ちょ、もう少しつめてくださいよ。
ただでさえ、この仮眠用の牀榻は狭・・・うわ、こら!暴れないでください!!
貴女の方から言い出したんじゃないですか。
私が床で寝るといえば、上官を床で寝かせられない!とか言って自分が床に寝ると言い張るし。
女性を、そんな冷たいところで寝かせられるワケないじゃないですか・・・。
だって、そ、その・・・女性は腰を冷やしては、子供を生む時にって、痛ッッ!
今、ひっかきましたねッ!?折角私が優しくしているのに、どうして貴女はそう子供なんですか!
もう・・・頭にきました。力づくでも、一緒に寝ますよッ!!
・・・ッ、軍師といっても、武人の端くれ。
女の貴女が、力で私に勝てるとお思いです、か・・・っ!!
・・・・・・・・・ふう。
どうです?これだけ強固にはがいじめにされたら、動けないでしょう。
後ろから抱きすくめてしまえば、手も出せないでしょうし。
今夜はこれで休みますよ・・・文句は、認めません。
あ、いい匂いがします・・・もしかして、何かつけてます?
香水とか、香油とか、または衣を焚き染めてるとか・・・え、何もしていないのですか?
だとしたら、これは貴女自身の香りなのですね。
・・・芳しい。もう少し強く引き寄せてもいいですか。
だって、ほら、首や項の辺りなんかが特に・・・。
・・・・・・ふふ、今、身体震えましたね。
もしかして感じ・・・痛っ、わ、わかりました、私が悪かったですってば。
ったく、仕方ないじゃないですか。貴女が可愛いから、ついいじめたくなっちゃうんです。
・・・大丈夫ですよ、優秀な部下に手を出すほど困ってはいませんし。
それに何より、貴女を失うくらいなら・・・今のままでも、いいかなと思うんです・・・。
・・・後半のは独り言です。ええ、間違いなく独り言ですよ。
だから聞かなかったことにして下さい。でないと、明日からの仕事、倍にしますよ。
それで、よろしい。賢明な判断です。
さ、休みましょう。貴重な休憩時間が勿体ない。
目が覚めたら・・・いっぱい働いてもらいますよ。
覚悟、していて下さいね。
添寝夜話
( 今はこの幸せな時間を、こっそり堪能させてもらいましょう )
拍手、有難うございました。貴方の拍手が、私の元気の源です。
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10.?( secret )
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