勃起した仗助の性器に腸壁を激しく擦りあげられ、露伴は必死で声を堪える。違和感はやがて理性が飛んでしまうほどの快感に姿を変え、露伴の心を蝕んでいく。
身も心も犯されていく感覚が、もうたまらなくなってきていた。

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乳首を強く摘ままれて、露伴は短い声を上げてしまった。強すぎる刺激に涙が出てきそうになる。それでも仗助の前では弱みを見せたくないので、胸に重なっていく快感や 意地の悪い仗助の言葉に屈服しないように、強い視線を向けた。
「あまり調子に乗るなよ、仗助……!」
「へえ、調子に乗ってたらどうしてくれんだよ、ああ?」
仗助の瞳の奥に、凶暴な色が浮かんだのを見て露伴は密かに息を飲んだ。
快感に抗おうとした自分は正しかったのか、それとも間違っていたのか。どちらにしても、もうなかったことにはできない。
この流れの中で自分を見失ってしまうことを、露伴はただひたすら恐れていた。

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身をよじるたびに揺れるイヤリングの動きだけでもう、堪え切れない快感を見抜かれてしまいそうだった。先走りで濡れた性器を、仗助の大きな手が無遠慮な動きで扱いていく。
それだけでもたまらないのに、仗助の性器は露伴の腸壁も容赦なく犯し続ける。これ以上、理性を飛ばしかけている恥ずかしい姿を見られたくない。そう思いながらも、 露伴の腸壁は仗助の性器を淫らに締め付けて離さなかった。
心の奥ではきっと、このまま流されてしまいたいという気持ちがあるのかもしれない。
淫乱、という先ほどの仗助の言葉に胸を鋭く抉られた。口では何と言おうが、本当は仗助の全てが欲しくてたまらない。 ひとかけらの意地がそれを表に出すことを拒んでいる。震える露伴の性器からは先走りが溢れ続け、仗助の手を濡らしていた。
「もう、やめてくれ……じょ、すけ」
「もっと欲しい、の間違いじゃねえの? 俺のをこんなに締め付けながら言っても説得力ねえんだよ、素直に欲しがったって誰も責めたりしねえよ……なあ?」
仗助は低い声で笑うと腰を引き、再び強く突き上げる。露伴はとうとう堪え切れずに声を上げながら背を逸らした。

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この身体は永遠に、仗助の声も温もりも何もかも忘れられないだろう。ここからでは見えない尻の窄まりも、仗助の性器の形を覚えてしまった。酷い言葉で責められても、 激しすぎる愛撫に心を乱されても、もうこの男しかいらない。欲しくない。堪え切れなかった涙が溢れ、目元を濡らした。意地を張るのはもう限界だった。
「本当は……お前が欲しいんだ、欲しくてたまらないんだ。仗助……」
熱い性器を最奥まで咥えこんだまま、露伴は仗助に向かって両腕を伸ばした。

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伸ばした腕を仗助の首に絡め、夢中でしがみついた。縋るように、という表現のほうが近いかもしれない。馴染んだ匂いに今は汗が混じり、それは生々しくもたまらなく 愛しいと思った。まだ未熟な年齢のわりにしっかりと筋肉のついた、大人の男のように完成された身体。これ以上ないほど奥まで性器を受け入れていながらも、 その先にあるものを求めていた。まだ足りない。耳元で何度も繰り返される熱い呼吸を聞きながら、露伴は仗助の首筋に唇を押し当てる。
「あんたが欲しいのって、これ?」
言葉と共に、再び何度か腰を打ちつけられて短く喘いだ。何も答えられない露伴の腸壁は、咥えこんでいるものを貪欲に搾り取るような動きで締め付ける。仗助が低く呻いた。
とろけそうな意識の中で名前を呼びかけると、目を細めた仗助が露伴にくちづけた。先ほどまでの激しさを感じさせないほど、唇は柔らかく重なった。
「ごめん、俺……どうかしてたよな」
「どうして謝るんだ」
「わかんねえけど、あんたに怖がらせたかと思ってさ」
最初から、仗助を怖いとは思わなかった。快感に流されて自分を見失うのを恐れていただけだ。淫乱と言われても仗助を欲しいと思う気持ちは、一貫して変わっていなかった。
少し厚めの唇を撫でると、指先に軽く歯を立てられる。甘く痺れた胸の奥で、淫らな気持ちがよみがえってきた。速くなる心臓の鼓動を、止められない。
「俺もこのままじゃ辛いし、そろそろ……」
年相応な調子で苦笑いする仗助に頷いてみせると、ゆっくりとした動きで再び貫かれる。
腰の動きが速くなるにつれて、背中にしがみついている露伴の腕の強さも増していく。
足を開いて相手を求めて、まるで獣のようだと思う。経験自体は多くなくても、セックスという行為が決して綺麗なものではないことは分かっていた。 今感じているこのリアリティが、描いている漫画の役には立たないことも。
仗助の腹で性器を擦られている露伴のほうも、気持ちの余裕が失われていく。先走りの雫を浮かべたまま更に刺激を求めていたのだ。
もうやばい、と切羽詰まった声で囁かれて、仗助に限界が近付いていることを悟った。このまま中で出されることに抵抗はなかった。拒みもせずに密着している と、仗助の性器が大きく脈打ち、身体の奥に熱い塊が注ぎ込まれていくのを感じた。
ずっと欲しかったものを手に入れ、その余韻に浸りながら露伴はゆるやかに目を閉じた。




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