湧かないというのはそちらのほうが異常だ。
女を知り尽くしたい年頃――彼女は人間の十代の男性をそう捉えている。
(シオン君の息が荒い…射精しそうなんだわ……きゃうっ!?)
エミリアは、熱い液体が尻にぶっかけられる感触に動揺した。
二度、三度とそれがぶっかけられ、七回目でようやく熱い飛沫が止まる。
ぶちまけられたそれは、なだらかな尻の丸みにそって、下に向かってゆっくりと垂れていく。
「はぁはぁ…すぐ出ちゃった…………」
シオンは夜這いという行為に興奮しすぎたあまり、射精をコントロールできなかった。
(いつも、わたしとセックスしてるときよりも早くイった……)
それはエミリアにとって、初めての情報だった。
シオンはノーマルなプレイを好むかと思ったが違うらしい。
本当は”こっち寄り”の性癖のほうが、向いているのかもしれなかった。
――彼女が起きてしまうのを畏れてか、彼は早々に次の行動に移る。
(わたしのお尻を開いて…なにするのかし……んぁぐッ!?)
エミリアは尻たぶをシオンに押し開かれ、肛門に熱いものを感じた。
彼の舌が、きゅっと窄まった排泄器官を味わいはじめる。
(ん……ちょ、ちょっとぉ……こんなの…声出ちゃうっ!!)
エミリアは唇を震わせ、シオンの肛門愛撫を耐える。
大便をした時間は昨日の昼間だったから、いまはそんなに臭わないはず――彼女は顔を真っ赤にし、肛門の状態を脳内で確認した。
(シオン君……わたしのアナル狙いだったのね。そういえば、アナルセックスしたことなかったし……)
シオンは恥ずかしくてエミリアに、肛門性交を言いだせずにいた。
そして今夜、眠っている彼女の肛門を試してみようと思ったのだ。
こんなリスクを犯してまで、わたしの肛門で遊んでみたかったのね――彼女はそのことに、牝としての淫らな悦に浸る。
シオンは執拗に、皺の多い窄まりを舐めた。
予想以上に狭い穴であるのを見て、よく解(ほぐ)しておかないと陰茎が入らないことに彼は気づく。
さきほど尻に出した精液を排泄口に塗りこんで馴染ませたりしながら、アナルセックスの準備を着々と進める。
「エミリアさん、ごめんね……」
草むらにうつ伏せのエミリアの耳元でそう囁き、シオンは腰を前に突きだしていく。
狭い肛門が陰茎によって拡張され、人差し指と親指で円を作ったほどの直径にまで広がる。
「ン…ッ……んぐぐ……ッ……ん、んひっ……!?」
エミリアは下に顔を向け、喘ぎ声を噛み殺した。
眠っていないことを気付かれてしまうとシオンが傷つく……というのは建前で、彼女自身も夜這いプレイを中断したくなかったからである。
(ンぐぅ……こんな気持ちいいいのに……シオン君に眠ってないのがバレて、途中で終わらせたくないッ!)
エミリアは両目を閉じたまま、シオンの陰茎を根本まで肛門で受け入れた。
地面にうつ伏せの彼女の上にシオンは覆いかぶさり、交尾中の牡犬のように腰を振っていく。
「エミリアさん……エミリアさん……っ!」
眠っているであろう彼女の顔を見つめてシオンはそう言い、夜這いでのアナルレイプに没頭した。
(こ、こっち見てる。わたしが感じてる顔、見せられない!!)
シオンの荒い鼻息がエミリアの頬に触れた。
いつもの彼よりも興奮の度合いが高いのが、彼女にはよくわかる。
腰振りのパンパンという音がだんだんと早くなりはじめ、彼女の腸内を少年の怒張が擦りまくっていく。
彼女は表情を消しているため、肛門内にある快楽の急所を探せないことに、シオンは物足りなさを感じている。
その不満をぶつけるように、彼は腰振りの速度をいつも以上に増してみた。
(ん……んぐぅ……はぐぅ……!! ど、どこまでこの子はセックスの勘がいいのよっ!?)
