■ 断崖の花・2
ここは、昼も夜もなく、音のない世界。
断崖の花は今日も地平線を見つめている。
だが、変化は突然訪れた。
瞬きをすることもなかったその顔の、その唇が言葉をつむぐように動いた。
それは、この世界ではじめての、音。
声。
歌。
君が忘れてしまわぬように。
君に届くように。
いつか名を呼ばれるその日まで。
歌い続けよう。
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(05/12/10)