左右に荒廃した建物が立ち並ぶ緩やかな坂を一歩一歩登っていく。 「あそこか・・・」 立ち止まり、一番奥の建物を見上げる。 意識の同調も体力を削るのだ。 周りに注意を払って進むと、途中雲雀に潰されたらしき黒曜生の姿があちこちに見える。 ツナたちが通った道でもあるのだろう。 (あ、そうだ・・・!) 「・・・・・・・・」 山本は消耗した表情で眠っていた。 乱れることの無い穏やかな寝息が唯一の救いだろうか。
ふいに、怒りのようなものがこみ上げた。 傷だらけで戦うツナ。毒を受けていつ副作用の激痛が襲うともしれない獄寺と、その身体を心配してついてきたビアンキ。
リボーンは、どんな思いで彼らを導いているのだろう。 すべての元凶は六道骸。 そんなの耳に、足音が届く。 (黒曜生・・・!) 少しふらつく足取りのその黒曜生は、六道骸を主犯とする脱獄犯三人組の一人、城島犬。 山本に倒されてその場で縛られ、さらにビアンキに大きな石を落とされ完全に気絶していたが、目を覚まして抜け出したようだ。 「うう、クッソあいつら・・・・」 は茂みからそっと抜け出し、城島の後を追った。
リプレイ
43
城島は妙に気配に敏感だった。 は近くの廃屋に一時身を隠す。 静かな敷地内には、木々のざわめく音しか聞こえない。 だが。 「は、」 (どこにいくつもり・・・?) ふいに、遠くで爆発音のようなものが聞こえた。 城島を深追いするのは危険と判断し、はヘルシーランドの入り口に立つ。 扉は壊されて無い。 それは。 (六道、骸・・・・!)
獄寺にダイナマイトを食らって気を失っていたデュランダは、落としていた雲雀の携帯の着信音で目を覚ましていた。 通路に出たところで、爆発音が聞こえた。 (コドモは火遊びが好きで困るわほんま〜) デュランダは通路の角から顔を出し様子を窺う。 「っひゃー!どこうってんの!?」 角を曲がると、地下に下りる階段があった。 (なんや、増えとるやん。やられとるし) さっきの爆発で突き当たりの壁一面が崩れたようで、もうもうと煙が上がっている。 「・・・元気そうじゃねーか」 煙の向こうに人影が見えた。
さらりと言うその声は。
煙の向こうからやってきたのは、雲雀恭弥だった。
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(06/12/23)