Fate/stay night感想記 

●佐々木の私見と偏見に基づいた感想です。
●ネタバレいっぱいなので、気になる方はご注意を。
●ついでに、言いたい放題なのは気にしないで下され。


 19話  20話  21話  22話  23話  24話



第19話 黄金の王<5月12日>


タイトルで解る通り、ようやく出てきます金ピカ王。
CVはやはり関智一さん。いい感じで似合ってます。

ストーリーの方はというと……。

セイバーvsアサシン、士郎vs葛木、凛vsキャスターの3組が戦闘を続ける中、最初に決着がついたのはセイバーvsアサシン。
燕返しを繰り出すアサシンを横薙ぎ一閃で倒すセイバー。
(緊迫した場面で、いきなり青空&燕の画になり爆笑した…)

「小鳥かと思ったが、獅子の類いであったか」
「女を見る目には自信があったのだが……」


とのアサ次郎のセリフはカッコよいですね。
・・・江戸時代の日本にライオンがいたかというツッコミはさておいて。


そして、葛木に苦戦する士郎は干将・莫耶を破壊され、窪みとなった凛vsキャスターの戦場へ叩き落される。劣勢の凛は桜を抱きしめ、キャスターは傷ついて身動きの取れなくなった凛こそを聖杯の核にしようと手を伸ばす。


……って、よく死なないな、士郎。もしかして『アヴァロン』の伏線か……?


二人の危機に勝利を収めたセイバーが飛び込んでくるが、劣勢は覆せず。
それでも徹底的に抵抗しようとする3人に、キャスターは再び「こちら側へこないか」と声を掛けた。セイバーに対して、
「私の下僕となりなさい。アサシンよりは役に立ってくれそうだもの」
と放言する。
この言にプチっと切れたのは士郎でも凛でも、当のセイバーでもなかった。
この戦いを見世物として見物していた―――金色のサーヴァント
彼は姿を現すと、
魔術師風情が、王である我(オレ)の女を従えようとは何事か!!!
怒りも露わに宝具の雨をキャスターと葛木に向けて放った。


ええと………エンタシスの柱の建物の中に、金ぴか鎧のお兄さん………。
今、ワタシが見てるのは「聖闘士☆矢」の十二宮編じゃないよね・・・?(自問自答)
金ぴか王、これでまた“黄金聖闘士”のあだ名から逃れられなくなったよ(笑)。


高速神言で対抗するキャスターだが、金ぴかが自ら放った刃に防御を破られる。
そして、彼女は自らの身体を盾として、マスターである葛木を守った。
崩れ落ちながら消えていくキャスターに、葛木は
「お前の望みは、マスターである私が叶えるだけだ」
と告げ、その声に、微笑みながらキャスターは最後の言葉を口にする。

「それは無理でしょうね。
 だって、さっきまで私の望みは叶っていたのだから………」


凛ルート・UBWのキャスターの死に様をそのまま持って来ました。
(倒したのはアーチャー違いですが)
あのシーンの切ない情景&心情が丁寧に描かれているように思えました。
しかも、致命傷を受けてキャスターのモノローグ(葛木との契約を結ぶシーン)がでてくる辺り、アニメの良さを上手く生かしているなー、と。

問題なのは、血塗れキャスターが崩れ落ちる横顔の背景に・・・バビロンから降り注ぐ宝具の雨&効果音。これさえなけりゃ、ねえ……。


キャスターと葛木を倒した金ぴかは、穴倉は再会に相応しくないとばかりに姿を消す。
士郎たちは気を失ったままの桜を抱えて、崩壊しはじめた地下神殿を後にした。

衛宮邸に落ち着いた3人は金色のサーヴァントについて話をする。
前回の生き残りだと断言するセイバー。とりあえず休もうという話に落ち着いて、凛は桜の様子を見に居間を出る。士郎はセイバーから前回の聖杯戦争の話を聞くことに。
ここで、養父・切嗣のもう一つの…冷酷な魔術師としての側面を他ならぬセイバーから語られる士郎。

どうしてもセイバーを現世に残してもう一度人間としての生をやり直させたいと望んだ士郎は、その足を冬木教会へ向けた。言峰から「聖杯」についての知識を与えられる士郎は、最後にある出来事を告げた。

第8のサーヴァントが現れた、と。


今回の作画、戦闘シーンは見やすかったかな? よくできてたと思う。ただ、剣戟の直後にキャラの顔がアップになるところで、微妙に崩れていた気が。
あと、金ぴか。立ち絵は首がしっかりしているのに、アップになると途端に首細々。まるでBLの受キャラ(爆)

来週は、セイバールート14日目。あのデートです☆



第20話 遠い夢跡<5月19日>


オレ、あいつが好きだ


セイバーへの想いを自覚した士郎は、はっきりと口にした。
実は、staynight士郎のセリフ各種の中でこれがかなり好きです。
「いくぞ英雄王〜」と同じくらい好きなんですが(笑)。やっぱり、好きなセリフを雰囲気出して読んでもらうと嬉しいですね〜v 終盤になってなお、杉山士郎の似合いっぷりを楽しんでいます。

ルートFateの14日目のデートシーンをしっかのもってきました。
デートの説明にしどろもどろになる士郎さんと、「逢引」と言われて頬を染めるセイバー。
横から助け舟を出してやる凛さま(すげえ漢前だよ!!)、さらに「ワタシもシロウとデートするー!!」とばかりに飛び込むイリヤたん……!


