「ゆっくりしていってください。君とは永い付き合いになる・・・・ボンゴレ10代目」
六道は言った。
扉を開けてやって来た少年は六道を見て驚く。
無知で弱く小さなその存在に、落胆を隠して笑う六道。
目的はなにも変わらない。
ボンゴレ10代目を手中におさめて抗争を起こし、マフィアを殲滅する。
そして、いずれ世界も。
『執着だ』
の声がよみがえる。
取るに足らぬ醜い世界なら壊してしまおう。
『嫌うのも好きになるのも同じ執着だよ』
「六道輪廻という言葉をご存知ですか?」
痛みと恐怖に顔を強張らせる少年に、問いかける。
『六道は人の心を顕わしている』
「僕の身体には、前世に六道すべてを廻った記憶が刻まれていましてね・・・」
『巡る心の動きを六道輪廻と呼ぶ』
そう人は生きる限り永遠と六道を巡るのだろう。
終わることなく。
どこかで終わらせるには。
「なぜマフィアにこだわる」
アルコバレーノが問う。
「恨みか」
覚醒した少年が後に続く。
「・・・・・・・」
くだらない、と一蹴することが出来なかった。
『僕と・・・一緒に来ますか?』
あの頃は純粋な殺意に心を躍らせていただけなのに。
気づけば欲と執着を抱え、六道を巡り続ける。
魂が疲弊し襤褸となって消えて、空の骸と成り果てても。
永遠に巡る。
そこから誰一人逃れることなど出来ない。
愚かしい。
醜い。
だから、断ち切る。
『執着を断ち切って、なにが残るの?』
(・・・・きっとなにも残らないのでしょうね)
ならばいっそ、なにもかも。
六道はどす黒い闘気に身を任せる。
最も忌むべき世界は、憎しみはそう確かにここにある。
飛べぬ空に思いを馳せて、君が失った翼を手に入れる事を選択したのなら。
僕は許せぬこの世界を壊して、幻惑と虚構を組み立てる。
そして無い世界すら在るものにしよう。
やがて訪れる指輪の運命を知らぬまま、六道はボンゴレを継ぐ少年・沢田綱吉に破れた。
リプレイ
46
・・・続。
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