転校生、というのはアレだ。
本来、物珍しさから男女関係なく話題のネタにされたり、我も我もと話しかけられたりする。
面倒見のいいクラスメートから学校を案内されちゃったりするもんだ。
漫画やゲームではそうなってる。
そうなるはずだ。
なのになのに。
隣の席の男子生徒を睨みつける。
「・・・なに?」
男子生徒の名は、雲雀恭弥。
並中生なら知らぬ者はいない、風紀委員長にして並盛一帯の不良のトップでもある、最強少年だ。
これは、の転校一日目のお話。
リプレイ
10
HRが終わって担任が去った教室。
誰もの近くに寄ってこない。
ただ、ひそひそと何事かを囁き、遠巻きに眺めるだけ。
理由はただ一つ。
の隣に、雲雀恭弥がいるからだ。
囁かれるクラスメートの言葉と雰囲気から、は雲雀がどれだけ危険な少年か再認識した。
「〜〜あのさあ!アンタあたしに恨みでもあんの!?」
業を煮やしたは、二限目が終わった休憩時間に雲雀に話しかけた。
「・・・はあ?」
授業とはまったく関係のない本を取り出して読んでいる雲雀は、顔も上げない。
「うわ、なにそのコイツなに言ってんだ?みたいな態度カチーン!お前みたいな物騒なヤツが近くにいるとあたしの印象まで悪くなるんだよ!帰れよもお!ハウス!」
ドアを指差す。
雲雀に対する怖いもの知らずなその物言いが、クラスメートをさらに遠ざけていることには気づいていない。
そして、そんな態度が、ますます雲雀の興味を引いていることも。
「そういえば。君、沢田綱吉の幼馴染なんだって?」
「・・・・だったらなによ?」
沢田って・・・あの2年のダメツナか?
マジで?
いが〜い、・・・とボソボソと声が上がる。
(ダメツナ?)
その呼び方に少々カチンときてクラスを見渡せば・・・誰もがさっと視線を避ける。
「僕は群れる草食動物が嫌いなんだよ。君も僕の前で群れると咬み殺すよ?」
「確かにあたしはバンビのように愛らしいけれど、物騒なこと言うもんじゃないよ。喧嘩売ってんの?」
「いくらでも買ってあげるよ」
「何言ってんだ!そもそもそっちがヒトを盗人扱いして攻撃してきたんだろうが!!」
バン!と机を叩く。
「ッ!」
その音に身をすくませるクラスメート。
その気配を察したははたと我に返り。
「・・・ゴホン!とにかくね、アンタみたいなのに側にいられると迷惑なの。不良は不良同士、体育館裏で煙草でも吸ってろ!」
「僕は群れるのが嫌いなんだよ」
「だったら屋上で一人体育座りしてドナドナでも歌ってろ!」
「・・・そう。じゃあ、昼休みに屋上で待ってるよ。バックレたら許さないからね」
雲雀はようやく席を立って教室から去っていった。
「はあ!?なんでそうなる!」
そんなの叫びは、始業を告げるチャイムにかき消された。
そして、昼休みはあっという間にやってきて。
わざわざ屋上に行く気は毛頭無いが、教室にいても好奇の目に晒されるだけで、いたたまれなくなったは教室を出た。
向かったのは・・・・保健室だった。
・・・続。
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