あ め

「あめ…」
「雨だな」
ホイ、とココアを渡される。
「ありがと…テッド」
「どういたしまして」
窓辺で椅子に座って雨の景色を見ていた僕。
今日は雨。
どこにも遊びにいけない。
「せっかくテッドの家に来たのに」
ぽつりとつぶやく。
なんだか、悲しい。
あめって…どこか悲しい。
木々や草花に恵みを与える雨。
僕たちに潤いを与える雨。
…でも、どこか……さびしい。
「いいじゃねーか、たまにはこんな日があっても。
毎日おんなじじゃー生きてて楽しくもない」
そう言ってココアを飲みながら機嫌良く窓の外を見るテッド。
…なぜだろう。
「そうかな」
なぜ、こうも悲しいのだろう。
テッドを見上げた。
ココアを飲みながら外を見るその目は、テッドのその歳に似合わないどこか遠くを見る目。
…ときどき、テッドはこんな目をする。
僕にはわからない、どこか遠くの世界を見る目。
…テッドはここに来る前、旅をしていたと言った。
テッドの目は、そこを見ているのだろうか。
…僕がここにいるのに。
さ び し い。
「おわっ…どうした、クゥ?」
なんだか悲しくなってテッドに抱きついた。
「テッド…
変なの、悲しいのはあめなのに」
そのままテッドの服に顔を埋める。
テッドは苦笑して、僕を抱き返してくる。
「どうした、クゥ。
甘えてきて」
そんなテッドに僕の悲しさは少し薄れる。
「ん…なんでもない」
そう…きっとなんでもない。
今はただ…この温かさだけを感じていたい。

「テッド、テッド、テッドぉぉぉっっっ!!」
あの時、テッドを置いて逃げなければよかった。

あ めが
ふる


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うあー、あたしなんだか暗いのばっか書いてるなー、テド坊。
この二人は明るくもあったハズなのに……………(汗)
ま、最終的に暗いけど。
これを書く時、雨が降っていたんですよ、かなりの土砂降り。
で、なんとなくそれをネタに話を書いていたらこんな暗い話に。
あれー、確か当初の予定では甘甘な話を書くハズだったんだけど……………おかしいなぁ(汗)

 2004.10.5 真白茶飴

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