漫画の前後を勝手に想像した話 書いた人/ハシノ ↓ ↓ ↓ 勃ち上がった性器を舐め上げられ、承太郎は堪えられずに短く呻いた。 腰掛けたベッドの上から露伴を見下ろしていると目が合う。いつもの高慢さはかけらも感じさせない、濡れた目でまっすぐに見つめられると興奮した。 祖父との夕食を済ませて数時間が経った頃、連絡もなく突然この部屋を訪ねてきた露伴は、ドアを開けて迎え入れた途端に何も言わずに胸にしがみついてきた。 あなたに会いたくて、と呟いた露伴は必死ですがりついてきているようにも見えた。 意味深に誘惑するわけでもなく、なりふり構わず承太郎を求めてきた彼の心境は、少しでも覗いてしまえば深みにはまって後戻りできなくなるだろう。 背中に両腕をまわしてくる姿を見ていると、そんな気がした。 「すみません、急に来てしまって。こんな時間なのに」 「いや、おれは構わねえ」 「こんなに硬くなってる……あなたのここ、好きなんです。身体の中で1番正直だから」 「おれの言うことは、信じられないのか」 「あなたの言葉を全部真に受けてたら、ろくなことにならない」 ちゅうっと先端を吸われて、腰が震える。あふれ出してきた先走りが、露伴の唇や舌を濡らしていく。 「ね……このまま、イッてもいいですよ」 「露伴、おれは」 露伴の髪や頬をそっと撫でながら名前を呼ぶ。ひたすら承太郎の性器を愛撫する露伴は、もう顔を上げなかった。 「好きだ」 本当なら抱いてはいけない気持ちに流されるまま、熱い息と共に口に出す。露伴の動きが止まり、再び目が合った。その唇が薄い笑みの形になると何故か胸騒ぎがする。 「でも別れないんでしょう?」 奥さんと。そう続けられて息を飲む。確かに今、妻とは決して良好な雰囲気とは言えないが離婚を考えたことはなかった。娘はまだ幼く、妻への愛情が完全に失せているわけ ではない。しかしこうして家族と離れていると、手を伸ばせばすぐに触れられる存在に心が揺れる。 こんな自分は、 「ほんと……最低……」 承太郎の考えを読んだかのようなタイミングで、露伴が言った。射精する直前の猛った性器に指を這わせながら、辛そうに眉を寄せている。 暗く重い欲望に理性を覆われ、露伴の頬を伝う涙を拭ってやることもできない。 戻る |