42 侵入 するり、と。 ベッドの中に潜り込んでくる温度が一つ。 子供特有の高い体温は、それが誰なのかを即座に知らしめる。 怖い夢でも見たか、とは聞かない。 聞いて欲しくなったら話すだろう…彼はそういう子だから。 理由が何であれ、彼が今、私の温度を必要としていることは確かなのだから。 可愛い侵入者を黙って抱きしめる、それだけでいいと思った。 大人のふりかけ視点、というやつで。 45題に戻る