10 愛情の注ぎ方はいつも突然
向かいに座るのは金髪の青年。 その世界で名を出せば知らぬ者はいない、マフィア・キャバッローネファミリーの若きボスだ。 見返れば彫りの深い顔立ちで、イタリア人だと分かるが。 (日本語も流暢だし) おかげで「校門でかっこいい外国人がを待ってるぞ!」と伝言を受けた。 他人事ながらテンションを上げるクラスメートから逃れるように教室を脱兎する羽目になった。 そんな言葉も右から左、は校門前にいたディーノの腕を取って駆け出した。 「そうか、悪い。でもなあ、なんだか視線が外せないんだ」 「見られてるこっちはすんごい迷惑なの。つかなに笑ってんの。何?なにがそんなにおかしいのよ」 「いや、ものすごい勢いでやってきたから。もしかして、」 ディーノの言葉を遮り、ノンブレスで言い放つ。 「なんだよ照れてんのか?」 「それはない」 「そっか」 どこか落ち着きなくコーヒーカップのソーサーをいじるの姿を。 「そりゃ無理だスマン」 は、その瞳を見つめ返す。 (下まつげが長いのよね、ディーノって) は、少し呆れたような表情を変えず。 そう、ついうっかり。 「いや、だって目の前に顔が・・・」 「目の前に顔があったらちゅーするんかおのれは!?イタリア人は!?」 「ス、スマン。の笑顔には引力があるんだよ、だからつい」 「ついもつんくもあるか!!」 「あはは」 「なぜ笑う!?」 「、オヤジギャグ」 「ギャグ違う!」 掴んでいた手を離し、がっくりとうなだれる。 たっぷり間を置いてから顔を上げる。 |
ディーノさんとにらめっこなんて無理。
(06/09/20)