並盛中学三年A組の教室は、やってきた転校生にザワついていた。




すでに並盛の制服を着たその少女は黒板にフルネームを書くと、興味深々な生徒達に向き直り、挨拶した。

です、どーぞよろしく!」

はつらつとしたその声に、どこか大人びた近寄りがたい雰囲気は弾け飛んだ。

人懐こそうな少女の様子に、誰もが好意的な目を向ける。




担任に空いた席を促され、は颯爽と席に着いた。






左右の生徒に軽く挨拶をしたその時、教室の後ろ側のドアが開いた。








皆が視線を向ける先にいたのは・・・・・・・、雲雀恭弥。

風紀委員長の登場に、別の意味でざわつく教室。




「ゲッ」
顔を歪める

先ほどの爽やかな顔とはまるで別人だ。




「ねえ、どいてくれない?」
雲雀はの隣の男子生徒にそう話し掛けた。

「ひ、ひいィ!」
男子生徒は、譲るというより逃げ出すように席から離れた。




「アンタ・・・・このクラスだったの?」
半眼で睨みつける







「僕はいつでも自分の好きなクラスさ」






「なんじゃそら!?意味わかんねーよ!でてけ!!」
雲雀が入ってきたドアを指差す

「うるさいな」
雲雀は悠々と席に着いた。

「せ、センセー!違うクラスの男子がいまーす!!」
挙手して発言する




「えー、ではHRをはじめます」
だが、担任は青い顔で目をそらした。





「な、なんでガン無視い!?」









この時はまだ、雲雀恭弥の影響力をこれっぽっちもわかっちゃいなかった。












































  リプレイ 09




























・・・そしてオレはまだ、姉ちゃんのことをなにもわかっていなかった。











「ツナ〜、ガッコいこ〜〜」




・・・あーもう!



「小学生みたいな誘い方するなよ!」
慌てて外に飛び出す。

「おはよー、ツナ」
出てきた俺に、姉ちゃんはそう言って笑った。

「・・・・・」
昨日はゴタゴタに巻き込まれて良く見てなかったけど、姉ちゃんは制服姿だ。

・・・まあ、学校に行くんだから当たり前なんだけど。




高校生って言っても十分通じるくらい、姉ちゃんは大人っぽい。




(そりゃそうだよな、だって姉ちゃんは・・・)









でもオレは、なぜかソレを聞けずにいた。









「おはよーございます10代目!!」

背後からいきなりの声。

「うわ!?お、おはよう獄寺君・・・」
び、びっくりした・・・。

「おはよー、獄寺くん」
「あ、おはようございますさん!」

「おーす、どうしたそんなトコで固まって」
あ、山本だ。

「おはよ、山本くん」
オレより先に姉ちゃんが声を掛けた。

「ちーす」
愛想よく返す山本。

朝の挨拶に、みんな立ち止まる。

「あ、そういえば野球部の連中に聞いたっスよ?姉さんのこと」

「へ!?な、なにを?」
山本の言葉になぜかぎくりとする姉ちゃん。

「三年に美人の転校生が来たって」

「・・・ああ。あは!いや〜、そんなホメてもなんも出ないぞお!」
山本の背中をバンバン叩く姉ちゃん。




もしかして、なんかしでかしたのかな姉ちゃん・・・。




(転校初日からあんなだったからなあ・・・)

ヒバリさんに絡まれた昨日の事を思い出してため息をつくオレ。




「転校生っていや、黒曜にも転校生が来たらしいっスよ」
獄寺君が言った。
「黒曜って・・・隣町の?」
「あそこの野球部結構強いよな」
と、山本君。
「そりゃ第二だろ。オレが言ってんのは第一」

黒曜第一中って・・・、あんまりいい噂聞かないな。
どうも荒れてるらしい。

並中の場合、不良はヒバリさんをトップにまとまってるし、ヒバリさんの影響か、他の中学の不良からも目をつけられにくい。

あ、でも獄寺君はよく他校の不良に絡まれてるみたいだけど・・・。




「ふーん、流行ってるのかな?転校生」
と、姉ちゃんが結んだ。






転校生に流行りも何も無いと思うけど・・・。















そんなのんきな会話をしながら、オレたちは学校に向かった。

















「・・・・・・」

オレたちを見送るリボーンは、なぜかにっと笑った。
































・・・続。











 

 +  + 

コミック8巻あたりの話に沿ってます。
(06/10/09)