(デュランダ) の声は、頭の中に響くようだった。 (あ、姐さん?今な、ニィさん見つけて・・・) (デュランダ、今すぐに来て) 「え、でも」 (早く) (ちょ、ちょお待ってッ) 目の前では、倒れた獄寺を跨ぎ階段を上る雲雀の姿がある。 (今、すぐに) 肉体というオブラートが無いために、その声は龍氣としてデュランダの体内に響いて抗うことなど出来ない。 (大体来いってどこに?姐さん今どこにおるん)
の声は、全身に電流が流れるような強烈なものだった。
絶対的な上下関係がそこに存在している。
リプレイ
44
雲雀のトンファーが強烈な一撃を繰り出す。 「犬!」 「・・・次は君を咬み殺す」 間合いを取るかのように後退する柿本は、雲雀が階段を上りきると同時にヨーヨーを繰り出す。 その隙を、もちろん柿本は逃さない。 もう一つのヨーヨーを回避できない軸足に向けて投げる。 が、 「つまらないな」 その軌跡を予測していたかのように、トンファーが閃く。
「しっかりしいや」 「・・・・テメ、まだウロウロし、て・・・ッ」 「二ィさんお楽しみみたいやし、お前に預けるわ」 「は・・?」 「ワシ、姐さんに呼ばれてん。早よ行かな」 腕章のような物を出しかけて、あ違う、と言って仕舞う。 一体身体のどこから取り出してるのかと訝しげに眺める獄寺。 「コレやコレ、なんとか病の薬。シャマルから預かってん。二ィさんに渡しといて」 「・・・・なんとか病ってなんだよ」 「エエと・・さく、サクラ・・・?」 「もしかして・・・サクラクラ病か?」 「それそれ。後ケイタイも返しといたって。ほなワシ行くわ」 デュランダは獄寺の膝の上にそれらを置いて、畳んでいた羽をぱっと広げる。 身を翻して通路に出ると、雲雀の視界に入るように一度旋回する。 「ニィさんまたなー!」 「兄さんじゃない」 デュランダには、その身体に残ったかすかな龍氣が怒りと闘気で膨れ上がっているように見えた。 龍氣が人間の身体能力に影響するのはわかるが。 (・・・怒りで龍氣が増加する?感情で増えたり減ったりするもん?そんな単純な) 龍体であるデュランダですら、龍氣を繰り練り上げることは至難の業だというのに。 (それとも人の身体やから・・・?)
の龍氣に引っ張られるように、デュランダは割れた窓から飛び出す。 |
(06/12/24)