「……んた」
押し殺したシンの声が洩れる。
「あんた、おれの身体が目当てだったのかよ……」
「違う、シン!
信じてくれ」
「メイリンの若さに目が眩んだんだ」
「聞け!
メイリンは確かにお前より若いが、俺は議長の」
「今度は年上!?」
「ちがっ」
「そうでしたよね。あんた、ファザコンでしたよね。あんたはおれの身体をもてあそんだんだッ」
「あ、あれは合意の上だろうっ」
「信じてたのに……」
「誤解だ、シンっ」
「そんな手は通じない。見苦しいですよ、アスラン」
「レイ!?」
「できているのだ、彼は彼らは。議長を裏切り、我らを裏切り、お前の思いを踏みにじろうとする。シン、一度でも彼がお前を求めたことがあったか?
裸エプロンは? 行ってらっしゃいのちゅーは?
キッチンプレイにわくわく艦内デートは? 拒まれて、もうあんな思いはしたくないと誓ったのではなかったか」
「ふざけるな!
そんなことできるかあ(泣)」
「あんた、やっぱり議長と……」
「聞け、シン。議長やレイの言葉は確かに正しく聞こえるかもしれない。だが、彼の言葉は」
「議長やレイ?
まさかあんた、レイとも……」
「ちがーうぅ!
よく聞け。やがて彼らの言葉は世界を」
「聞くな、シン。アスランはすでに少し錯乱している」
「……おれを騙したんだ」
「シン、やめろ。踊らされている、お前もっ」
「この裏切りものーッ」
「いずれ議長の言葉は世界をころ……ちょ、しんっ 何撃って……」
「おれの前で議長の話をするなあぁっ!」
「待て。どうしても撃つというのならメイリンだけでも降ろさせろ。彼女は」
「やっぱりあんた、メイリンが」
「ちがーう!」
「あんたが裏切るからああぁぁっ!!」
ちゅどーん。
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