10月 SENSEITO MONOCHROME

2007/10/5

有働姉ちゃんズ


「あの子たちと遊んでおいで」
「…ううん…」

ゆうちゃんは恥ずかしそうに、うちの後ろに隠れた。
小学校に入るまでは友達の輪にうまく入れずに、
いつも一人で遊んでたゆうちゃん。

四姉妹が構いに構って育てたから、もしかして
男の子の世界がわからへんのかもしれへん。
特撮ヒーローものとか、ほとんど見せてへんもんなぁ。
取っ組み合いの喧嘩もしたことがない。
ああ、可哀想なことしたかも…

…とか思ってたら!

あんな男ばっかりの世界で喧嘩みたいにモミクチャの
ムキムキになるなんて思いもせんかった!!

ゆうちゃん極端すぎ!!
2007/10/6

花飾り
2007/10/8

有働


先生の唇って、どこかで見たことあるなぁと思ってて、フイに思い出した。

赤ちゃんの富士山唇や!!

д ←これ。
2007/10/9

有働


低く入って相手を仰向けにしたときは何より快感。

ぶつかって
ぶつかって
ぶつかりまくる!!
2007/10/12

高橋


「比叡山に登ったことないんです。今度車で連れて行ってください」

試合後、宝ヶ池球技場から見える比叡山を指差して有働の姉ちゃんが言うた。


今、オレは何故か比叡山ドライブウェイを有働の姉ちゃんとドライブしてる。
いや、そもそも稲嶺先生を誘ったんやけど
今日は淀方面に用事があるからとアッサリ断られ、
なんとなく宝ヶ池球技場での言葉を思い出して
暇やから連絡したら、遠い実家からわざわざ来てくれた。

「天気、悪いですね〜」
オレの気分が反映してるのか。ああ…稲嶺先生…
もし誰かとデートとかやったら、どうしよう。
「でも下に雲海が広がって綺麗です」
展望台で有働の姉ちゃんが大きく息を吸った。
「…こんな天気でも楽しいですか?」
「はい、わりと」
「…下山したら、琵琶湖で釣りでもします?」
「あ、私、釣り得意ですよ!海釣りですけど」
「では、お手並み拝見」
有働の姉ちゃんはフフ…と笑い、オレはなんとなく目をそらす。

稲嶺先生…今頃淀でなにしてるんかなぁ〜。

(稲嶺にとっての淀=競馬場)
2007/10/15

稲嶺


「いたた…口ン中の傷にしみる」
有働がすこし顔をしかめた。
「どこもかしこもボロボロやもんな〜」
それでもでっかいハンバーガー二個目やし…。

全国大会(花園)を決める京都大会決勝。
絶対に負けられへん大一番。
勝っても負けても試合後になんでも好きなもん
食わしたると約束した。

何を食いたい言うんやろう。
回らへん寿司かな、焼肉かな…あいつ量食いよるしな…
ハラハラしていたら、
「いま流行ってる、でっかいハンバーガーを食いたい」
全身傷だらけの有働はニコニコ言うた。
安上がりな男!!(人のこと言えへんけど)

有働にとって、ハンバーガーのひとつやふたつは
腹の足しにもならん大きさで、いつも不満やったらしく
先輩から聞いたでっかいハンバーガーを一度でいいから
食いたいと思っていたらしい。

「でも有働がそのハンバーガーを持っても
 手がでっかいから、普通に見えるな」
「いや、2〜3口で食い終わる普通のとは全然違うよ。
 これやったら二個でなんとか満足するかな?」

18センチの佐世保バーガー二個食って「なんとか満足」も
どうかと思うけど、まぁ、花園とでっかいハンバーガーの
夢が叶って良かったね、有働くん。
よぉ頑張ったから、この後、パフェも食いに連れて行ったろ。
2007/10/17

有働


京都大会決勝。

花園へ連れていくのがオレの役目やと思っていたし
なんとしてもここで負けるわけにはいかんかった。
自然と力が入る。

でも、オレがはやすぎるのか先輩らが遅すぎるのかわからへんけど
うまくパスがまわらへんことにイライラしてた。

つねに先頭に立ってるから、相手はオレに集中的に当たって来る。
脚に絡みつかれて倒れる。
肘が目の上に当たる。
口の中から血の味がする。
ボロボロになったオレは明らかに動きが鈍くなった。

体中が痛い。
どうしても負けられへんのに、どうしよう…!
あとワントライ…!
ワントライ必要なんや!!

疲労で足は止まってるのに気持ちだけが焦り
冷静さを失った時、先輩が言うた。

「最後はモールで行く。皆で押す!」

その瞬間、オレは一人で闘ってたことに気付いた。
一人でラグビーはできひん。だから点も入らへんかった。

「ええか、皆で笑って花園へ行くんや!」

先輩はオレの頭をクシャクシャとしてボールに向かって走って行った。



※モール=ボールを持ったプレーヤーを中心に、
 両チーム合わせて3人以上が立った状態で組み合う。
2007/10/18

チアガール


「見て見て〜!有働くん!」
「うわッ!なんやそのカッコ!」

有働くんは磨いていたボールを落とした。

「花園出場おめでとう!うちらの女子高のチアリーダー部
 有働くんの応援に行くことに決めたよ!」
「いらんよ、そんなヒラヒラしたん」
「先輩さんら、み〜んな喜んでるし、ラグビー部顧問の先生の許可も得たもん」
「え…!!」
「花園、頑張ってね。うちらお正月もそっちのけで
 ずっと有働くんを応援してる!」

有働くんは眉毛をかいて困った顔をしたけど、
きっと照れ隠しなんやと思う。ふふ、か〜わいッ!
2007/10/19

山沖


急ぐ用事などないのに、彼の前ではいつも
さも忙しそうに振舞っていたのは何故だろう。
2007/10/21

稲嶺


有働が人に対して優しいのは

思いっきり愛されて育ったことと

「負ける」ことを知っているからやと思う。
2007/10/25

健ちゃん 五歳


「おとーさん、なんでおかーさんはきょうのつりにこぉへんの?」

「健ちゃんはもうすぐお兄ちゃんになるんやで」

「え〜!またぁ?!おかーさん、あそんでくれへんなるからいややなぁ」
2007/10/29

有働


学園祭の劇で先生は色んなクラスから声のかかる人気者や。
男子校で可愛い女の子を演じれる生徒はなかなかおらんから
当然のように先生が指名される。
学校行事やし、断るとKYやから、仕方なく変装(女装)に応じてるけど
男としてのプライドはボロボロになってると思う。

生徒らも喜んでキャッキャと先生を囲むけど、
一番嬉しそうに先生の周りをウロウロするのは高橋や。
2007/10/30

有働


先生は今まで出会った教師の中では
かなりグータラ系(力抜け系)ではあるけど、
やっぱり大変な職業なんやなぁと思った。

頑張れ〜!!

11月 SENSEITO MONOCHROME