ああん、可愛すぎるイリヤ〜v
そして、士郎に飛びついたイリヤを落とす(※気を失わせる)凛の漢前っぷりに乾杯…!!
なんかね、もう理想どおり過ぎて、全て遠き理想郷って感じの今回。
・・・戦闘シーンがないからでは? というツッコミは解ってはいても、入れてはいけないのです(笑)。


色々デートスポットを回り、最終的におもちゃ屋のぬいぐるみコーナーへ。
ライオンの仔のぬいぐるみを手にしたセイバーに、「どこか意外」発言をして機嫌を損ねてしまう士郎。
・・・きちんと前フリです。


橋の上での互いの存在意義を問い質すような口論。
セイバーに対して「自分を大事にしろ」という士郎。
そんな士郎に「あなたこそどうなのだ」と返すセイバー。
そして、


「……あなたなら、わかってくれると思っていた………」


橋にセイバーを一人残し、癇癪を爆発させるかのようにして帰路につく士郎。
投げ捨てたデイパックから転がり出てくるのは―――仔ライオンのぬいぐるみ
切ないすれ違い。
そして、哀しそうな表情で呟くセイバーの姿を思い出し、士郎はまだ帰ってこないセイバーを探しに出る。橋で考え込んでいたセイバーを引きずるようにして連れ出し、セイバーも士郎についてゆこうとしたその瞬間、現れたのは―――以下次回(笑)。


セイバーの頬の染め具合がすごく丁寧で、きりりとした彼女の雰囲気が柔らかくなっていく演出が上手かったと思います。
やっぱり、戦闘シーンがないと以下略。

次回タイトルは『天地乖離す開闢の星』………色々と楽しみですよ〜v



第21話 天地乖離す開闢の星<5月26日>


うひょー!! キタ! キター!!
ラストシーンに槍さん登場!
神父槍スキー垂涎の一枚絵ですYo(いや、ホント)
うかつにもあの一枚絵で神父槍SS書きたくなってしまった腐女が此処に(爆)。

更に、次週予告で出てくる槍さん絵の美しいコト!! やーん! ランサーがしゃべってるー!!
不服そうに口尖らせてるー!! ってか、ゲイボルク肩に担いで仁王立ちー!!  辛抱たまらん! 心が最大限に……ごほごほごほ。

これで鎖プレイがあったら言うコトないのにな(腐女)



今回の作画や展開はすごく好きでした。
ギル様の名乗りがまたアホっぽくてよいです。
「世界最古の英雄王・ギルガメッシュ」なんて自分で名乗るか!? いや、名乗るからギルらしいのですが(笑)。ちゃんとEDのスタッフロールは「黄金のサーヴァント」から「ギルガメッシュ」に変わってましたね。

エクスカリバーと激突する『天地乖離す開闢の星』(エヌマ・エリシュ)も中々見ごたえがあったと思いますが『王の財宝』(ゲート・オブ・バビロン)の演出が素晴らしかったと思います。
これまで、発動はギル様の指ぱっちんだったのが(笑)、ちゃんと鍵の形の小剣を手にして発動させていました。
このあたりでちょいと不満があるとすれば、エアの紹介をしなかったのと、微妙にエアと鎧ギルのバランスが悪いように感じたコトです。なんかエアたん短い気が……。
そういや、エヌマ・エリシュ発動時に、上手い演出がありましたね。誰かさんの口元(にやり)。

「最強のモノをイメージしろ」
出た、士郎のカンペ(笑)。
そしてカンペ大活躍! なんと士郎さん剣でも何でもないものを投影してしまいます。
ところがそれにセイバーがエクスカリバーを入れると…アラ不思議!! なんとギルガメッシュの放ったエヌマ・エリシュをはね返してしまいます……!! 
思わぬ反撃を受けて退散する英雄王。そして、よろよろになった士郎を支えるとセイバーは―――
シロウは私の鞘だったのですね
ぽつり、と呟いた。


文字通り「鞘」らしきものが浮かび上がって、ぴったり聖剣が収まる。解りやすい演出です。


意識を失った士郎は夢を通してセイバーの過去を再び垣間見る。
それは、アーサー王の最後の戦い「カムランの戦い」であり、アーサー王であるセイバーが自らの子であるモードレットを手にかけた瞬間だった。

……つか、1回ぽっきりの出演に桑島法子さんとは贅沢ですな。
そして、モードレットがセイバーに瓜二つ。もしかして、モードレットも女の子だったのか…!?


