体操服で悪戯 暑かった夏が終わり秋を迎えたかと思えば、もうすぐ冬がやってくる。 1年なんてあっと言う間だ。新しい年に切り替わるまでそう遠くはない。 衣替えを済ませた赤木の白いシャツは長袖に変わり、金色のボタンがついた学生服を羽織るようになった。 露出が減るのは何となく味気ないが、寒い中で薄着をさせるのは酷なので口には出さないでおく。 「そういうわけで、体育の授業でも体操服とはしばらくお別れさ」 「へえ……としか言いようがねえけどな」 矢木はなるべく平静を装いながら、畳に腰を下ろして新聞を読んでいる振りをした。 実は文面を軽く眺めているだけで、内容までは頭に入っていない。 顔を上げた先には、例の体操服姿の赤木が遠慮なく足を開いて座っている。 尻が隠れるくらいの長さしかない半ズボンを穿いていると、露わになった白い太腿の内側が丸見えだ。それをまるで見せつけるような態度が憎たらしい。 「着なくなる前に、せっかくだから見納めさせてやろうと思って」 「胸や尻がでかい女ならともかく、ガキのお前が着ても色気の欠片も感じねえよ」 何が見納めだ、と呟いて赤木を睨んだ。また心にもないことを言ってしまった。この姿の赤木に欲情して、体操服を精液まみれにしたこともあるのに。 以前セーラー服を着て来られた時はさすがに引いてしまったが、この体操服姿は好きだ。新鮮で目が追ってしまい、いつ変態扱いされてもおかしくはない。 成長しきっていない細い身体とはいえ、まさか男のこんな姿に反応してしまうとは夢にも思っていなかった。 赤木が調子に乗らないように、意識していることを悟られないようにしなくては。 白い靴下に包まれた爪先が、捲ろうとした新聞のページを押さえて阻む。 「何だよ、邪魔すんな」 「どうせろくに読んでもいないんだろ、俺と遊んでよ」 無駄に察しの良い赤木は更に片足を伸ばし、爪先を上下に動かして矢木の股間を刺激する。決して丁寧とは言えない腹立たしい愛撫だったが、厚い布地の上からでも性器が勃ち上がってきて いるのが分かる。それを面白がった赤木が、もう一方の足も使って器用に擦り続けた。もし裸足で性器に直接触れられていたら、とっくに射精しているかもしれない。 「ねえ、足でいじられて硬くなってるよ……矢木さんの」 「……調子に乗りやがって!!」 からかうような言葉を遮って叫ぶと、矢木は赤木に覆い被さった。その勢いで足元にあった新聞が擦れて破れる音がした。もう読む気もないので構わない。 押し倒された赤木はこちらを見上げながら薄い笑みを浮かべている。 「やっとその気になったんだ?」 「お前がさせたんだろ、わざわざそんな格好までしやがって」 「この格好を見て意識するあんたも異常だと思うけど」 可愛げのない赤木の発言に切れた矢木は、ここまで来たらもう開き直るしかないと思った。 「体操服の子供なら誰にでも興奮するの?」 「そんな、俺が危ない奴みてえな言い方やめろって」 「まあ、子供の俺とこんなことやってる時点で……ね」 体操服を着ていても、中身が赤木でなければ興奮しない。 露わにした自身の性器を何度か扱いて勃起させると、それを四つん這いにさせた赤木の尻の窪みに擦り付けた。腰を強く押し付けると、短く甘い声が聞こえてくる。 半ズボンを脱がせていないので、にじんできた先走りの滴が生地に染みを作った。 赤木は挿入をねだるように、小さく腰を揺らす。同じ男との性交に対して積極的で、淫らなその仕草はとても13歳のものとは思えない。 「これ着てると、なかなか入れてくれないよね」 「じらされるの分かってて着たんだろ」 「……予想はしてたけど」 惜しげもなくこちらに向けられている小さな尻や太腿には、無駄な肉は一切ついていない。 矢木は性器を扱く手を早めていく。半ズボンの生地には、うっすらと下着の線が浮かび上がっていた。 挿入せずに自分ばかり気持ち良くなるのは悪い気もするが、赤木の体操服が今日でしばらく見納めだと思うと罪悪感が吹き飛んでしまう。なるべく脱がせたくない。 幼く狭い内側の襞に締め付けられる感覚を思い出しながら達すると、飛び散った生温かい精液が赤木の半ズボンや太腿の裏側を白く汚した。 「散々じらしておいて、それはないんじゃない……?」 肩越しに向けられた赤木の鋭い視線が、射精後の気だるい余韻を一気に凍りつかせた。 |