エミリアの腸内はそれ自体が性感帯として開発済みのため、膣内のように目立った弱点は存在しない。
つまり陰茎を挿入されただけで、それなりの快感を得てしまう。
敢えて弱点があるとすれば、腰振りのスピードである。
アナルを開発済みというのはアナルそのものが弱点であり、乱暴に突きまくれば簡単に堕ちてしまうのだ。
シオンは勘だけで、それを一番最初のアナルセックスでやってのけた。
(あっ……ああああ〜ッ……ご、ごえが……でじゃいぞぉ……ああああっ……んぐぁ……ひ、ひいぃ!!)
エミリアは眠っているフリをしているだけだ。
快感は確実に女体を淫らに蝕んでいく。
彼女はうっすらと汗をかき、湯上がりのように顔や太腿に艶が出てくる。
少年は美熟女エルフの肛門を全力で犯しまくった。
その行為が彼女を最も快楽に追い詰めることを知らず、ひたすら腸内の締めつけを彼は愉しむ。
事前に打ち合わせでもしていたように、的確にシオンは彼女を突き崩す。
(ダメよぉ……シ、シオンくぅん……あああああああああっ……そんなウンコするところぉ……お、おぐううッ……!!)
シオンはあまりの締め付けの良さに、エミリアのポニーテールを引っ張った。
「エミリアのケツマンコ最高だよっ! あああああっ……エミリア! エミリアっ! ああ……はぁはぁ!!」
シオンの”ケツマンコ”という下品な言葉と、呼び捨てにされたことが、ただの牝となったエミリアに止めを刺す。
(ケ、ケツマンコなんて……そんないやらしいこと、シオンくんが言っちゃらめぇえええええッ! し、しかも、わたしのこと呼び捨てなんてぇ……! 完全に牡のセックスになってる♥)
シオンの淫語にエミリアは腰が抜けた。
さらに何度もポニーテールを引っ張られ、マゾめいた彼女の性癖を開放させてしまっている。
彼女はさりげなく、顎下にある自分の右腕に歯形が残るほど噛みついた。
そうでもしないと、獣じみた嬌声を上げてしまうからだ。
(んぐううッ……はふぅ、はふっ……んぐっ…んぐぉおおおおおおおおおおおおおお〜ッ!!)
彼女は寝返りをうち、シオンとは反対の方向に顔を向けた。
快感によって、目に涙が滲んできてしまったからである。
(呼び捨てにされたぁ…しかも髪の毛引っ張られてるしぃ……あああああッ……シオンくんたらぁ…はひぃ……もう男の子じゃなくて……んぐう…セックスの激しい大人の男よぉ♥)
エミリアは荒々しいセックスの嬉しさと、夜這いレイプされている背徳感で腸液で肛門がベトベトになってしまう。
シオンの腰の動きは、これ以上にない速さに達していた。
いつ白濁が暴発してもおかしくない中で、彼女は全身を震わせている。
「でるよ! でる……エミリア! でるっ!!」
エミリアの肛門に熱い精液が注ぎ込まれ、粘膜に牡のエキスが染みこんでいく。
(んぐううううううううううッ!? ほ、ほふっ……! んぐっ……んほおおおおおおおおおおおおおおお〜ッ♥♥♥)
エミリアは地面に爪をたて、舌をだらしなく宙に踊らせた。
あまりにも肛虐の快感が深く、愉悦の表情を消すことに失敗したのだ。
瞳の下半分を残し、白目を剥きながら彼女は絶頂を迎えたが、幸いにもシオンには見られていなかった。
――ぬぽっという音ともに、シオンは美しい肉人形の肛門から陰茎を抜く。
肛門はシオンの陰茎の形を記憶したように広がったままで、粘ついた精液が噴き出してくる。
(はぁはぁ……んふぅ…連続でこんなことされたら、寝てるフリなんてできないわよぉ♥)
エミリアの不安は、思い過ごしに終わった。
シオンは彼女の全身を布で拭きはじめ、後片付けを始める。
「エミリア、今夜はごめんね」
エミリアの寝顔にシオンはそう言って、口付けした。
(はぁはぁ……はひッ………うふふ…り、律儀な子ねぇ♥)
シオンとエミリアは何事もなかったように、再びマントの中で抱きしめあって眠った。
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