悪くない、そう思った。

6 髪の毛


掬っても、掬っても。
際限なく零れ落ちるそれ。

「大佐の髪って、見た目より短いのな」
「ん?そうかね?」

ソファに座って読書をしているマスタングに、
じゃれつくように、後ろから髪に手を伸ばして遊ぶエドワード。
それを払うでもなく、黙々と字を追っていたマスタングは、
とうとう話しかけてきたエドワードに応えるため本を閉じ、言葉を取り交わす。

「あぁ。綺麗な髪だし、オレみたいに三つ編みにしてやろうと思ったんだけど、出来ねぇ」
「鋼の、君は三十路間近の男の三つ編み姿が見たいと?」
「…ごめん大佐。オレが悪かった」

この場合、髪短くてよかったわ。
そう呟いたエドワードに、もっともだな、と頷いてみせるマスタング。

「三つ編みなら、やはり君の方が良い。年相応に、可愛らしくてな」
「可愛い言うな」


ほんの日常の、他愛ない光景。



最近長いのばっか書いててさすがにお迎え限界が来たんで、
かなり短めに。
この二人はもうデキてんのかな…?
微妙なとこですね。ふふ。

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