「バジル君も夕飯一緒に食べていったら?」

ウチは、もうすぐそこ。
ふと思いついたオレは、バジル君にそう言った。











日はすっかり沈んで。
修行を終えたオレたちは帰路についている。

「え、でも・・・」

「食ってけ、バジル。病院に戻っても一人で晩飯だろ」
戸惑うバジル君にリボーンも言った。

「それじゃあ、やっぱりウチで食べていきなよ!」
・・・まあ、逆にうちは煩いくらいだけど。

「でも、ご迷惑じゃ・・・」

「一人増えても二人増えてもおなじだ」
と、リボーン。

「そーだよ!」

「ありがとうございます。それじゃ、お邪魔します」













そんなわけで、バジル君がウチで夕飯を一緒に食べることになった。






















































沢田家で夕食を


























「さ、上がってよ、バジル君」

「あ、はい。お邪魔します」
バジル君は玄関を上がった。

「ば、バジル君、くつくつ!」

「ああ!め、面目ない!」
慌てて靴を脱ぐバジル君。

「いいよいいよ。母さん、メシできてるー?」

「できてなかったら手伝えよ、ツナ」

「な、なんでだよ!?」

「拙者がお手伝いしますから、沢田殿!」

「ええ!?」

「拙者、洗濯の次に料理が好きなんです!」

「そ、そうなんだ・・・」

きっと父さんの面倒とか見てたせいに違いないと思った。




そして、台所に入ろうとした瞬間・・・




「誰だ、自分のことを拙者とか言ってる面白小僧はッ!?」








聞き覚えのありすぎる女の子の声が廊下に響いた。

突然の声にびっくりしたけれど、振り返ればバジル君もびっくりしていた。

・・・当然だよね。

しかもオレと目が合った途端オロオロしだした。

「バジル君、大丈夫だから。あの、心配しないで。ちょっとあの人のツボに入っただけと言うかっていうかなんでいるの姉ちゃん!?」




「それはご飯を作るためです!!」

台所から出てきたのは紛れもなく姉ちゃん、隣に住む幼馴染の




つーか包丁もって出てくるなよ危ないなあ!

「・・・・」
ほら!しかもバジル君が呆れてるじゃん!

「あ、あの、はじめまして拙者バジルと申します」

「殿!?」

「沢田殿に姉上がいたとは露知らず・・・!ご挨拶が遅れました!」
頭を下げるバジル君。

「バジル君、いいよそんなことしなくて・・・それにこの人は本当の姉ちゃんじゃなくて・・・」

「まだ殿言った!しかもつゆしらず!?」
いちいちバジル君の言葉に反応する姉ちゃん。




うわあ、面白いおもちゃ目にしたみたいにキラキラしてるよ・・・。

バジル君を夕飯に誘うんじゃなかったかなあ・・・。
よりにもよって姉ちゃんが来てるなんて、思いもよらなかった。
・・・いや、いままでだって何度もこうして夕飯を手伝いにきて一緒に食べてたけど。

「なんでいるのさ、姉ちゃん・・・」
脱力するオレ。

「なんだ!姉ちゃんがいたらなんか困ることがあんのか!?」

「だから包丁向けるなって!」

もう、台所に立つと妙にテンション高いんだから!

「夕飯はできてんのか?
一人冷静なリボーン。

「んーあとちょっと。座ってまってる?」

「ああ」

「あれ、母さんは?」
台所を覗くと、い〜匂い。
でも肝心の母さんがいない。

「奈々おばさんはチビ達と卵を買いに行ったよ」
キョロキョロするオレを見て姉ちゃんは言った。

あ、そういえばチビ達もいないや。

「たまご?」

「ランボが遊んで全部割っちゃってね〜」
キッチン前に戻る姉ちゃん。

置かれたボウルには山盛りにされたチキンライスがあった。
あー、今日はオムライスかあ。

「まったくあのアホ牛は」
先に席につくリボーン。

「ま、そんなわけでもうちょっとかかるけど、ホラそんなとこに突っ立ってないで座った座った」
包丁でテーブルを差す姉ちゃん。

「お腹空いてるならさ、先にスープだけでも飲む?」

「あ、あの、拙者手伝いを・・・」

「ウチには客に食わす飯はっても、立たせる台所はない!!」
そう言って姉ちゃんは近寄ってくるバジル君を小突いて椅子に座らせた。

バジル君は、これまたびっくり顔で固まる。

「ていうか、姉ちゃんのウチは隣だろ!」

「もー、ツナ細かい。友達の友達は皆友達よ?というわけでですー、よろしくー」
ころっと態度を変えてニコニコ笑う姉ちゃん。

・・・たくもー。




「せ、拙者はバジルですっ」
あたふたと返すバジル君。

あーあ、もう完全に姉ちゃんのペースだ・・・・。

「うん、さっき聞いた。ところでバジル君はどこの鬼太郎?」

「え?」

「姉ちゃん!!バジル君に失礼だろ!!!」







、スープ」
結局最後まで一人場に飲まれることなく冷静なリボーン。









その後すぐ母さん達が帰ってきて、賑やかな食卓になった。































「ごめんね、バジル君。姉ちゃんがやかましくて・・・」

夕飯を済ませて病院に戻るバジル君を見送りに、家の前まで出るオレ。
ちなみに姉ちゃんはまだ家の中で、母さんとダラダラしゃべってる。

「いいえ、沢田殿の姉上は凛々しくていらっしゃる!料理もお上手で、さすが沢田殿の姉上ですね!」
ハキハキとそう言うバジル君の言葉に、嘘はないように思えた。
むしろ、なんか嬉しそうな・・・?

「いやあのさ、あのヒト姉じゃないんだよ。姉ちゃんって呼んでるけど隣に住んでる幼馴染で・・・」
血が繋がってない事は言っとかないと。

・・・まあ、幼馴染が褒められて嬉しくないわけじゃないけどね。




「そう・・・なんですか?それは・・・」
そう言って語尾を小さくするバジル君。

「ご、ごめんね!黙ってたわけじゃないんだけど」

「いえ!・・・・・・・・・・・ただ、ライバルが一人増えたな、って」





「へ?」

「なんでもないです、おやすみなさい!」

くるりと身を翻してバジル君は駆けていった。
















それから、バジル君はちょくちょくウチに来るようになった。





























おわり。











 

 

積極的だと萌ゆ。
(06/10/15)

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