一限目の授業が終わり、賑やかな教室に早足でやってきた女子生徒。 名を。 少し前にこのクラスに編入してきた彼女は、右手に鞄、そして左手にかぐわしい香りを放つ花束を持っていた。 ドアを開けた音に、近くでたむろしていた男子生徒数人が振り返る。 頬を紅潮させ、目をキラキラさせながら花束を突き出す。 02 「略奪愛…それもいいかもね」
冷静な突っ込みをする男子生徒の顔面に、黒板消しが命中する。 はブーケから百合の花を抜き、投げる。 放物線を描く百合に、我も我もと手を差し出す女子生徒たち。 「いや〜、生かけおちだよ〜、ドラマティックだよ、初めて見たよ〜」 がそう言うと、どういう状況?二人の関係は?と矢継ぎ早に質問が繰り出される。 「ま、いわゆる略奪愛なんだけどね〜」 「ていうか、男が花嫁の手を引いて、じゃなくて花嫁が男の手を引いたんだ?」 「うんそう」 「花嫁さん年上〜?」 「同級生って言ってた」 「ドラマの撮影とかじゃねーのかよ・・・?」 「違うって。ドッキリでもないから。本人達がそういったもの」 ブーケを解体しながらは答える。 最後の一本をぽいと投げれば、それを受け取ったのは。 入り口に立つ、雲雀恭弥。 先ほどと違う意味でシンとなる教室。 |
ブラウザバックプリーズ
幼い頃、近所のお姉さんが白無垢姿で自宅から出て行くところを目撃しました。
子供心にときめきました。
(06/11/02)