っと、悪ぃ・・・起こしちまったな。





ああ、今執務が終わったんだ。今日も気がつきゃ随分、夜も更けちまったな。
ここに来るまでに雲ひとつない空を眺めたら、月が高い位置まできていた。
小十郎だけは起きていてくれたが、成実も綱吉はとっくに寝たしな。
草木も眠る丑三つ時、ってやつだ。


・・・ああ、寝てていいんだぜ?


ん、なんだ起きるのか??
そうか・・・なら、少し話すか?OK、じゃあ折角だ、少しだけな。






Sorry・・・最近、全然構ってやれてねえな。
遠い土地から嫁いで、ろくに話し相手もいないお前には、悲しい思いをさせたな。
いつも一人で寝かせてばかりで・・・お前には、悪いと思ってる。
クッ・・・そんなことない、とか言うなよ。もっと甘えていいんだ、お前は。
つまらない意地は、俺の前で張るんじゃねえ。
俺は愛する女一人受け止められねえような、小さな男じゃねえ・・・you see?


ま、お前の、そんなところも可愛くて好きだけどな。






よっと・・・隣、いいだろ?
身体が完全に冷える前に、布団に入れてくれ。
そして、もう一度眠りにつくわずかな時間で構わない。
今日は何があって、どんな気持ちでお前が一日過ごしたのか、俺に教えてくれ。






ああ、お前の身体は温かいな。ふっ・・・奥州の寒さも、お前の前じゃ形無しだな。
抱きしめると、さっきまでの寒さも嘘のようだ。












ただ・・・話してるうちに、変な気分になったら・・・悪い。先に謝っておくぜ。


俺はいつだって、お前を前にするとcoolになれないんだ。






夜は、まだ長いからな・・・。














添寝夜話



( 心地好い温度に包まれる、互いの身体も心も重ねて )

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