そんな夢を見て起きる士郎に、セイバーは私が何か作ると台所へ。
いやもう可愛すぎ!! 力任せにジャガイモや大根やニンジンをブッタ切るセイバーが!!
そして、自分が作ろうと声をかける士郎に、頬を染めながら作り方だけ教えてくださいと答えるセイバー。
萌えーーーー!! (落ち着け)
背後から手を重ねて大根かつら剥き主従……一体何作る気だ?
その最中にまたもや「ここに残って新しい自分をやり直せ」という士郎。
無言で士郎を振り切って寝室へ向かおうとするセイバーを、士郎は追い、自分の気持ちを素直に告げる。

セイバーが好きだ、と。

そんな士郎を拒もうとするセイバー。
ダメ、と押し返すセイバー。


けれど。
そして。



魔力補給を済ませた士郎は、ただ一人冬木教会へと向かう。ギルガメッシュを倒すためのヒントを求めて。けれど、何かに引き寄せられるようにして、地下聖堂に足を踏み入れてしまった士郎はおぞましいものを発見し―――言峰神父に発見される。


クライマックスの15日目序盤まで一気に来ました。
あとは、もう一つの山と最終決戦です。


第22話 願いの果て<6月2日>


なんかね、もうストーリーとしての重みもへったくれもないのね、このアニメ。
教会地下のシーン……Fateルートで大好きなシーンなのですが、士郎の重みも思いも、セイバーの重みも思いもなんか中途半端。
セリフ端折るのやめて! お願いだからー!! 
端折ったら意味なくなるってばー!!!


端折るといえば。

ランサーのセリフも端折り方がハンパじゃない。
「テメエいきなり見境なしか……!」もなければ
「ハッ、そんなに坊主が大事か」もない。
………もうさ、噛ませ狗200%なアニキはもういいよ……100%くらいにまでしておいてよ……。

だから、期待せずに見ていたワケですよ。
もう三下路線まっしぐら狗まっしぐらの扱いですからランサー兄貴ってば。


なのに…!


鎖プレイぃぃぃぃぃぃ!!!


セイバーと士郎を逃がした後のギルガメッシュとの一騎打ちで鎖プレイぃぃぃぃ!!
そしてトドメはカラドボルク〜!
ギルガメッシュがカラドボルクを手にした瞬間に、微かにランサーが自嘲っぽい笑みを浮かべたのが印象的。
確かに、クーフーリンはカラドボルクの前には「1回負けなきゃいけない」という誓約があったからね。それを思い出しての苦笑いという演出にも取れるし、セイバーと士郎を逃がして満足、とも取れるし。

もうちょい戦闘シーン多くてもよいかと思ったけど……やっぱり槍をくるくる回して襲いかかる兄貴に最後まで馴染めなかったから、もういいや……。
全身の画像は美しかったし(下方から映されるケツのラインが……萌)、
表情も豊かに描かれていたので(言峰が何か言うたびにイヤそうな顔するのが……萌)、
脇役としては充分でしょう。
あとはOPで我慢します。


今回の画像の出来はピカイチだったと思います。OPレベルって感じ。
けれど、それはOPの画像を使いまわしするためだったのかしら……と思うと、悲しい。
英霊なんて連中はな、二度目の生なんぞに興味はねえんだよ…!!
Fateルートにおけるランサーのセリフの中でも好きなモノですが、槍を振り回しながらギルガメッシュに襲い掛かるシーンにかぶせないで欲しかった……。しかも前OPのアーチャー戦の画像の使いまわし……。

はあ。


そして、バゼットさん登場したよ!
腕だけ!!
でも、ちゃんとスーツの袖ごと切り落とされてて…ついでに、hollow ataraxiaで出てきた双子館の内装に準じていましたね。

しかし、次回で聖杯出現ということは、再来週でFateルートのストーリーを終わらせることはできます。
……ってコトは……
やっぱ最終決戦アリなのかなあ。思い切り蛇足のような気もしないでもないんだけどなあ……。


第23話 聖杯<6月9日>


冒頭でサァァァァビス!! ビバ兄貴サービスぅぅぅぅ!!
そしてエンキドゥで拘束・鎖プレイのサービスー♪

10回ほど前回の後半部分だけを見てハアハアしていた腐女・佐々木ですが、やっぱり納得いかないなー。
褒めてやるぞクーフーリン
・・・この一言は、今まで端折ったセリフの中でも最もマイナスポイントが大きかった…!!

