魔法のハープとアコーディオン
天使のルゥは、地上を散歩していました。
クローバーの敷き詰められた緑の丘は、空の上から見ていてとても綺麗だったのです。
「こんにちは、天使さま」
「ごきげんよう、今日はお祭りの日なのよ、天使さま」
二人の妖精がやってきて、順に声を掛けてきました。
「お祭りの日?なんのお祭りなの?」
ルゥが尋ねると、妖精は答えました。
「セントパトリックディよ」
「ホワイトディよ」
「まぁ、二つもお祭りがあるのね!素敵だわ」
「いいえ、違うわピッピ、今日は緑のお祭り、セントパトリックディでしょう?」
「あら、何を言ってるのマリン、今日は白のお祭り、ホワイトディよ」
妖精のピッピとマリンはお互いに意見をゆずりません。
天使であるルゥは、今日がどちらの日であるかと云うことの判別がつきません。
「ほら、見て天使さま、このクローバーの丘、とても綺麗でしょう?今日はセントパトリックディに違いないわ」
「いいえ天使さま、天使さまの背中にあるその羽の色は白だわ。だから今日はホワイトディに違いないのよ」
その様に喧嘩を始めてしまった妖精たちを見て、ルゥは困ってしまいました。
「どうしたら良いのかしら…今日はどちらの日なのかしら」
すると、どこからか…
とても優しくて、懐かしい様な。
不思議な音色が聞こえてきました…
「あら、魔法のハープだわ」
「あら、魔法のアコーディオンだわ」
妖精たちは喧嘩をやめて、ある方向に向かって飛んでいこうとします。
「あっ…待って!」
ルゥも一緒について行きます。
…そこにあったのは…
ルゥの知っている、天上の大天使さまが時折つま弾いている様な、大きなハープではなく。
小さくて、温かな音色のハープ。
そして、珍しいボタンのアコーディオン。
…それらが、誰かが弾いてるわけでもないのに…勝手に。
自由に。
綺麗な音色をクローバーの丘いっぱいに響かせていました。
「…素敵ね…」
ルゥはその音色にうっとりと聞き惚れました。
「この子たち、自分の好きな時にしか演奏しないのよ」
「弾いて、って言っても弾いてくれないの」
「とても綺麗なのにね」
「いつでも聞いていたいのにね」
ピッピもマリンも、ルゥと同じ様にうっとりとその音色を聞いています。
「今日はとても良い日だわ…天上では、こんな魔法の楽器なんてないもの」
「そうね、良い日ね」
「そうね、良い日ね」
「そうよ、だから今日は、良い日。セントパトリックディでもない、ホワイトディでもない…ただの良い日なのよ」
ルゥはそう言ってにっこり笑いました。
そして三人は、魔法のハープとアコーディオンの演奏が終わるまで。
ずっとずっと、音楽を聴いておりましたと…さ。
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以前描いた、『Rivendell〜天と地と貴方をつなぐ 遥かなる風の約束〜』のライブの…第二段、です。
真白が入り浸っている秋葉原(正確には末広町?)の喫茶店、カフェ・トリオンプで開かれるライブイベントです。
色々とあって、私もなにこれとお手伝いなどさせて頂いております。
…このパンフレットのイラストも、その一環でしたり(^-^*)
尚、このパンフレットは、2009.3.14当日まで、トリオンプに置かれていると思います。
よろしかったら、秋葉原に行ったついでに、ぜひ。
お手に取って下さいましな…(*´∇`*)゚.:。+゚
2009.01.25