「大佐…今は勤務中です」
02 口付けを落とす
ホークアイ中尉の抗議の声。
それをさらりと受け流し、微笑みまで付けて返すマスタング。
「気がノらなくてね。やる気の無い時に仕事をするのは仕事に悪いと思わないかい?」
「またそんな詭弁を…とにかく!仕事に戻って下さ」
続くはずだった「い」の音は生まれる事なく。
代わりに紡がれる静かで濃密な瞬間。
「…んっ」
頬に添えられた手を無碍に払う事が出来なくて、結局赤くなった顔を隠すことも出来に。
目を伏せた状態では迫力も何も無い事は知っていながらも、中尉は呟いた。
「家でなら、何度でもして欲しいんですけどね…」
つまり仕事場ではするな、と。
うちのホークアイ中尉はモラルをこの上なく大事にします。
「誰かに見られたらどうなさるおつもりですか!」
「平気だよ。君が叫ばなければ、ね」
まぁ叫んだとしても、それはそれで、執務室に来る勇気のある奴はいませんが。
誰も流れ弾には当たりたくないでしょうから(笑)。
ということでこの後も大佐はしばらく中尉といちゃつきます。
中尉も本当はヤじゃないから、気が気でないながらもノっていく。
追記:…多分、うちの中尉は上官にでも遠慮なく銃口を向けます。
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