さて、今回はどれだけセリフが端折られるのか。
お願いです「三倍持ってこい」だけは、せめて……!! 「王は全てを背負うモノ」だけもせめて……!!


急いで衛宮邸へ戻ってくれば、そこに残っているのは血塗れの凛。
その凛からアゾット剣を託され、更に士郎は自らの身体の中に埋め込まれた聖剣の鞘「アヴァロン」を投影魔術により完全に再現。それをセイバーへと託す。

アニメ版士郎は、確かにセリフの端折りが半端じゃない。
けれど、その表情も瞳も声も、ゲーム版にない部分が素晴らしいと思う。
どこか高校生にしては超越しているように感じるゲーム版士郎が、表情と瞳と声で血肉の通った少年になっている。セリフで語れない部分を表情と瞳と声で語ってくれている。
・・・ほんの少しだけ、だけど。

アヴァロンの再現のときにセイバーの名を呼ぶ士郎。
柳洞寺正門前で微かに逡巡して、けれどセイバーの瞳を見ることで誓いを取り戻す士郎。

ガンバレ、ワカゾー!!



セイバーvsギルガメッシュ。
なんか、もうギル様のイカれ具合が半端なくて、そんな狂気の中に正気があって、そしてつおい。
微妙に甲高い声の関ギルの似合い具合に辛抱たまらん。
よかったー、三倍持ってこいあったー!! 王は全てを背負うモノあったー!!
・・・でも、男子の顔を蹴るとは何事だー、はないのね(笑)。
そして、セイバーってばカッコイイ!! ギルガメッシュの言う、正論故に彼女にとっては刃に等しい言葉をしっかり受け止めて、言い返してるよう!

「アーサー王、それだから貴様は国に滅ぼされたのだ」
「ああそうだ。英雄王、それだから貴様は国を滅ぼしたのだ!!」

王として対極の二人の決着は―――!!



イリヤを核とした「聖杯」を開こうとする言峰の口から語られるのは……のは………。


ぽ え む……?


いや、言峰さんが乙女なのは解っていたけど……なに、あのポエム。
未亡人が、愛した男の息子に向かって言うような、じゃなくてまんまなセリフの数々……。
(いやそのたとえってどうなの、って思いつつも、一番解りやすくて一番的確で一番…ごほん)


アニメって、言切(切言)で言士(士言)
なんかね、士郎さんに「切嗣を『アンリマユ』で呪い殺したのは私だ」って言うときの言峰のセリフに含まれていた感情って、
なのよ。愛しているから殺した、って言っているみたいなのよ。
確かに、あの人の感情表現ってパンピーと真逆なんだけどさあ(苦笑)。


そして、金ピカ王とポエマー神父に純愛主従がトドメを刺す―――!!


いよいよ来週は最終回です。
・・・すんません、ナチュナルに全26話だと思ってました(爆)。


第24話 全て遠き理想郷<6月16日>


というワケで最終回です。

ほぼ、セイバールートの最終局面を忠実に再現。
Aパートで最終決戦終了、Bパートでその後とアーサー王の死。
理想どおりの終わり方で、やはりドキドキしましたね。

「シロウ、貴方を愛している」

ここで、セイバーが優しく囁くシーン、好きなので見られて嬉しかった〜(髪ほどきサービス付きだー)。
士郎さんも最後までよくがんばったよ、うん。



最初にアンリマユの画面いっぱい「死ね」。あれはインパクト強烈。
真夜中に見るものじゃない(笑)。おっかない…ガクガクブルブル。

対ギルガメッシュ戦のセイバーと、対言峰戦の士郎が同時に『アヴァロン』と叫ぶシーンも、高揚感を誘われます。

一刀でギルガメッシュを切り伏せるセイバー。
致命傷を負うギルガメッシュは、血塗れになりながらもセイバーの頬を撫でるように触れ、
「手に入らないからこそ美しいものもある」
と呟く。
ギルガメッシュ唯一の『髪下ろし・金鎧』のスチルのあるこのシーン、演出も丁寧でよかったです。

比べて、アゾットでとどめを刺される言峰のシーン……凛にアゾットを渡す回想も盛り込んでいたのに、ギルガメッシュのに比べてどことなく物足りなかったな………ま、それは好みだろうけど。


最終決戦の描写については、文句ないです。
ついでに、聖杯戦争終結後の士郎たちの日常パートにも。
イリヤと藤ねえが楽しそう〜〜〜v


・・・ベディヴィエールの声が女の子じゃなかったら、諸手を挙げて「面白かった!!」と言えたのにな……!!!


そして、その反応を見越したかのような菌類氏の日記(『竹箒』参照)。
なんか、最後まで変な風に踊らされたアニメでした。


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