昼休み中の教室には、弁当や買って来たパンなどを食べる生徒達のグループがあちこちにある。 そんななごやかな風景が、のクラスにもあった。 転入当時は雲雀に目をつけられ、クラスメートから敬遠されがちだっただが、最近は徐々に警戒を解かれ、話しかけられることも増えた。 お昼を一緒に食べるクラスメートもできた、ある日の事。 ナニ?と尋ねると、指差された先には、違うクラスの男子生徒がドアの外に立っていた。 名前は知らないが、顔は見覚えがある。 (・・・三年はもう引退してるから元、かな) 「あたしになにか用?」 「・・・、いいけど?」 教室を出る瞬間、背後の教室がざわめいたようだが気にせずにドアを閉めた。 見れば、が男子生徒と一緒に屋上を横切っていた。 「・・・ホントだ。姉ちゃんもココで昼食べるのかな」 「なんでさんがテメーの部のヤツといんだよ?」 「・・・・・・・」 「確かめます」 「ちょ、二人とも!?」 男子生徒はそこで立ち止まり、に振り向いた。 そこまで言った男子生徒は俯き、居心地悪そうに身じろぎした。 はというと、よどみなく発せられたその台詞に、ただきょとんとした表情を返した。 想定の範囲外というヤツだ。 (てっきり野球部や山本くんのことかと思ったあたしは結構ボケか・・・?) 山本は幼馴染であるツナの友達だ。 「あ・・・、返事は今じゃなくていいから」 そして、に背を向けて歩き出す。 「ちょ、ちょっとまって!」 足を止めて振り返った男子生徒に、は言った。 「あの、・・・ごめん。あたし・・・その、付き合えない。ゴメン」 たどたどしく断って、頭を下げる。 「・・・、えと・・・うん」 は嘘をついた。 好きな人なんてのはいない。 ただ、目の前の男子生徒と付き合うつもりは無い。 汗を掻くような季節は過ぎたが、の背中にじんわりとそれが滲む。 見た目は高校生ぐらいの童顔なので、逆に大人っぽいといわれるぐらいだ。 「あ、それはない」 「じゃあ・・・?」 「いやあの・・・あたし、年上好きなんだよね!」 「いや・・・、ううん、そのええと〜」 言いよどむに不審な目を向ける男子生徒。 たまらず、は口を開いた。 「あ、あたしね、年上が好きで外国人が好みのタイプなの!あとは金持ちだったら言うこと無しって感じ?そういうヒトと結婚できたら言うことなしってゆ〜か〜、同級生なんて眼中に無いんですの!」 じゃ、ごきげんよう!とギャルだかお嬢様だかわからない言葉を残してその場を逃げるように去る。 「姉ちゃん、好きな人がいるって言ってた・・・」 「好きなタイプも言ってたよな」 「年上で、外国人で、金持ちなんて・・・」 「いるよね、一人。該当するヒトが・・・」 「あの、好みのタイプイコール好きな相手とは限らないんじゃ?」 「オレ、あの二人ってちょっとアレかな、って思ってたんだけど」 「あの・・・・、断るために嘘ついたって可能性は?」 どこかウキウキと屋上を後にするツナと山本。 追いかける獄寺。 |
ブラウザバックプリーズ
ディーノさん素早すぎる。
(06/11/05)