「あれー?さんじゃないですか!お久しぶりです!」

少しなまりのある少女の声がを呼んだ。

顔を上げてそちらを見れば、チャイナ服に身を包んだ少女と牛柄のシャツを着た青年がいた。
二人の間には、先ほど黒曜ヘルシーセンターで敵の人質としてスクリーンに映し出されていた少女が。

「髪伸ばしました?さん」

「・・・・え?えっと」
旧知の仲のように声を掛けてくる少女に、は戸惑う。

10年バズーカを知らないには、二人がハルを救ったことは知っていても、隣家で居候するチビっ子二人の10年後の姿だとは想像もできない。

そして、なぜか一人顔を青くする10年後のランボこと大人ランボ。
が視線を向けると、なぜかものすごい勢いで土下座し、地面に頭をこすりつけた。

「うああああああッ、ごめんなさい先生いいい!!」
そして、涙声で謝った。

「エエエ、なに!?」
驚いて飛びのく

「やだ、ランボったら。久しぶりにさんに会って緊張してるの?おかしー」
陽気に笑う大人イーピン。

「多分それ絶対違うと思うけど!?」
とりあえず突っ込む

「はひい、な、なにごとですか〜?」

しかし、一番状況を理解していないのは二人の間にいた他校生の少女・三浦ハルだったりする。























  リプレイ 40












10年バズーカの効果が切れ、ランボとイーピンは元の姿に戻った。
ハルには二人が突然現れたように見えたようで驚いていたが、消えた10年後の二人のことはあまり気にしていないようだった。

にもさっぱりわからなかったが、ノドが渇いたと言って騒ぐランボを連れてとりあえず近くの公園のベンチに向かう。

「自己紹介が遅れました、三浦ハルと申します!」

ベンチに正座し、に向かって丁寧にお辞儀するハル。

「まさかツナさんにこんな素敵な隠しお姉さまがいるなんて・・・!」
両手を組んで胸の前にやり、瞳をキラキラさせながらハルは言った。

「隠しっていうか姉っていうか・・・まあいいや。です、よろしく」

の隣では、自販機で買った缶ジュースを飲むランボとイーピンがいる。

「は!そういえば、さんも並中生なんですよね!き、危険です!早く家に帰らないと、悪漢が・・・!」
突然慌てだすハル。

「大丈夫だよ」
襲われた自分よりも、会って間もない相手を心配するハルには笑みをこぼした。

それに、彼らはもう並中生を襲うことはない。

「いいえ!ハルがお家までお送りします!ハルは将来マフィアのボスになるツナさんの妻になるのです。お姉さんの一人や二人守ってみせます!」
ぐ、と拳を握って気合を見せるハル。

「ハルちゃん、ツナがマフィアのボスになること知って・・・?」

「はい!」

「そっか・・・、なら教えてあげる。ツナは並中を襲っていた連中のアジトに乗り込んだの」

「ええ!?そ、そんな・・・・」
途端、ハルの表情が曇る。

「だから、あたしは大丈夫。ツナのことも、信じて待ってあげて」
は立ち上がる。

「代わりに、ランボとイーピンを家までお願い」
そう言い残し、は公園を後にした。














(デュランダ!起きてデュランダ!早く身体を再構成しなさい!)

歩きながらデュランダに呼びかける
デュランダの龍氣を探れば、かすかに反応がある。






『お前、一体なんのためにここにいるんだ?』

リボーンの言葉がの脳裏をよぎる。

これだけ完全なフォローをしたリボーンが、なぜになにも言伝を残さなかったのか。
役割を与えなかったのか。

(戦力外・蚊帳の外っていう可能性もあるけど・・・)

なんとなく、試されている気がした。
それが少々気に入らなかった。

そもそも、誰かに縛られたり命令されたりなんてのはこの上ない苦痛。

紛れもなくそれはの内に眠る龍の性、この魂の前身。

従うのは唯一己のみ。

きっとそれでいい。

この世界にまつろわぬ、異邦人のままでいい。

(あたしはあたしのためにここにいるよ、リボーン)




そしてふと思った。

異質を隠しもしないあの異邦人は、なにを思ってこの世界に立つのだろう?


大通りまで出たはどこか吹っ切れた表情でタクシーを止める。

「黒曜センターまで」
中に乗り込み、運転手にそう告げた。






(結局リボーンはどこまで読んでたんだろ・・・・)

アルコバレーノ。底の知れない赤ん坊だ。

















・・・続。











 

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ヒロインの未来をチラ見せ。
(06/12/21)