九字


九字とは9種類の印を結んで、9種類の言葉を発する破魔の修法です。
単独で行っても、悪霊、悪魔、邪鬼を滅ぼしたり、災難を避けて願いを叶えたりと、非常に強い効果を持っているといわれています。
その他、九字は九星九宮を表していて、南の空に向かって九字を九回唱えながらそのつど歯をかみ合わせると、その年の星がもたらす災いから逃れられるといいます。
また、そうでなくても修験者の集中力を高めてくれるので、ぜひ覚えて使ってほしい修法です。




★九字の歴史


現在では密教に取り入れられていますが、本来は仏教の業ではなかったようです。
元々は道教で用いられていた呪法が日本で修験道(仏教や陰陽道など、多くの教えを取り入れたもの)に取り入れられました。
九字の修法は、道教の九字と密教の印を結び付けたものです。


また、早九字に使う図形はドーマンといい、蘆屋道満(芦屋道満、道摩法師)が考案したともいわれます。
強力な呪符ですが中国の道教には存在していないようです。
日本の忍者も、術を使うときに印を用います。




★九字を実践する


臨兵闘者皆陣裂在前(リン、ピョウ、トウ、シャ、カイ、ジン、レツ、ザイ、ゼン)と唱えながら、一文字につき一つの印を結んでいきます。
(ただし、それぞれの文字と印の結びつきは宗派によって違うので、ここで紹介するのはその一例です)
そのあと、刀印を結びます。
それぞれの印には、それぞれの印の本体となる神と仏が両方います。


また、急いでいる時には刀印だけ結んですます、早九字というものもあります。
刀印は、印の名前を唱えながら、刀印で空中に下の表のように9本の直線の図形を描きます。
線を引く順番と、唱える言葉を間違えないように注意してください。






★印の種類


ここでは、印の組み方を分かりやすく説明します。
私が調べた本は、説明が少なくて苦労したので、分かりやすくなるように頑張りました^^;

<結印>

指を組み合わせて仏法の印を結ぶ事を、結印(けついん。密教用語ではけちいん)といいます。
印を組む作業は「印を切る」といい、修行を積んだ高僧になると、手で印を作るだけで神仏の力をその身に召還出来るそうです。


刀印

人差し指と中指だけ立てて、他の指は握る。





中指、薬指、小指を手のひらの内側に入るように交差して握る。
親指と人差し指は伸ばす。

印名:普賢三マ耶(ふげんさんまや)   神名:天照皇大神   仏名:毘沙門天





臨の印から、中指を人差し指に絡めたもの。

印名:大金剛輪(だいこんごうりん)   神名:八幡神   仏名:十一面観音






1,右の手の人差し指と中指を、左の手の人差し指の上、中指の下、薬指の上に通す。
2,そのまま、右手の中指で左手の人差し指を、左手の中指で右手の人差し指を握る。
3,両手の薬指を重ね、親指と親指、小指と小指の先をつける。

印名:外獅子(げじし)   神名:春日大明神   仏名:如意輪観音







1,左手の薬指を右手の人差し指の上、中指の下、薬指の上に通して、右手の中指で握る。(この時、小指は一番外側に出るように)
2,右手の薬指を左手の人差し指の上に乗せ、左手の中指で握る。
3,両手の親指、人差し指、小指をそれぞれ合わせる。

印名:内獅子(ないじし)   神名:加茂大明神   仏名:不動明王





普通に指を組む。

印名:外縛(げばく)   神名:稲荷大明神   仏名:愛染明王





指が内側に入るようにして組む。

印名:内縛(ないばく)   神名:住吉大明神   仏名:聖観音





1,左手の人差し指を右手で握る。(親指と人差し指は鉤型で)
2,左手の指は軽くそえる。(親指の先は中に入れる)

印名:智拳(ちけん)   神名:丹生大明神   仏名:阿弥陀如来





親指と人差し指で三角形を作る。

印名:日輪(にちりん)   神名:日天子   仏名:弥勒菩薩





左手を握り(親指は入れる)右手で下から包む。

印名:隠形(おんぎょう)   神名:摩利支天   仏名:文殊菩薩










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